2つのADHD治療薬、安全性の違いは 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2015/09/25 英国・サウサンプトン大学のSamuele Cortese氏らは、注意欠如・多動症(ADHD)児におけるメチルフェニデートとアトモキセチンの有害事象(AE)発現状況を比較検討した。その結果、アトモキセチンはメチルフェニデートに比べ、軽度AEおよび重度AEとも有意に高頻度であることを報告した。CNS Drugs誌オンライン版2015年8月21日号の掲載報告。 研究グループは、大規模自然主義的研究において、メチルフェニデートまたはアトモキセチンによる治療を5年以上行っているADHD児の、有害事象(AE)の種類と頻度を評価した。イタリア・ADHD登録(90施設を網羅するADHD治療薬の市販後第IV相医薬品安全性監視の国家的データベース)よりデータを取得。AEは、Italian Medicines Agencyの分類に従い、重度または軽度に分類した。2つの治療群間のAE発現頻度を、100人年当たりの発生率(IR100PY)および罹患率比(IRR)により比較した。精神疾患の併発を調整するため、Mantel-Haenszel法で補正してIRRを算出した。 主な結果は以下のとおり。 ・2007~2012年に、メチルフェニデートによる治療を受けた患者は計1,350例、アトモキセチンによる治療を受けた患者は計753例であった(年齢6~18歳、平均年齢10.7±2.8歳)。 ・90例(7%)がメチルフェニデートからアトモキセチンに変更、138例(18%)がアトモキセチンからメチルフェニデートに変更していた。 ・アトモキセチンによる治療を受けた小児37例、およびメチルフェニデートによる治療を受けた12例が服用を中断していた。 ・全体で1件以上の軽度AE(両薬剤において食欲減退、興奮性など)を認めた患者は645例(26.8%)、1件以上の重度AE(重篤な消化器イベントなど)を認めた患者は95例(3.9%)であった。 ・IR100PYは、軽度および重度AEの件数、ならびにすべてのAEについて、メチルフェニデート群に比べアトモキセチン群のほうが有意に高かった。 ・併存疾患で調整後のIRRも、軽度AE(食欲減退、体重減少、腹痛、消化不良、胃痛、興奮性、気分障害、めまい)および重度AE(消化器系、精神神経系、心血管系)共に、メチルフェニデート群に比べアトモキセチン群で有意に高かった。 ・本自然主義的研究において、メチルフェニデートはアトモキセチンに比べ良好な安全性プロファイルを示した。 関連医療ニュース 9割の成人ADHD、小児期の病歴とは無関係 メチルフェニデートへの反応性、ADHDサブタイプで異なる ADHDに対するメチルフェニデートの評価は 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Cortese S, et al. CNS Drugs. 2015 Aug 21. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ADHD治療薬、長期使用のデメリットに心血管疾患リスク増大 医療一般 (2024/02/09) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 精神疾患の疾病負担、その世界的現況:GBD 2023/Lancet(2026/06/09) 介入効果を検討したコホート研究、約半数でアウトカム切り替え/BMJ(2026/06/09) IgA腎症の病態に根差したtelitaciceptの治療効果(解説:浦信行氏)(2026/06/09) EGFR L858R陽性NSCLC、エルロチニブ+ラムシルマブvs.オシメルチニブ(REVOL858R/WJOG14420L)/ASCO2026(2026/06/09) mHSPCへのADT+ARPI、休薬は可能か(A-DREAM)/ASCO2026(2026/06/09) PD-L1陽性転移TN乳がん1次治療のSG+ペムブロリズマブ、PFS2と後治療までの期間を改善(ASCENT-04)/ASCO2026(2026/06/09) 心不全のカリウム至適範囲は4.2〜5.0mmol/L/EHJ(2026/06/09) 日本人双極症の入院予防に対する気分安定薬と抗精神病薬の単剤/併用療法の有効性(2026/06/09) インフルワクチンによるアルツハイマー病リスク低下、高用量ワクチンでより有効(2026/06/09) [ あわせて読みたい ] 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 合格直結!テスレクDigest(2025/07/18) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24) スマートに進める治験/臨床研究~臨床研究中核病院に学ぶ~(2025/10/28) 第50回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2025/04/18) ASCO2025 まとめ(2025/06/02) かかりつけ医のためのがん患者フォローアップ(2025/06/13) 医療・介護施設従事者のための転倒・転落事故へのアプローチ ~転倒・転落事故のメカニズム、予防、事故後フォローのすべて~(2025/02/27) 非機器的早期運動療法はDVT発生率を低減【論文から学ぶ看護の新常識】第1回(2025/02/05)