双極性障害、リチウムは最良の選択か

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 双極性障害の治療ではリチウムが頻繁に使用されており、最も確立された長期治療法と考えられる。実際に、リチウムは再発リスクを最小限にとどめ、エピソード間の症状を改善するための治療の基本である。イタリア・ローマ・ラ・サピエンツァ大学のGabriele Sani氏らは、双極性障害治療におけるリチウムの入手可能なエビデンスを検討した。それには、効能、限界、潜在的な利点や、別の製剤を考慮した有効性も含まれた。また、双極性障害患者への抗てんかん薬、抗うつ薬、抗精神病薬の長期的代替使用に関する、顕著な比較をオーバーレビューした。Clinical drug investigation誌オンライン版2017年5月5日号の報告。

 主な結果は以下のとおり。

・入手可能なエビデンスによると、双極性障害患者は主としてリチウムで治療し、いくつかのケース(とくに急性期治療)では抗精神病薬と組み合わせ、リチウム不耐性または無効例では抗てんかん薬を用いるべきであると考えられる。
・補助的な抗うつ薬の使用は、ブレークスルーうつ病エピソードに限定されるべきである。
・自殺念慮や自殺行為に、リチウムの長期的な利点と潜在的な副作用についての十分な情報を有している場合には、双極性障害患者の多くに初期治療としてリチウムを使用すべきである。
・疾患または抗精神病薬の経過を悪化させる、重大で長期的な副作用を引き起こす可能性があるなどの抗うつ薬との併用を行うことなく、多くの患者でリチウムは許容可能である。


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