肺塞栓症診断の新アルゴリズム、CTPA施行数を低減/Lancet
YEARSと呼ばれる新たな肺塞栓症疑い例の診断アルゴリズムは、肺塞栓症を安全に除外し、年齢を問わず、さまざまなサブグループに一貫してCT肺アンギオグラフィ(CTPA)の施行数を減少させることが、オランダ・ライデン大学医療センターのTom van der Hulle氏らが行ったYEARS試験で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2017年5月23日号に掲載された。妥当性が確認されている肺塞栓症疑い例の診断アルゴリズムは、正確に使用されないことが多く、便益は一部の患者に限られるため、CTPAの濫用を招いているという。YEARSの、発症時の鑑別的なDダイマーのカットオフ値が組み込まれた臨床的意思決定基準は、迅速性や実地臨床への適合性を有し、あらゆる年齢でCTPA施行数を減少させるために開発された。