消化器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:182

アスピリンの定期的服用、BRAF野生型の大腸がんリスクを低下/JAMA

 アスピリンの定期的な服用は、BRAF野生型の大腸がんリスクを3~5割ほど減少する一方、BRAF変異の大腸がんリスクについては減少しなかったことが明らかにされた。米国・ダナファーバーがん研究所のReiko Nishihara氏らが、米国看護師健康調査などの参加被験者13万例弱を対象とした調査で明らかにしたもので、JAMA誌2013年6月26日号で発表した。

赤肉や加工肉の摂取は大腸がん発症率だけではなく発症後の予後にも影響

 赤肉(red meat;牛、羊、豚などの成獣肉)や加工肉の摂取は、確実に大腸がん発症率に相関しているが、大腸がん診断後の予後への影響は不明である。米国がん協会のMarjorie L. McCullough氏らは、がん診断前および診断後の自己申告による赤肉・加工肉の消費量と、転移のない浸潤性大腸がんの男女における全死因死亡率と原因別死亡率との関連を検討した。その結果、転移のない大腸がん患者において、診断前の赤肉や加工肉の摂取量が多い場合、全死因による死亡リスクが高いことが示唆された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2013年7月1日号に掲載。

飲酒による大腸がんリスクへの影響、葉酸強化政策により減弱~米国の前向きコホート研究

 米国の医療従事者における前向きコホート研究で、葉酸強化政策前後の大腸がんリスクにおける飲酒の影響を評価したところ、多量飲酒による大腸がんリスクへの影響が葉酸摂取により減弱する可能性が示された。米国メリーランド大学のHongmei Nan氏らによる報告。Annals of epidemiology誌オンライン版2013年5月29日号に掲載された。

H.pylori血清学的動態に関連する遺伝子座の同定(コメンテーター:上村 直実 氏、溝上 雅史 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(104)より-

 Julia Mayerle氏らは、欧米人集団を対象としたゲノムワイド関連解析(GWAS)およびexpression-QTL(eQTL)解析により、TLR-1遺伝子がヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)感染に対する抵抗性と関連することを明らかにした(rs10004195、p=1.42×10-18、オッズ比:0.70)。本報告では、はじめに抗ヘリコバクターピロリ血清抗体価が高い群2,623検体と低い群7,862検体を用いて2つのGWASを独立に実施した上で、メタ解析によりTLR遺伝子を含む遺伝子領域(4p14)を同定した。