日本における若年性アルツハイマー病の診断遅延の現状

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/17

 

 若年性アルツハイマー病の診断には、高齢発症アルツハイマー病と比較し、特有の課題がある。しかし、日本における診断に至るまでの経過については、これまで明らかになっていなかった。新潟大学の春日 健作氏らは、日本において若年性アルツハイマー病と高齢発症アルツハイマー病の症状から診断までの期間を比較して、診断までの期間に影響を及ぼす要因を調査した。BMC Neurology誌オンライン版2026年7月9日号の報告。

 2011年4月~2023年3月に、日本国内の参加施設においてアルツハイマー型認知症の可能性が高い(probable AD dementia)、アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI due to AD)またはそれに準ずる診断を受けた18~79歳の患者を対象とした。発症年齢に基づき、65歳未満を若年性アルツハイマー病、65歳以上を高齢発症アルツハイマー病と定義した。対象となる若年性アルツハイマー病患者79例および高齢発症アルツハイマー病患者59例が登録された。

 主な結果は以下のとおり。

・主要エンドポイントである症状発現から診断までの期間の平均値は、若年性アルツハイマー病で138.3±91.0週、高齢発症アルツハイマー病で99.6±81.5週であった(p=0.011)。
・症状発現から最初の医療機関受診までの期間は、若年性アルツハイマー病で89.0±74.2週、高齢発症アルツハイマー病で57.6±71.5週であった(p=0.024)。
・最初の医療機関受診から診断までの期間については、両群間で差は認められなかった。

 著者らは「日本において、若年性アルツハイマー病は高齢発症アルツハイマー病よりも診断に至るまでの期間が長いことが明らかとなった。症状、地域差、医療アクセスが、診断までの期間に影響を及ぼした可能性がある。したがって、非高齢者を含め、アルツハイマー病および早期受診の必要性に関する認識を高めることが重要である」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)