腎臓内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:39

18歳までに発症のネフローゼ症候群、リツキシマブで再発抑制/Lancet

 小児期発症の難治性頻回再発型ネフローゼ症候群(FRNS)、ステロイド依存性ネフローゼ症候群(SDNS)に対する、リツキシマブ(商品名:リツキサン)の有効性および安全性が実証された。神戸大学大学院小児科学分野教授の飯島 一誠氏らが、48例の患者を対象に行った多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果で、リツキシマブ投与により、無再発期間は2倍以上延長したことが報告された。Lancet誌オンライン版2014年6月23日号掲載の報告より。

off-pump CABGは長期の腎機能保護に寄与するか/JAMA

 off-pump冠動脈バイパス術(CABG)は、on-pump CABGと比べて、術後急性腎障害のリスクを低下するが、腎機能保護には影響しなかったことが示された。カナダ・ウェスタンオンタリオ大学のAmit X. Garg氏らが、無作為化試験CORONARYの腎機能サブスタディから報告した。入院中の急性腎障害は、おもに血清クレアチニン値の突然の軽度~中等度の上昇によって定義づけられ、症状は数日間にわたって持続する。また長期的な腎機能の低下と関連している。しかし、急性腎障害のリスクを低下する介入が、長期にわたって腎機能保護に寄与するのかは明らかではなかった。JAMA誌2014年6月4日号掲載の報告より。

CKD進行、eGFRの小幅な低下にも注意を/JAMA

 慢性腎臓病(CKD)の進行エンドポイントとして、推定糸球体濾過量(eGFR)の小幅な低下(たとえば2年間で30%低下)が有用であることが、米国ジョンズ・ホプキンス・ブルームバーグ公衆衛生大学院のJosef Coresh氏らにより明らかにされた。CKDの進行エンドポイントとしては、末期腎不全(ESRD)または血清クレアチニン値の倍増(eGFRの57%低下に相当)が確立しているが、いずれも末期のイベントである。今回の検討で、eGFRの小幅な低下はクレアチニン値の倍増よりも発生頻度が高く、その後のESRDや死亡リスクと強固に関連していたことが明らかにされた。JAMA誌オンライン版2014年6月3日号掲載の報告より。

乳幼児専用の腎代替療法機器が登場/Lancet

 多臓器不全を伴う新生児や乳幼児への持続的腎代替療法(CRRT)機器として開発された「CARPEDIEM」は、多様な治療やサポートを提供し有用であることがイタリア・聖ボルトロ病院のClaudio Ronco氏らにより報告された。腹膜透析導入を減らし、CRRT適用範囲を拡大し、CRRTによる外傷を減らし、その他の腎代替療法がなくても支持療法として用いることができるという。新生児の急性腎不全(AKI)例では腹膜透析が選択肢となるが、適用できなかったり効果的ではない場合がある。従来CRRT機器は、15kg未満の新生児には未承認使用されており、乳幼児向けにデザインされたものはなかった。Lancet誌2014年5月24日号掲載の報告より。

ビタミンDと透析患者の抑うつ症状との関連

 うつ病は、末期腎不全(ESRD)患者において最も広く知られている心理的問題である。また、うつ病とビタミンD不足との関連が示唆されていた。中国・浙江大学のJisheng Zhang氏らは、透析患者における高感度C反応性蛋白(HsCRP)値、ビタミンD値とうつ病との関連を検討した。BMC Psychiatry誌オンライン版2014年4月28日号の掲載報告。

尿管結石の予測に有用な新たなスコアを開発/BMJ

 尿管結石有無の診断のために新たに開発されたSTONEスコアは、確実にその存在を予測することが、米国・エール大学のChristopher L Moore氏らによる前向きおよび後ろ向きコホート研究の結果、示された。同スコアが高い群で尿管結石が存在する割合が高く、その場合、ほかの急性重大症状を有する確率は低いことも確認された。結果を踏まえて著者は、「さらなる検討により、CT画像診断による放射線曝露、および画像診断そのものの過剰適用を制限するのに役立つことになるだろう」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年3月26日号掲載の報告より。

急性心筋梗塞後にも心房細動患者にはCKDのステージに関わらずワルファリンを投与すべき!でも、日本でも同じ?(コメンテーター:平山 篤志 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(190)より-

 ワルファリンは、心房細動患者で心原性脳梗塞や全身性塞栓症を予防するには有効な薬剤で、出血のリスクはあっても、Net Clinical Benefitの点からCHADS2 Scoreを考慮して使用すべきとされている。しかし、CKDのステージが進行するにつれ出血のリスクが増加することから、ワルファリン投与についてはControversialであった。