日本人片頭痛患者に対する3年間の抗CGRP抗体継続治療、その有用性は

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/08

 

 抗カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)抗体については、治療期間が24ヵ月を超える長期的な実臨床のデータが乏しく、とくに治療継続率や目標達成後の計画的中止に関するデータは不足している。昭和医科大学の笠井 英世氏らは、実臨床における3年間にわたる抗CGRP抗体の有効性および安全性を評価するため、単施設レトロスペクティブ研究を実施した。Frontiers in Neurology誌2026年5月13日号の報告。

 対象は、2021年5月~2022年6月にガルカネズマブまたはフレマネズマブ(月1回/四半期ごと)の投与を開始した15歳以上の連続患者であった。具体的には、国際頭痛分類第3版(ICHD-3)の基準に基づき、発作性片頭痛(EM:1ヵ月当たりの頭痛日数15日未満)、高頻度発作性片頭痛(HFEM:1ヵ月当たりの頭痛日数8~14日)、慢性片頭痛(CM:1ヵ月当たりの頭痛日数15日以上)の患者を含めた。評価項目には、1ヵ月当たりの片頭痛日数(MMD)、片頭痛評価尺度(MIDAS)、頭痛影響テスト(HIT-6)、視覚アナログ尺度(VAS)が含まれ、これらをベースライン時および1、3、6、12、36ヵ月時点で評価した。奏効率(50%以上、75%以上、100%)および治療継続/中止の理由は、事前に規定された解析および感度分析を用いて要約した。主なサブグループ解析は、事前に規定し、EM群とHFEM+CM群に分けて解析を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・ベースライン時、50例が解析対象に含まれた(平均年齢:42.5歳、女性の割合:88%)。
・3年間治療を継続した患者は、50例中28例(56%)であった。
・治療を継続した患者群では、36ヵ月時点でのMMDが12.0±5.4から5.6±5.4に減少し、MIDAS、HIT-6、VASスコアも同様の改善が認められた(各々、p<0.01)。
・奏効率は持続していた(36ヵ月時点で50%以上:55.6%、75%以上:29.6%、100%:11.1%)。
・治療中止は、目標達成後の治療完了によるものが24%であり、有害事象による中止は認められなかった。

 著者らは、「3年間にわたり、抗CGRP抗体は日常診療において持続的な予防効果と良好な忍容性を示し、治療継続、計画的中止、治療レジメン選択に関する個別化された意思決定を支援した」としている。

(鷹野 敦夫)