米国のうつ病、どのような患者で増加しているか 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/11/09 うつ病は、重大な疾患、有病率、死亡率に関連している。米国・イェシーバー大学のA. H. Weinberger氏らは、2005~15年までの米国におけるうつ病の有病率を推定し、人口統計学的サブグループにより分析を行った。Psychological medicine誌オンライン版2017年10月12日号の報告。 12歳以上の米国人(全分析サンプル:60万7,520例)を対象とした、年1回の横断研究であるNSDUH(National Survey on Drug Use and Health)のデータを用いた。過去のうつ病有病率は、2005~15年の回答者の中から毎年調査した。調査年別に層別化されたうつ病の有病率における時間傾向は、ロジスティック回帰を用いて調べた。年齢、性別、人種や民族、所得、教育によりデータを層別化し、再分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・2005~15年にかけて、米国におけるうつ病の有病率は、人口統計学的に調整した前と後で有意に増加していた。 ・最年少群、最年長群、男性、女性、非ヒスパニック系白人、最低所得群、最高教育群、最高所得群において、うつ病の有意な増加が認められた。 ・年と人口統計との間の有意な相互作用は、年齢において発見された。 ・若者のうつ病の増加率は、すべての高齢者群と比べて有意に急速であった。 著者らは「米国におけるうつ病の有病率は、2005~15年にかけて有意に増加していた。若者のうつ病増加率は、高齢者群と比べて有意に急速であった。人口統計学的サブグループに特有の要因を含む、マクロレベル、ミクロレベルおよびうつ病の増加に起因する個々の要因を理解するためのさらなる研究は、公衆衛生予防および介入方法を明らかにするうえで役立つであろう」としている。 ■関連記事 たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能 なぜ、フィンランドの認知症死亡率は世界一高いのか 米国の認知症有病率が低下、その要因は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Weinberger AH, et al. Psychol Med. 2017 Oct 12. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 精神病性うつ病の死亡率~18年フォローアップ調査 医療一般(2022/11/17) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 既治療CLDN18.2陽性胃がん、CAR-T療法satri-celがPFS改善(CT041-ST-01)/Lancet(2025/06/10) エビナクマブに続けるか?抗ANGPTL4抗体薬の可能性(解説:興梠貴英氏)-1971(2025/06/10) III期dMMR大腸がん、術後補助療法にアテゾリズマブ上乗せでDFS改善(ATOMIC)/ASCO2025(2025/06/10) 進行腎細胞がん1次治療としてのニボルマブ+イピリムマブ、9年長期追跡結果(CheckMate 214)/ASCO2025(2025/06/10) 思春期うつ病に最も効果的な抗うつ薬は?(2025/06/10) 糖尿病患者の認知症リスク低減、GLP-1薬とSGLT2阻害薬に違いは?(2025/06/10) 既治療のEGFR exon20挿入変異NSCLCへのzipalertinib(REZILIENT1)/ASCO2025(2025/06/10) CDK4/6+AI治療後に進行したHR+/HER2-転移乳がん、ipatasertib+フルベストラントがPFS改善(CCTG/BCT MA.40/FINER)/ASCO2025(2025/06/10) コロナワクチン、デマ対策より「接種開始時期」が死亡者数に大きく影響か/東大(2025/06/10) [ あわせて読みたい ] 非機器的早期運動療法はDVT発生率を低減【論文から学ぶ看護の新常識】第1回(2025/02/05) トレンド・トーク『肺がん』(2024/06/11) 災害対策まとめページ(2024/02/05) Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29) エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11)
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