brigatinib、ALK肺がん1次治療でPFSを有意に改善(ALTA-1L)/武田薬品工業

提供元:ケアネット

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公開日:2018/08/03

 

 武田薬品工業は2018年7月26日、ALK阻害薬未治療の局所進行または転移のあるALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象としたグローバル無作為化臨床第III相試験ALTA-1L(ALK in Lung Cancer Trial of AP26113 in 1st Line)の事前に設定された初回の中間解析において、brigatinib群がクリゾチニブ群と比較して統計学的に有意に無増悪生存期間(PFS)を改善し、主要評価項目を達成したと発表。brigatinibの安全性プロファイルは、全般的に既存の添付文書に記載されている情報と差はなかったとしている。

 ALTA-1L試験は、上記患者を対象とした、brigatinibの国際無作為化非盲検試験で、275例の患者が登録された。患者は、brigatinib 180mg/日(7日間の導入期間においては90mg/日)、もしくはクリゾチニブ250mg×2/日を服用した。主要評価項目は独立評価委員会が評価したPFSであり、副次評価項目は、客観的奏効率(ORR)、頭蓋内病変におけるORR、頭蓋内病変におけるPFS、全生存期間、安全性および忍容性が含まれている。

 brigatinibが少なくとも6ヵ月クリゾチニブを上回るPFSの改善を示すために、合計約198件のPFSイベントが発生した時点で、主要評価項目の最終解析が行われる予定。また、本試験では、予定されているPFSイベントの50%が発生した時点および75%のイベントが発生した時点の2回にわたり、主要評価項目に対する中間解析を行うことが事前に設定されている。

 同中間解析結果は、近日開催される学術会議において発表を予定。

■参考
武田薬品ニュースリリース
ALTA試験(Clinical Trials.gov)

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(ケアネット 細田 雅之)