精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:308

震災による被害で認知症リスク増加

 これまで、震災前後における認知症リスク因子を考慮し、関連を調べた研究はなかった。米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のHiroyuki Hikichi氏らは、将来を見据えて、2011年の東日本大震災と津波の影響による災害の経験が認知機能低下と関連しているかどうかを調査した。Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America誌オンライン版2016年10月24日号の報告。

うつ病患者のベンゾジアゼピン使用、ミルタザピン使用で減少:千葉大

 千葉大学の橋本 佐氏らは、うつ病エピソードの第1選択薬としてSSRIの代わりにミルタザピンを選択することで、うつ病患者のベンゾジアゼピン使用を低下させることが可能かを評価した。また、臨床的反応と血清成熟型脳由来神経栄養因子(BDNF)、前駆体proBDNFの関係を同時に調査した。Annals of general psychiatry誌2016年10月19日号の報告。

一般開業医でも不眠症治療を効果的に行うためには

 睡眠障害は、一般的な問題であるが、一般開業医(GP)を受診した患者における睡眠障害の有病率に関する研究は限られている。既存の心理的、身体的疾患に併発する睡眠障害の有病率は、一般集団と比較し、高い可能性がある。ノルウェー・Haukeland University HospitalのBjorn Bjorvatn氏らは、GP患者における不眠症(DSM-IV基準)の有病率、睡眠薬の使用を推定し、有病率が性別や年齢に依存するかどうかを評価した。Family practice誌オンライン版2016年10月27日号の報告。

統合失調症患者の性格で予後を予測

 臨床症状や患者背景は、統合失調症における機能レベルやQOLを予測する。しかし、統合失調症のQOLや全体的な機能に対する性格特性の影響を検討した研究は少ない。性格特性は発症以前の特性であり、統合失調症発症を予測可能である。米国・ヴァンダービルト大学のCaitlin Ridgewell氏らは、性格特性と神経症および外向性とQOL、機能性における、個別的で付加的な影響を検討した。Schizophrenia research誌オンライン版2016年10月13日号の報告。

高齢者への抗精神病薬投与、中止までの期間を解析

 ニュージーランドや全世界で適応可能なコンセンサスガイドラインでは、統合失調症や長期間の治療が必要とされる重度の精神症状を有する精神疾患でない限り、抗精神病薬の曝露期間は12週間を超えないことが推奨されている。しかし、第2世代抗精神病薬(SGA)の初回中止までの期間(time-to-first discontinuation:TTFD)について、高齢者における実臨床の情報は限られている。ニュージーランド・オタゴ大学のHenry C Ndukwe氏らは、65歳以上のSGA新規処方患者におけるTTFD、アドヒアランス、持続性を比較した。Journal of clinical psychopharmacology誌2016年12月号の報告。

難治性てんかんに対するレベチラセタムの評価:群馬大

 レベチラセタムは、良好な忍容性を有しており、さまざまな発作型やてんかん症候群に対し有効な薬剤である。しかし、MRI所見や知的障害の有無に基づいた、子供の難治性てんかんに対するレベチラセタムの有効性を評価した研究はなかった。群馬大学の村松 一洋氏らは、子供の難治性てんかん患者に対するレベチラセタムの有効性、安全性を評価した。Brain & development誌オンライン版2016年10月13日号の報告。

認知症のための学部医療教育強化

 伝統的な医療教育である期間限定の臨床ローテーションで得られた経験は、長期的条件、医療システムの発展により、多くの場合うまくいかない。学生の長期間配置、接触の継続性、慢性疾患について学ぶ機会、患者の経験を可能とするlongitudinal integrated clerkshipsやsenior mentor programmesが求められる。英国・Brighton and Sussex Medical SchoolのSube Banerjee氏らは、認知症に対する2年間の学際的教育プログラムの開発、提供についてレビューした。International journal of geriatric psychiatry誌オンライン版2016年10月10日号の報告。

第2世代抗精神病薬、認知機能に対する影響を検証

 抗精神病薬は、精神疾患や気分エピソードに有効であるが、認知機能への影響はよく知られていない。ノルウェー・オスロ大学のNils Eiel Steen氏らは、統合失調症スペクトラム障害患者における第2世代抗精神病薬の血清レベルと認知機能との関連を検討した。The world journal of biological psychiatry誌オンライン版2016年10月7日号の報告。