多発性硬化症に対する経口fingolimod、2年間の有効性確認

多発性硬化症の治療薬として開発中の、経口fingolimod(FTY720、フィンゴリモド;スフィンゴシン1リン酸受容体調節薬)は、リンパ節からのリンパ球放出を抑制する作用が特徴の免疫抑制薬である。これまで第II相、第III相(12ヵ月間)臨床試験の結果、プラセボまたはインターフェロンβ-1a筋注と比べて、多発性硬化症の再発率およびMRI評価のエンドポイントを有意に改善することが明らかになった。本稿は、スイス・バーゼル大学病院Ludwig Kappos氏らFREEDOMS治験グループによる、24ヵ月間の第III相プラセボ対照二重盲検無作為化試験の報告で、NEJM誌2010年2月4日号(オンライン版2010年1月20日号)に掲載された。