新型コロナウイルス、ヒト-ヒト感染は12月中旬から/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2020/02/06

 

 中国・湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染による肺炎(NCIP)について、中国疾病管理予防センターのQun Li氏らが、2020年1月22日までにNCIPが確認された425人について調べ、疫学的特徴を明らかにした。平均潜伏期間は5.2日、基本再生産数の推定値は2.2で、早期段階では7.4日ごとに感染者が倍増していたことなどが判明したという。著者は「これらの情報は、2019年12月中旬から濃厚接触(close contact)によるヒト-ヒト感染が起きていたというエビデンスを示すものであった」と述べ、「もし同様の感染力がほかでも起きているようなら、感染を減らしアウトブレークをコントロールするには相当な努力が必要になるだろう。リスク集団で感染予防・抑制の手段を講じなければならない」と指摘した。NEJM誌オンライン版2020年1月29日号掲載の報告。

2020年1月22日までに検査で確認・報告されたNCIP感染者425人を調査

 研究グループは、2020年1月22日までに検査で確認・報告されたNCIP感染者425人について、人口統計学的特性、曝露歴、病状経過について情報収集し分析した。

 症例の特徴を描出し、鍵となる疫学的遅延分布を推定。指数関数的に増加している時期に、疫学的患者倍加時間と基本再生産数を推定した。

2019年12月中の感染者は47人、そのうち55%が武漢海鮮卸売市場と関連

 感染が確認された初期の425人は、年齢中央値59歳(範囲:15~89歳)、男性が56%だった。2019年12月31日までの感染者は47人(11%)で、そのうち26人(55%)について武漢華南海鮮卸売市場との関連が認められた。一方、1月1日以降の感染者(~11日:248人、12~22日:130人)で同関連が認められたのは8.6%だった。

 平均潜伏期間は5.2日(95%信頼区間[CI]:4.1~7.0)で、感染者の95パーセンタイルが12.5日であった。また、早期の段階では、7.4日で感染者が倍増した。

 連鎖感染の連続症例について、その発症間隔の予測値は7.5日(95%CI:5.3~19)だった。基本再生産数の予測値は、2.2(同:1.4~3.9)だった。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)