臨床論文、男性はポジティブに書く傾向/BMJ

医療やライフサイエンス部門における女性の活躍がいまだ目立たないのは、臨床研究の自己表現力(self presentation)において性差が存在しているせいではないのか。ドイツ・マンハイム大学のMarc J. Lerchenmueller氏らが、臨床試験論文約10万件、一般生命科学論文約620万件を対象に調査した結果、臨床試験論文で筆頭および末尾の著者のいずれか、もしくは両方が男性の場合、いずれも女性の場合に比べてタイトルやアブストラクト内に、「novel」や「excellent」といった用語を用いて研究結果を肯定的に発表する傾向が強いことが判明したという。とくにその傾向は、影響力が強い臨床ジャーナルで最も大きく、さらにそうした肯定的表現が、論文の引用率の高さとも関連していたという。BMJ誌2019年12月16日号クリスマス特集号の「Sweet Little Lies」より。