内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:616

鳥インフルエンザA(H7N9)患者の約8割がICU、死亡は約3割/NEJM

 中国で2013年春に流行した鳥インフルエンザA(H7N9)の感染者111例について、診療記録を基に行った調査の結果、ICUで治療を受けたのは約77%、死亡は27%であったことを、北京大学のHai-Nv Gao氏らが報告した。また、患者の大半は入院時に肺炎と同様な症状を呈し、患者の年齢中央値は61歳であったという。NEJM誌オンライン版2013年5月22日号掲載の報告より。

地中海食は脳卒中・認知障害・うつ病を予防できるか?

 近年、地中海食と脳卒中や認知症など脳疾患との関連を調査した研究結果がしばしば報告されている。アテネ大学(ギリシャ)のTheodora Psaltopoulou氏らは、地中海食の遵守度と、脳卒中やうつ病、認知障害、パーキンソン病の発症リスクの関連を調査したすべての研究をメタアナリシスによって定量的に評価し、Annals of Neurology誌オンライン版2013年5月30日号に報告した。

n-3脂肪酸、複数の心血管疾患リスクを有する患者において有益な効果なし/NEJM

 複数の心血管疾患リスクを有するプライマリ・ケア患者について、魚由来のn-3系多価不飽和脂肪酸の連日服用は、心血管死および罹患の低下に結びつかないことが、Maria Carla Roncaglioni氏ら860人の医師が参加したイタリア全国開業医ネットワークのリスク・予防研究共同研究グループによる二重盲検プラセボ対照無作為化試験の結果、報告された。先行研究においてn-3脂肪酸は、アテローム性動脈硬化 、炎症に対する有益な効果により、心血管疾患リスクを低減する可能性が示唆され、心筋梗塞や心不全既往患者において有益であると明文化されていた。NEJM誌2013年5月9日号掲載の報告より。

プライマリ・ケアでの肺炎診断、症状と徴候による診断がベスト/BMJ

 プライマリ・ケアにおいて、急性の咳症状から肺炎を予測するには、軽度あるいは重度の患者では症状と徴候に基づくクリニカルルールが最も適していることが、オランダ・ユトレヒト大学医療センターのSaskia F van Vugt氏らによる検討の結果、示された。また、CRP>30mg/Lの至適カットオフ値の情報は診断情報を改善するが、プロカルシトニン(PCT)値は診断には役立たないことも示された。BMJ誌オンライン版2013年4月30日号掲載の報告。肺炎の診断については症状と徴候の精度を検討した試験はあるが、プライマリ・ケアでの適用のエビデンスは乏しかった。一方で、CRPやPCTの検査値を加味した場合の診断精度は不明であった。

高齢糖尿病患者の転倒予防に!TVゲームでエクササイズ

 テレビゲームを用いたバーチャルリアリティ・エクササイズ(VRE)プログラムは、2型糖尿病の高齢者における転倒リスクの減少に、実行可能かつ効果的であることが、韓国・三育保健大学 Sunwoo Lee氏らの研究で明らかになった。VREプログラムは、転倒リスクの高い高齢糖尿病患者をゲームに没頭させることで、エクササイズの効果を最大限に引き出し、バランス、いすから立ち上がる時間、歩行スピード、歩調、転倒回数を有意に改善させるという。Diabetes Technology & Therapeutics誌オンライン版2013年4月5日号の報告。

脳卒中およびTIAのリスク評価に有効な新アルゴリズム「Q Strokeスコア」/BMJ

 英国・パーク大学のJulia Hippisley-Cox氏らは、脳卒中やTIA非既往の一般集団の同リスクを推定するための新たなアルゴリズム「Q Strokeスコア」を開発した。同スコアは、プライマリ・ケアで用いることを目的としたもので、従来のCHADS2などと比較検証した結果、より有効であることを報告した。特に抗凝固療法が必要となる可能性がある心房細動を有する患者においてリスクスコアを改善することが示された。今後は、プライマリ・ケアでの使用に値するのか費用対効果の検証が必要であるとまとめている。BMJ誌オンライン版2013年5月2日号掲載の報告より。

高齢者では喫煙が慢性疼痛を増悪させている可能性がある

 スウェーデン・ルンド大学のUlf Jakobsson氏らによる横断研究の結果、65歳以上の高齢者では喫煙が慢性疼痛の強さと関連していることが明らかになった。著者は、喫煙をやめさせるための介入が、高齢者の疼痛を緩和する一つの方法となるかもしれないとまとめている。Pain Practice誌オンライン版2013年4月12日号の掲載報告。

ケアホーム高齢者のうつ傾向、運動療法による介入では改善しない/Lancet

 ケアホームに入所するうつ症状を呈する高齢者に対し、中程度の強度の運動プログラムを行ったが、症状の改善は認められなかったことが、英国・ウォーリック大学のMartin Underwood氏らによる集団無作為化試験の結果、報告された。結果を踏まえて著者は「これら虚弱高齢者の精神的治療については、何か別の戦略が必要である」と指摘している。Lancet誌オンライン版2013年5月1日号掲載の報告より。