メトホルミンでコントロール不十分な2型糖尿病患者において、orforglipron 3mg、12mgおよび36mgは、ダパグリフロジン10mgに対して、ベースラインから40週時のHbA1cの平均変化量に関して非劣性および優越性を示した。米国・Consano Clinical ResearchのMichelle Welch氏らACHIEVE-2 Trial Investigatorsが行った第III相多施設共同非盲検(部分盲検)無作為化試験「ACHIEVE-2試験」の結果で示された。安全性プロファイルは、有害事象による試験中止率の高さを含め、GLP-1受容体作動薬クラスの既知の報告と一致していた。著者は、「orforglipronは2型糖尿病の有効な経口治療薬として、選択肢の1つとなりうることが裏付けられた」とまとめている。Lancet誌オンライン版2026年6月8日号掲載の報告。
6ヵ国で試験、40週時点の非劣性を評価
ACHIEVE-2試験は、6ヵ国(中国、ドイツ、メキシコ、ポーランド、台湾、米国)の73施設で実施された。対象は、メトホルミン(1,500mg/日以上)で血糖コントロール不十分(HbA1c:7.0~10.5%)、かつBMI値23.0以上で体重が安定している(±5%)2型糖尿病成人患者であった。
研究グループは適格患者をorforglipron 3mg群、12mg群、36mg群、またはダパグリフロジン10mg群に1対1対1対1の割合で無作為に割り付け、1日1回40週間経口投与した。orforglipron群は、全例1mgより投与を開始し、4週時に3mgへ増量した後、割り付けられた用量に達するまで4週ごとに最大2倍増量した。なお、orforglipron群における投与量については盲検化されたが、ダパグリフロジン群への割り当てについては盲検化されなかった。
主要エンドポイントは、ベースラインから40週時のHbA1cの変化量で、orforglipron各用量のダパグリフロジンに対する非劣性(非劣性マージン0.3%)について評価した。
有効性の解析は無作為化されたすべての患者を対象とし、治療レジメン推定値(試験治療の中断や追加の血糖降下薬の開始有無にかかわらず、治療期間中に得られたすべてのデータ)に基づき、これを主要推定値とした。
安全性は、試験薬を少なくとも1回投与されたすべての患者を対象に評価した。
orforglipron全用量群のダパグリフロジン10mg群に対する非劣性および優越性を検証
2024年1月10日~2025年9月26日に、1,404例がスクリーニングを受け、962例が無作為化された(orforglipron 3mg群240例、12mg群241例、36mg群241例、ダパグリフロジン10mg群240例)。
ベースラインの患者背景は、女性474例(49%)、平均年齢56.1歳(SD 11.5)、HbA1cは8.14%(1.04)、2型糖尿病の罹病期間8.0年(6.7)、BMI値32.6(6.6)であった。
ベースラインから40週時のHbA1cの変化量の治療レジメン推定値について、orforglipron全用量群でダパグリフロジン10mg群に対する非劣性が認められた。同変化量は、orforglipron 3mg群-1.23%(SE:0.08)、12mg群-1.50%(0.08)、36mg群-1.56%(0.09)であり、ダパグリフロジン10mg群は-0.81%(0.07)であった。
ダパグリフロジン10mg群に対する推定治療群間差は、orforglipron 3mg群-0.42%(95%信頼区間[CI]:-0.62~-0.23)、12mg群-0.70%(95%CI:-0.90~-0.49)、36mg群-0.75%(95%CI:-0.96~-0.55)であり、orforglipron全用量群のダパグリフロジン10mg群に対する非劣性および優越性が認められた(すべてのp<0.0001)。
最も発現割合が高い有害事象は、軽度~中等度の消化器系イベント(悪心、下痢、嘔吐、便秘など)で、orforglipron 3mg群47%(112/240例)、12mg群46%(112/241例)、36mg群54%(130/241例)に認められたのに対し、ダパグリフロジン10mg群は12%(29/240例)であった。重症低血糖は報告されなかった。
試験薬投与中止は、orforglipron 3mg群15%(35/240例)、12mg群18%(44/241例)、36mg群20%(47/241例)、ダパグリフロジン10mg群6%(14/240例)であり、orforglipron群でより多く認められた。
(ケアネット)