ドンペリドン、葛根湯などに重大な副作用追加/厚労省

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/27

 

 2026年8月25日、厚生労働省は添付文書の改訂指示を発出し、ドンペリドンおよびメトクロプラミド、葛根湯、一部の免疫チェックポイント阻害薬などにおいて「重大な副作用」が追記された。

ドンペリドン、メトクロプラミドに「重篤な不整脈」

 ドンペリドン(商品名:ナウゼリン錠ほか)、メトクロプラミド(同:プリンペラン錠ほか)および塩酸メトクロプラミド(同:プリンペラン注射液)に対し、国内外の疫学調査において致死性不整脈および心突然死のリスク増加が示唆されたことから、「重大な副作用」に「重篤な不整脈」が追加された。また、「重要な基本的注意」には「心室頻拍、心室細動等の重篤な不整脈があらわれることがあるため、必要最小限の使用にとどめ、長期にわたり漫然と投与しないこと、関連する症状が認められた場合には速やかに受診するよう患者を指導すること、心電図検査等を行うこと」が追加された。

葛根湯に「多形紅斑」

 医療用の葛根湯において、「重大な副作用」の項に「多形紅斑」が追加された。多形紅斑症例を評価した結果、本剤との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断された。国内では6例が集積し、このうち4例は医薬品と事象との因果関係が否定できない症例で、死亡例はなかった。

 なお、一般用医薬品の葛根湯含有製剤では、「相談すること」の項に追加され、葛根湯エキスにジリュウエキスまたはビタミン類を配合した製剤や一般用漢方製剤についても同様の改訂がなされた。

抗PD-L1/抗CTLA-4抗体薬に「ぶどう膜炎」

 「重大な副作用」の項に「ぶどう膜炎」が追加された。また、「重要な基本的注意」にぶどう膜炎があらわれることがある旨を追記し、眼の異常の有無を定期的に確認すること、眼の異常が認められた場合には速やかに医療機関を受診するよう患者を指導することとした。

<対象医薬品>
・アベルマブ(同:バベンチオ)
・アテゾリズマブ(同:テセントリク)
・デュルバルマブ(同:イミフィンジ)
・トレメリムマブ(同:イジュド)

抗PD-1/抗PD-L1/抗CTLA-4抗体薬*に「血球貪食性リンパ組織球症」

 国内症例を評価した結果、抗PD-1/抗PD-L1/抗CTLA-4抗体薬との因果関係が否定できない症例が集積したことから、「重大な副作用」に「血球貪食性リンパ組織球症」が追加された。
*:ニボルマブ、ぺムブロリズマブ、アテゾリズマブ、セミプリマブを除く

<対象医薬品>
・チスレリズマブ(同:テビムブラ)
・レチファンリマブ(同:ジニイズ)
・アベルマブ(同:バベンチオ)
・デュルバルマブ(同:イミフィンジ)
・イピリムマブ(同:ヤーボイ)
・トレメリムマブ(同:イジュド)

 さらに、イピリムマブとニボルマブ(オプジーボ)では、上記以外の重大な副作用として、「重度の食道炎」が追加されている。免疫反応に起因すると考えられる重度の食道炎があらわれるためで、異常が認められた場合には副腎皮質ホルモン剤の投与などの適切な処置を行う旨が追記された。

 このほか、複数の医薬品で「使用上の注意」が改訂されている。

◯アパルタミド
「重大な副作用」に無顆粒球症、好中球減少症、白血球減少症を追加し、投与中は定期的に血液検査を実施するなど十分に観察することとした。

◯オランザピン(経口剤)
抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐に対して使用する場合には、糖尿病またはその既往がある患者への投与について禁忌が解除され、「警告」が新設された。血糖値の頻回なモニタリングや、必要最小限の投与量・投与期間とすることなどを記載した。

◯アセトアミノフェンおよびアセトアミノフェン含有製剤
重篤な腎障害、肝障害、敗血症、栄養障害などによるピログルタミン酸蓄積の素因がある患者について、アニオンギャップ開大性代謝性アシドーシスが発現するおそれを「特定の背景を有する患者に関する注意」に追記。対象にはアセトアミノフェン単剤のほか、複数の配合剤が含まれる。

◯タラポルフィンナトリウム
「重大な副作用」に食道狭窄、食道穿孔を追加。化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道がんに対する治療におけるレーザー光照射後の注意事項が改訂された。

 このほか抗HIV薬において、併用禁忌に関する記載が改訂された。

(ケアネット 土井 舞子)