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新規TKIポナチニブ、治療抵抗性の慢性骨髄性白血病に効果/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2013/11/21

 

 新規チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)ポナチニブ(国内未承認)は、既治療の慢性骨髄性白血病(CML)およびフィラデルフィア染色体陽性(Ph陽性)急性リンパ性白血病(ALL)の治療として、病期や遺伝子変異の有無にかかわらず有効であることが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのJ.E. Cortes氏らが実施したPACE試験で示された。CMLの1次治療にはイマチニブ(商品名:グリベック)が頻用され、高い奏効率が示されているが、約40%の患者で治療抵抗性または耐用不能な有害事象が発現する。治療抵抗性の主な原因はBCR-ABLキナーゼの変異とされるが、ポナチニブはT315I変異により既存のTKIに抵抗性を示す変異型および野生型BCR-ABLに対し強力な作用を有する経口TKIだという。NEJM誌2013年11月7日号(オンライン版2013年11月1日号)掲載の報告より。

ほかのTKIに抵抗性のCML、Ph陽性ALLに対する効果を検証
 PACE試験は、CMLおよびPh陽性ALLに対するポナチニブの有用性を評価する国際的な多施設共同第2相試験。対象は、年齢18歳以上、複数の既治療を有し、ダサチニブ(商品名:スプリセル)またはニロチニブ(同:タシグナ)に抵抗性もしくは耐用不能、あるいはBCR-ABL遺伝子のT315I変異を有するCMLまたはPh陽性ALL患者であった。

 ポナチニブは45mgを1日1回経口投与した。治療は、病勢進行(PD)、投与中止を要する有害事象、患者の希望、担当医が治療終了と判断するまで継続することとした。

 主要エンドポイントは、慢性期CMLが12ヵ月後の細胞遺伝学的Major寛解、移行期および急性期CML、Ph陽性ALLは6ヵ月後の血液学的Major寛解であった。

慢性期CMLのMajor寛解達成例の91%で効果が1年以上持続
 2010年9月~2011年10月までに、66施設から449例が登録された。慢性期CMLが270例、移行期CMLが85例、急性期CMLが62例、Ph陽性ALLは32例であった。全体の年齢中央値は59歳(18~94歳)、65歳以上が155例(35%)であった。フォローアップ期間中央値は15ヵ月だった。

 慢性期CML(267例)の細胞遺伝学的Major寛解率は56%(前治療抵抗性/耐用不能例:51%、T315I変異例:70%)で、そのうち細胞遺伝学的完全寛解率は46%(40%、66%)であり、分子遺伝学的Major寛解率は34%(27%、56%)であった。

 寛解は、BCR-ABL遺伝子変異の有無にかかわらずに達成され、かつ長期に持続した(細胞遺伝学的Major寛解の推定12ヵ月以上持続率:91%)。ポナチニブに対する抵抗性に関わるBCR-ABL遺伝子変異は検出されなかった。

 移行期CML(83例)における血液学的Major寛解率は55%、細胞遺伝学的Major寛解率は39%であった。急性期CML(62例)ではそれぞれ31%、23%、Ph陽性ALL(32例)では41%、47%だった。

 高頻度にみられた有害事象は、血小板減少(37%)、皮疹(34%)、ドライスキン(32%)、腹痛(22%)であった。重篤な動脈血栓性イベントが9%に認められ、このうち3%が治療に関連すると判定された。12%が有害事象により治療を中止した。

 これらの結果により、著者は「ポナチニブは、病期や遺伝子変異の有無にかかわらず、既治療のCMLおよびPh陽性ALL患者の治療として臨床的に意味のある抗腫瘍効果を示した」と結論づけている。

(菅野守:医学ライター)