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抗うつ薬は糖尿病リスクを増加させるのか

提供元:ケアネット

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公開日:2026/10/06

 

 うつ病は有病率の高い疾患であり、その症状管理のために抗うつ薬が広く使用されている。しかし、抗うつ薬の使用と2型糖尿病リスクとの間に因果関係がある可能性が指摘されている。こうした潜在的な関連性を理解することは、抗うつ薬による代謝へのさまざまな影響に関する新たな知見をもたらす可能性がある。中国・Chinese Academy of SciencesのDongming Liu氏らは、抗うつ薬の使用と2型糖尿病リスクとの関連を明らかにするため、多段階メンデルランダム化研究を実施した。European Archives of Psychiatry and Clinical Neuroscience誌オンライン版2026年8月29日号の報告。

 抗うつ薬の使用に対する遺伝的素因が2型糖尿病リスクに及ぼす潜在的な因果関係を調査するため、2標本メンデルランダム化(MR)解析を用いた。解析には、ゲノムワイド関連解析(GWAS)の要約統計量データセットを使用した。対象には、さまざまな種類の抗うつ薬使用患者(使用群:12万446例、対照群:9万4,450例)および2型糖尿病患者(discovery set:症例群8万154例、対照群85万3,816例、validation set:症例群7万1,728例、対照群36万9,007例)を含めた。オッズ比(OR)を推定し、抗うつ薬の使用と2型糖尿病リスクとの因果関係を評価するため、MR解析を実施した。

 主な結果は以下のとおり。

・MR解析では、citalopramやセルトラリンを含む特定の抗うつ薬の使用に対する要因と、2型糖尿病への感受性との間に有意な因果関係が認められた。
・2型糖尿病に関するメタ解析データを用いた検証においても、これらの結果が裏付けられた。citalopram(OR:1.05、95%信頼区間[CI]:1.01〜1.09、p=0.018)およびセルトラリン(OR:1.02、95%CI:1.01〜1.04、p=0.00122)において有意な関連が認められた。
・さらに、アミトリプチリンの使用についても、2型糖尿病への感受性との関連を示唆する結果が得られた(OR:1.04、95%CI:1.01〜1.08、p=0.018)。

 今回観測された影響は控えめなものではあったが、これらの結果は、個々の抗うつ薬が及ぼす代謝への影響が異なる可能性を示唆している。

(鷹野 敦夫)

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