総合診療科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:12

日本のCOVID-19症例を症状で検索可、新サイトオープン/日医有識者会議

 5月7日、日本医師会は緊急記者会見を開き、「COVID-19有識者会議」のホームページ開設を発表した。4月30日に日本医師会が発行した「新型コロナウイルス感染症 外来診療ガイド」のほか、約70症例について所見から検索できる症例データベース、WHO発の情報を日本語で提供するWHOアップデート、治療薬開発の現状などが掲載されている。  COVID-19有識者会議は、COVID-19 に関するできるだけ良質な情報を収集し、現場に提供することを目的として、日本医師会内に設置される形で4月18日に発足。座長を永井 良三氏(自治医科大学学長)、副座長を笠貫 宏氏(早稲田大学特命教授)が務める。発足時開催された記者会見で横倉 義武会長は政府の専門家会議との関係について、「本有識者会議は主に、臨床の観点からエビデンスのある提言を行い、現場の支援を行うものであり、専門家会議とは“車の両輪"と言うべきものである」とし、連携を図りながらCOVID-19対策を推進していく考えを示した。

医師500人の本音、新型コロナのリスク対価はいくらが妥当?

 先日、厚生労働省は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の重症化や、ほかの患者及び医療従事者への感染拡大を防ぐための管理評価を診療報酬に盛り込み、医療者の処遇改善に切り込んだ。しかし、直接的な処遇改善ではないため、現時点で医療者の士気向上や離職食い止め策には至っていない。  そんな中、大阪府や埼玉県などでは新型コロナ業務に従事した医療従事者には1日あたり4,000円の手当支給を検討している。また、勤務医の労働組合である全国医師ユニオンは、2020年4月16日、医師及び医療従事者の命と健康を守る支援を徹底すること求め、厚生労働省に対しCOVID-19への対応に関する要望書を提出。これにはCOVID-19患者に対応する医師への危険手当の支払いに関する内容が盛り込まれている。

COVID-19疑い例のPCR検査実施状況は?-会員医師アンケート

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴い、PCR検査の実施数を増やすべきとの声も高まっている。診療現場におけるCOVID-19疑い例数、PCR検査の照会数、PCR検査実施数、PCR陽性数はどのように推移しているのか。  ケアネットでは、2020年4月9日より週次で、病床を有していない診療所で働く会員医師を対象に「直近1週間のCOVID-19疑い例の診療状況」についてアンケートを行っている(現在2回目を終了)。  調査対象とした地域は関東(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)、名古屋(愛知県)、関西(京都府、大阪府、兵庫県)、福岡(福岡県)の4エリア。

新型コロナウイルス検出用抗体、開発に成功/横浜市立大

 横浜市立大学大学院医学研究科の梁 明秀氏(微生物学・分子生体防御学 教授)らは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原を特異的に検出できるモノクローナル抗体の開発に成功したことを2020年4月20日に発表した。今後は、本抗体を用い簡便かつ短時間にSARS-CoV-2だけを正しく検出できるイムノクロマトキットの開発を目指す。なお、この検査キットは2020年5月中旬を目処に関東化学株式会社より研究用試薬として販売が予定されている。

かかりつけ医のための認知症マニュアル(第2版)刊行/日本医師会

 本邦における認知症者数は、2025年には高齢者の5人に1人となると推計される。認知症者の日常診療における留意点をまとめた『かかりつけ医のための認知症マニュアル(第2版)』の刊行を、4月1日の日本医師会定例会見で江澤 和彦氏(常任理事)が発表した。2015年の初版発行から5年が経過したことを受け、国の認知症対策・制度の変化や新たなエビデンスを反映し、より実践的な内容としている。  第2版の章構成と改訂ポイントは以下の通り。

新型コロナの嗅覚・味覚障害、主症状前に出現か

 嗅覚障害および味覚障害がウイルス感染と関連するのは周知の事実である。2020年3月、米国で新型コロナウイルス感染症における味覚・嗅覚障害の報告がなされた。その後、この症状を訴える患者が日本でも確認され、症状出現に敏感になっている患者も多いのではないだろうか。  今回、伊・ミラノの保健所ASST-FBF-SaccoのAndrea Giacomelli氏らが伊・L.Sacco病院で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と診断された患者の一部に、嗅覚および味覚障害(OTDs:olfactory and taste disorders)が出現したことを明らかにした。また、研究者らは「OTDsはSARS-CoV-2感染患者で頻繁に見られ、本格的な臨床症状(発熱、咳嗽など)の発症に先行する可能性がある。非特異的ではあるが、パンデミックの状況では病院に入院していない感染患者の臨床的スクリーニングツールになる」としている。Clinical Infectious Diseases誌オンライン版3月26日号掲載の報告。

COVID-19の診療情報特設サイトを開設/日本プライマリ・ケア連合学会

 日本プライマリ・ケア連合学会(理事長:草場 鉄周)は、4月1日に同連合学会のホームページ上で「新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療所・病院におけるプライマリ・ケアのための情報サイト」を開設した。  特設サイトでは、COVID-19に関する臨床診療で必要な最新情報が網羅されている。  主な内容は下記の通りであり、診療の合間などに参照していただきたい。

COVID-19、軽症者の増悪時にみられた所見―自衛隊中央病院

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」から搬送された、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者104例について、2020年3月24日、自衛隊中央病院がその経過と得られた知見をホームページ上で公開した。CT検査所見の特徴、重症化や他疾患との鑑別におけるマーカーとしての各検査値の有用性など、これまでに報告されている事項をふまえ、自院での症例について考察している。

COVID-19、抗体検出は発症2週間後からか/感染研

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への感染が拡大する中、検査時の二次感染リスクが低い抗体検査への期待が高まっている。しかし、その感度・特異度に関する報告は限られており、臨床現場での利用の仕方や結果の解釈について見解は定まっていない。国立感染症研究所では、市販のイムノクロマト法による抗体検出試薬による、発症後日数ごとの抗体陽性率を調査。その結果をホームページ上で公開した。 <調査概要> 検体:SARS-CoV-2遺伝子増幅法により確定された、COVID-19患者血清の残余検体(37症例・87検体) 使用試薬:市販のイムノクロマト法による抗体検出試薬(A社製)  発症後日数※1ごとのの抗SARS-CoV-2 IgM,、IgG抗体陽性率は以下のとおり。

新型コロナ肺炎、その他の肺炎と比較した臨床的特徴

 新型コロナ(2019-nCoV)肺炎とその他の肺炎の臨床的特徴に関する比較研究が行われ、新型コロナ肺炎では肝機能障害の発生頻度が高く、またLDHおよびα-HBDHの値がマーカーとなる可能性が示唆された。中国・安徽医科大学のDahai Zhao氏らによる、Clinical Infectious Diseases誌オンライン版3月12日号掲載の報告。2020年1月23日から2月5日まで、中国・安徽省の2病院において、19例の新型コロナ肺炎患者と15例の非新型コロナ肺炎患者が登録された。1日おきに咽頭スワブまたは喀痰検体が採取され、リアルタイムRT-PCRにより2019-nCoV感染の有無が確認された。非新型コロナ肺炎患者については、入院後7日間での3回の連続的なリアルタイムRT-PCRで陰性だった場合に、確定された。