冠動脈心疾患のリスク評価におけるSNPに基づく遺伝的リスクスコアの有用性

冠動脈心疾患に関連する13の一塩基多型(SNP)に基づく遺伝的リスクスコアを用いれば、初回冠動脈心疾患の発症リスクが約70%増大しているヨーロッパ系人種の20%を同定可能なことが、フィンランド・ヘルシンキ大学のSamuli Ripatti氏らが行った症例対照研究とプロスペクティブ・コホート研究の結果から明らかとなった。冠動脈心疾患の原因は複雑であり、ライフスタイルや遺伝的因子の影響が大きく、早発性の冠動脈心疾患の家族歴は独立のリスク因子である。症例対照研究のデザインを用いた全ゲノム関連試験では、冠動脈心疾患、心筋梗塞あるいはこの双方と関連する13の遺伝子領域のSNPが同定されている。Lancet誌2010年10月23日号掲載の報告。