眼科の海外論文・最新ニュースアーカイブ

10月23日(金)開催『第8回ヘルスケアベンチャー大賞』最終審査会【ご案内】

 未来のヘルスケアを変える企業は、ここから生まれるかもしれない―。日本抗加齢協会は2026年10月23日(金)、アンチエイジングに資する医療・ヘルスケア分野で革新的な挑戦を続けるスタートアップを応援する「第8回ヘルスケアベンチャー大賞」最終審査会を開催する。  本アワードは、医療・学術界と産業界をつなぎ、新しい価値を創出するヘルスケアスタートアップを発掘・支援することを目的に開催されており、グローバルに羽ばたく登竜門として毎回大きな注目を集めている。

タダラフィル使用で緑内障リスク上昇の可能性

 勃起不全(ED)や下部尿路症状の治療に使われるタダラフィルが、緑内障リスクの上昇と関連する可能性を示した研究結果が報告された。下部尿路症状の治療にタダラフィルを使用している男性では、使用していない男性に比べて緑内障や高眼圧症を発症するリスクが高かったという。台湾大学病院のChien-Chih Chou氏らによるこの研究は、8月4日付で「British Journal of Ophthalmology」に掲載された。  タダラフィルは、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害薬に分類される薬剤で、肺動脈性肺高血圧症、ED、下部尿路症状の治療に用いられている。

視覚障害につながるまれな眼疾患とGLP-1受容体作動薬の関連性

 GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)の使用が、視覚障害につながるまれな眼疾患の発症リスク上昇と関連する可能性があるとする研究結果が報告された。米ラトガース大学のChintan Dave氏らの研究によるもので、詳細は「Annals of Internal Medicine」に7月14日付で掲載された。ただし、この病気を発症する絶対リスクは非常に低いという。  この研究では、虚血性視神経症(ION)という眼の病気に焦点が当てられた。IONは、網膜で受け取った情報を脳へ送る「視神経」に虚血(血流の不足)が生じる病気で、視野が欠けたり視力が低下したりすることがある。近年、GLP-1RAとIONとの関連について関心が高まっているが、これまで十分なデータは得られていなかった。

児童生徒のサングラス・カラーレンズの使用に関する見解/日本眼科学会ほか

 児童生徒の学校生活におけるサングラス・カラーレンズなどの使用について、日本眼科学会、日本眼科医会 日本弱視斜視学会、日本小児眼科学会、日本近視学会、日本視能訓練士協会が共同で見解を発表した。  近年の紫外線対策への関心の高まりを受け、学校での着用を巡る議論が増えているが、今回の発表では「一律の常用は推奨せず、個々の特性や疾患に応じた個別配慮を求める」という方針が示されている。主要なポイントを以下に整理する。

緑内障手術後、約3人に1人で眼瞼下垂――濾過手術でリスク高く

 緑内障手術後には眼瞼下垂(まぶたが下がる症状)が生じることがあるが、その経過は十分に分かっていなかった。今回、患者を1年間追跡した研究で、約3人に1人に眼瞼下垂がみられ、特に濾過手術では術後1年まで進行する可能性が示された。研究は、神戸大学医学部眼科学教室の奥住奈南美氏、盛崇太朗氏らによるもので、詳細は6月25日付の「Graefe's Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology」に掲載された。

COVID-19後の眼症状、通常検査では見逃される異常が明らかに

 軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後に12週間以上持続する目の症状に関する新たな知見が、リンショーピング大学(スウェーデン)実験眼科学教授のNeil Lagali氏らにより、7月8日付で「Nature Communications」に報告された。この研究によると、軽症のCOVID-19罹患後12週間以上、最長3年にわたり、強い目の痛みや光過敏(まぶしさ)、読書時の見えづらさ、ピントの合わせにくさといった症状に悩まされる患者が存在し、通常の眼科検査ではこうした症状の原因となる異常は見つからないものの、特殊な検査で神経や免疫の異常が確認されたという。Lagali氏は、「こうした患者が訴える眼症状の原因は、標準的な眼科検査では確認できず、異常を見つけるには特殊な検査を行う必要があった。その結果、パズルのピースがつながるように症状の原因が明らかになった」と述べている。

CGRP標的片頭痛予防薬、緑内障リスクの低下と関連

 あるクラスの片頭痛予防薬が緑内障の予防にも役立つかもしれない——そんな研究結果が報告された。CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)標的治療薬を使用していた人は、他の片頭痛予防薬を使用していた人と比較して、緑内障を発症するリスクが25%低いことが示されたという。米ブラウン大学のChien-Hsiang Weng氏らによるこの研究は、「Neurology」に5月6日掲載された。  CGRPは、脳や神経系に存在するポリペプチドで、血管拡張作用を持つことから通常は血圧の調節に関与している。CGRP標的治療薬は、CGRPまたはその受容体を標的とすることで血管拡張や炎症反応を抑制するよう設計されている。

糖尿病患者の将来リスクをAI活用で予測/福島医大・日本糖尿病学会ほか

 福島県立医科大学と千葉大学、国立健康危機管理研究機構(JIHS)らの研究グループは、株式会社エフコムとの共同研究により、AIを活用して糖尿病を5つのサブタイプに分類し、将来の合併症・併存症リスク(糖尿病関連腎臓病、透析導入、心血管障害など)を推計するウェブプラットフォーム「福島医大 糖尿病未来予測ナビ」を研究・開発した。このウェブプラットフォームは。5月20日に福島県立医科大学附属病院、日本糖尿病学会、てだこ浦西駅循環器・糖尿病クリニックの各ホームページ上で公開された。

眼底写真を基にした「網膜年齢」が健康状態を知る手がかりに?

 目は心の窓であるだけでなく、その人の健康状態を映し出す窓でもある――そんな研究結果が発表された。この研究によると、網膜の早期老化は、糖尿病や心疾患といった重大な病気の兆候となる可能性があるという。東北大学大学院医学系研究科眼科学分野教授の中澤徹氏らによるこの研究結果は、「Communications Medicine」に4月8日掲載された。  網膜は、眼球の奥にある光を感知する細胞層である。研究グループによると、網膜は血管や神経の状態を非侵襲的に観察できる部位であることから、眼の画像データを解析して全身の健康状態や疾患リスクを読み解く「オキュロミクス」と呼ばれる新たな研究領域が注目を集めている。

白内障治療の将来を読む――全国と地方の眼科医供給格差

 白内障は加齢に伴って多くの人にみられ、日本では高齢化の進展とともに手術の需要増加が見込まれている。一方で、地域によって医療資源には偏りがあることも課題となっている。今回、NDBオープンデータや人口推計などを用いた研究で、都道府県ごとの白内障手術の将来需要と眼科医の供給を予測した結果、特に地方で需給バランスが悪化し、医療アクセスの地域格差が拡大する可能性が示された。研究は、国際医療福祉大学の山口浩史氏、アルアリアシーらるび氏、藤田烈氏によるもので、詳細は3月3日付の「BMJ Open Ophthalmology」に掲載された。