泌尿器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:28

治療前の抗菌薬で免疫チェックポイント阻害薬の有効性が低下/JCO

 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)治療前の抗生物質曝露は、腸内細菌叢の変化を通じて転帰に悪影響を及ぼす可能性があるが、大規模な評価は不足している。ICI開始前の抗生物質が全生存期間(OS)に与える影響を評価したカナダ・プリンセスマーガレットがんセンターのLawson Eng氏らによるレトロスペクティブ・コホート研究の結果が、 Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2023年2月24日号に掲載された。著者らは、カナダのオンタリオ州で2012年6月~2018年10月にICIによる治療を開始した65歳以上のがん患者を、全身療法投与データを用いて特定した。

腎結石再発予防にヒドロクロロチアジドは有効か?/NEJM

 再発リスクの高い腎結石患者において、ヒドロクロロチアジド(1日1回12.5mg、25mg、50mgいずれかの用量)の投与を受けた患者とプラセボの投与を受けた患者との間で、再発率に実質的な違いはみられないことが、スイス・ベルン大学のNasser A. Dhayat氏らの検討で示された。腎結石は、腎臓に影響する最もよくみられる疾患で再発のリスクが高いという特徴がある。腎結石再発にはサイアザイド系利尿薬が広く使用されているが、プラセボと比較した有効性に関するデータは限られており、用量反応データも限定的であった。NEJM誌2023年3月2日号掲載の報告。

肺がん減少の一方で乳がん・前立腺がんは増加/全米がん統計

 米国がん協会は、毎年米国における新たながんの罹患数と死亡数を推定して発表している。2023年の最新データがCA Cancer Journal for Clinicians誌オンライン版に掲載された。発表されたデータによると、2023年に米国で新たにがんと診断される人は195万8,310人、がんによる死亡者は60万9,820人と予測されている。死亡者数が最も多いがん種は、男性は肺がん、前立腺がん、大腸がんの順で、女性は肺がん、乳がん、大腸がんの順であった。

尿路感染症疑い高齢者への抗菌薬、医師への適正使用支援で6割減/BMJ

 尿路感染症が疑われる70歳以上のフレイル高齢者について、医療者に対して適切な抗菌薬使用決定ツールの提供や教育セッションなどの多面的抗菌薬管理介入を行うことで、合併症や入院の発生率などを上げずに、安全に抗菌薬投与を低減できることが示された。オランダ・アムステルダム自由大学のEsther A. R. Hartman氏らが、ポーランドやオランダなど4ヵ国の診療所などで行ったプラグマティックなクラスター無作為化試験の結果を報告した。ガイドラインでは限定的な抗菌薬使用が推奨されているが、高齢患者においては、処方決定の複雑さや異質性のため推奨使用の実施には困難を伴うとされていた。BMJ誌2023年2月22日号掲載の報告。

BRCA/ATM遺伝子変異陽性の転移を有する前立腺がん、rucaparibが有効/NEJM

 第2世代アンドロゲン受容体経路遮断薬(ARPI)による治療後に増悪した、BRCAまたはATM遺伝子変異陽性の転移性前立腺がんの治療において、ポリ(アデノシン二リン酸[ADP]リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害薬rucaparibは、医師が選択した対照薬と比較して、画像所見に基づく無増悪生存期間が有意に長く、BRCA変異陽性例で最大の効果が認められたが、ATM変異陽性例では両群で同程度であったことが、フランス・パリサクレー大学のKarim Fizazi氏らが実施した「TRITON3試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2023年2月23日号で報告された。

低炭水化物食はテストステロンの血清レベルを上昇させて勃起機能を改善する可能性

 低炭水化物食はテストステロンの血清レベルを上昇させ、メタボリックシンドロームに伴う男性の性腺機能低下症の勃起機能を改善する可能性があることがブラジルのCaio da Silva Schmitt氏らが行った非盲検ランダム化臨床試験によってわかった。BMC Endocrine Disorders誌2023年2月2日号の報告。  メタボリックシンドロームはいくつかの疾患の危険因子であり、その中でもメタボリックシンドロームと性腺機能低下症の関係はよく知られている。著者らは、低炭水化物食が血清総テストステロンを増加させ、メタボリックシンドロームに伴う性腺機能低下症の男性の勃起機能を改善できるかどうかを評価する目的で研究を行った。

腎がん術後補助療法、ニボルマブ+イピリムマブはDFS延長せず(CheckMate 914)/Lancet

 術後再発リスクが中等度から高度の限局性腎細胞がん患者において、プラセボと比較してニボルマブ+イピリムマブによる無病生存期間(DFS)の延長は認められなかった。米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのRobert J. Motzer氏らが、北米、南米、欧州、アジア、オーストラリアの20ヵ国145施設で実施した無作為化二重盲検試験「CheckMate 914試験」パートAの結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「腎細胞がんの術後補助療法としてニボルマブ+イピリムマブは支持されない」と述べている。限局性腎細胞がんの術後補助療法はアンメットニーズであり、サーベイランスが標準治療となっている。Lancet誌オンライン版2023年2月9日号掲載の報告。

ドナーの低体温療法は移植腎の機能回復遅延に有用か/NEJM

 腎移植患者(レシピエント)における移植腎の機能回復遅延のリスクは、脳死腎提供者(ドナー)への低体温療法によって低減することが示唆されており、この方法が機械灌流保存に劣らないことが示されれば、かなりの費用の削減とロジスティクスの合理化につながると考えられている。米国・オレゴン健康科学大学のDarren Malinoski氏らがこの仮説の検証を試みたが、ドナーに対する低体温療法は腎臓の機械灌流保存と比較して、移植腎の機能回復遅延の軽減に関して劣っており、低体温療法と機械灌流保存を併用しても、付加的な防御効果はみられないことが示された。研究の詳細は、NEJM誌2023年2月2日号に掲載された。  本研究は、米国の6つの臓器提供施設が参加した実践的な適応的前向き無作為化試験であり、2017年8月~2020年5月の期間に実施された(Arnold Venturesの助成を受けた)。

高齢者への前立線がんスクリーニング、推奨なしでも行われる背景

 米国では、2021年に24万8,530例の男性が前立腺がんと診断され、3万4,000例以上が死亡したと推定されている。一方、前立腺がんは進行が遅く、70 歳以上の場合、スクリーニングは寿命を延ばすことなく、過剰診断や過剰診療の不必要なリスクをもたらす可能性があるとして、米国ガイドラインにおいて推奨されていない。  それにもかかわらず行われる「価値の低い」スクリーニングは主にプライマリケア・クリニック(家庭医)で行われており、医師の指示/依頼が多いほど低価値のスクリーニングが行われる傾向にあることが、米国・ノースカロライナ州のウェイクフォレスト医科大学の Chris Gillette氏らによる研究で示された。本結果は、Journal of the American Board of Family Medicine誌オンライン版2023年1月2日号に掲載された。