CKD患児、ramipril高用量服用の血圧コントロール強化群に大きなベネフィットが

慢性腎疾患(CKD)は成人でも小児でも、末期腎不全へと進行する傾向があり、臨床的に重大な問題である。腎不全は高血圧と糸球体の過剰ろ過によって進行するが、成人患者において、レニン・アンジオテンシン(RA)系を阻害する降圧薬服用が、腎機能を保護し腎不全の進行を遅らせることが明らかとなった。しかし、目標とすべき血圧値についてはなお議論の的となっている。欧州の33の小児腎臓病学部門が共同参画するESCAPE Trial Groupは、ACE阻害薬ramiprilを高用量服用する小児CKD患者(約50%が高血圧症を有するといわれる)を無作為に2群に分け、一方の血圧コントロール目標値を厳しく設定し、その長期的な腎保護作用の評価を行った。NEJM誌2009年10月22日号掲載より。