人工関節全置換術後のVTE予防、アスピリンへの切り替えは有効か/NEJM

股関節および膝関節の人工関節全置換術(THA/TKA)後にリバーロキサバンの短期投与を受けた患者では、その後アスピリンに切り替えても、リバーロキサバンを継続した場合と比較して、症候性静脈血栓塞栓症(VTE)の予防効果に差はないことが、カナダ・ダルハウジー大学のDavid R. Anderson氏らが行ったEPCAT II試験で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2018年2月22日号に掲載された。アスピリンは、安価で、副作用プロファイルが十分に確立されており、THA/TKA後のVTE(近位深部静脈血栓症、肺塞栓症)の予防効果を有する可能性が臨床試験やメタ解析で示されているが、退院後の延長投与の予防効果を直接経口抗凝固薬と比較した試験は、これまで行われていなかった。