タバコとアトピー性皮膚炎、受動/能動喫煙いずれも関連 最終更新:2016/09/28 医療一般 タバコの煙は、アトピー性皮膚炎(AD)の危険因子かもしれない。米国・ノースウェスタン大学のRobert Kantor氏らのシステマティックレビューおよびメタ解析の結果、能動喫煙および受動喫煙によるタバコの煙への曝露は、AD有病率の増加と関連していることが明らかとなった。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2016年8月16日号掲載の報告。
電子タバコの使用増加と禁煙成功率/BMJ 最終更新:2016/09/27 ジャーナル四天王 英国では、電子タバコの使用の増加と禁煙試行の変動の関連は明確ではないものの、電子タバコの使用増加によって、禁煙試行の成功率が上昇していることが、英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのEmma Beard氏らの検討で示された。また、電子タバコは、医師の処方によるニコチン代替療法薬の使用を減少させたが、他の禁煙支援サービスとの関連は認めないこともわかった。研究の成果は、BMJ誌2016年9月13日号に掲載された。近年、電子タバコ使用の増加が、禁煙活動を阻害している可能性が懸念されている。これが事実であれば、たとえ電子タバコを使用する喫煙者の禁煙成功率が上昇したとしても、公衆衛生学上の電子タバコの影響はネガティブである可能性があるという。
治療抵抗性統合失調症は予測可能か 最終更新:2016/09/27 医療一般 治療抵抗性統合失調症に対し、唯一エビデンスベースの抗精神病薬はクロザピンである。初発統合失調症患者で治療抵抗性基準を満たすかを予測できれば、治療抵抗性を認識でき、適切な治療が行われることで、重度の機能的障害の軽減に役立つ可能性がある。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのJ Lally氏らは、治療抵抗性統合失調症患者に関する調査を行った。Psychological medicine誌オンライン版2016年9月8日号の報告。
最多年収帯は1,000~1,200万円 ―医師1,000人へのアンケート 最終更新:2016/09/27 医療一般 ケアネットでは、9月9日(金)~12日(月)に『CareNet.com』にて会員医師1,000人(各年代200人ずつ)を対象に「医師の年収に関するアンケート」を行った。その結果、「不明」と回答した48人を除く952人のうち、79%が1,000万円以上の年収額を回答し、その中で最も多い年収帯は1,000~1,200万円であった(全体の14%)。また、全体の70%の医師が1,000~2,000万円に分布し、2,000~3,000万円は16%、3,000万円以上は4%であった。
心房細動患者の血栓塞栓症や大出血予防に重要なこと 最終更新:2016/09/27 医療一般 非弁膜性心房細動患者の血栓塞栓症および大出血の予防には、高血圧症の既往歴やベースライン時の血圧よりも血圧コントロールが重要であることが、わが国のJ-RHYTHMレジストリの事後解析で示された。Journal of the American Heart Association誌2016年9月12日号に掲載。
前立腺がん、4つの治療法を患者報告アウトカムで評価/NEJM 最終更新:2016/09/26 ジャーナル四天王 限局性前立腺がん治療後の排尿・腸・性機能の重症度、回復状況および機能低下のパターンやQOLは、治療法によって異なることが明らかにされた。英国・ブリストル大学のJ. L. Donovan氏らが、PSA監視療法、根治的前立腺摘除術および内分泌療法併用根治的放射線療法の有効性を検証したProstate Testing for Cancer and Treatment(ProtecT)試験の患者報告アウトカムを分析し、報告したもので、これまで、患者報告アウトカムを用いて臨床的限局性前立腺がんに対する治療効果を評価したデータはあまりない。NEJM誌オンライン版2016年9月14日号掲載の報告。
TAVR後の感染性心内膜炎、リスク因子と転帰は?/JAMA 最終更新:2016/09/26 ジャーナル四天王 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)において、若年、男性、糖尿病、中等度~重度大動脈弁逆流残存は、感染性心内膜炎(IE)のリスク増加と有意に関連しており、心内膜炎を発症した患者は院内死亡率および2年時死亡率が高いことが明らかとなった。カナダ・ラヴァル大学のAnder Reguerio氏らが、TAVR後にIEと確定診断された患者を対象とした後ろ向き観察研究の結果、報告した。外科的弁置換術はIE発症や死亡率の高さと関連が示唆されているが、TAVRについては症例数の少なさや追跡期間の短さなどにより、術後IE患者の臨床的特徴や転帰に関するデータは限られていた。JAMA誌2016年9月13日号掲載の報告。
日本における向精神薬使用とBPSDとの関連は:北大 最終更新:2016/09/26 医療一般 日本の長期ケア施設において、向精神薬使用が、BPSDの有病率、症状の回数、重症度、BPSD高齢者のケア負担と関連しているかを、北海道大学の尾崎 孝爾氏らが調査を行った。Aging & mental health誌オンライン版2016年9月1日号の報告。
アファチニブの投与量調整は効果的? 最終更新:2016/09/26 医療一般 アファチニブ(商品名:ジオトリフ)の有害事象による投与量の減量が薬物動態および無増悪生存期間(PFS)に与える影響について、Lux-Lung3とLux-Lung6研究の結果を解析した結果が発表された。
新規センサー式血糖測定器、1型糖尿病の低血糖時間を短縮/Lancet 最終更新:2016/09/23 ジャーナル四天王 コントロール良好な1型糖尿病患者について、新たなセンサー式の速報型血糖モニタリング(flash glucose-monitoring)システム「Freestyle Libre」を用いることによって、使用開始前と比べて1日の低血糖時間が約1.4時間短縮できることが示された。既存のセルフモニタリングシステムと比べて、同時間短縮の差は1.24時間あったという。スウェーデン・カロリンスカ大学病院のJan Bolinder氏らが、多施設共同無作為化対照非盲検試験の結果、明らかにし、Lancet誌オンライン版2016年9月12日号で発表した。
帯状疱疹の新規ワクチンの有効性、70歳以上では9割/NEJM 最終更新:2016/09/23 ジャーナル四天王 組換え水痘帯状疱疹ウイルス糖蛋白EとAS01Bアジュバントを組み合わせた帯状疱疹サブユニットワクチン(HZ/su)の70歳以上高齢者に対する予防効果について、帯状疱疹の有効性は約91%、帯状疱疹後神経痛に対する有効性は約89%であることが示された。オーストラリア・シドニー大学のA.L.Cunningham氏らが、約1万4,000例を対象に行った第III相のプラセボ対照無作為化比較試験「ZOE-70」の結果で、NEJM誌2016年9月15日号で発表した。すでに、50歳以上を対象にHZ/suの有効性について検証した「ZOE-50」試験では、帯状疱疹リスクがプラセボに比べ97.2%減少したことが示されていた。
高齢者の遅発性うつ病に影響する要因とは:東大 最終更新:2016/09/23 医療一般 これまでのうつ病に対する小児期の社会経済的地位(SES)の影響に関する研究は、欧米諸国の中年成人に焦点が当てられてきた。東京大学の谷 友香子氏らは、小児期SESが高齢者のうつ病発症に影響するかを検討した。The American journal of geriatric psychiatry誌2016年9月号の報告。
CABG既往ACSへのスタチン治療 エゼチミブの上乗せ効果 最終更新:2016/09/23 医療一般 IMPROVE-IT試験では、急性冠動脈症候群(ACS)に対するシンバスタチン+エゼチミブ併用療法の有用性を評価し、両剤併用によりシンバスタチン単剤と比較してLDL-C値が約24%改善することが示された。今回、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のAlon Eisen氏らは、IMPROVE-IT試験のサブ解析により、高リスクと考えられる冠動脈バイパス術(CABG)の既往がある患者に対するエゼチミブの上乗せ効果を検討した。European Heart Journal誌オンライン版2016年8月28日号に掲載の報告。
認知症者に対する抗精神病薬処方は地域差が大きい 最終更新:2016/09/22 医療一般 認知症高齢者に対する抗精神病薬使用は、安全規制により最近10年間で減少しているが、依然として使用率は高い。地理的条件差異が、臨床診療の相違や行動症状の管理のためのエビデンスに基づくガイドラインの遵守の欠如に影響している可能性がある。デンマーク・コペンハーゲン大学のJohanne Kobstrup Zakarias氏らは、認知症ケアにおける抗精神病薬使用の地理的条件差異について調査した。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2016年8月24日号の報告。
クリゾチニブ ROS1陽性非小細胞肺がんに承認:EU 最終更新:2016/09/22 医療一般 ファイザー社は2016年8月31日、欧州委員会がクリゾチニブ(商品名:ザーコリ)をROS1陽性進行非小細胞肺がん(以下、非小細胞肺がんをNSCLC)に対する治療薬として承認したと発表した。
中枢性睡眠時無呼吸、経静脈的神経刺激デバイスが有用/Lancet 最終更新:2016/09/21 ジャーナル四天王 経静脈的神経刺激デバイスは、中枢性睡眠時無呼吸の重症度を軽減し、忍容性も良好であることが、米国・Advocate Heart InstituteのMaria Rosa Costanzo氏らの検討で示された。研究の成果は、Lancet誌2016年9月3日号(オンライン版2016年9月1日号)に掲載された。中枢性睡眠時無呼吸は、呼吸調節中枢からの神経細胞アウトプットの一時的な遮断によって発症し、呼吸刺激の喪失や気流停止を来す。心血管や脳血管疾患など広範な疾患にみられ、酸化ストレスを増強して基礎疾患の進展を促し、不良な転帰をもたらす可能性が示唆されている。remedeシステムと呼ばれる神経刺激療法は、横隔膜を収縮させる神経を経静脈的に刺激して正常呼吸に近づける埋め込み型デバイスである。
重症/最重症COPD、3剤配合吸入薬の臨床効果/Lancet 最終更新:2016/09/21 ジャーナル四天王 重症/最重症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療において、吸入コルチコステロイド(ICS)+長時間作用型β2受容体刺激薬(LABA)+長時間作用型ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)の配合薬の吸入療法は、ICS+LABAよりも良好な臨床ベネフィットをもたらすことが、英国・マンチェスター大学のDave Singh氏らが実施したTRILOGY試験で明らかとなった。研究の成果は、Lancet誌2016年9月3日号(オンライン版2016年9月1日号)に掲載された。GOLDガイドラインは、COPDの増悪歴のある患者には、LAMAまたはICS+LABAを推奨しているが、これらを行っても多くの患者が増悪を来すため、実臨床ではICS+LABA+LAMAの3剤併用療法へと治療が強化されることが多い。このレジメンを簡便化した、プロピオン酸ベクロメタゾン(BDP)+フマル酸フォルモテロール(FF)+グリコピロニウム臭化物(GB)の配合薬の開発が進められている。
NORSTENT試験:人は冠動脈のみにて生くるものにあらず(解説:中川 義久 氏)-594 最終更新:2016/09/21 CLEAR!ジャーナル四天王 「人はパンのみにて生くるものにあらず」という言葉を皆さんは耳にしたことがあると思います。聖書の「マタイによる福音書」の有名な一節です。人は物質的な満足だけを目的として生きるものではなく、精神的なよりどころが必要であるといった意味合いでしょうか。医学界における位置付けは聖書にも近いともされるNEJM誌から、「人は冠動脈のみにて生くるものにあらず」というありがたい教えがもたらされました。
ADHD児への乗馬療法の可能性 最終更新:2016/09/21 医療一般 乗馬療法が、異なる母集団における感情的ウェルビーイングやメンタルヘルスに対して有効であることが示唆されている。スペイン・エストレマドゥーラ大学のAndres Garcia-Gomez氏らは、ADHD児に対する乗馬療法プログラムの効果を検討した。Research in developmental disabilities誌オンライン版2016年9月7日号の報告。
感覚トリックで患者の半数の眼周囲ジストニア症状が緩和 最終更新:2016/09/21 医療一般 良性本態性眼瞼痙攣患者や片側顔面痙攣患者の中には、感覚トリックを利用して症状を緩和させている患者もいることが知られている。感覚トリックの利用と重症度およびボツリヌス毒素療法との関連はわかっていなかったが、英国・St Mary's HospitalのCaroline L. S. Kilduff氏らによる前向き横断観察研究の結果、患者の半数は感覚トリックを利用しており、それは重症度と関連していたがボツリヌス毒素療法とは関連していないことが明らかとなったと報告した。今回の研究について著者は、「今後、たとえば感覚トリックの使用についてアドバイスしたり装置を作ったり、治療方針を考えるうえで役に立つかもしれない」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2016年9月8日号の掲載の報告。