抗精神病薬多剤併用による代謝関連への影響は? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/02/12 統合失調症患者の治療において、2剤以上の抗精神病薬を併用することは少なくない。しかし、多剤併用による治療は単剤治療と比較し、副作用発現率の上昇などデメリットも大きい。このデメリットには、耐糖能異常やインスリン抵抗性などの薬剤性代謝関連の副作用も多く含まれるが、その生理メカニズムは十分に解明されていない。Heidi N. Boyda氏らは、抗精神病薬の多剤併用と代謝関連副作用との関係を検討するにあたり、動物実験での結果が実臨床に結び付くかを検証した。Experimental and clinical psychopharmacology誌オンライン版2013年1月28日号の報告。 試験には、成熟した雌ラットを用いた。第1試験では、クロザピン(5㎎/kg)群、リスペリドン(1㎎/kg)群、対照群、クロザピン+リスペリドン群を比較し、第2試験では、クロザピン(5㎎/kg)群、ハロペリドール(0.1㎎/kg)群、対照群、クロザピン+ハロペリドール群を比較した。各薬剤投与後、ブドウ糖負荷試験を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・リスペリドン、ハロペリドール各単独投与群は、対照群と比較し、代謝指標に影響を及ぼさなかった。 ・クロザピン+リスペリドン群では、クロザピン単独投与群と比較し、空腹時血糖、空腹時インスリン、インスリン抵抗性が有意に増加した。 ・クロザピン+ハロペリドール群では、クロザピン単独投与群と比較し、空腹時インスリンレベル、インスリン抵抗性、耐糖能異常が有意に増加した。 ・これらの動物実験の結果は臨床研究と一致していることから、抗精神病薬の代謝系副作用の研究は動物モデルにより正常に実施可能であることが示された。 ・今後の研究により、抗精神病薬と生理メカニズムの関係がさらに解明されることが望まれる。 関連医療ニュース ・SSRI、インスリン抵抗性から糖尿病への移行を加速! ・第二世代抗精神病薬によるインスリン分泌障害の独立した予測因子は・・・ ・学会レポート:抗精神病薬と副作用―肥満、糖代謝異常、インスリン分泌に与える影響 (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Boyda HN, et al. Exp Clin Psychopharmacol. 2013 Jan 28. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 標的試験エミュレーション、無作為化比較試験との一致度は中程度/BMJ(2026/05/29) 高齢者における大腸ポリープ切除後サーベイランスの検査間隔は?(解説:上村直実氏)(2026/05/29) 糖尿病患者の将来リスクをAI活用で予測/福島医大・日本糖尿病学会ほか(2026/05/29) 心血管疾患2次予防、LDL-C 55mg/dL未満の達成後も高Lp(a)は強力な残余リスクに/EAS2026(2026/05/29) 医師確保の新しい選択肢に、「旅当直」サイトオープン(2026/05/29) 市中肺炎で検出された肺炎球菌、ワクチンカバー率は?/感染症学会・化学療法学会(2026/05/29) 患者に最も好まれる第1選択抗精神病薬は?(2026/05/29) 慢性片頭痛、最も有望な治療薬はCGRP標的治療薬か(2026/05/29) 「トイレでのスマホ」が痔の悪化の一因に(2026/05/29)