内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:604

有酸素運動+レジスタンス運動は、血糖変動を改善する

 有酸素運動(AER)、または有酸素運動+レジスタンス運動(COMB)が2型糖尿病患者の血糖変動にもたらす影響を検討したデータが、ブラジルのFranciele R. Figueira氏らにより発表された。血糖変動の測定には、持続血糖測定装置(CGMS)が用いられ、MAGEなどの指標を用いた従来の分析方法に加え、スペクトル解析や記号解析を用いた非従来型の分析方法にて評価された。

余暇の身体活動量は2型糖尿病における死亡率と脳卒中リスクの予測因子となりうる?―JDCSによる分析

 日本人2型糖尿病患者において、余暇における週15.4METs・時以上の身体活動は、部分的な心血管リスクの改善を通じて、脳卒中リスクを有意に低下させることが新潟大学医歯学総合研究科 曽根 博仁氏らの研究で明らかになった。余暇の身体活動量は、全死亡率の有意な低下とも関連を認めたが、心血管リスクや心血管イベントとは独立していた。これらの結果は、欧米の糖尿病患者との違いを示唆しており、東アジア地域の糖尿病の臨床管理において考慮されるべきである。Diabetologia誌2013年5月号(オンライン版2013年2月27日号)の報告。

新型鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染による死亡3例の臨床像/NEJM

 中国・疾病管理予防センターのRongbao Gao氏らは、2013年3月に新型の鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに感染していることが同定された3例の患者について、臨床像、患者背景、ウイルス学的情報について報告した。3例は上海および安徽の住民で、いずれも死亡に至った感染例である。NEJM誌オンライン版2013年4月11日号掲載の報告より。

0カロリー表示でもダメ?ダイエット炭酸飲料と2型糖尿病のリスク

 ダイエット炭酸飲料の消費量が多いほど2型糖尿病発症リスクが高まることが、日本人男性を対象にした検討で明らかになった。たとえ、ゼロカロリー表示でも、ダイエット炭酸飲料を週に1本以上飲むことは、2型糖尿病の予防に効果的とはいえないようだ。本研究は、金沢医科大学の櫻井 勝氏らによる検討で、European Journal of Nutrition誌オンライン版2013年4月11日号に掲載された。

高血圧患者も正常血圧の人も、まずは-4.4g/日、4週以上の減塩継続を/BMJ

 現在、多くの国で、食塩の1日摂取量は約9~12g/日から5~6g/日へという減塩の推進が行われている。そのような減塩の降圧効果のエビデンスも多く示されるようになり、より少ない食塩摂取(3g/日)は心血管疾患リスクの低下と関連するとの前向きコホート研究の結果も示されている。しかし最近のメタ解析報告で、減塩はホルモンや脂質には逆効果で降圧のベネフィットが軽減される可能性があり、正常血圧の一般集団における減塩効果は疑問とする報告がなされた。英国・ロンドン大学クイーン・メアリー校のFeng J He氏らは、その解析には20g/日を4~5日間だけ1g/日とするといった最近の流れとは異なる多量・短期の減塩効果をみた試験が含まれているとして、少量・長期の減塩効果に的を絞ったメタ解析を行った。その結果、-4.4g/日、4週以上の減塩継続が、高血圧患者、正常血圧の人、また性別、人種を問わず、有意に大きな降圧効果をもたらし心血管疾患予防に結びつくことを報告した。BMJ誌オンライン版2013年4月3日号掲載の報告より。

メラトニン分泌の低下が2型糖尿病発症リスクを増大/JAMA

 メラトニン分泌の低下と2型糖尿病発症リスクの増大が独立して関連していることが明らかにされた。米国・ハーバード公衆衛生大学院のCiaran J. McMullan氏らが行った症例対照研究の結果で、夜間のメラトニン分泌低下とインスリン抵抗性の増大との関連も明らかになったという。メラトニンは体内時計のコントロール下にあり、一般的には夜間の就寝後3~5時間で分泌はピークに達し日中はほとんど産生されない。先行研究において、メラトニンの糖代謝における役割の可能性が示唆され、またゲノムワイド研究ではメラトニン受容体の機能喪失と2型糖尿病発症率との関連などが報告されていたが、メラトニン分泌と2型糖尿病との関連を前向きに検討した報告はなかった。JAMA誌2013年4月3日号掲載の報告。

禁煙で体重が増えても心血管疾患リスクは減少/JAMA

 非糖尿病者では、禁煙により心血管疾患(CVD)のリスクが大きく低下する一方で体重の増加がみられるが、禁煙による心血管ベネフィットは体重増加では損なわれないことが、米国・マサチューセッツ総合病院のCarole Clair氏らの検討で明らかとなった。米国では喫煙は予防可能な死亡の主要因とされ、CVDの重要なリスク因子である。禁煙によりCVDリスクは実質的に低減するが、禁煙の数少ない有害作用に体重増加があり、肥満もCVDのリスク因子であることから、禁煙を考慮中の喫煙者の高い関心を呼んでいる。JAMA誌2013年3月13日号掲載の報告。