一般医は心房細動(AF)の判読が苦手

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ケアネット

一般医は心房細動(AF)の判読が苦手のイメージ

英国の一般医(GP)による心電図を用いた心房細動(AF)診断の正確性は十分とは言えず、自動診断ソフトも信頼性に欠けることが、英国における無作為化試験SAFE(Screening for atrial fibrillation in the elderly)のサブ試験の結果、明らかになった。BMJ誌HP上早期公開論文(6月29日付)としてUniversity of Birmingham(英国)のJonathan Mant氏らが報告した(本誌では8月25日号に掲載)。GPの紹介がないと病院を受診できない英国においては、大きな問題である。

2,600例弱の心電図で検討


本検討ではAFが疑われスクリーニングを受けた65歳以上、2,595例の心電図(12誘導、誘導、肢誘導、あるいは胸部誘導)を用い、49名のGPと同数のpractice nurse(PN問診や検査を行う)がそれぞれ、AFか否かを判読した。同時に自動診断ソフトでも、2,595例の12誘導心電図を判別させた。

正解は2名の循環器専門医が12誘導心電図でそれぞれ独立して判読。結果が一致しない場合、もう1人の専門医の意見に従った。これら専門医は、自動ソフトの診断結果やGP、PNの判読結果を知らされていない。

大きい個人差


その結果、GPによるAF診断は感度が80%(AFの20%を見逃し)、特異度が92%(洞調律の8%をAFと診断)だった(95%信頼区間それぞれ: 71~87%、90~93%)。PNは少し劣り、感度77%、特異度85%だった(95%信頼区間それぞれ:67~85%、83~87%)。自動診断ソフトは感度こそ99%と高かったが、特異度は83%と低かった。

ただしGP間では個人差が大きく、感度・特異度ともに100%のGPもいれば、特異度が60%に満たないGPもいた。個人差が大きいのはPNも同様だった。

英国ではGPの診断がないと病院を受診できない疾患が決められており、AFもその1つだという。筆者らは「心電図判読の質向上がプライマリ・ケアにおけるAF診断に重要だ」と主張している。

(宇津貴史:医学レポーター)

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