双極性障害における自殺リスク因子に関するコホート研究 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/09/03 双極性障害は、自殺リスクが高い。そのため、リスク因子の特定は重要である。スウェーデン・ヨーテボリ大学のC. Hansson氏らは、双極性障害患者の大規模コホートにおける自殺のリスク因子を特定するため、検討を行った。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2018年8月3日号の報告。 本研究は、双極性感情障害のためのSwedish National Quality Register(スウェーデン国家品質レジストリ)の臨床データを用いたプロスペクティブコホート研究として実施した。アウトカム変数は、2004~14年のCause of Death Registerの自殺とした。ハザード比(HR)は、Cox比例ハザードモデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。 ・双極性障害患者1万2,850例(男性:4,844例、女性:8,006例)のうち、1~10年間の追跡期間中に90例(男性:55例、女性:35例)が自殺した。 ・統計学的に有意な自殺のリスク因子は、以下のとおりであった。 ●男性(HR:2.56) ●独居(HR:2.45) ●自殺企図歴(HR:4.10) ●精神疾患の併存(HR:2.64) ●最近の感情エピソード(HR:2.39) ●犯罪歴(HR:4.43) ●精神科入院治療(HR:2.79) ●措置入院(HR:3.50) ・双極性障害における自殺の統計学的に有意なリスク因子は、男女間で異なるものがあった。 著者らは「双極性障害における自殺のリスク因子は、一般の自殺に関連する因子だけでなく、疾患特有の因子も含まれる」としている。 ■関連記事 双極性障害の自殺企図、“だれ”よりも“いつ”がポイント 自殺予防の介入効果はどの程度あるのか 統合失調症患者における自殺のリスク因子に関するメタ解析 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Hansson C, et al. Acta Psychiatr Scand. 2018 Aug 3. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 若年性双極性障害およびうつ病患者における自殺行動~メタ解析 医療一般 (2022/06/09) 統合失調症の自殺死亡率とその方法 医療一般 (2021/01/14) 双極性障害と診断されるまで平均4年かかることが明らかに 医療一般 日本発エビデンス (2017/01/10) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] TTR遺伝子サイレンサーは、ATTR-CMの転帰を改善するか/JAMA(2026/10/06) 心筋梗塞後の駆出率保持例、β遮断薬の中止は可能か/Lancet(2026/10/06) GLP-1受容体作動薬はdual agonistのステージへ―ベストパートナーはGIPか、グルカゴンか、それともアミリンか?(解説:住谷哲氏)(2026/10/06) 2型糖尿病の網膜症リスク低下、フェノフィブラートvs.スタチン(2026/10/06) 抗うつ薬は糖尿病リスクを増加させるのか(2026/10/06) MASLDの肝関連イベント、非侵襲的検査で個別予測可能か(2026/10/06) 緑膿菌肺炎、CFPM vs.TAZ/PIPC(2026/10/06) 光曝露は高齢者の睡眠の質や活動レベルと関連(2026/10/06) 脊髄くも膜下麻酔後の悪心・嘔吐――機械学習で関連因子を解析(2026/10/06) [ あわせて読みたい ] ミュンヘンの熱気とアスピリンの行方~PREMIUM試験が語る学会と雑誌の歴史学~【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第100回(2026/09/10) 外の海へ漕ぎ出せ!~血栓と出血の狭間で揺れる循環器内科医に届いた「1ヵ月」の福音~【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第99回(2026/08/21) 第51回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2026/04/28) 専門医が総合診療を使って成長する秘訣――50代からの学び直しのコツを教育のプロに聞く【ReGeneral インタビュー】第6回(2026/03/27) ケースで学ぶ輸液オーダー(2026/03/18) 僕はなぜ医者になったのか? 医療行政マンを原点に帰らせたある出来事「総合医育成プログラム」インタビュー【ReGeneral インタビュー】第5回(2026/02/25) キャリア中断後に見つけた 総合診療能力で専門性を強化する新しい診療スタイル【ReGeneral インタビュー】第4回(2026/02/05) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24)