米国心臓学会において「HIJ-CREATE」の成績が発表

提供元:ケアネット

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公開日:2007/11/15

 

 11月7日(米国時間)、フロリダ州・オーランドで開催されている第80回米国心臓学会 (AHA: the American Heart Association's Scientific Sessions 2007) のlate-breaking clinical trials sessionにおいて、高血圧症治療薬ブロプレス(一般名:カンデサルタン シレキセチル)の大規模臨床試験「HIJ-CREATE」の成績が発表された。HIJ-CREATE試験は2001年6月から実施されたもので、日本の14施設が参加、高血圧症を有する日本人の冠動脈疾患患者2,049例を対象に、アンジオテンシン・受容体拮抗薬(ARB)ブロプレスを基礎治療にした薬剤群(ブロプレス群)とARBを使用しない標準治療薬剤群(標準治療群)について、心血管系イベントの発症を指標として比較。

 今回の発表では、以下の点が明らかになった。

1.ブロプレス群は標準治療群と比較して、心血管系イベントの発症リスクを11%抑制したものの統計的な有意差は得られなかった(p=0.194)。<主要評価項目>
2.糖尿病の新規発症率は、ブロプレス群1.1%、標準治療群2.9%であり、ブロプレス群は糖尿病の発症を抑制した(p=0.027)。<副次評価項目>
3.腎機能の低下した患者においてブロプレス群は標準治療群と比較して、心血管系イベントの発症リスクを21%抑制した(p=0.039)。