新たな抗酸化薬succinobucolは急性冠症候群の転帰を改善しない

抗酸化薬succinobucol(AGI-1067)は、標準治療を受けている急性冠症候群(ACS)患者に併用投与しても心血管疾患の転帰を改善する効果はないことが、カナダMontreal大学Montreal心臓研究所のJean-Claude Tardif氏らが実施したプラセボ対照比較試験で明らかとなった。酸化ストレスおよび炎症は動脈硬化の病態生理に関与している。succinobucolは抗酸化薬プロブコールのモノコハク酸エステルであり、代謝が安定的でin vitroではプロブコールよりも細胞内の抗酸化作用が優れるという。Lancet誌2008年5月24日号掲載の報告。