移植適応のない再発・難治性大細胞型B細胞リンパ腫、モスネツズマブ+ポラツズマブ ベドチンがPFS改善(SUNMO)/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2025/10/07

 

 移植適応のない再発または難治性大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)に対して、モスネツズマブとポラツズマブ ベドチンの併用(Mosun-Pola)をリツキシマブ、ゲムシタビン、オキサリプラチンの併用(R-GemOx)と比較した第III相SUNMO試験において、Mosun-Polaが全奏効率および無増悪生存期間(PFS)を有意に改善し、サイトカイン放出症候群の発現頻度は低かったことを米国・City of HopeのLihua E. Budde氏らが報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2025年10月2日号に掲載。

 本試験では、自家幹細胞移植に適応のない再発または難治性LBCL患者を、Mosun-Pola群とR-GemOx群に2:1に無作為に割り付けた。主要評価項目は中央判定による全奏効率とPFSであった。

 主な結果は以下のとおり。

・計208例がMosun-Pola群(138例)とR-GemOx群(70例)に割り付けられた。
・PFS中央値は、追跡期間中央値23.2ヵ月でMosun-Pola群が11.5ヵ月(95%信頼区間[CI]:5.6~18)とR-GemOx群(3.8ヵ月、95%CI:2.9~4.1)より有意に延長し、増悪または死亡のハザード比は0.41(95%CI:0.3~0.6)であった(p<0.0001)。
・全奏効率は、Mosun-Pola群(70%)がR-GemOx群(40%)より有意に高く(p<0.0001)、完全奏効率はそれぞれ51%と24%であった。
・Grade2以上のサイトカイン放出症候群の発現率およびトシリズマブの使用率は、Mosun-Pola群で5%未満であり、患者報告アウトカムはR-GemOx群より改善した。

(ケアネット 金沢 浩子)