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tucatinib追加、HER2+乳がん脳転移例でOS改善(HER2CLIMB)/ASCO2020

提供元:ケアネット

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公開日:2020/06/05

 

 脳転移を有する既治療のHER2陽性乳がん患者に対し、トラスツズマブ+カペシタビンへのtucatinib追加投与はプラセボの追加投与と比較して、頭蓋内奏効率(ORR-IC)が2倍となり、CNS無増悪生存(CNS-PFS)および全生存(OS)アウトカムが良好であったことが示された。米国・ダナファーバーがん研究所のNancy U. Lin氏が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で第II相HER2CLIMB試験の探索的解析結果を発表した。

・対象:18歳以上、ベースライン時に脳転移を有し、トラスツズマブ、ペルツズマブ、T-DM1による治療後に病勢進行が認められた、HER2陽性乳がん患者(ECOG PS 0/1) 291例
・試験群:tucatinib(1日2回300mg、経口投与)+トラスツズマブ(21日ごとに6mg/kg[1サイクル目の1日目だけ8mg/kg])+カペシタビン(21日ごとに1日目から14日まで1日2回1,000mg/m2、経口投与) 191例
・対照群:プラセボ+トラスツズマブ+カペシタビン 93例
・評価項目:
[脳転移を有する全患者]CNS-PFS、OS
[測定可能な頭蓋内病変を有する患者]ORR-IC、頭蓋内奏効期間(DOR-IC)
[CNSの局所治療を受け、孤立性CNS病変の進行後に本試験の治療を継続した患者] 無作為化から2回目の進行あるいは死亡までの期間、1回目の孤立性CNS病変の進行から2回目の進行あるいは死亡までの期間

 主な結果は以下のとおり。

・ベースライン特性は、平均年齢tucatinib群53歳 vs.プラセボ群52歳、ECOG PS 1が53.5% vs.59.1%、ホルモン(ERおよび/またはPR)陽性が54.0% vs.63.4%。
・CNS進行あるいは死亡リスクは、tucatinib群で68%減少した(ハザード比[HR]:0.32、95%信頼区間[CI]:0.22~0.48、p<0.00001)。CNS-PFS中央値は、9.9ヵ月 vs. 4.2ヵ月。
・全死亡リスクはtucatinib群で42%減少した(OS HR:0.58、95%CI:0.40~0.85、p = 0.005)。OS中央値は18.1ヵ月 vs.12.0ヵ月。
・ORR-ICは47.3%(95%CI:33.7~61.2)vs.20.0%(95%CI:5.7~43.7)とtucatinib群で高かった。内訳は完全奏効(CR):3例(5.5%)vs.1例(5.0%)、部分奏効(PR):23例(41.8%)vs.3例(15.0%)。
・DOR-IC中央値は6.8ヵ月(95%CI:5.5~16.4)vs.3.0ヵ月(95%CI:3.0~10.3)であった。
・局所治療後も本試験の治療を継続した孤立性CNS病変を有する患者(30例)では、2回目の進行または死亡リスクが67%減少し(HR:0.33、95%CI:0.13~0.85、p=0.02)、無作為化から2回目の進行または死亡までの期間中央値は 15.9ヵ月 vs.9.7ヵ月で、tucatinib群で優れていた。

 ディスカッサントを務めたスペイン・Hospital Clinic de BarcelonaのAleix Prat氏は、「トラスツズマブ+カペシタビンへのtucatinib追加投与は、脳転移例を含む既治療のHER2陽性乳がん患者の新たな標準治療となるだろう」と話した。またtucatinibのCNS転移・進行の予防効果について評価されるべきとし、より早期の治療段階での投与の可能性についても言及した。

(ケアネット 遊佐 なつみ)

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