肝斑へのシステアミン・クリームの効果

提供元:ケアネット

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公開日:2014/10/13

 

 肝斑治療において、システアミン・クリームが有意な有効性を示したことが判明した。イラン・テヘラン医科大学のSusan Farshi氏らが二重盲検無作為化プラセボ対照試験の結果、報告した。肝斑の特徴である過度の色素沈着を治療することは困難である。一方で、システアミンは強力な脱色作用で知られるが、肝斑治療の有効性については検討されていなかったという。British journal of dermatology誌オンライン版2014年9月23日号の掲載報告。

 肝斑患者に対するシステアミン・クリームの有効性を検討する試験は、被験者50例(プラセボ群25例、システアミン・クリーム群25例)を対象に行われた。

 システアミン・クリームまたはプラセボを、1日1回就寝時に、4ヵ月間にわたって塗布した。

 治療の有効性は、Mexameter皮膚色比較、MASIスコア、試験担当医による総合的評価(IGA)、患者への質問票を用いて、ベースライン時、2、4ヵ月後に評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・Mexameter®で測定した、治療開始前のシミと正常皮膚との平均差は、システアミン・クリーム群75.2±37、プラセボ群68.9±31であった。
・2ヵ月後には、各群39.7±16.6、63.8±28.6であった。
・4ヵ月後には、各群26.2±16、60.7±27.3となっていた。
・両群間の統計的有意差は、2ヵ月時点(p=0.001)、4ヵ月時点(p=0.0001)のいずれにおいても認められた。
・治療終了時、MASIスコアは、システアミン・クリーム群が有意に低かった(7.2±5.5 vs. 11.6±7.9、p=0.02)。
・IGAおよび患者評価も、プラセボに比べてシステアミン・クリームが有意な有効性を示すものであった。

(ケアネット)