高齢の転移TN乳がん患者におけるSGの有用性~国際共同リアルワールド研究

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/28

 

 転移を有するトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の高齢患者に対するサシツズマブ ゴビテカン(SG)の臨床成績を評価した国際共同リアルワールド研究の結果を、ポーランド・Maria Sklodowska-Curie National Research Institute of OncologyのAleksandra Konieczna氏らが報告した。このリアルワールド集団において、SGを投与された65歳以上の患者のアウトカムは若年患者と同等以上であり、重篤な有害事象の明らかな増加は認められなかった。Oncologist誌オンライン版2026年7月20日号に掲載。

 本研究は、2021年8月~2025年5月に中央ヨーロッパの18の腫瘍センターにおいて、SGを投与された転移TNBC患者を対象とした後ろ向き国際共同研究である。SG開始時年齢によって65歳未満と65歳以上に層別化した。主要評価項目は全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、治療変更、および安全性などであった。

 主な結果は以下のとおり。

・303例中76例(25.1%)が65歳以上であった。高齢患者では併存疾患や緩和治療ラインが多く、ECOG PS 1以上が多かった。
・調整前の解析では、65歳以上でOS中央値が長く(12.8ヵ月vs.10.9ヵ月、ハザード比[HR]:0.70、95%信頼区間[CI]:0.49~0.99、p=0.045)、PFS中央値も長かった(5.4ヵ月vs.4.1ヵ月、HR:0.73、95%CI:0.54~0.97、p=0.031)。一方、多変量解析においては、年齢はOSまたはPFSと独立して関連していなかった。
・ORR、DCR、治療の変更、Grade3以上の好中球減少症については、両群間で差は認められなかった。

 著者らは「調整後の生存率については、年齢が独立した関連因子とはならなかったことから、治療方針の決定は暦年齢のみに基づいて行うべきではないことが示唆される。高齢患者におけるSGの使用はベースライン時の疾患特性、併存疾患、PS、患者の希望、可能であれば老年医学的評価を総合的に考慮すべき」とした。

(ケアネット 金沢 浩子)