呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:279

PAP療法は、睡眠時無呼吸症の心血管リスクを改善したのか/JAMA

 睡眠時無呼吸に対する陽圧呼吸(PAP)療法は、無治療あるいは偽治療(sham)と比較し、心血管イベントや死亡のリスクを低減しないことを、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のJie Yu氏らが、システマティックレビューとメタ解析の結果として報告した。睡眠時無呼吸(閉塞性および中枢性)は、有害な心血管リスク因子と関連しており、心血管疾患のリスクを増加させることが観察研究で示されている。PAP療法は、持続陽圧呼吸(CPAP)と適応補助換気(ASV)のどちらでも睡眠時無呼吸の症状を緩和するが、心血管転帰および死亡との関連性はこれまで不明であった。JAMA誌2017年7月11日号掲載の報告。

【JSMO2017見どころ】プレナリーセッション、免疫・細胞療法

 2017年7月27日(木)から3日間にわたって、第15回日本臨床腫瘍学会学術集会が開催される。これに先立ち先月、日本臨床腫瘍学会(JSMO)のプレスセミナーが開かれ、プレナリーセッションをはじめ、「免疫・細胞療法」「Precision medicine」「AYA世代のがん治療」「緩和・支持療法」の4つのテーマにおける注目トピックが紹介された。

多くのがん種で開発中、ペムブロリズマブの最新トピックス

 2017年7月4日、MSD株式会社はメディアラウンドテーブルを開催し、同社グローバル研究開発本部オンコロジーサイエンスユニット統括部長の嶋本 隆司氏が、ASCO2017の発表データを中心にキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)の最新トピックスを解説するとともに、併用療法を含めた今後の開発戦略について語った。

コントロール不良の喘息にあの抗菌薬が有用?/Lancet

 中~高用量の吸入ステロイド+長時間作用型気管支拡張薬服用ではコントロール不良の喘息成人患者に対し、マクロライド系抗菌薬の経口アジスロマイシンの追加投与は、喘息増悪リスクを約4割減少し、喘息関連QOLも改善することが示された。オーストラリア・Hunter Medical Research InstituteのPeter G. Gibson氏らが、420例を対象に行った48週間にわたる無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果で、著者は「アジスロマイシンは喘息コントロールの追加療法として有用と思われる」とまとめている。Lancet誌オンライン版2017年7月4日号掲載の報告。

インフルエンザワクチン、遺伝子組換え vs.不活化/NEJM

 従来の不活化インフルエンザワクチンと比べて、遺伝子組み換えインフルエンザワクチンが優れた防御能を示したことが、米国・Protein Sciences社のLisa M. Dunkle氏らが行った第III-IV相の多施設共同無作為化二重盲検試験の結果、報告された。検討されたのは遺伝子組み換え4価インフルエンザワクチン(RIV4)で、試験は2014~15年のインフルエンザシーズンに、50歳以上の成人を対象に実施された。標準用量の鶏卵培養4価不活化インフルエンザワクチン(IIV4)接種群よりも、確認されたインフルエンザ様疾患の確率が30%低かったという。なお、同時期のインフルエンザはA/H3N2型が主流で、ワクチン株の抗原性との不一致により多くの認可ワクチンについて効果の低下がみられたシーズンであった。NEJM誌2017年6月22日号掲載の報告。

PD-L1高発現NSCLCの初回治療はペムブロリズマブ?KEYNOTE-024のPFS2データ/ASCO2017

 PD-L1高発現(TPS50%以上)SageIV非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療において、ペムブロリズマブ単剤と化学療法を比較したKEYNOTE-024試験。初回解析で、無増悪生存期間(PFS)のハザードレシオ(HR)は0.50(p<0.001)、全生存期間(OS)のHRは0.60(p=0.005)と、ペムブロリズマブの優越性が示された。ASCO2017では、その後の追跡によるPFS2と、アップデートされたOSについて、米国The Sidney Kimmel Comprehensive Cancer CenterのJulie Brahmer氏が発表した。