青年期の外傷性脳損傷後3年時点で24.3%が持続痛 最終更新:2013/10/18 医療一般 青年期における外傷性脳損傷(TBI)後の持続痛の実態について調べた結果、受傷後3年の時点で24.3%が持続痛を有しており、長期の健康関連のQOL低下と関連していることなどが明らかにされた。米国・ワシントン大学のSee Wan Tham氏らによる報告で、同様の検討はこれまで行われていなかったという。Journal of Pain誌2013年10月号(オンライン版2013年8月2日号)の掲載報告。
抗血小板薬、喫煙者で効果大/BMJ 最終更新:2013/10/17 ジャーナル四天王 抗血小板薬服用患者において、喫煙者と非喫煙者では、心血管イベントの予防効果が異なることが、システマティックレビューとメタ解析による間接比較の結果、明らかにされた。米国・ブリガム&ウィメンズ病院・ハーバードメディカルスクールのJoshua J Gagne氏らが報告した。本検討は、急性冠症候群患者へのクロピドグレル(商品名:ブラピックス)+アスピリン治療が、主要複合アウトカム(心血管死・心筋梗塞・脳卒中)のリスクを15%抑制したという無作為化試験の報告に端を発する。同報告のサブグループ解析から、リスク抑制の効果は喫煙者に限られるのではないかという疑問が持ち上がり話題となっていた。BMJ誌オンライン版2013年9月17日号掲載の報告より。
脳卒中介護者へのプログラムを入院中から導入してみると…/Lancet 最終更新:2013/10/17 ジャーナル四天王 先行研究において、脳卒中後“退院”患者の身体的改善や、家族介護者の身体的負担の軽減ならびに不安やうつ病の減少効果が報告された、介護者への訓練プログラム(London Stroke Carers Training Course:LSCTC)について、同プログラムを入院中から行うこと(構造化訓練プログラム:TRACS)の費用対効果を検討した結果、通常ケアと変わらなかったことが明らかにされた。英国・ブラッドフォード教育病院NHS財団トラスト&リード大学のAnne Forster氏らが、クラスター無作為化比較試験および費用対効果分析の結果、報告したもので、「脳卒中直後は、構造化介護者訓練を提供する好機ではない可能性が示された」と結論している。Lancet誌オンライン版2013年9月18日号掲載の報告より。
この抗血小板薬、中止してもよいですか?レジストリデータからみたリスクの可視化(コメンテーター:香坂 俊 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(137)より- 最終更新:2013/10/17 CLEAR!ジャーナル四天王 唐突ではあるが、みなさんは下記のようなコンサルトにどうのようにお答えになるだろうか?今度内視鏡を行うことになりました。先生の患者さんは以前PCIを行っており、アスピリンやプラビックスを服用されていますが、少しの期間休薬してもよろしいでしょうか?
自殺リスクが低い食事パターン~日本人での研究 最終更新:2013/10/17 医療一般 食事パターンはうつ病と関連するが、自殺リスクとの関連を調べた研究はまだない。JPHC研究(Japan Public Health Center-based Prospective Study)グループの南里 明子氏らは、食事パターンと自殺による死亡との関連を前向きに調査し、British Journal of Psychiatry誌オンライン版2013年10月10日号に報告した。本研究では、野菜、果物、いも類、大豆製品、キノコ類、海藻、魚介類の摂取量が多い食事が、自殺による死亡リスクの低下と関連している可能性が示唆された。
冠動脈疾患患者の高血糖と死亡リスク 最終更新:2013/10/17 疫学(危険因子) 糖尿病が冠動脈疾患(CAD)死亡の独立した予測因子であることは知られている。しかし、血糖値の変動が死亡リスクと相関するか、については明確ではなかった。
慢性皮膚サルコイドーシスに4剤併用の抗マイコバクテリウム療法が有望 最終更新:2013/10/17 医療一般 慢性皮膚サルコイドーシスに対して、経口抗マイコバクテリウム薬併用(CLEAR)療法が病変を有意に退縮する可能性が示された。米国・ヴァンダービルト大学医学部のWonder P. Drake氏らによる無作為化単盲検プラセボ対照試験の結果で、退縮効果は臨床症状の改善とともに180日間の追跡期間中、認められたという。JAMA Dermatology誌2013年9月号の掲載報告。
非定型病原体は慢性副鼻腔炎の原因となりうるか 最終更新:2013/10/17 医療一般 肺炎マイコプラズマや肺炎クラミジアといった非定型病原体は、慢性副鼻腔炎における鼻腔粘膜の持続的な感染を引き起こす原因とはいえなかったことがクロアチアのNenad Pandak氏らにより報告された。European Archives of Oto-Rhino-Laryngology誌オンライン版2013年10月6日の掲載報告。
糖尿病患者へのプラクティスナースの電話指導は有効か?/BMJ 最終更新:2013/10/16 ジャーナル四天王 2型糖尿病患者の血糖コントロールについて、通常プラリマリ・ケアとプラクティスナース(いわゆる“特定看護師”)による電話指導介入も行った場合とを比較した結果、アウトカムに有意な差はなかったことが、オーストラリア・メルボルン大学のIrene D Blackberry氏らにより行われたクラスター無作為化試験「PEACH」の結果、示された。訓練を受けた看護師による電話指導は、2型糖尿病の血糖や血圧、脂質を改善することが示されているが、実際の一般診療(GP)でのプラクティスナースによる効果については、これまで検討されていなかった。結果を踏まえて著者は「処方権のない看護師にゼネラリストの役割継続に加えて目標達成指導の役割を課しても、成果は得られないことが判明した」と結論している。BMJ誌オンライン版2013年9月18日号掲載の報告より。
がん検査、不利益に関する情報は十分でない/BMJ 最終更新:2013/10/16 ジャーナル四天王 がんのスクリーニングに関する臨床試験では、当該検査法の不利益について定量的な分析はほとんど行われておらず、十分な情報に基づく意思決定に支障が生じている実態が、デンマーク・コペンハーゲン大学のBruno Heleno氏らの検討で明らかとなった。健常人を対象とするため、がんのスクリーニングでは不利益に関する詳細な検討が求められる。しかし、臨床試験が不利益について定量的な評価をルーチンに行っているかは知られていなかった。BMJ誌オンライン版2013年9月16日号掲載の報告。
女性にもDESの恩恵?ただ、実臨床では注意が必要(コメンテーター:平山 篤志 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(136)より- 最終更新:2013/10/16 CLEAR!ジャーナル四天王 虚血性心疾患における性差が注目されるようになったのは、米国でさまざまな施策により男性における死亡率が減少したにもかかわらず、女性においては増加したことによる。
果物や野菜の摂取量と乳がんリスクの関連~日本人女性での前向き研究 最終更新:2013/10/16 医療一般 果物や野菜の乳がんリスクへの影響について、日本人での疫学データは少ない。東京保健医療大学の鈴木 礼子氏らは、日本人女性4万7,289人における果物や野菜の摂取量と乳がん罹患リスクの関連を評価した。その結果、果物・野菜全体の摂取量と乳がんリスクとの間に全体的な関連はないが、閉経前女性においてアブラナ科の野菜の摂取量が乳がんリスク低下と有意に関連していたことを報告した。Cancer Causes Control誌オンライン版2013年10月4日号に掲載。
アルツハイマー病、アミロイドβ蛋白による“炎症反応”が関与 最終更新:2013/10/16 医療一般 カナダ・ブリティッシュコロンビア大学のPatrick L. McGeer氏らは、アルツハイマー病(AD)がアミロイドβ蛋白(Abeta)により誘発される炎症反応の結果によるものとし、早期の段階から抗炎症薬による介入を行うことの意義を示唆した。Acta Neuropathologica誌2013年10月号の掲載報告。
抗NGF抗体、変形性関節症の疼痛を軽減し忍容性も良好 最終更新:2013/10/16 医療一般 ヒト型抗ヒト神経成長因子(NGF)モノクローナル抗体フルラヌマブ(fulranumab、国内未承認)の有効性および安全性を検討した無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果が発表された。米国・ヤンセン・リサーチ・ディベロップメント社のPanna Sanga氏らによれば、中等度~重度の疼痛を有する変形性関節症患者において、フルラヌマブの4~8週ごとの皮下投与はプラセボと比較して、疼痛強度や身体機能を有意に改善し忍容性は良好であったという。
日常診療におけるGFR(糸球体濾過量)の評価には何を用いるべきか(コメンテーター:木村 健二郎 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(135)より- 最終更新:2013/10/15 CLEAR!ジャーナル四天王 CKD(慢性腎臓病)は末期腎不全と心血管疾患のリスクが高いことで注目されている。しかも、GFRが低下するほど、あるいは尿蛋白(アルブミン)量が増加するほど、それらのリスクが上昇する。したがって、日常診療でGFRを手軽に推測することは極めて重要である。
スタチン使用で認知症入院リスク減少 最終更新:2013/10/15 医療一般 認知症にコレステロールが関与していることは、これまでにも報告されている。イタリア・ビコッカ大学のGiovanni Corrao氏らは認知症による入院リスクとスタチン使用期間との関係を検討した。Atherosclerosis誌2013年10月号の報告。
新生児のアトピーにビタミンAとBCGが関与? 最終更新:2013/10/15 医療一般 アトピー性皮膚炎またはアトピー性疾患に関して、接種時期が早期か否かにかかわらずBCGワクチンの有意な影響はなかったが、新生児へのビタミンA補給はアトピー性皮膚炎の増加と関連していることが、無作為化比較試験の長期追跡調査の結果、明らかになった。また調査ではBCG瘢痕があることとアトピー性皮膚炎減少との関連も明らかになったという。オーストラリア・Indepth NetworkのN. Kiraly氏らが報告した。Allergy誌2013年9月号(オンライン版2013年8月31日号)の掲載報告。
低血糖を減少できる自動停止機能付きのインスリンポンプ/JAMA 最終更新:2013/10/14 ジャーナル四天王 無自覚性低血糖がみられる1型糖尿病患者の低血糖イベントの管理において、自動停止機能付きインスリンポンプは標準的なインスリンポンプに比べ高い有効性を発揮することが、オーストラリア・プリンスマーガレット小児病院のTrang T Ly氏らの検討で示された。1型糖尿病の治療では低血糖が重大な問題となる。自動停止機能付きインスリンポンプは、すでにその安全性や血糖値が低血糖域にある時間を短縮することが確認されているが、実際に外来患者において重大な低血糖イベントの発生を低減するかは知られていなかった。JAMA誌2013年9月25日号掲載の報告より。
放射線治療による胃腸症状の改善法/Lancet 最終更新:2013/10/14 ジャーナル四天王 骨盤放射線治療後に慢性的な胃腸症状を有する患者に対し、専門医や看護師がアルゴリズムに基づく治療を行うことで、6ヵ月後の症状がより大幅に改善することが明らかにされた。王立マーズデンNHS財団トラストH. Jervoise N. Andreyev氏らが、200例超について行った無作為化比較試験の結果、報告した。過去30年でがん生存者は3倍に増大したが、生存者の20~25%がQOLにおいて、がん治療の身体的悪影響を被っているという。慢性的な胃腸症状は骨盤放射線治療後の患者で頻度が高く、日常生活にも重大な影響を及ぼしている。Lancet誌オンライン版2013年9月23日号掲載の報告より。