BPSDに対する抗精神病薬使用、脳血管障害リスクとの関連 第2世代抗精神病薬(SGA)は、しばしばBPSDの治療に用いられるが、脳血管障害(CVA)リスク増大を引き起こすことを示唆する臨床試験結果が使用の妨げとなっている。英国・セント・メアリーズ病院のAhsan Rao氏らは、認知症者におけるCVAの相対リスクについて、SGAと第1世代抗精神病薬(FGA)との違いを、集団ベースのメタ分析研究により評価した。International journal of methods in psychiatric research誌オンライン版2016年4月27日号の報告。
心筋梗塞・脳梗塞の発症確率予測モデルを開発~JPHC研究 わが国の多目的コホート(JPHC)研究から、研究開始時の健診成績・生活習慣からその後10年間の心筋梗塞および脳梗塞の発症確率予測モデルを開発した研究結果が発表された。健診結果から自分で心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを計算できるため、禁煙などの行動変化や生活習慣の変容を通した心血管疾患予防に役立つことが期待される。Circulation journal誌2016年5月25日号に掲載。
全般性不安症でよく見られる不眠、その関連因子は 睡眠障害は、全般性不安症(GAD)の重要な診断基準の1つである。不眠症の有病率に関連する因子および不眠関連因子がQOLに及ぼす影響について、スペイン・Hospital General Universitario Gregorio MaranonのF Ferre Navarrete氏らは、多施設共同前向き横断観察研究にて検討を行った。Behavioral sleep medicine誌オンライン版2016年5月11日号の報告。
ジカウイルス胎内感染児の3分の1に先天性眼障害 ジカウイルス感染は、2015年にブラジル北東部で流行が確認され、南北アメリカの多くの地域にまで急速に拡大している。最近、新生児の小頭症とこれら小頭症児における視力を脅かす所見が増加していることから、ブラジル・ロベルト サントス総合病院のBruno de Paula Freitas氏らは、胎内感染が疑われる小頭症児の眼所見について調査した。
高齢糖尿病患者の血糖値目標は3カテゴリー 日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会である「高齢者糖尿病の治療向上のための日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会」は、5月20日に「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標について」を発表した。
閉経後の飲酒増による乳がんと心疾患リスク 閉経後5年間で飲酒量が増加した女性は、変化のない女性と比べて、乳がんリスクが増加し冠動脈疾患リスクは減少する、という結果が前向きコホート研究で示された。BMJ誌2016年5月11日号に掲載。
難治性てんかん重積状態への有用な対処法 小児の痙攣難治性てんかん重積状態の治療における、全身麻酔導入前のレベチラセタムおよびバルプロ酸の有効性、安全性を比較した研究は不十分である。トルコ・Dr Behcet Uzこども病院のRana Isguder氏らは、2011~14年に小児集中治療室に入院した痙攣てんかん重積状態の患者における抗てんかん薬の有効性を比較するため検討を行った。Journal of child neurology誌オンライン版2016年4月14日号の報告。
飲酒量と高血圧の関連、フラッシングと関係なし~NIPPON DATA2010 高血圧における飲酒の影響はフラッシング反応の有無により異なる可能性があるが、確認されていない。今回、大規模コホートNIPPON DATA2010のデータを用いた研究で、日本人男性ではフラッシング反応に関係なく飲酒量と高血圧が正相関することを、東北大学の小暮 真奈氏らが報告した。Hypertension research誌オンライン版2016年5月12日号に掲載。
認知症者に対するSSRI使用はどのような影響を与えるか? 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、認知症の神経変性プロセスに影響を及ぼし、認知機能を高める可能性があるといわれている。英国・Royal Infirmary of EdinburghのHelen E Jones氏らは、いかなるタイプの認知症者でも認知実行や気分、機能に対しSSRIが影響を与えるのかを検討した。Age and ageing誌オンライン版2016年4月7日号の報告。
抗がん剤で劇症1型糖尿病を発症させない 日本糖尿病学会(理事長:門脇 孝)は、5月18日、本年1月29日に公表した「免疫チェックポイント阻害薬に関連した1型糖尿病ことに劇症1型糖尿病の発症について」に追記として「免疫チェックポイント阻害薬使用患者における1型糖尿病の発症に関するRecommendation」を加えた。
統合失調症の再発、リスク因子とその対策 統合失調症のマネジメントにおいて、再発は重要な問題の1つである。イタリア・ボローニャ大学のStefano Porcelli氏らは、統合失調症の再発と関連する臨床的因子の検討を行った。International journal of psychiatry in clinical practice誌2016年6月号の報告。
「食べる」ことは高齢者には大問題 5月9日、日本老年医学会は、6月に開催される「第58回 日本老年医学会学術集会」を前にプレスセミナーを都内で開催した。セミナーでは、同会の活動状況、学術集会の概要が説明されるとともに、「高齢者の低栄養、咀嚼機能、嚥下障害」の3つのテーマについて、レクチャーが行われた。
コーヒーと大腸がんリスクの関連は? 日本人データでのメタ解析 コーヒー摂取と大腸がんリスクとの関連は明らかになっていない。今回、国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究グループが、日本人での疫学研究の系統的レビューとメタ解析を行ったところ、日本人におけるコーヒー摂取と大腸がんリスクの関連を支持するには不十分な結果であった。Japanese journal of clinical oncology誌オンライン版2016年5月12日号に掲載。
パニック症に対し第2世代抗精神病薬は有用か パニック症治療に対する第2世代抗精神病薬(SGAs)の役割が提唱されているが、その有用性は明らかとなっていない。イタリア・Villa San Benedetto Menni病院のPerna Giampaolo氏らは、PRISMAガイドラインに基づき、パニック症(他の併存疾患の有無)治療に対するSGAs(単独または増強療法)の有効性および忍容性に関する無作為化比較試験のシステマティックレビューアップデートを行った。International journal of molecular sciences誌2016年4月13日号の報告。
過去の大気汚染、死亡率に長期影響か 過去の大気汚染への曝露経験は、数十年経ってからの死亡率とも関連していることが、英国・Small Area Health Statistics Unit(SAHSU)のAnna Hansell氏らにより報告された。Thorax誌2016年4月号の掲載報告。
緑内障点眼治療の片眼トライアルは簡便で有効 緑内障の薬物治療では、真の眼圧下降効果を評価することが重要となる。英国・ノッティンガム大学病院のAnthony J. King氏らは、プロスタグランジン関連薬による単剤治療について、片眼のみ1週間早く点眼を開始する片眼トライアルの前向き試験を行い、この方法は未治療眼の治療への反応の予測に有効であり、先行投与眼の効果が他眼への治療効果も予測できることを示した。
抗精神病薬ナイーブ統合失調症患者におけるプロラクチンレベルは ドパミンアンタゴニストの抗精神病薬の使用は、高プロラクチン血症と関連しているが、統合失調症および関連障害の抗精神病薬ナイーブ患者においてプロラクチン濃度の上昇がみられる。スペイン・オビエド大学のLeticia Gonzalez-Blanco氏らは、これら疾患の抗精神病薬ナイーブ患者におけるプロラクチンに関する研究のシステマティックレビューおよびメタ解析を行った。Schizophrenia research誌オンライン版2016年4月5日号の報告。
2度目の改訂版を発表-SGLT2阻害薬の適正使用に関する Recommendation 日本糖尿病学会「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」は、5月12日に「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」の改訂版を公表した。SGLT2阻害薬は、新しい作用機序を有する2型糖尿病薬で、現在は6成分7製剤が臨床使用されている。