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米国のうつ病、どのような患者で増加しているか

 うつ病は、重大な疾患、有病率、死亡率に関連している。米国・イェシーバー大学のA. H. Weinberger氏らは、2005~15年までの米国におけるうつ病の有病率を推定し、人口統計学的サブグループにより分析を行った。Psychological medicine誌オンライン版2017年10月12日号の報告。 12歳以上の米国人(全分析サンプル:60万7,520例)を対象とした、年1回の横断研究であるNSDUH(National Survey on Drug Use and Health)のデータを用いた。過去のうつ病有病率は、2005~15年の回答者の中から毎年調査した。調査年別に層別化されたうつ病の有病率における時間傾向は、ロジスティック回帰を用いて調べた。年齢、性別、人種や民族、所得、教育によりデータを層別化し、再分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・2005~15年にかけて、米国におけるうつ病の有病率は、人口統計学的に調整した前と後で有意に増加していた。・最年少群、最年長群、男性、女性、非ヒスパニック系白人、最低所得群、最高教育群、最高所得群において、うつ病の有意な増加が認められた。・年と人口統計との間の有意な相互作用は、年齢において発見された。・若者のうつ病の増加率は、すべての高齢者群と比べて有意に急速であった。 著者らは「米国におけるうつ病の有病率は、2005~15年にかけて有意に増加していた。若者のうつ病増加率は、高齢者群と比べて有意に急速であった。人口統計学的サブグループに特有の要因を含む、マクロレベル、ミクロレベルおよびうつ病の増加に起因する個々の要因を理解するためのさらなる研究は、公衆衛生予防および介入方法を明らかにするうえで役立つであろう」としている。■関連記事たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能なぜ、フィンランドの認知症死亡率は世界一高いのか米国の認知症有病率が低下、その要因は

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米医学誌の編集委員医師、半数が企業から金銭/BMJ

 米国で影響力の大きい医学雑誌52誌の編集委員医師のうち、2014年に製薬企業などから何らかの金銭を受け取った委員は約半数を占め、また研究費を受け取った委員は約2割いたことなどが明らかにされた。カナダ・トロント大学のJessica J. Liu氏らが、米国メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)が公表している、製薬企業などから医師への支払いに関するデータベースUS Open Paymentsを基に、後ろ向き観察試験を行って明らかにしたもので、BMJ誌2017年10月26日号で発表された。713人の編集委員について調査 研究グループは、26の医学専門領域で影響力が大きい米国で発行の52誌において、発行人欄に名前のある編集委員以上の医師713人を対象に、製薬企業などとの金銭授受について調査を行った。 金銭の提供を受けた医師の割合や、その金額について、個々の医学誌、また専門領域ごとに分析・比較した。一般費の平均は約2万8,000ドル、研究費の平均は約3万8,000ドル 調査対象となった編集委員医師713人中、2014年に製薬企業などからコンサルティング料や講演料、食費、旅費などの一般費(general payments)の提供を受けたのは、約半数の361人(50.6%)だった。また、患者の臨床試験への参加コーディネート料などとして研究費(research payment)の提供を受けた編集委員医師は139人(19.5%)だった。 一般費の1人当たり中央値は、11ドル(四分位範囲:0~2,923)で、研究費の1人当たり中央値は0ドル(同:0~0)だった。また、一般費の1人当たり平均値は、2万8,136ドル(SD:41万5,045)で、研究費の1人当たり平均値は3万7,963ドル(SD:17万5,239)だった。 一般費の提供を最も多く受けていたのは、内分泌学の編集委員医師で、その中央値は7,207ドル(四分位範囲:0~8万5,816)、次いで心臓病学が2,664ドル(同:0~1万2,912)、消化器病学696ドル(同:0~2万2)、リウマチ病学515ドル(同:0~1万4,280)、泌尿器学480ドル(同:90~669)と続いた。総合医科学で影響力の大きい医学誌の編集委員医師が企業から受け取った金額の中央値は、0ドル(同:0~14)だった。 また、52誌のウェブサイトを調べたところ、編集委員の利害の対立に関する方針の記載へ速やかに(たとえば5分以内に)アクセス可能だったのは、17誌(32.7%)にとどまった。 研究グループは、「医学誌編集委員医師へ製薬企業などが金銭を支払うことは一般的に行われており、とくに特定の専門領域については多額の支払いがしばしば認められる」と述べ、「医学誌はそうした金銭の授受が、発表論文に対する読者の信頼へ及ぼす、潜在的影響について熟慮すべきだ」と指摘している。

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EGFR-TKI耐性のNSCLCにおけるオシメルチニブ+savolitinibの成績:TATTON/WCLC2017

 EGFR-TKI治療で進行するNSCLC患者の約22%は、MET増幅または他のMETベースの耐性機構を有するとされる。MET増幅はまた、オシメルチニブの耐性獲得後にも多くみられる。METおよびEGFR阻害薬の組み合わせは有効な治療アプローチになると期待される。 MET陽性のEGFR変異陽性NSCLC患者における、オシルチニブとMET-TKI savolitinibの併用を評価した第I相b試験TATTONの用量漸増コホートでは、この併用が許容可能な安全性プロファイルと有効性を有していることを示した。横浜市で開催された第18回世界肺癌会議(WCLC)では、TATTONの拡張コホートにおけるオシメルチニブとsavolitinib併用の安全性および抗腫瘍活性の中間解析が、韓国・Samsung Medical CenterのMyung-Ju Ahn氏により発表された。 対象患者は、1回以上のEGFR-TKI治療を受けてPDとなった局所進行または転移性のEGFR変異陽性NSCLCで、MET陽性(蛍光in-situハイブリダイゼーション、MET geneコピー5以上またはMET/CEP7比2以上)の患者(18歳以上、WHO PS0~1)。主要評価項目は安全性と忍容性、副次評価項目は抗腫瘍活性(奏効率、奏効期間、腫瘍縮小サイズ)および薬物動態である。 データカットオフ時(2017年4月15日)、T790M陽性で第3世代EGFR-TKIの治療を受けた患者30例、T790M陽性で第3世代EGFR-TKI以外の前治療を受けた患者12例、T790M陰性で第3世代EGFR-TKI以外の前治療を受けた患者24例が登録され、オシメルチニブ80mg/日とsavolitinib 600mg/日の投与受けた。ベースラインでの患者の年齢中央値は58歳、女性が58%、アジア人が86%であった。 全Gradeの有害事象(AE)は92%に発現した(Grade2以下41%、3以上50%)。頻度の高い項目は、悪心44%、嘔吐35%、食欲不振30%、疲労30%、皮疹23%などであった。 中央評価でMET陽性の47例の中間解析の奏効率(ORR)は、全体で40%(19/47例)、T790M陽性で第3世代EGFR-TKI前治療群のORRは28%(7例/25例)、T790M陽性で第3世代EGFR-TKI以外の前治療群のORRは57%(4/7例)、T790M陰性で第3世代EGFR-TKI以外の前治療群のORRは57%(8/15例)であった。施設評価も含めた全MET陽性の64例のORRは、全体で47%(30/67例)、T790M陽性で第3世代EGFR-TKI前治療群のORRは33%(10/30例)、T790M陽性で第3世代EGFR-TKI以外の前治療群のORRは55%(6/11例)、T790M陰性で第3世代EGFR-TKI以外の前治療群のORRは61%(14/23例)であった。 savolitinibとオシメルチニブ併用の安全性プロファイルは以前の報告と一致していた。また、この併用は前治療における第3世代TKIの使用、および耐性後のT790M変異の状況を問わず、期待できる抗腫瘍効果をMET陽性患者で示した。

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どのくらい前から認知症発症は予測可能か

 認知症発症の数年前から、認知機能低下が増加していることが縦断的研究で示唆されている。米国・ワシントン大学のGe Li氏らは、Cognitive Abilities Screening Instrument(CASI)の認知機能テストにおけるスコアの軌道により、正常な老化と比較した認知機能の変化を推定しようと試みた。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2017年9月21日号の報告。 米国の健康維持機構(health maintenance organization:HMO)のコミュニティーメンバーを対象としたプロスペクティブコホート研究。対象は、ベースライン時に認知症でなく、CASIスコアを2回以上測定した65歳以上の4,315人。認知症診断前の軌跡変化である平均縦断的軌跡は、CASI項目反応理論(item response theory:IRT)スコアより推定した。性別、教育レベル、APOE遺伝子の認知機能の軌跡への影響を評価した。 主な結果は以下のとおり。・認知症診断者は、正常な老化と比較して、CASI IRTにおいて臨床診断の10年以上前に認知機能低下が明らかであった。・平均IRTスコアの低下は、男性、低学歴、APOEε4対立遺伝子1以上との関連が認められた。・認知症診断者の軌跡変化点は、平均臨床診断前の3.1年(95%CI:3.0~3.2)と推定され、その後認知機能低下が加速する傾向であった。・変化点は、性別、教育レベル、APOEε4遺伝子型で違いは認められなかった。・性別とAPOEε4遺伝子型による軌跡傾斜にわずかな差が認められたが、教育による差は認められなかった。 著者らは「認知症と臨床診断される10年以上前から、平均的な認知機能の低下が明らかであった。この減少は、臨床診断の約3年前に加速する」としている。■関連記事なぜ、フィンランドの認知症死亡率は世界一高いのか認知症予防、緑茶 vs. 紅茶 vs. ルイボス茶たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能

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経口抗うつ薬は慢性そう痒に有効か

 慢性そう痒は、QOLに大きな影響を及ぼす一般的な皮膚症状である。臨床医にとって治療はチャレンジングであり、経口抗うつ薬のような新しい治療選択肢の開発が求められている。そこでオランダ・Radboud University Medical CenterのTessa A. Kouwenhoven氏らは、慢性そう痒患者を対象とした経口抗うつ薬の臨床研究についてシステマティックレビューを行い、有効性について検討した。その結果、著者は「とくに尿毒症性そう痒、胆汁うっ滞性そう痒または腫瘍随伴そう痒患者で、局所治療や経口抗ヒスタミン薬が無効の慢性そう痒患者に対しては、経口抗うつ薬を考慮すべきである」との見解を示し、「無作為化比較試験に基づいたさらなるエビデンスが必要である」と提言している。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年10月12日号掲載の報告。 研究グループは、慢性そう痒に対する経口抗うつ薬の使用を評価する目的で、PubMed、EMBASE、CochraneおよびWeb of Scienceのデータベースを検索し、システマティックレビューを行った。 レビューには、慢性そう痒患者を対象に経口抗うつ薬の有効性を評価したオリジナルデータを含む研究が組み込まれた。無作為化比較試験に関してはCochrane Risk of Bias toolを用いて、観察研究に関してはNewcastle-Ottawa Scaleを用いてバイアスリスクを評価した。 主な結果は以下のとおり。・フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、ミルタザピン、doxepinおよびfluoxetineの経口投与に関する計35件の研究を包含し評価した。・これらの研究の多くで、経口抗うつ薬による治療は、そう痒を顕著に改善することが示された。・ただし今回のレビューの対象は、主に非盲検試験、症例シリーズ研究および症例報告であり、レビュー勧告は限定的なものである。

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がん治療の末梢神経障害、皮膚障害に指針/日本がんサポーティブケア学会

 Supportive care。日本では支持療法と訳されることが多い。しかし、本来のSupportive careは、心身の異常、症状の把握、がん治療に伴う副作用の予防、診断治療、それらのシステムの確立といった広い意味であり、支持療法より、むしろ支持医療が日本語における適切な表現である。2017年10月に行われた「第2回日本がんサポーティブケア学会学術集会」のプレスカンファレンスにおいて、日本がんサポーティブケア学会(JASCC)理事長 田村和夫氏はそう述べた。『がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き』発刊 JASCC神経障害部門部会長である東札幌病院 血液腫瘍科 平山泰生氏が『がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き』発刊について紹介した。 がん薬物療法の進化によるがんの治療成績向上と共に、抗がん剤による副作用も対処可能なものが増えてきている。しかし、本邦における4,000例以上のがん患者の追跡調査では、化学療法終了後1ヵ月以内の神経障害の発生頻度は7割、6ヵ月以降でも3割であった。神経障害はいまだに患者を苦しめているのが現状である。 この神経障害に対する有効な薬物は明らかではない。JASCCが行った調査では、がん専門医の神経障害に対する処方は、抗けいれん薬(97%)、ビタミンB12(78%)、漢方薬(61%)、その他抗うつ薬、消炎鎮痛薬、麻薬など、さまざまな薬剤を用いており、薬剤の有効性かわからない中、医療現場の混乱を示唆する結果となった。 一方、米国では2004年にASCOによる「化学療法による末梢神経障害の予防と治療ガイドライン」が発行されている。しかし、ビタミンB12、消炎鎮痛薬などの記載がないなど日本の状況とは合致していない。そのため、本邦の現状を反映した臨床指針が望まれていた。 Mindsの作成法に準じて作られた『がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き』では、この分野のエビデンスが少ないため、ガイドラインとは銘打たず"手引き"としている。同書には薬物の有効性に関するクリニカルクエスチョンも掲載されており、ビタミンB12、漢方、消炎鎮痛薬、麻薬など、日本でしか使われていないような薬剤についても記載がある。「がん薬物用法に伴う皮膚障害アトラス&マネジメント」出版を目指す JASCC皮膚障害部門部会長である国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科の山崎直也氏が「がん薬物用法に伴う皮膚障害アトラス&マネジメント」の出版について紹介した。 がん治療の外来への移行、抗がん剤開始時期の早期化、生存期間の延び、長期間にわたり社会と触れ合いながら治療を受けるがん患者が増えている。一方で、分子標的薬をはじめ、皮膚有害事象を発現する薬剤も増えている。このような社会で生きるがん患者にとって、アピアランスケアは非常に重要な問題である。 皮膚障害の治療に対するエビデンスは少なく、世界中が医療者の経験値で対応しているのが現状である。そのような中、昨年(2016年)がん患者の外見支援に関するガイドラインの構築に向けた研究班により「がん患者に対するアピアランスケアの手引き」が作成された。さらに、目で見てすぐわかる多職種の医療者に伝わるようなものをという考えから、JASCC皮膚障害部門を中心に「がん薬物用法に伴う皮膚障害アトラス&マネジメント」を作成している。 その中では、最近の分子標的薬の皮膚障害を中心に取り上げているが、治療進歩の速さを鑑み、免疫チェックポイント阻害薬についても収載。総論、発現薬剤といった基本的事項に加え、重要な重症度評価およびそれに対する診断・治療のポイントを、症状ごとに症例写真付きで具体的に説明している。年内には発売できる見込みだという。

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NSCLC1次治療におけるdurvalumab±tremelimumabと化学療法の併用/WCLC2017

 NSCLCにおいて、PD-1阻害薬の単独療法は化学療法と比べ、結果を改善した。また、免疫チェックポイント阻害剤とプラチナベースの化学療法の併用についても、前臨床および早期臨床データで相乗的な効果を示すことが確認され、この治療戦略もまた結果を改善する可能性があることを示唆している。 このCanadian Cancer Trials Groupによる試験では、治療歴のない転移性非小細胞肺がん患者に対する、抗PD-L1抗体durvalumab単独あるいはdurvalumab+抗CTLA-4抗体tremelimumabと化学療法の併用療法を評価している。試験の主要目的は、化学療法と併用したdurvalumab±tremelimumabの第II相推奨用量を確立することであった。副次目的には、安全性、忍容性、durvalumab±tremelimumab+化学療法の抗腫瘍活性など。 durvalumabとtremelimumab用量レベル(DL)は0~4に分類された(DL0:durvalumab15mg/kg 3週ごと、DL1:durvalumab 15mg/kg 3週ごと+tremelimumab 1mg/kg×1回、DL2a:durvalumab 15mg/kg 3週ごと+tremelimumab 1mg/kg×3回 6週ごと、DL3:durvalumab 1,125mg 3週ごと+tremelimumab 56mg×2回 3週ごと、DL4:durvalumab 1,500mg 3週ごと+tremelimumab 75mg×1回)。化学療法は非扁平上皮がんではペメトレキセド+シスプラチン/カルボプラチンにペメトレキセドの維持療法、扁平上皮がんではゲムシタビン+シスプラチン/カルボプラチンであった。 現在までに45例(平均年齢62歳、男性44%、前例ECOG PS1以下)が、ペメトレキセド+プラチナコホートで346サイクル、ゲムシタビン+プラチナコホートで55サイクル治療を受けた。 全体的にこれら治療レジメンの忍容性は高く、ほとんどの有害事象はGrade2以下であり、化学療法由来のものであった。用量と有害事象の相関は認められなかったが、tremelimumabの追加で免疫療法関連有害事象(irAE)が増加した。 中間解析において、ペメトレキセド+プラチナコホートの奏効率(ORR)は57.1%(39.4~73.7)、ゲムシタビン+プラチナコホートのORRは37.5%(8.5~75.5)であった。

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AHA 2017開催地、カリフォルニア州アナハイムのおすすめスポット

ケアネットでは、AHA2017に参加される先生方に開催地アナハイムを楽しんでいただけるよう、カリフォルニア州在住の河田 宏氏(カリフォルニア大学アーバイン校 循環器フェローシップ)に、おすすめの観光名所やレストランなどの情報をお聞きしました。AHA 2017 注目の演題はこちらLA(ロサンゼルス) でのAHAに行かれたことはあっても、アナハイムは初めてという方もいらっしゃるでしょう。アナハイムはLAから約1時間のところにあり、ディズニーランドで有名です。学会場のアナハイムコンベンションセンターもディズニーランドのすぐ近くにあります。家族でディズニーランドへ行くという先生もいらっしゃるかと思いますが、多くの方は家族連れでないでしょうし、とくに男性の場合はディズニーランドには行かない可能性が高いと思いますので、今回はディズニーランド以外を中心にご紹介します。西海岸に6年住んでおりますが、かなり独断と私見が入っていますことはご了承ください。おすすめの観光スポットおすすめのレストランショッピング情報アナハイムの気候朝方、少し曇りますが、ほとんど毎日晴れです。日中は半袖で過ごせますが、11月の開催時期には、夜は長袖かジャケットがあれば大丈夫だと思います。雨はまず降りませんし、仮に降ってもすぐやみます。ちなみに、過去3年間で傘を使ったことは一度もありません。アナハイムでの移動手段レンタカーはこちらでの運転に慣れていないと、少し抵抗があるかもしれません。関西出身で大阪の運転に慣れている私でも、カリフォルニアでの運転はいまだに難しいと思うことがあります。赤信号で右折できるといった交通ルールの違いもそうですが、高速道路は6車線以上ということもよくありますし、制限スピードが日本より早いため、事故が起きると大きいものになります。タクシーはホテルや高級レストランからの移動には使えますが、日本のように道で拾うことは非常に難しいです。個人的には断然UberやLyft(一般の人が自家用車で乗客を運ぶ配車サービス)をおすすめします。Uberを使っていないという友人を探す方が難しいぐらい、われわれは活用していますし、アプリさえあれば英語が使えなくても、目的地まで辿りつけます。ドライバーと現金やカードのやり取りをする必要もありませんし、非常に安全です。おすすめの観光スポット午後から少し時間があるという場合は、South coast PlazaやHuntington beach近辺で買い物をして、それから食事をするのがいいかもしれません。もし丸1日あれば、LA、ディズニーランド、ユニバーサルスタジオ、Huntington Beach、Newport Beachなどにぜひ、足を延ばしてください。Los AngelesLAが初めての場合は、1日かけてLA観光に出かけるのも良いかもしれません。今年話題になった、映画La La Landの名所を巡るツアーもあるようです。HISや多くの会社が現地ツアーを催行しています。テレビや映画によく出てくるSanta Monica Pier周辺もビーチやショッピングができるエリアで、1日過ごすこともできます。ほかにもHollywood周辺、ダウンタウンなど、全部見るのには3~4日はかかると思います。Orange Countyオレンジカウンティーを一番感じることができるのはHuntington BeachやNew Port Beachなどの美しいビーチだと思います。Huntington beachはサーフィンのメッカです。最近は、Pacific Highwayという海沿いの道の前に大きなショッピングセンターもできて、ショッピングも楽しむことができます。Newport Beach周辺はお金持ちのエリアで、おしゃれなレストランも沢山あります。ホエールウォッチングなどの、人気のアクティビティを楽しむことも可能です。なお、スーツでビーチを歩いている人はほとんどいませんし、昼間は暑いので、着替えてから行くことをおすすめします。郊外その他、ユニバーサルスタジオやグランドキャニオンなどへのアナハイム発の日帰りツアーもあるようです。スポーツ観戦残念ながらMajor League Baseballは終了しています。NBAはLA Lakers vs Philadelphia 76ersの試合が、11月15日にLAのStaple Centerで予定されています。アナハイムから車で50分ほどですが、混雑すると1時間半ぐらいかかる可能性もあります。またアナハイムはアイスホッケー(NHL)Anaheim Ducksの本拠地であり、11月12日と15日にHonda Centerで試合があります。アナハイムのコンベンションセンターのすぐ近くです。おすすめのレストランステーキ、シーフード米国で食べる一番無難な食べ物はステーキとロブスターかもしれません。これらのレストランはそこそこ値段が張りますが、満足感はそれなりに高いと思います。The Ranch[住所] 1025 E.Ball Road Anaheim, CA 92805[TEL] 714-817-4200The Catch[住所] 2100 E.Katella Ave Anaheim, CA 92806[TEL] 714-935-0101Ruth's Chris Steak House[住所] 2041 S.Harbor Blvd Anaheim, CA 92802[TEL] 714-750-5466Morton's The Steakhouse[住所] 1895 South Harbor Blvd Anaheim, CA 92802[TEL] 714-621-0101South Coast Plaza 周辺The Capital Grille[住所] 3333 Bristol St Costa Mesa, CA 92626[TEL] 714-432-1140Water Grill[住所] 3300 Bristol St Costa Mesa, CA 92626[TEL] 949-208-7060Bar下記の2軒は、コンベンションセンターから車で10分ほど、BJsは12時ぐらいまでやっているので、遅くまで飲みたい場合におすすめです。BJs[住所] 460 The City Drive S Orange, CA 92868[TEL] 714-787-3925Karl Strauss Brewing Company[住所] 2390 E Orangewood Ave, Ste 100 Anaheim, CA 92806[TEL] 714-940-1772和食Newport Beach Kitayama比較的大きなお店で、大人数でも入れます。[住所] 101 Bayview Pl, Newport Beach, CA 92660[TEL] 949-725-0777Nobu海沿いにある有名店で、雰囲気が良いです。[住所] 3450 Via Oporto Suite 101 Newport Beach, CA 92663[TEL] 949-429-4440Sushi Oshima美味しくてこの辺りでは有名ですが、お店が狭いのでカウンターは開店と同時に一杯になってしまうこともあります。[住所] 1956 N Tustin St, Orange, CA 92865[TEL] 714-998-0098焼き肉下記の2店舗は日本の焼肉屋です。美味しいですし、値段も日本とそれほど変わりません。Manpuku[住所] 891 Baker St #A-2, Costa Mesa, CA 92626[TEL] 714-708-3290Anjin[住所] 3033 Bristol St, Costa Mesa, CA 92626[TEL] 714-979-6700鉄板焼きHawaiiにもあるアメリカ的なTeppanyakiです。Benihana[住所] 2100 East Ball Road, Anaheim, CA 92806[TEL] 714-774-4940ラーメンどうしても日本のラーメンが食べたいという場合、Costa Mesaに数店舗ラーメン屋があります。博多一幸舎[住所] 3033 Bristol St Suite O,Costa Mesa[TEL] 714-540-2066喜多方ラーメン坂内[住所] 891 Baker St B21, Costa Mesa, CA 92626[TEL] 714-557-2947EuropeanFig and Olive[住所] 151 Newport Center Dr, Newport Beach, CA 92660[TEL] 949-877-3005The WineryNobuとともに景色重視の場合は良いと思います。[住所] 3131 West Coast Hwy, Newport Beach, CA 92663[TEL] 949-999-6622番外編Packing District一言で言うとおしゃれなモールという感じで、複数の飲食店が入っています。ハンバーガーやピザ、メキシカンなど選択肢がたくさんあるので、手軽に済ませたい場合に便利です。Barやbreweryもあります。ショッピング情報ダウンタウンディズニーディズニーランドには行かないけれど、ディズニー関係のお土産を買いたい場合は、ダウンタウンディズニーがおすすめです。チケットなしでディズニーの雰囲気が楽しめます。South Coast Plazaオレンジカウンティーで一番大きなショッピングセンター。ほとんどのブランド品が購入できます。時期によってはセール品も出ており、買い物がお好きな方は1日中、楽しめると思います。営業時間も21時までですから、午前中は学会に顔を出し、午後からでも楽しめます。上記でも紹介しましたが、周辺にはレストランもたくさんあります。アナハイムのホテルからはシャトルバスも出ていると思います。Metro Pointe at South Coastおすすめのアウトレット。ブランド物のシャツや靴などが50~70%で手に入ります。South Coast Plazaからは目と鼻の先です。Outlet at Orange周辺で最も大きなアウトレット。アナハイムから車で10分ほどですし、食事ができるレストランも近くに10店舗ほどあります。

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病変の複雑さでPCI後のDAPT延長効果は異なるか

 複雑病変に対し冠動脈ステント留置を受ける患者は、抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を延長することによるリスクや利益が異なる可能性がある。DAPT Studyは、12ヵ月と30ヵ月のDAPTによる利益とリスクを比較した国際的な多施設二重盲検ランダム化比較試験であり、本研究では、米国Beth Israel Deaconess Medical CenterのRobert W. Yeh氏ら研究グループが経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後における2つの期間(30ヵ月と12ヵ月)のDAPTの効果を複雑病変の数に応じて評価した。Journal of the American College of Cardiology誌2017年10月31日号に掲載。DAPT Studyから2万5,416例を評価 本研究では、2万5,416例の試験に組み入れられた患者およびチエノピリジン群とプラセボ群に無作為に割り付けられた1万1,554例について、心筋梗塞もしくはステント血栓症の発生、そして中等度~重症の出血について評価した。複雑病変は、以下のいずれかを含んだものと定義した。すなわち、(1)保護されてない左主幹冠動脈病変、(2)1つの冠動脈に2ヵ所以上の病変、(3)病変の長さが30mmを超える、(4)分岐部病変で分枝が2.5mm以上、(5)静脈バイパスグラフト、(6)血栓を含む病変、である。イベントは複雑病変の数に応じて評価され、DAPTスコアに応じて比較された。複雑病変が多いほど、PCI後1年以内での虚血イベントが増加する PCIから12ヵ月以内において、複雑病変が多い患者ほど心筋梗塞やステント血栓症の発生率が高かった(3.9% vs.2.4%、p<0.001)。最初の12ヵ月でイベントが発生しなかった患者の12~30ヵ月における心筋梗塞もしくはステント血栓症の頻度は、複雑病変の有無にかかわらず同等であった(3.5% vs.2.9%、p=0.07)。チエノピリジンによる12ヵ月以降の心筋梗塞もしくはステント血栓症の抑制効果は、複雑病変の有無にかかわらずチエノピリジン群とプラセボ群で同等であった(複雑病変あり:2.5% vs.4.5%、ハザード比[HR]:0.55、95%信頼区間[CI]:0.38~0.79、p<0.001、複雑病変なし:2.0% vs.3.8%、HR:0.52、95%CI:0.39~0.69、p<0.001、相互作用のp=0.81)。チエノピリジンの継続による、中等度~重症の出血の発生の上昇は、複雑病変の有無にかかわらず同程度認められた(相互作用のp=0.41)。複雑病変を有する患者のうち、DAPTスコアが2以上の患者は、スコアが2未満の患者と比べて、チエノピリジン継続群では心筋梗塞もしくはステント血栓症の減少がより大きかった。(スコア2以上:3.0% vs.6.1%、p<0.001、スコア2未満:1.7% vs.2.3%、p=0.42、リスク差の比較のp=0.03)。DAPTスコアはDAPTの継続が有用な患者を同定できる 本研究では、複雑病変では虚血イベントが増加する傾向があり、その傾向はPCI後最初の1年で顕著であることが示された。最初の12ヵ月でイベントがない患者では、複雑病変の有無にかかわらず、DAPT延長による利益は認められなかった。また、複雑病変の有無にかかわらず、DAPTスコアが高い患者は、DAPT延長の利益を得られる可能性が高いことがわかった。(カリフォルニア大学アーバイン校 循環器内科 河田 宏)関連コンテンツ循環器内科 米国臨床留学記

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小児のてんかん、外科的治療は有益か/NEJM

 脳外科手術を受けた18歳以下の薬剤抵抗性てんかん患者は、薬物療法のみを受けた患者と比べて、12ヵ月時点のてんかん発作がない割合が有意に高く、行動やQOLに関するスコアも良好であった。神経障害の発生は、脳切除部位に関連した想定内のものであったという。全インド医科大学のRekha Dwivedi氏らが単施設無作為化試験を行い、NEJM誌2017年10月26日号で発表した。脳外科手術は、薬剤抵抗性てんかんを有する小児・思春期の発作を改善する可能性が示唆されていたが、無作為化試験による、さらなるデータが求められていた。18歳以下の薬剤抵抗性てんかん116例を対象に無作為化試験 試験は2010年11月~2015年3月に全インド医科大学にて行われた。対象は、薬剤抵抗性てんかんを有する18歳以下の小児・思春期の患者116例で、てんかんの原因に適した脳外科手術と適切な薬物療法を行う群(手術群:57例)と、薬物療法のみを行う群(薬物療法群:59例)とに無作為に割り付けて追跡を行った。手術群の患者は無作為化後1ヵ月以内に施術を受け、薬物療法群の患者は脳外科手術の待機リストに登録され、無作為化後1年以上の時点での施術が計画された。 主要アウトカムは、12ヵ月時点でのてんかん発作がない割合であった。副次アウトカムは、Hague Seizure Severityスケールスコア(範囲:13~54、高値ほど重症)、Binet-Kamat知能指数、Vineland Social Maturity Scaleによる社会性の指数(いずれも正常値範囲:85~110、高値ほど機能レベルが高い)、Child Behavior Checklistスコア(<60正常、60~63境界域、>63臨床的障害)、Pediatric Quality of Life Inventoryスコア(範囲:0~100、高値ほどQOLが良好)などであった。薬物療法単独群と比べて、12ヵ月時点のてんかん発作がない割合に有意な差 両群のベースライン特性に有意な差はなかった。手術群と薬物療法群を比較すると、平均年齢:9.0歳(SD 0.8~17.0)対10.0歳(2.0~17.0)、女子の割合:40%対32%、てんかん発作発症の年齢中央値:1.5歳(0.1~9.0)対3.0歳(0.1~10.0)、病歴期間:4.9年(0.4~16.3)対5.0年(0.5~16.0)などであった。 手術群の手技は、側頭葉切除14例、非側頭葉病変の切除12例、半球離断15例、脳梁離断10例、視床下部過誤腫の離断または切除6例であった。 12ヵ月時点で、てんかん発作がなかった患者は、手術群44例(77%)、薬物療法群4例(7%)であった(p<0.001)。 ベースライン~12ヵ月の各スコア・指数の変化の群間差は、Hague Seizure Severityスケールスコア(差:19.4、95%信頼区間[CI]:15.8~23.1、p<0.001)、Child Behavior Checklistスコア(13.1、10.7~15.6、p<0.001)、Pediatric Quality of Life Inventory(21.9、16.4~27.6、p<0.001)、Vineland Social Maturity Scale指数(4.7、0.4~9.1、p=0.03)は手術群で有意に良好であったが、Binet-Kamat知能指数については有意な差は示されなかった(2.5、-0.1~5.1、p=0.06)。 死亡例は両群ともなかった。重篤な有害事象は、薬物療法群では報告がなかったが、手術群で19例(33%)が報告された。そのうち15例(26%、半球離断例)は不全片麻痺であった。そのほか不全麻痺が2例(側頭葉切除または頭頂部限局性皮質異形成の切除例)、全身性の低血圧症1例(前頭葉切除例)、言語障害1例(前頭葉切除例)であった。

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Dr.徳田のすぐできるフィジカル超実技

第1回 全身のフィジカル 第2回 呼吸器のフィジカル‐1 第3回 呼吸器のフィジカル‐2 第4回 心臓のフィジカル‐1 第5回 心臓のフィジカル‐2 第6回 腹部のフィジカル 医療テクノロジーの進化に伴い軽視されがちなフィジカル診察。しかし、診療上の重要な情報を、近代的モダリティよりも早く確実に与えてくれることも少なくありません。しかも、フィジカルのスキルは簡単なトレーニングで身に付けることが可能です。番組ではフィジカルの達人 徳田安春氏が、実技を交え基本的なテクニックを6回にわたり伝授。達人の技を体感しつつ、日常診療に活用できるフィジカルスキルを会得してください。第1回 全身のフィジカル フィジカル診察は全身外観の観察からスタートします。外観のアラームサインから脱水のフィジカル診断まで、医師の視覚、聴覚、触覚、嗅覚を使い患者さんの状態を評価します。ヒポクラテス顔貌、ツルゴール反応、Capiiiary refile time、触診による血圧測定など全身のフィジカルの基本知識をDr.徳田自ら実技を交え紹介します。第2回 呼吸器のフィジカル‐1 第2回は呼吸器のフィジカル。視診、触診、打診から声音振盪におる胸水の診断まで、呼吸器フィジカルの基本手技ををDr.徳田自ら実技を交え紹介します。第3回 呼吸器のフィジカル‐2 第3回は呼吸副雑音。難しい呼吸音の聴き分けも、Dr.徳田の“音まね”でなるほど納得です。クラックルに始まり、ウィーズ、ロンカイ、ストライダーまで、それぞれの聴診音の特徴をわかりやすく実演。対応する病態も合わせてDr.徳田が紹介します。フィジカルマスターの“匠”を感じてください。第4回 心臓のフィジカル‐1 第4回は心臓のフィジカル。苦手な過剰心音の聴き分けも“疑似音”で解決心尖拍動の触診、心音の聴診といった基本から、過剰心音を判別するフィルタリングアウトのテクニックまで、Dr.徳田が“疑似音”を駆使してわかりやすく実演。対応する病態も合わせて紹介します。フィジカルマスターの“匠”を感じてください。第5回 心臓のフィジカル‐2 第5回は心臓のフィジカル心雑音編。難解な心雑音の聴き分けも“疑似音”で解決大動脈弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症などの収縮期雑音、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症をはじめとする拡張期雑音もDr.徳田が“疑似音”を駆使してわかりやすく実演。各病態の特徴も要点をシンプルに解説します。さらに、頸静脈三角を使った静脈圧測定の手技も追加解説。フィジカルマスターの“匠”を感じてください。第6回 腹部のフィジカル 第6回は腹部のフィジカル。達人の“音”で肝臓が見える。腹部の視診、腸管の聴診、肝臓・脾臓の打診、そして腹水の身体診察まで、Dr.徳田が実技を使って解説します。とくに、肺から肝臓そして腸管と変化する゛達人の打診音“は圧巻です。フィジカルマスターの“匠”を感じてください。

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【GET!ザ・トレンド】HBOC(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)

女優アンジェリーナ・ジョリーさんの報道などで社会的認知度が高まりましたが、HBOCとはどのようなものか教えていただけますか?HBOCは、Hereditary Breast and/or Ovarian Cancer Syndrome、遺伝性乳がん卵巣がん症候群です。HBOCはBRCA1、BRCA2遺伝子の変異が原因で発症します。このBRCA1/2遺伝子は、もともと損傷した遺伝子の修復機能を持っていますが、一部に変異を起こし機能不全になることで、逆にがんが発症しやすくなります。BRCA1/2遺伝子変異陽性者の生涯乳がん発症頻度は41~90%、卵巣がんの発症率は8~62%で、一般人に比べ、乳がんでは6~12倍、卵巣がんでは8~60倍です。BRCA1/2の変異は、乳がん全体の5~10%、卵巣がん全体の10%にみられます。若年発症が多く、再発を繰り返している患者さんが多いという特徴もあります。また、BRCA1/2遺伝子変異は、乳がん、卵巣がん以外にも前立腺がん、膵臓がんの発症にも影響しています。日本でも海外と同程度の患者さんがいるのでしょうか?2013年に行われた日本乳癌学会の班研究「HBOC患者および未発症BRCA変異陽性者への対策に関する研究」の結果では、遺伝学的検査を受けた日本人の乳がん患者さん260例の30%に、BRCA1/2の病的変異を認めています。遺伝学的検査を受けた患者さんの割合を考えると、欧米と同程度の患者がいると推測されます。5~10%というと少なく聞こえますが、日本の乳がん罹患数は年間約9万例(国立がん研究センターによる2017年のがん統計予測では8万9,100例)ですので、推定4,500~9,000例となります。さらに、今まで乳がんの診断を受けた患者さんや、これら陽性患者さんの背景にいる家系員も考えると、HBOC患者さんは潜在例も含め相当な数であると考えられます。HBOCでは、通常の患者さんとは医療の方針が変わるのでしょうか?BRCA1/2の病的変異が認められる場合、年1回のマンモグラフィー+MRI検査、化学予防、リスク低減外科療法(予防的乳房切除、卵管卵巣摘出術)といった、通常のがんとは異なる選択肢を考える必要があります。治療法についても、HBOC患者さんの場合は、一般的な乳がん卵巣がんとは異なってきます。たとえば、BRCA1変異の乳がんでは、通常の乳がんと異なり、70~80%がトリプルネガティブ乳がん(TNBC)です。BRCA2変異例では、一般的な乳がんと同様70~80%がHR陽性ですが、増殖能が高いルミナールBが多くを占めます(化学療法の対象)。このように特性を理解した治療選択が必要となります。また、BRCA1/2変異例に効果の高いPARP阻害薬も登場しています。さらに最近では、BRCA1変異例がタキサン耐性、プラチナ感受性であるなど、BRCA1と2の違いも明らかになりつつあります。さらに、手術についても考慮が必要です。BRCA1/2陽性乳がんの場合、手術後の同側乳がん、対側乳がんともに非遺伝性症例に比べ発症率が高いため、手術方針も変わってくる可能性があるためです。HBOCの診療を行うにあたり、どのようなことが障害となっているのでしょうか?遺伝子変異が疑われる方には、遺伝子カウンセリングを行い、インフォームド・コンセントの上で、遺伝学的検査、検診と進めていくことになりますが、実際には遺伝子カウンセリング、遺伝学的検査は公的保険の対象ではありません。検診についても同様です。若年性発症の場合は、Dense Breast(高濃度乳房)のためマンモグラフィーでは発見しづらく、MRIが有用とされていますが、日本では検診目的のMRIに公的補助はありません。その後の予防切除も保険適応ではありません。卵巣がんについては、卵管卵巣の予防的切除によるリスク低減手術が唯一死亡率を減らす手段ですが、自費診療となってしまいます。欧米では考え方が違っており、早期検診や予防切除といった積極的介入でHBOC患者の生命予後が改善されることから、1人のHBOC患者も逃さないよう、BRCA1/2変異者は25歳からの定期検診を推奨するなど、幅広いスクリーニングを行っています。公的補助をどう求めていくのか、これが日本での大きな課題といえます。HBOC診療向上のための現在および今後の活動について教えていただけますか?HBOC研究の向上を図るために、研究団体として「NPO法人 日本HBOCコンソーシアム」を設立し、日本のHBOCの実態解明、HBOCの効果的医療システムの提供を目的に、HBOC患者登録データべースの構築、教育セミナーの開催を行っています。また、関連3学会(日本乳癌学会、日本産科婦人科学会、日本人類遺伝学会)共同のガイドラインを作成しています(10月発刊)。さらに、この関連3学会共同で、「一般社団法人 日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構」を2016年に設立しました。この機構では、診療体制の施設認定要件(婦人科腫瘍専門医・乳腺専門医・臨床遺伝専門医の在籍、予防的手術設備など)を定め、HBOCを総合的、あるいは連携して診られる体制作りを行っています。HBOC管理加算などの保険適応や、現在、医療機関内で十分な身分保障のない遺伝子カウンセラーの国家資格化も目指しています。HBOCは、一般人の10倍ものがん発症率があるため、予防とはいえ、さまざまな介入をすることで、長期的な医療費削減になる可能性もあります。将来的には、日本の保険診療データを利用した発症仮説を立て、医療経済評価を行えればと考えています。※現在HBOCの遺伝学的検査、カウンセリングを行っている施設は日本HBOCコンソーシアムのホームページで公開されている。1)NPO法人 日本HBOCコンソーシアム2)一般社団法人 日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構

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ALK/ROS1肺がんにおけるlorlatinibの国際第I相試験の結果/Lancet Oncol

 ALKまたはROS1非小細胞肺がん(NSCLC)の患者の多くは、TKI療法に感受性であるが通常は耐性となり、CNS転移も多い。この研究はALKまたはROS1変異陽性の進行NSCLCにおける既知の耐性について、前臨床で有望な活性を有し、脳移行性の高いALK・ROS1-TKIであるlorlatinibの安全性、有効性および薬物動態学的特性を分析することを目的としたもの。米国Massachusetts General HospitalのAlice T Shaw氏らによる報告がLancet Oncology誌に掲載された。 この国際多施設、オープンラベルシングルアーム第I相用量漸増試験の対象患者は、18歳以上のALKまたはROS1陽性の進行NSCLC患者。lorlatinibの用量は、10mg~200mg×1/日または35~100mg×2/日の経口投与で設定された。主要評価項目は、治験担当医評価による1サイクルの間の用量制限毒性、副次評価項目は安全性、薬物動態など。 主な結果は以下のとおり。・2014年1月22日~2015年7月10日までの間に54例の患者が登録された。・ALK陽性は41例/54例(77%)、ROS1陽性は12例/54例(23%)、不明1例であった。・28例/54例(52%)の患者が2つ以上のTKI治療を受け、39例/54例(72%)の患者がCNS転移を有していた。・頻度の高い治療関連有害事象は、高コレステロール血症72%、高トリグリセライド血症39%、末梢神経障39%、浮腫39%であった。・200mg投与で、1例の用量制限毒性が生じた(Grade2の神経認知有害事象による服用不可)。・最大耐性量は認められなかった。・第II相推奨用量は、1日1回100mg×1/日とされた。・ALK陽性患者の場合、奏効割合は46%。2つ以上のTKI治療を受けた患者では42%であった。・クリゾチニブの前治療患者7例を含むROS1陽性患者の奏効率は50%であった。 この第I相用量漸増試験では、ALK陽性またはROS1陽性の進行NSCLC患者においてlorlatinibが全身性および頭蓋内転移の双方に効果を示した。■参考NCT 01970865(Clinical Trials.gov)■関連記事lorlatinibのALK/ROS1陽性NSCLCにおける成績発表/WCLC2017第2世代ALK-TKI既治療のNSCLCにおけるlorlatinibの成績/ESMO2017第3世代ALK阻害薬lorlatinibの成績発表/ASCO2017

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中国プライマリケア施設、主要4種の降圧薬常備は3割

 中国における降圧薬の利活用(入手性、費用、処方)は著しく不十分で、とくにガイドラインで推奨される廉価で価値の高い薬剤が、率先して使用されてはいない実態が明らかとなった。中国医学科学院・北京協和医学院のMeng Su氏らが、中国のプライマリケア施設における降圧薬に関する全国調査の結果を報告した。中国の高血圧患者は約2億人と推定されているが、プライマリケアでの治療の実態は、ほとんど知られていなかった。著者は、「今後、高血圧の疾病負荷を減らすために、とくにプライマリケア従事者の活動を介して、価値の高い降圧薬の利用状況を改善する必要がある」とまとめている。Lancet誌オンライン版2017年10月25日号掲載の報告。中国のプライマリケア約3,400施設のデータを解析 研究グループは、2016年11月~2017年5月に実施された中国の全国断面調査(the China Patient-Centered Evaluative Assessment of Cardiac Events[PEACE]Million Persons Project[MPP]primary health care survey)のデータを用い、中国31省のプライマリケア施設3,362施設(地域衛生院203施設、地域衛生サービスステーション401施設、町衛生院284施設、村衛生室2,474施設)における降圧薬62種の入手性・費用・処方パターンを評価した。また、価値の高い降圧薬(ガイドラインで推奨され、かつ低価格)の利用についても評価し、降圧薬の費用と、入手性および処方パターンとの関連性も検証した。主要4種の降圧薬常備は33.8%、高価値の降圧薬常備は32.7% 計3,362施設、約100万例のデータを評価した(農村部:2,758施設、61万3,638例、都市部:604施設、47万8,393例)。 3,362施設中、8.1%(95%信頼区間[CI]:7.2~9.1)は降圧薬を置いておらず、通常使用される4種類(ACE阻害薬、ARB、β遮断薬、Ca拮抗薬)の降圧薬すべてを常備していたのは33.8%(95%CI:32.2~35.4%)であった。降圧薬の入手性が最も低かったのは、中国西部の村衛生室であった。 また、価値の高い降圧薬を常備していたのは、3,362施設中32.7%(95%CI:32.2~33.3%)のみで、それらの処方頻度は低かった(全処方記録の11.2%、95%CI:10.9~11.6)。価格が高い降圧薬のほうが、低価格の降圧薬より処方される傾向があった。

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自分の舌を切り落とした男性【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第102回

自分の舌を切り落とした男性 いらすとやより使用 今日紹介する論文は、イターイ論文です。 Erdur B, et al.An unusual form of self-mutilation: tongue amputation with local anesthesia.Am J Emerg Med. 2006;24:625-628.自分の体を切断する症例報告は過去にも何度か紹介していますが、多くが精神科疾患によるものです。この症例は27歳の統合失調症の男性で、過去に陰部の切断の既往があります。今回は「舌を切れ…、おまえの舌を切れ…」という声が頭の中に鳴り響いたそうです。彼はその声の言うとおりに、ハサミで自分の舌の3分の1を切り落としました。そして、血がボトボトと滴った状態で、異変に気付いた家族が救急車を要請しました。しかし、ただ舌を切っただけにしては何か様子がおかしい。そう、切断された舌がみじん切りになっているではありませんか。彼は言いました。「私は病院で舌の形成ができないように、事前に麻酔薬を手に入れ、切断した舌をそこにあるハサミで丁寧にジョキジョキと切り刻んだんですよ」ちょ、ちょっと…な、なんてことを……! もう元通りに戻せねぇじゃねぇか…!担当した医師も、舌の再建は不可能と判断し、感染予防と止血に重点を置いて姑息的手術が行われました。その後、彼は精神科医によるアフターケアを受けたようです。それにしても「自分の体を切れ」という幻聴ほど恐ろしいものはありませんね。その矛先が他人に向かうようなことを想像したら、もっと恐ろしい。

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米国メディケア受給者でのCEA・CASの実施率と転帰の推移/JAMA(中川原譲二氏)-759

 頸動脈内膜剥離術(CEA)と頸動脈ステント留置術(CAS)は、頸動脈狭窄症に対する血行再建術の主導的アプローチであるが、その実施頻度や転帰の動向に関する最新のデータは限られている。そこで、米国・イェール大学のJudith H. Lichtman氏らの研究グループが、1999~2014年のメディケア受給者を対象として、CEAとCASの米国における実施率と転帰の動向を調査した(Lichtman JH, et al. JAMA. 2017;318:1035-1046.)。血行再建率、入院死亡率、30日脳卒中などを評価 メディケア入院・共通特性ファイルを用いて、1999~2014年の65歳以上のメディケア出来高払いプラン受給者について連続的横断分析を行った。年齢・性別・人種を補正した混合モデルを用いて、各郡特異的リスク標準化血行再建率を算出した。混合モデルは、人口統計学的属性や併存疾患、症状の状態について補正後の転帰の動向を評価するために適していた。 主要評価項目は、出来高払い受給者10万人年(以下、10万人年)ごとの血行再建率、入院死亡率、30日間の脳卒中・死亡、30日間の脳卒中・心筋梗塞・死亡、30日間の総死亡、1年間の脳卒中の発生率とした。術後30日間の虚血性脳卒中・死亡率はCEAで年率2.90%減少 試験期間中、CEAを受けたのは93万7,111例で、平均年齢は75.8歳、うち女性は43%だった。一方、CASを受けたのは23万1,077例で、平均年齢は75.4歳、うち女性は49%だった。1999年にCEAを受けたのは8万1,306例だったのに対し、2014年は3万6,325例で、同実施率は1999~2000年の298/10万人年から2013~14年の128/10万人年へと有意に減少した(p<0.001)。一方、CASを受けたのは、1999年の1万416例から2006年の2万2,865例と、同実施率は1999~2000年の40/10万人年から2005~06年の75/10万人年へと有意に増加した(p<0.001)。しかし、その後2014年までに、同実施率は38/10万人年へと有意に減少した(p<0.001)。 また、CEAやCASを行った患者の高血圧罹患率が、それぞれ67%から81%、61%から70%に増加するなど、血管リスク因子が増加し、さらに症候性の患者の割合が増えていたが、転帰については改善が認められた。CEAの術後30日以内の虚血性脳卒中発症率または死亡率の補正後年間減少率は、2.90%(95%信頼区間[CI]:2.63~3.18)、CASの同減少率は1.13%(同:0.71~1.54)だった。1999~2014年にかけて、CEAについて同発症率の絶対的減少が認められたものの、CASでは認められなかった。術後1年の虚血性脳卒中発症率も減少し、CEAでは補正後年間減少率は2.17%(95%CI:2.00~2.34)、CASでは1.86%(同:1.45~2.26)だった。院内死亡率や術後30日脳卒中・心筋梗塞・死亡率、30日総死亡率などについても、改善が認められた。米国メディケア受給者のCEA・CASの実施率は減少し、転帰は改善 以上より、米国のメディケア受給者では、1999~2014年にかけて、CEAの実施率は継続的に減少した。一方、CASの実施率は、1999~2006年にかけていったん増加したが、その後2007~14年にかけて減少した。転帰は、血管リスク因子が増加したにもかかわらず、いずれも改善が認められた。 わが国では、日本脳神経外科学会が、CEA・CASの国内での年間実施数の動向を調査しているが、現在CEAとCASの比率は約3,000件 vs.約6,000件で、CEAの実施数は、過去10年間ではそれほど増加していない中で、CASの実施数は2005年にCEAの実施数と並び、現在はCEAの実施数の2倍となり、さらに増加傾向にある。日米両国では、CEAとCASの治療実施患者の総数がそもそも著しく異なっているが、治療適応については大きな差がない。しかし、両者の比率が、日米で大きく逆転している事実は、わが国におけるCASの治療適応に厳格さが欠けている可能性がある。わが国では、CEAとCASの選択について、同一施設内で両方の立場から治療適応を検討している施設は限られており、地域を単位とする患者の集約化と適切な治療選択について議論を深める必要がある。

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AHA 2017 注目の演題

2017年11月11~15日、米国・カリフォルニア州アナハイムでAHA (米国心臓病学会)2017が開催されます。ケアネットでは、聴講スケジュールを立てる際の参考にしていただけるよう注目演題に関するアンケートを実施しましたので、その結果を学会開催前にご紹介します。AHA 2017開催地、カリフォルニア州アナハイムのおすすめスポットはこちら※演題名および発表順は、10月25日時点でAHA 2017ウェブサイトに掲載されていたものです。当日までに発表順などが変更となる可能性がございますのでご注意ください。LBS.01. CABG and EP Peri-procedural Dilemmas11月12日(日)15:45 - 17:00  Main Event I (Hall D, Main Building)1. TRiCS III – An International Multicenter Randomized Trial of Transfusion Triggers in Cardiac Surgery2.DACAB - Efficacy and Safety of Dual Acetylsalicylic Acid plus Ticagrelor or Ticagrelor Alone Antiplatelet Strategy after Coronary Artery Bypass Surgery at 12 months: Randomized Multicentre Trial3.PRESERVE - Sodium Bicarbonate and N-Acetylcysteine for the Prevention of Serious Adverse Outcomes Following Angiography4.BRUISE CONTROL-2 - A Randomized Controlled Trial of Continued versus Interrupted Novel Oral Anti-coagulant at the time of Device Surgery5.ABRIDGE J - Clinical Benefit of Minimally-Interrupted Dabigatran versus Uninterrupted Warfarin for Catheter Ablation of Atrial Fibrillation: A Prospective Randomized Multicenter TrialQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するLBS.02. Late Breaking Science in Prevention11月13日(月)09:00 – 10:15  Ballroom CD, 3rd Level (Main Building)1.REAL-CAD - Does High-Intensity Pitavastatin Therapy Further Improve Clinical Outcomes? The REAL-CAD Study in 13,054 Patients with Stable Coronary Artery Disease2.REVEAL - Effects of Anacetrapib on the Incidence of New-onset Diabetes Mellitus and on Vascular Events in People with Diabetes3.FOURIER - Evolocumab and Outcomes in Patients with Peripheral Artery Disease4. FOURIER - Clinical Benefit of Evolocumab in Patients with a History of MI: An Analysis from FOURIER5.CANTOS - Residual Inflammatory Risk and Residual Cholesterol Risk: Critical Analysis from the CANTOS TrialQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するLBS.03. Latest Insights into Hypertension Management11月13日(月)10:45 – 12:00  Main Event I (Hall D, Main Building)1.Chinese BP Trial - Time at Blood Pressure Target and the Risk of Cardiovascular Diseases and Mortality2.SPRINT - Blood Pressure Measurement in the Systolic Blood Pressure Intervention Trial (SPRINT)3.GATEWAY - Effects of Bariatric Surgery in Obese Patients with HypertensionQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するLBS.04. Sweet Spot in Cardiometabolic Care11月13日(月)15:45 - 17:00  Ballroom CD, 3rd Level (Main Building)1.CANVAS - Canagliflozin for Primary and Secondary Prevention of Cardiovascular Events in Type 2 Diabetes: Results from the CANVAS Program2.EXSCEL - Effect of Exenatide Once-Weekly on Clinical Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus and Cardiovascular Disease: Insights from the EXSCEL Trial3.EMPA-REG OUTCOME - Empagliflozin Reduces Mortality and Hospitalization for Heart Failure in Patients with Type 2 Diabetes and Peripheral Artery Disease: A Sub-Analysis of the EMPA-REG OUTCOME Trial4.BiomarCaRE - Serum Metabolomic Profiles Predict Coronary Heart Disease in the General Population - The Biomarcare ConsortiumQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するLBS.05. New Insights into the Risks, Benefits, and Costs of Antithrombotic Therapy11月14日(火)10:45-12:00  Main Event I (Hall D, Main Building)1.COMPASS - Costs Impact Rivaroxaban Plus Aspirin Versus Aspirin in the COMPASS Trial2.RE-DUAL PCI - Subgroup Analysis from the RE-DUAL PCI Trial: Dual Antithrombotic Therapy with Dabigatran in Patients with Atrial Fibrillation Undergoing Percutaneous Coronary Intervention3.POISE-2 PCI Substudy - Aspirin in Patients with Previous Percutaneous Coronary Intervention (PCI) Undergoing Noncardiac Surgery4.GEMINI-ACS-1 - P2Y12 Inhibitor Switching in Response to Routine Notification of CYP2C19 Clopidogrel Metabolizer Status Following Acute Coronary Syndromes5.PRAGUE-18 - One-year Outcomes of Patients with Acute Myocardial Infarction Treated with Primary Angioplasty and Randomized to Prasugrel versus Ticagrelor - The Prague-18 TrialQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するLBS.06. Evaluating Quality Improvement and Patient Centered Care Interventions11月14日(火)15:45 – 17:00  Ballroom CD, 3rd Level (Main Building)1.SWEDEHEART registry results 1995-2014 - Improved Outcomes in Patients with Non-ST-Elevation Myocardial Infarction During 20 years are Related to Implementation of Evidence-Based Treatments2.STIC2IT - Results of the Study of a Tele-pharmacy Intervention for Chronic Diseases to Improve Treatment Adherence (STIC2IT)3.ACS QUIK - Effect of a Quality Improvement Toolkit on Acute Myocardial Infarction in India: The ACS QUIK Cluster Randomized, Stepped Wedge Trial4.NZ STEP WEDGE - National Implementation Of A Clinical Guidance Framework for the Emergency Department Assessment of Patients with Possible Acute Coronary Syndromes5.DECIDE-LVAD - Effectiveness of a Shared Decision Making Intervention for Patients Offered a Destination Therapy Left Ventricular Assist Device for End-Stage Heart Failure: the DECIDE-LVAD Trial6.STEMI ACCELERATOR-2 - Regional STEMI Systems of Care: Results of the Mission: Lifeline STEMI ACCELERATOR-2 StudyQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するLBS.07. Innovative Therapies and Novel Applications11月15日(水)09:00 - 10:15  Ballroom CD, 3rd Level (Main Building)1.REDUCE LAP-HF - Transcatheter InterAtrial Shunt Device for the Treatment of Heart Failure: Results from the REDUCE LAP-HF I Randomized Controlled Trial2.TNT-POAF - Temporary Neurotoxin Treatment to Prevent Postoperative Atrial Fibrillation3.PROPEL - Granulocyte Macrophage Colony-Stimulating Factor with and without Supervised Exercise to Improve Walking Performance in Peripheral Artery Disease4.ALLSTAR - 6-Month Results of ALLogeneic Heart STem Cells to Achieve Myocardial Regeneration (ALLSTAR) Trial: A Randomized, placebo-controlled, double-blind study5.HOPE-Duchenne - Cardiosphere-derived cells for the Treatment of Duchenne Cardiomyopathy: Results of the Halt cardiOmyopathy ProgrEssion [HOPE]-Duchenne Trial Q. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大する

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3次治療以降の進行NSCLCへのdurvalumab単剤療法(ATLANTIC)/日本肺癌学会

 2レジメン以上の化学療法後に進行した非小細胞肺がん(NSCLC)患者への治療選択肢は少なく、予後は不良である。ATLANTIC試験は、プラチナベース化学療法を含む2レジメン以上の化学療法治療歴のある局所進行・転移性NSCLC患者(Stage IIIB~IV)を対象とした、抗PD-L1抗体durvalumabの第II相非盲検単群試験。第58回日本肺癌学会学術集会において、宮城県立がんセンターの前門戸 任氏が結果について発表した。 同試験は3つのコホートで行われた。コホート1(111例)はPD-L1発現が25%以上(ただし、開始当初は全患者が登録されていたため25%未満の患者が27%含まれ、それぞれ解析されている)、EGFR/ALK陽性の患者が対象。コホート2(265例)はPD-L1発現が25%以上および25%未満でEGFR/ALK陰性、コホート3(68例)はPD-L1発現が90%以上でEGFR/ALK陰性の患者が対象とされた。主要評価項目はRECIST v1.1による奏効率(ORR)で、副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、疾患制御率(DCR)、奏効期間(DoR)、安全性などであった。 PD-L1の発現状態およびdriver mutationごとにみた主な結果は以下の通り。・コホート1(EGFR/ALK陽性) PD-L1発現25%未満:ORR 3.6%、PFSの中央値 1.9ヵ月(95%信頼区間[CI]:1.8~1.9)、OSの 中央値 9.9ヵ月(95%CI:4.2~13.0)、1年生存率 40% PD-L1発現25%以上:ORR 12.2%、PFSの中央値 1.9ヵ月(95%CI:1.8~3.6)、OSの 中央値 13.3ヵ月(95%CI:8.1~NC)、1年生存率54.8% PD-L1発現25%以上でEGFR陽性:ORR 14.1%、PFSの中央値 2ヵ月(95%CI:1.8~3.7)、OSの 中央値 NR(95%CI:8.2~NC)、1年生存率 57.4% PD-L1発現25%以上でALK陽性:ORR 0%、PFSの中央値 1.8ヵ月(95%CI:0.5~1.9)、OSの中央値 6.3ヵ月(95%CI:0.9~NC)、1年生存率 35.7%・コホート2(EGFR/ALK陰性) PD-L1発現25%未満:ORR 7.5%、PFSの中央値 1.9ヵ月(95%CI:1.8~1.9)、OSの中央値 9.3ヵ月(95%CI:5.9~10.8)、1年生存率 34.5% PD-L1発現25%以上:ORR 16.4%、PFSの中央値 3.3ヵ月(95%CI:1.9~3.7)、OSの中央値 10.9ヵ月(95%CI:8.6~13.6)、1年生存率 47.7%・コホート3(EGFR/ALK陰性) PD-L1発現90%以上:ORR 30.9%、PFSの中央値 2.4ヵ月(95%CI:1.8~5.5)、OSの中央値 NR(95%CI:5.9~NC)、1年生存率 50.8% 有害事象については、Grade 3 以上の有害事象の発現率はコホート1で5.4%、コホート2で8.3%、コホート3で17.6%であった。免疫関連有害事象の発現率はそれぞれ12.6%、10.2%、20.6%。また最も多くみられた有害事象は甲状腺機能低下症で、それぞれ9.9%、4.9%、11.8%で発現した。■参考ATLANTIC試験(Clinical Trials.gov)

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中国成人の約半数が高血圧、うち7割は服薬なし/Lancet

 35~75歳の中国成人において、ほぼ半数が高血圧症を有し、治療を受けているのは3分の1未満で、血圧コントロールが良好なのは12分の1未満であることが明らかになった。中国医学科学院・北京協和医学院のJiapeng Lu氏らが、約170万例の代表サンプル成人を対象に行った、住民ベースのスクリーニング試験の結果を報告した。Lancet誌オンライン版2017年10月25日号掲載の報告。サンプル対象170万例を26万4,475のサブグループに分け分析 研究グループは2014年9月15日~2017年6月20日の間に、中国本土31地域に住む35~75歳の成人約170万例を登録した、大規模な住民ベースの心イベントスクリーニングプロジェクト「China Patient-Centered Evaluative Assessment of Cardiac Events (PEACE) Million Persons Project」を行い、有病率や病識、治療やコントロール状況について調査した。 高血圧症の定義は、収縮期血圧140mmHg以上もしくは拡張期血圧90mmHg以上、または自己報告による直近2週間の降圧薬の服用とした。高血圧症に関する病識、治療、コントロールの定義は、それぞれ、高血圧症と診断されたことを自己申告、降圧薬を現在服用中、収縮期・拡張期血圧値が140/90mmHg未満とした。 年齢グループ(35~44、45~54、55~64、65~75歳)、男性/女性、中国西/中央/東部、都市部/地方、漢族/非漢族、農民/非農民、年収(<1万元、1~<5万元、≧5万元)、教育レベル(初等教育以下、中学、高校、大学以上)、心血管イベントの有無、喫煙の有無、糖尿病の有無など11の人口動態的および臨床的因子と、個人およびプライマリヘルスケア地域を可能な限り組み合わせた26万4,475のサブグループについて、高血圧症の病識、治療、コントロール率を分析した。コントロール不良の治療中患者、8割以上が降圧薬の服用は1種のみ サンプル調査対象として包含されたのは173万8,886例で、平均年齢は55.6歳(SD 9.7)、女性は59.5%で、高血圧症患者の割合は44.7%(95%信頼区間[CI]:44.6~44.8、77万7,637例)だった。 高血圧症患者のうち、高血圧症であることを自覚していたのは44.7%(同:44.6~44.8、34万7,755例)だった。また、高血圧症患者のうち、処方された降圧薬を服用していたのは30.1%(同:30.0~30.2)、血圧コントロールを達成していたのは7.2%(同:7.1~7.2)だった。 年齢・性別標準化後の高血圧症の有病率は37.2%(同:37.1~37.3)、病識率36.0%(同:35.8~36.2)、治療率22.9%(同:22.7~23.0)、コントロール率は5.7%(同:5.6~5.7)だった。 最も使用頻度の高かった降圧薬は、クラス分類でカルシウム拮抗薬だった(55.2%、95%CI:55.0~55.4)。また、降圧薬を服用しているがコントロール不良であった高血圧症患者のうち、81.5%が1種類の降圧薬しか服用していなかった。 高血圧症を自覚している患者の割合と、治療を受けていた患者の割合は、サブグループ間で顕著にばらつきが認められた。病識率および治療率が低い傾向との関連がみられたのは、男性、年齢が低い、低収入、心血管イベント既往、糖尿病、肥満、アルコール摂取だった(すべてp<0.01)。一方、血圧コントロール率はすべてのサブグループで30%未満と低かった。 これらの結果を踏まえて著者は、「中国人のすべてのサブグループで、血圧コントロール率が低い集団が認められた。幅広くグローバルな戦略、たとえば予防へのさらなる取り組みや、優れたスクリーニング、より効果的で手頃な治療が必要であることを支持する結果であった」とまとめている。

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ロボット支援下腎摘の合併症頻度、コストは?/JAMA

 米国では2003~15年までに、根治的腎摘出術に占めるロボット支援下施術の割合が1.5%から27.0%へと大幅に増加したが、合併症の発生率増加との関連はみられなかったことが明らかになった。一方で、ロボット支援下根治的腎摘出術は腹腔鏡下根治的腎摘出術に比べ、手術時間が長く、いわゆるホスピタルフィーの病院コストの増大と関連していた。米国・スタンフォード大学のIn Gab Jeong氏らが、米国内416ヵ所の病院を対象に行ったコホート試験の結果で、JAMA誌2017年10月24日号で発表された。術後合併症の発生率や医療資源の使用を比較 研究グループは2003年1月~2015年9月にかけて、米国内416ヵ所の病院で行われた根治的腎摘出術について、Premier Healthcareデータベースを用いて後ろ向きコホート試験を行い、ロボット支援下根治的腎摘出術と腹腔鏡下根治的腎摘出術の実施率やアウトカムについて分析した。 主要アウトカムは、ロボット支援下根治的腎摘出術の実施傾向だった。副次アウトカムは、JCOG術後合併症規準(Clavien-Dindo分類)による周術期合併症の頻度、医療資源の使用(手術時間、輸血量、入院日数)、病院直接経費(direct hospital cost)だった。90日間の病院直接経費の平均値、ロボット支援下で約2,700ドル高額 被験者数は2万3,753例で、平均年齢は61.4歳、男性は58.1%だった。そのうち、腹腔鏡下根治的腎摘出術例は1万8,573例、ロボット支援下根治的腎摘出術例は5,180例だった。ロボット支援下根治的腎摘出術の割合は、2003年には2,676件中39件と1.5%だったのに対し、2015年には3,194件中862件と27.0%に増加した(傾向のp<0.001)。 重症度を問わないあらゆる術後合併症(Clavien-Dindo分類で1~5)の発生率は、加重補正分析において、ロボット支援下根治的腎摘出術22.2%、腹腔鏡下根治的腎摘出術23.4%と有意差はなかった(差:-1.2%、95%信頼区間[CI]:-5.4~3.0)。重度合併症(Clavien-Dindo分類で3~5)の発生率も、それぞれ3.5%と3.8%で有意差はなかった(同:-0.3%、-1.0~0.5)。 一方、手術時間が4時間超だった施術例の割合は、腹腔鏡下群25.8%に対し、ロボット支援下群は46.3%と有意に高率だった(リスク差:20.5%、95%CI:14.2~26.8)。 90日間の病院直接経費の平均値も、腹腔鏡下群1万6,851ドルに対し、ロボット支援下群は1万9,530ドルとより高額だった(差:2,678ドル、95%CI:838~4,519ドル)。その主な要因は、手術室経費(腹腔鏡下群:5,378ドル、ロボット支援下群:7,217ドル、差:1,839ドル、95%CI:1,050~2,628ドル)、手術用備品経費(それぞれ3,891ドル、4,876ドル、差:985ドル、95%CI:473~1,498ドル)にあった。室料・食事代、薬剤費は、ロボット支援下群が低額だったが有意差はなかった。

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