“重症にきび”はうつ病のリスク!?

提供元:ケアネット

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公開日:2013/04/24

 

 汗腺の膿瘍として知られるにきびinversaは慢性炎症性疾患であり、生活の質に影響を及ぼす疾患である。ドイツ・シャリテ大学のAgata Kurek氏らは、にきびinversa患者はうつ病発症リスクが高いかどうかを検討した。Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft誌オンライン版2013年4月9日号の報告。

 対象は、自主的に研究に参加したにきびinversa(AI)患者90例。うつ病の発症を評価するために、患者の精神症状について不安と抑うつのスクリーニングテスト(HADS:Hospital Anxiety and Depression Scale)を行った。コントロール群は年齢、性別、BMIで調整し、マッチングした。また、うつ病とうつ病に影響を及ぼすと推測される要因との相関関係を評価した。

主な結果は以下のとおり。

・AI患者はコントロール群と比較し、うつ病を有する割合が高かった。
・コントロール群のうつ病有病率は2.4%であったのに対し、AI患者のうつ病有病率は38.6%であった。
・AIの持続期間および年齢とは対照的に、不安や性的苦痛はうつ病の重症度と強い相関が認められた。

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(ケアネット 鷹野 敦夫)