血液内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:35

全身性ALアミロイドーシスにダラキューロ承認/ヤンセンファーマ

 2021年8月、ヤンセンファーマは抗CD38抗体「ダラキューロ配合皮下注(一般名:ダラツムマブ(遺伝子組換え)・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)、以下ダラキューロ」について、全身性ALアミロイドーシス治療における承認を取得したことを発表した。今回の承認は、未治療患者を対象に、ボルテゾミブ+シクロホスファミド+デキサメタゾン(CBD)療法に対するダラキューロの上乗せ効果を評価した第III相試験ANDROMEDAの結果に基づいたもの。同社は9月2日にメディアセミナーを実施し、日本赤十字社医療センター骨髄腫アミロイドーシスセンターの鈴木 憲史氏と石田 禎夫氏が、病態の特徴や新薬による治療の展望について講演を行った。  最初に鈴木氏が全身性ALアミロイドーシスの疾患の病態について講演を行った。ALアミロイドーシスは血中にアミロイドと呼ばれる異常タンパク質が発現し、全身のさまざまな臓器に沈着して機能障害を起こす病気の総称で、死因は心臓死が多くを占める。日本では年間530人ほど、人口100万人あたり4.2人が罹患し、国内の総患者数は3,000人程度とされる指定難病である。

がん薬物療法時の制吐目的のデキサメタゾン使用に関する合同声明/日本癌治療学会・日本臨床腫瘍学会

 新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、デキサメタゾン製剤の供給が不足している。2021年8月27日に厚生労働省から発出された「デキサメタゾン製剤の安定供給について」の通知を受け、新型コロナウイルス感染症患者およびがん患者の薬物療法に関して、9月9日、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本感染症学会、日本呼吸器学会が合同声明文を発出した。  そのうち、がん患者の薬物療法に関する合同声明文では、がん患者の薬物療法に携わる医療関係者に対して、薬物療法によって発現する悪心・嘔吐(CINV)を制御するために使用されるデキサメタゾン製剤の適正使用およびデキサメタゾン内服薬の代替使用について、以下のように協力を呼びかけている。

ペグフィルグラスチムの自動投与デバイスを国内申請/協和キリン

 協和キリンは、2021年8月30日、テルモと共同開発中の持続型G-CSF製剤ペグフィルグラスチム(製品名:ジーラスタ))の自動投与デバイスについて、がん化学療法による発熱性好中球減少症注の発症抑制を適応症とした製造販売承認申請を厚生労働省に行った。  今回の申請は、協和キリンが実施した、安全性の評価を目的とする第I相臨床試験の結果に基づくもの。  ペグフィルグラスチムは、がん化学療法剤投与終了後の翌日以降に投与されるのが通常である。

一部の抗がん剤の投与患者、新型コロナ感染率が低い/JAMA Oncol

 アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)を減少させる可能性のある抗がん剤(mTOR/PI3K阻害薬や代謝拮抗薬など)を投与している患者では、他の抗がん剤の投与患者と比べて有意にSARS-CoV-2感染率が低かったことが、米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのMichael B. Foote氏らのコホート研究で示された。JAMA Oncology誌オンライン版2021年8月19日号に掲載。  本研究では、まずLibrary of Integrated Network-Based Cellular Signaturesのデータベースを使用し、細胞株全体でACE2遺伝子の発現低下に関連する抗がん剤を特定した。次に、COVID-19パンデミック中にMemorial Sloan Kettering Cancer Centerでがん治療を受けていた1,701例の後ろ向きコホートについて、ACE2を減少させる抗がん剤での治療がSARS-CoV-2感染のオッズ比(OR)と関連があるかどうかを検討した。対象は、がんの積極的治療を受け、2020年3月10日~5月28日にSARS-CoV-2検査を受けた患者で、主要アウトカムはACE2を減少させる可能性のある抗がん剤による治療とSARS-CoV-2検査陽性との関連とした。

teclistamabが再発/難治性多発性骨髄腫に有望/Lancet

 再発または難治性多発性骨髄腫の患者の治療において、B細胞成熟抗原(BCMA)×CD3二重特異性T細胞誘導抗体teclistamabは、持続的で深い奏効をもたらし、忍容性も良好であることが、米国・Levine Cancer Institute/Atrium HealthのSaad Z. Usmani氏らが実施した「MajesTEC-1試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年8月10日号に掲載された。  本研究は、再発/難治性多発性骨髄腫の患者におけるteclistamabの安全性、忍容性および暫定的な有効性の評価を目的とする非盲検単群第I相試験であり、2017年6月~2021年3月の期間に、5ヵ国(米国、スペイン、フランス、オランダ、スウェーデン)の12施設で患者のスクリーニングが行われた(Janssen Research & Developmentの助成による)。

新「内科専門医」と「総合内科専門医」、年代・診療科別の取得予定は?医師1,000人に聞きました

 9月に実施が予定されていた「総合内科専門医」試験は来年度に延期となったが、新「内科専門医」試験は2021年7月に初めて実施され、従来の「認定内科医」試験は6月が最後の試験となった。今後の取得予定について、医師たちはどのように考えているのか? CareNet.comの内科系診療科の会員医師1,000人を対象にアンケートを行った(2021年度総合内科専門医試験について延期発表前の2021年8月12日~13日実施)。  回答者の属性としては、30代が35.6%と最も多く、40代(26.6%)、50代(20.5%)と続いた。既取得の認定医・専門医・指導医資格としては「内科認定医」が最も多く、60%以上が取得していた。総合内科専門医についても約36%の医師が既取得であり、約14%が内科指導医資格を有していた。

免疫不全者へのブースター接種、推奨事由と対象者/CDC

 米国・疾病対策センター(CDC)は免疫不全者を対象としたCOVID-19ワクチンの追加接種(ブースター接種)の承認を受け、8月16日付でサイトの情報を更新した。主な内容は以下のとおり。 ・中等度から重度の免疫不全状態にある人はCOVID-19に感染しやすく、重症化、長期化するリスクも高いとされる。これらの人にはワクチンの追加接種が有効であり、接種を推奨する。 ・mRNAワクチン(ファイザー製およびモデルナ製)の2回目の接種から少なくとも28日経ってから追加接種を行うことを推奨する。 ・現時点では、他の集団に対する追加接種は推奨しない。

グルココルチコイド抵抗性の慢性GVHD、ルキソリチニブが有効/NEJM

 中等度~重度グルココルチコイド抵抗性/依存性の慢性移植片対宿主病(GVHD)に対し、JAK1-JAK2阻害薬ルキソリチニブの24週時点の全奏効割合は49.7%と、従来の治療法の25.6%に比べ有意に高率で、治療成功生存期間の中央値も18.6ヵ月vs.5.7ヵ月と大幅に延長し、症状改善の割合も有意に高率(オッズ比[OR]:2.62)だった。ドイツ・フライブルク大学のRobert Zeiser氏らが、329例を対象に行った第III相非盲検無作為化試験の結果、明らかにされた。安全性については、ルキソリチニブ群で血小板減少と貧血の発現頻度が高率だった。慢性GVHDは同種造血幹細胞移植の主要な合併症で、患者の約50%でグルココルチコイド抵抗性/依存性を示す。これまでに、慢性GVHDの2次治療を評価した第III相無作為化試験の確固たるデータは不足しているが、後ろ向きサーベイで、同患者に対してルキソリチニブが有効である可能性が示されていた。NEJM誌2021年7月15日号掲載の報告。

がん化療中の副作用、遠隔モニタリングで症状負荷減少/BMJ

 Advanced Symptom Management System(ASyMS)を用いたがん治療中の遠隔モニタリングにより、症状の負担が有意に減少することが示された。英国・ストラスクライド大学のRoma Maguire氏が、オーストリア、ギリシャ、ノルウェー、アイルランドおよび英国のがんセンター12施設で実施した無作為化評価者盲検比較試験「eSMART試験」の結果を報告した。ASyMSは、携帯電話を用い化学療法の毒性を24時間体制でリアルタイムにモニタリングし管理するシステムである。著者は、「効果量は“中(medium)”(Cohen's d=0.5)であったことから、ASyMSは臨床的に有効と考えられる。遠隔モニタリングシステムは、将来の医療サービス、とくにCOVID-19のパンデミックで生じる混合医療提供モデルには不可欠である」とまとめている。BMJ誌2021年7月21日号掲載の報告。

HSCT患者、ワクチン2回目接種後に高い免疫応答示す

 造血幹細胞移植(HSCT)を受けた患者のCOVID-19感染症の予後は不良であるとの報告がある。318例のHSCT患者(同種造血幹細胞移植184例、自家造血幹細胞移植134例)を対象とした大規模多施設試験におけるCOVID-19感染診断後30日時点での全生存率は、同種造血幹細胞移植68%(95%CI:58~77)、自家造血幹細胞移植67%(55~78)と厳しい結果だった。免疫不全患者はmRNAワクチンの初期の治験からから除外されていたため、この集団におけるワクチンの有効性を評価する必要がある。Lancet誌2021年7月24日号CORRESPONDENCEに掲載。