FLAURA試験日本人サブセット、PFS19.1ヵ月/JJCO 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/02/13 未治療のEGFR変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者においてオシメチニブと標準治療(ゲフィチニブまたはエルロチニブ)を比較した多施設二重盲検第III相FLAURA試験。全体ではオシメルチニブで有意に良好な無増悪生存期間(PFS)が示されたこの試験の日本人のサブセット解析がJapanese Journal of Clinical Oncology誌2019年1月1日号で発表された。 FLAURA試験 ・対象:未治療のEGFR変異陽性NSCLC患者 ・試験薬:オシメルチニブ 80mg/日 ・対照薬:標準的なEGFR-TKI(ゲフィチニブ250mg/日またはエルロチニブ150mg/日) ・評価項目:[主要評価項目]無増悪生存期間(PFS)、[副次評価項目]全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、奏効期間(DoR)および安全性 日本人サブセットの主な結果は以下のとおり。 ・日本では、2014年12月から2017年6月までに、120例がオシメルチニブ65例またはゲフィチニブ55例に無作為に割り付けられた。 ・PFS中央値はオシメルチニブ群19.1ヵ月(95%CI:12.6~23.5)、ゲフィチニブ群13.8ヵ月(95%CI:8.3~16.6)であった(HR:0.61、95%CI:0.38~0.99、p=0.0456)。 ・OS中央値はどちらの治療群でも未達であった。 ・ORRはオシメルチニブ群75.4%、ゲフィチニブ群76.4%であった。 ・DoR中央値はオシメルチニブ群18.4ヵ月、ゲフィチニブ群9.5ヵ月であった。 ・Grade3以上の有害事象発現率はオシメルチニブ群47.7%、ゲフィチニブ群56.4%、Grade3以上の間質性肺疾患と肺臓炎発現は両群とも1例であった。 FLAURA試験における日本サブセットの有効性は、試験全体と一致した結果であった。 ■参考 FLAURA試験(Clinical Trials.gov) FLAURA試験(N Engl J Med) ■関連記事 オシメルチニブ、FLAURA試験の日本人サブグループ解析/日本肺癌学会2017 (ケアネット 細田 雅之) 原著論文はこちら Ohe Y, et al. Jpn J Clin Oncol. 2019 ; 49: 29-36. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 FLAURA試験における日本人肺がん患者のOS事後解析/日本肺癌学会 医療一般(2019/12/11) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] ジャガイモ、調理法によって糖尿病リスクに違い /BMJ(2025/08/15) 妊娠中のST合剤予防投与、出生アウトカムを改善せず/NEJM(2025/08/15) 再発/難治性の多発性⾻髄腫治療薬トアルクエタマブを発売/J&J(2025/08/15) 進展型小細胞肺がんへの免疫化学療法、日本の実臨床データ(2025/08/15) 母親の産前、産後うつ病と子供の自閉スペクトラム症との関係〜メタ解析(2025/08/15) 腰痛の重症度に意外な因子が関連~日本人データ(2025/08/15) 救急診療所では不適切な処方が珍しくない(2025/08/15) 糖尿病女性の診察では毎回、妊娠希望の意思確認を(2025/08/15) [ あわせて読みたい ] 第50回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2025/04/18) ASCO2025 まとめ(2025/06/02) かかりつけ医のためのがん患者フォローアップ(2025/06/13) 医療・介護施設従事者のための転倒・転落事故へのアプローチ ~転倒・転落事故のメカニズム、予防、事故後フォローのすべて~(2025/02/27) 非機器的早期運動療法はDVT発生率を低減【論文から学ぶ看護の新常識】第1回(2025/02/05) トレンド・トーク『肺がん』(2024/06/11) 災害対策まとめページ(2024/02/05) Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29)