小児けいれん重積2次治療、レベチラセタムvs.フェニトイン/Lancet

提供元:
ケアネット

小児けいれん重積2次治療、レベチラセタムvs.フェニトイン/Lancetのイメージ

 小児のけいれん性てんかん重積状態の2次治療において、レベチラセタムの静脈内投与はフェニトインに比べ、てんかん重積状態の抑制に要する時間が短いものの、有意な差はなかったとの研究結果が、英国Bristol Royal Hospital for ChildrenのMark D. Lyttle氏らが実施したEcLiPSE試験で示された。研究の詳細はLancet誌オンライン版2019年4月17日号に掲載された。英国では、小児における本症の2次治療では、抗けいれん薬フェニトインの静脈内投与が推奨されている。一方、レベチラセタムは、本症に有効であり、より安全性が高い選択肢となる可能性を示唆するエビデンスがあるという。

2剤を直接比較する英国30施設の無作為化試験
 本研究は、英国の30ヵ所の2次または3次医療施設の救急診療部で行われた非盲検無作為化臨床試験である(英国国立衛生研究所[NIHR]医療技術評価プログラムの助成による)。

 対象は、年齢6ヵ月~18歳で、2次治療を要するけいれん性てんかん重積状態(全般性強直間代性、全般性間代性、焦点性間代性)の患児であった。

 被験者は、レベチラセタム(40mg/kg、5分で静脈内投与)またはフェニトイン(20mg/kg、最短で20分をかけて静脈内投与)の投与を受ける群に無作為に割り付けられた。引き続き、Advanced Paediatric Life Support(APLS)アルゴリズムに基づき、けいれん性てんかん重積状態の治療が行われた。

 主要アウトカムは、無作為化からけいれん性てんかん重積状態の抑制までの時間とした。無作為化後に2次治療が不要となった患児や、同意が得られなかった患児を除く、修正intention-to-treat集団について解析が行われた。

抑制までの時間:35分vs.45分、適切な選択肢となる可能性も
 2015年7月~2018年4月の期間に実際に治療を受けた286例が解析に含まれた。レベチラセタム群が152例(年齢中央値2.7歳[範囲:0.6~16.1]、女児51%)、フェニトイン群は134例(2.7歳[0.6~17.9]、46%)であった。レベチラセタム群の3例がフェニトインの投与を受けた。

 けいれん性てんかん重積状態は、レベチラセタム群が106例(70%)、フェニトイン群は86例(64%)で終息した。無作為化からけいれん性てんかん重積状態の抑制までの時間は、それぞれ35分(IQR:20~評価不能)および45分(24~評価不能)であり、両群に有意な差は認めなかった(ハザード比[HR]:1.20、95%信頼区間[CI]:0.91~1.60、p=0.20)。

 追加的な抗けいれん薬の必要性(レベチラセタム群37.5% vs.フェニトイン群37.3%)、継続する発作を終息させるための迅速導入気管挿管(30.0% vs.35.1%)、高度治療室や小児集中治療室への入室(63.8% vs.53.7%)にも、両群に有意差はなかった。

 有害事象は、レベチラセタム群では16例に20件、フェニトイン群では18例に23件認められた。レベチラセタム投与後にフェニトインの投与を受けた1例が、いずれの薬剤とも関連のない劇症脳浮腫の結果として死亡した。また、フェニトイン群の1例で、試験薬関連の2件の重篤な有害反応がみられた。

 著者は、「レベチラセタムは、フェニトインに対して有意な優越性はなかったが、これまでに報告された安全性プロファイルや相対的に簡便な投与法を考慮すると、小児における本症の2次治療では、第1選択の抗けいれん薬として適切な選択肢となる可能性がある」としている。

(医学ライター 菅野 守)

掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。)

会員の方へ