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ゴーシェ病初の経口薬 サデルガへの期待

 ジェンザイム・ジャパン株式会社は2015年3月26日、ゴーシェ病経口治療薬であるグルコシルセラミド合成酵素阻害薬「サデルガカプセル100mg」(一般名:エリグルスタット酒石酸塩、以下サデルガ)の製造販売承認を取得した。ゴーシェ病とは ゴーシェ病は世界でも患者数が1万人にも満たない先天性脂質代謝異常症である。糖脂質を分解するライソゾームの酵素(グルコセレブロシダーゼ)が生まれつき少ないため、糖脂質が体内の細胞に蓄積し、肝脾腫、貧血、出血傾向、進行性の骨疾患など重篤な全身性の症状を引き起こす。治療として、これまでに酵素補充療法(点滴)や骨髄移植が行われてきた。しかし、2週間ごとに行う点滴のための頻回な通院や、移植の侵襲性・危険性が問題となっていた。サデルガの特徴 サデルガは、ゴーシェ病に対する日本で初めての経口治療薬である。本剤は、肝臓、脾臓、骨髄などに蓄積する糖脂質(グルコシルセラミド)の合成を抑制する。その結果、ゴーシェ病患者の体内に蓄積するグルコシルセラミドの産生が減少し、貧血、肝脾腫、血小板減少症および骨症状などのゴーシェ病の諸症状を改善する作用を持つ。また、第III相試験「EDGE試験」では165例中137例で有効性複合評価項目を達成した。本試験には日本人10例が含まれていたが、その全例が有効性複合評価項目を達成しており、高い効果が示されている。新薬に対する期待 前述したように、サデルガは日本初のゴーシェ病経口治療薬であり、その利便性により患者のQOL向上が期待される。また、この新薬登場により日本のゴーシェ病患者に新たな治療選択肢が提示されることとなる。 本剤は米国食品医薬品局(FDA)と欧州委員会(EC)ですでに承認されているが、日本では臨床試験における投与経験しかない。したがって、適正使用の推進とエビデンスの蓄積により、安全に使用していくことが望まれる。詳細はプレスリリースへ参考サイト:希少疾患ライブラリ ゴーシェ病

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抗悪性腫瘍剤スプリセルの全例調査が終了

 ブリストル・マイヤーズは3月17日、同社が製造・販売を行っている抗悪性腫瘍剤「スプリセル錠20mg、同50mg(一般名:ダサチニブ水和物)」について、同剤の承認条件となっていた全症例を対象とした市販後の使用成績調査(以下、全例調査)について、厚生労働省より承認条件解除の通知を受領したことを発表した。 スプリセル錠は2009年3月の発売以降、日本における同剤使用患者の背景情報の把握とともに、同剤の安全性及び有効性に関するデータを収集する全例調査が義務付けられていた。2009年12月末までに目標症例数800例を超える登録がなされ、それ以後も症例登録を継続し、2015年3月10日現在、日本で7,988例の患者が登録されている。全例調査で得られたデータをもとに、厚生労働省に提出した報告書から、患者背景、安全性及び有効性に係る情報が適切に収集されており、その情報に基づいて同剤の適正使用に必要な措置が講じられていると判断され、今回、全例調査が終了となった。詳細はプレスリリースへ

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週1回の投与で血友病患者のQOL向上へ イロクテイトがもたらす定期補充療法

 3月10日、都内においてバイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社による血友病のプレスセミナーが、花房 秀次氏(荻窪病院 理事長/血液科 部長)を講師に迎え、開催された。これは同社の血友病A治療薬エフラロクトコグアルファ(商品名:イロクテイト)の発売に関連し行われたものである。血友病の診療の今 はじめに花房氏は、疾患概要について次のように説明を行った。 血友病とは、止血に関与する数種類の凝固因子の1つが不足または欠乏している遺伝性の疾患(家族歴がなく突然変異で出現する場合もある)であり、血液凝固第VIII因子が不足・欠乏しているものを「血友病A」、血液凝固第IX因子が不足・欠乏しているものを「血友病B」と呼んでいる。 患者は、全世界で約14万人。わが国では総患者数5,769人(うち血友病Aの患者は4,761人)、圧倒的に男性に多いのが特徴で、潜在的な患者も2,000人前後存在すると推定される。 症状としては、出血時に血が止まりにくくなることはもちろん、重症化すると肘、膝などで関節内出血を繰り返し、これに伴う痛みや出血により日常行動に支障を来し、歩行困難を起こすなどQOLを著しく下げる。現在、根治治療法はなく、注射による凝固因子の出血時、予備的または定期補充療法が行われている。 患者のライフサイクルでは、出産時、幼児期・青年期、高齢期でそれぞれリスクがあるが、ただ予後は良好で、定期補充療法を受けている患者は、健常人の平均寿命まで生存できるとされている。患者QOLを改善する次のステージへ 日常的に定期補充療法は、現在ガイドラインでも推奨されており、成人で週3回ほど行われ、出血頻度の減少、関節障害の予防に役立っている。しかし、年間150回超の静脈注射のアドヒアランスや注射時間の問題など、患者にとってはまだまだ煩わしいという声が聞かれ、長時間作用製剤への期待が高まっていた。 今回発売されたエフラロクトコグアルファは、こうした期待に応えたもので、血友病Aに対し、生体内のヒト免疫グロブリンG1の自然な再循環経路を利用した機序により、血漿中に長く留まることができる性質を有する(血漿中消失半減期は約19時間)。定期的な投与により、週3~5日間隔、また患者状態によっては週1回の投与により出血を抑制する、長時間作用の血液凝固第VIII因子製剤である。 臨床試験(n=165/多施設共同非盲検一部無作為化試験)における年間出血回数について、定期的投与では、出血時群(n=23)との比較によると週1回群(n=24)で76%減少、個別化群(週3~5回/n=118)では92%減少していた。同じく関節内出血での年間出血回数についても、出血時群では年間18.6回だったのに対し、週1回群、個別化群ともに0回だったと報告された。 また、「本薬は予防的に病状進行を中等症、軽症に抑える効果がありそうだ」と花房氏は述べるともに、心配される副作用(n=164中の9例)については、「倦怠感、関節痛などの風邪症状程度の例しか報告されておらず、死亡例もない」とエフラロクトコグアルファに寄せる期待を語った。血友病診療の発展と期待について 最後に花房氏は、これからの展望として「今後は血液科の医師だけでなく整形外科や歯科、看護師、遺伝カウンセラーなどが連携する包括的ケアチームが必要であり、診断では短時間で精度の高い遺伝子検査ができること、治療薬ではさらなる長時間作用型製剤の開発、根治へ向け遺伝子治療薬の研究が期待される」と語った。 また、課題として「患者への医療費助成継続の問題や、新治療薬発売後すぐに長期処方ができない現行制度下で、専門医偏在が診療に地域間格差を生じさせていることへの解決が必要」と語り、レクチャーを終了した。参考資料新薬情報:発売(イロクテイト静注用250・500・750・1000・1500・2000・3000)

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献血後のHb回復に鉄サプリが有効/JAMA

 献血後の低用量鉄分サプリメント服用は、非服用と比較して、ヘモグロビン値の80%回復までの期間を短縮することが、米国・輸血医療研究所(Institute for Transfusion Medicine、ピッツバーグ)のJoseph E. Kiss氏らによる非盲検無作為化試験の結果、示された。服用群の回復までの期間中央値は76日だった。また期間の短縮は、試験のベースラインで層別化したフェリチン値低値(26ng/mL以下)群または高値(26ng/mL超)群ともにみられたという。米国では献血の間隔を8週間空けることとされているが、献血者のヘモグロビン値標準値(12.5g/dL)への回復が遅れる頻度が高く、一部の献血者では貧血になることがみられるという。研究グループは、献血後の鉄分貯蔵状態への鉄サプリ服用の効果を調べるため本検討を行った。JAMA誌2015年2月10日号掲載の報告より。全血献血後24週間、鉄サプリ服用vs. 非服用で検討 試験は2012年、米国内4地域の輸血センターで行われた。被験者は、過去4ヵ月以内に全血または赤血球の献血歴のなかった18~79歳の215例で、フェリチン値、性別、年齢で層別化して検討した。 被験者を、全血1単位(500mL)を献血後24週間、経口グルコン酸第一鉄(元素鉄37.5mg含有)を毎日服用する群または服用しない群に、非盲検下で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、ヘモグロビン値の献血後低下から80%回復までの期間、およびフェリチン値のベースライン値回復までの期間とした。鉄分貯蔵状態の回復までにかかった期間中央値、服用群76日、非服用群は168日超 ベースライン時の平均ヘモグロビン値は、鉄分補充群と非補充群で類似していた。 同値は、フェリチン低値群は、13.4(SD 1.1)g/dLから献血後は12.0(1.2)g/dLに、同高値群は14.2(1.1)g/dLから12.9(1.2)g/dLにそれぞれ低下していた。 ヘモグロビン値80%回復までの期間は、鉄サプリ服用群が非服用群と比較して、フェリチン低値群(補充群32日[IQR:30~34] vs. 非補充群158日[126~>168])、高値群(31日[29~33] vs. 78日[66~95])ともに短縮が認められた。 フェリチン値のベースライン値回復までの期間中央値は、フェリチン値低値群・鉄サプリ服用群では21日(IQR:12~84)であった。一方、同低値群・非服用群の回復は168日より長期間を要した(同:128~>168)。フェリチン値高値群・鉄サプリ服用群は107日(同:75~141)、同非服用群は168日より長期(同:>168~>168)であった。 鉄サプリを服用した全被験者の鉄分貯蔵状態の回復までにかかった期間中央値は、76日であった(IQR:20~126)。一方、非服用者は、168日より長期間を要し(同:147~>168)、有意差が認められた(p<0.001)。非服用群では、67%が、168日までに鉄分貯蔵状態が回復しなかった。

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ホジキンリンパ腫のABVD、BとDの除外は可能か/Lancet

 ドイツ・ホジキン研究グループ(GHSG)によるHD10試験では、早期ホジキンリンパ腫(HL)のfavourable risk例の治療として、ABVD(ドキソルビシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)レジメンを2サイクル施行後に総線量20Gyの放射線区域照射(IFRT)を行い、5年生存率(OS)が96.6%、5年無治療失敗(freedom from treatment failure:FFTF)率は91.2%と良好な成績が得られている。一方、HL患者の治療関連副作用は30年以上持続するとの報告があり、さらなる安全性の改善が求められている。そこで、GHSGは、ABVDからのブレオマイシンとダカルバジンの除外の可能性の検討を目的にHD13試験を行った。研究の詳細はLancet誌オンライン版2014年12月21日号に掲載された。治療強度減弱の非劣性を無作為化試験で検証 GHSG HD13試験は、HLの治療において、標準治療であるABVDレジメンの治療強度を減弱させても、有効性を低下させずに毒性や副作用の軽減が可能であるかを検証する非盲検無作為化非劣性試験(Deutsche Krebshilfe and Swiss State Secretariat for Education and Researchの助成による)。対象は、新規に診断されたStage I/IIの古典的ホジキンリンパ腫またはAnn Arbor Stage IB/IIA/IIBの結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫のfavourable risk例であった。 被験者は、ABVDを施行する群、ABVDからダカルバジンを除外したABV、ブレオマイシンを除外したAVD、2剤とも除外したAVを施行する群の4群に無作為に割り付けられた。いずれの治療群も、4週を1サイクルとして第1、15日に標準用量を投与し、2サイクルの治療が行われた。化学療法終了から4~6週後にIFRTを行った(総線量30Gy、1回1.8~2.0Gyを週5回)。主要評価項目はFFTFとした。 症例登録は2003年1月28日に開始されたが、AV群とABV群はイベント発生率が高かったため、それぞれ2005年9月30日、2006年2月10日に早期中止となり、ABVD群とAVD群は2009年9月30日まで登録を継続した。腫瘍コントロールを保持できず ドイツ、チェコ共和国、スイス、オランダ、オーストリアの405施設から登録された1,502例が解析の対象となった。内訳は、ABVD群が566例、ABV群が198例、AVD群が571例、AV群は167例であった。全体の年齢中央値は39歳、男性が60%だった。 5年FFTF率は、ABVD群が93.1%、ABV群が81.4%、AVD群が89.2%、AV群は77.1%であった。ABVD群に比べ、ダカルバジンを含まない2つのレジメンのFFTF率は有意に低く、ABV群との5年群間差は−11.5%(95%信頼区間[CI]:-18.3~-4.7)で、ハザード比(HR)は2.06(95%CI:1.21~3.52)であり、AV群との5年群間差は-15.2%(-23.0~-7.4)、HRは2.57(1.51~4.40)であった。AVD群でもABVD群に対する非劣性は確認できず、5年群間差は-3.9%(-7.7~-0.1)、HRは1.50(1.00~2.26)だった。 完全寛解率は、ダカルバジンを含むABVD群が97.2%、AVD群は98.1%であり、ABV群の95.5%、AV群の88.6%よりも良好であった。また、5年無増悪生存率(PFS)も、ABVD群が93.5%、AVD群は89.6%であり、ABV群の82.1%、AV群の78.9%に比べて高かった。一方、5年OSはABVD群が97.6%、ABV群が94.1%、AVD群が97.6%、AV群は98.1%であり、各群間に差を認めなかった。 WHO Grade III/IVの有害事象の発現率は、ABVD群が33%であり、ABV群の28%、AVD群の26%、AV群の26%よりも高かった。最も頻度の高い有害事象は白血球減少であり、ブレオマイシンを含む群で高頻度にみられた。 著者は、「ABVDからダカルバジンやブレオマイシンを除外すると、腫瘍コントロールが低下する。この知見は、今後もABVD 2サイクル+IFRTを標準治療として継続することを強く支持するもの」と結論し、「次なる課題は、予後予測マーカーとしてのPETの役割と、新たな標的治療薬の検討である」と指摘している。

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エンテカビル、R-CHOP後のHBV関連肝炎を0%に/JAMA

 びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)で、R-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)療法を受ける患者に対し、エンテカビル(商品名:バラクルード)の投与は同療法後のB型肝炎ウイルス(HBV)関連肝炎の予防効果が高いことが判明した。発生率は0%に抑制できたという。中国・中山大学がんセンターのHe Huang氏らが、第III相無作為化非盲検試験の結果、報告した。JAMA誌2014年12月17日号掲載の報告より。エンテカビルvs. ラミブジンをR-CHOP療法終了後6ヵ月後まで投与 試験は2008年2月~2012年12月にかけて、中国10ヵ所の医療機関を通じて、R-CHOP療法が予定されている未治療のDLBCL患者121例について行われた。 研究グループ被験者を無作為に2群に分け、エンテカビル(0.5mg)またはラミブジン(商品名:ゼフィックス、100mg)を、1日1回、R-CHOP療法1週間前から同療法終了後6ヵ月後まで投与し、HBV再活性の予防効果を比較した。 主要有効性エンドポイントは、HBV関連肝炎の罹患率だった。副次エンドポイントは、HBV再活性化率、肝炎発生によるR-CHOP療法の中断、治療関連の有害事象発生などだった。HBV再活性化率もラミブジン群30%に対しエンテカビル群6.6% 追跡期間最終日は2013年5月25日、同中央値は40.7ヵ月だった。 結果、HBV関連肝炎の発生率は、ラミブジン群で60例中8例(13.3%)だったのに対し、エンテカビル群では61例中0例(0%)と有意に低率だった(群間差:13.3%、95%信頼区間:4.7~21.9%、p=0.003)。 また、HBV再活性もラミブジン群が30.0%だったのに対し、エンテカビル群は6.6%と大幅に低率だった(p=0.001)。化学療法中断となった割合もそれぞれ18.3%、1.6%とエンテカビル群で有意に低率だった(p=0.002)。 一方、治療関連有害事象の発生率はラミブジン群30.0%、エンテカビル群24.6%で、両群差は有意ではなかった(p=0.50)。エンテカビル群の主な同事象の報告は、悪心9.8%、めまい6.6%、頭痛4.9%、疲労感3.3%だった。

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乳がん術後化学療法後の骨髄新生物リスク

 早期乳がんに対する第1世代の術後補助化学療法による試験では、骨髄異形成症候群または急性骨髄性白血病の8年累積発症率は0.27%であった。しかし、フォローアップが十分になされていなかったため、その後の治療関連骨髄新生物のリスクを過小評価している可能性がある。今回、米国ジョンズ・ホプキンス大学シドニー・キメル総合がんセンターのAntonio C. Wolff氏らが、全米総合がん情報ネットワーク(NCCN)乳がんデータベースを用いた早期乳がんの大規模コホートで、骨髄新生物の発症頻度を調査した結果をJournal of clinical oncology誌オンライン版2014年12月22日号に報告した。 対象は、1998~2007年に米国の大学病院で治療を受けたステージI~IIIの乳がん患者2万63例。本研究の結果、放射線療法と術後補助化学療法の両方もしくはどちらかの治療における骨髄新生物発症リスクは低かったものの、以前の結果より高く、5年を過ぎても増加し続けた。著者らは「個人における骨髄新生物リスクと術後補助化学療法による絶対的生存ベネフィットとのバランスを考える必要がある」と指摘している。 主な結果は以下のとおり。・50例が乳がん治療後に骨髄新生物(骨髄性42例、リンパ球性8例)を発症した(追跡期間中央値:5.1年)。・骨髄新生物を発症した患者は、発症しなかった患者と比べて、がんのステージ分布、人種、化学療法は同様であったが、年齢が高かった(年齢中央値:59.1歳対53.9歳、p=0.03)。・骨髄新生物の発症リスクは、化学療法未実施と比べて、手術+化学療法(HR:6.8、95%CI:1.3~36.1)および手術+化学療法+放射線療法(HR:7.6、95%CI:1.6~35.8)で有意に増加した。・1,000人年あたりの骨髄新生物の割合は、0.16(手術)、0.43(手術+放射線療法)、0.46(手術+化学療法)、および0.54(3療法すべて)であった。・骨髄新生物の累積発生率は、5年目から10年目までに倍増(0.24%→0.48%)し、10年時点で患者の9%が生存していた。

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再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するニボルマブの効果/NEJM

 再発・難治性ホジキンリンパ腫に対し、ヒト型抗PD-1抗体ニボルマブ(商品名:オプジーボ、本疾患には国内未承認)を投与することで、その87%に客観的奏効が認められたことが報告された。完全奏効は17%だった。米国・メイヨークリニックのStephen M. Ansell氏らが、23例の患者を対象に行った第I相臨床試験の結果、報告した。NEJM誌オンライン版2014年12月6日号掲載の報告より。ニボルマブ3mg/kgを隔週投与 検討は、それまでに自家造血幹細胞移植や、ブレンツキシマブ・ベドチンによる治療を受けながら再発した、難治性ホジキンリンパ腫の患者23例を対象に行われた。 被験者のうち、すでに自家造血幹細胞移植を受けた人は78%、ブレンツキシマブ・ベドチンの投与を受けていたのは78%だった。 研究グループは被験者に対し、ヒト型抗PD-1抗体ニボルマブ(3mg/kg)を隔週で投与し、完全奏効、病勢進行または過度中毒作用が認められるまで継続した。24週の無増悪生存率は86% 結果、被験者のうち客観的奏効が認められたのは20例(87%)だった。そのうち完全奏効は17%、部分奏効は70%、残り13%(3例)は病勢安定だった。 24週後の無増悪生存率は86%だった。被験者のうち、試験を継続したのは11例だった。 一方で、薬剤関連有害事象の発生率は78%で、うちグレード3は22%だった。最も多く認められたのは発疹(22%)、血小板減少(17%)だった。 Ansell氏らは、重度の治療後再発・難治性ホジキンリンパ腫の患者に対し、ニボルマブにはかなりの抗腫瘍効果が認められ、安全性についても許容範囲であると述べている。

1072.

再発多発性骨髄腫へのカルフィルゾミブ上乗せ~第III相試験/NEJM

 多発性骨髄腫の再発例の治療において、カルフィルゾミブ(carfilzomib)を標準治療のレナリドミド+デキサメタゾン療法に加えると、無増悪生存期間(PFS)が9ヵ月近く延長することが、米国・メイヨー・クリニックのA Keith Stewart氏らが行ったASPIRE試験で示された。多発性骨髄腫患者の生存率は改善しているが、再発率は依然として高く、新たな治療アプローチが求められている。カルフィルゾミブは、構成型プロテアソームと免疫型プロテアソームに選択的かつ不可逆的に結合するエポキシケトン型プロテアソーム阻害薬であり、これら3剤の併用療法は第I/II相試験でその有効性が確認されている。NEJM誌オンライン版2014年12月6日号掲載の報告。上乗せによるPFS改善効果を無作為化試験で評価 ASPIRE試験は、再発多発性骨髄腫に対する標準治療へのカルフィルゾミブの上乗せ効果を評価する非盲検無作為化第III相試験(資金提供:Onyx Pharmaceuticals社)。対象は、1~3レジメンの前治療歴のある多発性骨髄腫患者で、一定の条件を満たせばボルテゾミブ治療歴やレナリドミド+デキサメタゾン療法歴のある患者の参加も許容された。 被験者は、カルフィルゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン療法を行う群またはレナリドミド+デキサメタゾン療法を施行する群(対照群)に無作為に割り付けられた。治療は、患者の希望による中止、病勢進行または許容されない毒性が発現するまで継続することとした。 主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)であり、intention-to-treat解析が行われた。副次的評価項目には全生存期間(OS)、全体の奏効率(完全奏効[CR]+部分奏効[PR])、奏効期間などが含まれた。PFS中央値:26.3 vs. 17.6ヵ月、OS、奏効率、QOLも良好 2010年7月~2012年3月までに、北米、ヨーロッパ、中東から792例が登録され、カルフィルゾミブ群に396例、対照群にも396例が割り付けられた。全体の年齢中央値は64.0歳、前治療レジメン数中央値は2.0であり、ボルテゾミブ治療歴は65.8%、レナリドミド治療歴は19.8%に認められた。 PFS中央値は、カルフィルゾミブ群が26.3ヵ月であり、対照群の17.6ヵ月に比べ有意に延長した(ハザード比[HR]:0.69、95%信頼区間[CI]:0.57~0.83、p=0.0001)。事前に規定されたサブグループのすべてで、PFS中央値に関するカルフィルゾミブ群のベネフィットが認められた。 中間解析時の2年OSは、カルフィルゾミブ群が73.3%、対照群は65.0%であり、OS中央値には両群とも到達していなかったが、カルフィルゾミブ群で良好な傾向がみられた(HR:0.79、95%CI:0.63~0.99、p=0.04)。この結果は、事前に規定された中間解析時のOSによる試験中止基準を満たさなかった。 全体の奏効率は、カルフィルゾミブ群が87.1%、対照群は66.7%であり、有意な差が認められた(p<0.001)。CR率はそれぞれ31.8%、9.3%と、カルフィルゾミブ群が有意に優れた(p<0.001)。奏効までの平均期間はそれぞれ1.6ヵ月、2.3ヵ月、奏効期間中央値は28.6ヵ月、21.2ヵ月であった。また、健康関連QOLもカルフィルゾミブ群で有意に改善した(p<0.001)。 カルフィルゾミブ群では、対照群よりも5%以上頻度の高い有害事象として、低カリウム血症、咳嗽、上気道感染症、下痢、発熱、高血圧、血小板減少、鼻咽頭炎、筋攣縮が認められた。Grade 3以上の有害事象の発症率は、カルフィルゾミブ群が83.7%、対照群は80.7%であり、重篤な有害事象の発症率はそれぞれ59.7%、53.7%であった。有害事象による治療中止は15.3%、17.7%に認められた。 とくに注目すべきGrade 3以上の有害事象として、呼吸困難(2.8 vs. 1.8%)、高血圧(4.3 vs. 1.8%)、急性腎不全(3.3 vs. 3.1%)、心不全(3.8 vs. 1.8%)、虚血性心疾患(3.3 vs. 2.1%)がみられた。治療関連死はそれぞれ6例、8例であった(心筋梗塞、心不全、敗血症など)。 著者は、「カルフィルゾミブの追加により病勢進行と死亡のリスクが31%低減し、PFS中央値が8.7ヵ月延長した」とまとめ、「移植を行わない場合のPFS中央値が、これに匹敵するレジメンはほかにない」と指摘している。

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慢性骨髄性白血病に新たな治療薬登場

 2014年11月19日、ファイザー株式会社は「慢性骨髄性白血病に残るアンメットニーズへの新たな治療選択肢」をテーマに、都内でプレスセミナーを開催した。 慢性骨髄性白血病(CML)は、造血幹細胞で染色体転座によって融合したBCR-ABL遺伝子によって引き起こされる。年間の発生率は10万人に1人程度で、慢性期には自覚症状はほとんどなく、移行期、急性転化期に進行すると予後不良となる。 今回のセミナーでは、同社のボスチニブ(商品名: ボシュリフ)が、9月26日に製造販売承認を取得したことを踏まえ、CML治療の概要やボスチニブの臨床成績などが紹介された。耐性化の問題を越えて セミナーでは、赤司 浩一氏(九州大学大学院医学研究院病態修復内科 教授)が、「CML治療の変遷と展望」と題し、BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるイマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブによる治療とその問題点を紹介した。 TKIの登場で患者の生存期間が劇的に伸び、服薬を継続する限り進行を抑制できる反面、継続していくうちに薬剤抵抗性(耐性)が出現すること、薬剤ごとに異なる副作用の問題(不耐容)があることを説明し、今後こうした問題をクリアする治療薬ができることに期待を寄せた。点突然変異への感受性と副作用プロファイルが既存のTKIと異なる 次に松村 到氏(近畿大学医学部血液・膠原病内科 主任教授)が、「CMLの新規治療薬ボシュリフへの期待」と題し、ボスチニブの特性や臨床成績、副作用などを解説した。 CMLの治療目標は、病期進行の回避にあり、血液検査で「異常なし」の結果を目指すことにある。 第1世代TKIのイマチニブに対する抵抗性のメカニズムとして、BCR-ABL遺伝子の点突然変異とSrcファミリーキナーゼの活性化がある。第2世代TKIであるニロチニブ、ダサチニブは、イマチニブに抵抗性を示す点突然変異の多くに有効であるが、これらに抵抗性を示す点突然変異もある。また、副作用として、ニロチニブではQT延長や高血糖、ダサチニブでは胸水や血液毒性などがあり、医療現場ではより副作用の少ないものが求められていた。こうした背景のもと、ボスチニブが登場した。 ボスチニブは第2世代TKIであり、他のTKIには抵抗性を示すが本剤には感受性を示す点突然変異があることが報告されている。また、イマチニブ投与により活性化したSrcファミリーキナーゼにも阻害作用を示す。一方、オフターゲットのチロシンキナーゼは阻害しない。 国内の第I/II相臨床試験では、前治療薬に抵抗性または不耐容の慢性期CMLに対する2次治療(慢性期CML、移行期/急性転化期CML)、3次治療における有効性が検討され、2次治療慢性期CML群(n=28)における96週の無増悪生存率は94.4%、全生存率は96.4%であった。 副作用としては、下痢、発疹、ALT増加、悪心、嘔吐などが多く、イマチニブ、ダサチニブとは副作用プロファイルが異なる。下痢については、服薬後、数日で発生するが、早期の把握とコントロールが可能で、休薬後下痢症状が治まったら服薬を再開できるとのことである。 松村氏は、今後、イマチニブ治療後の2次治療だけでなく、ニロチニブ、ダサチニブ抵抗性例に対する2次治療、3次治療でのボスチニブの効果に期待している、とレクチャーを終えた。 ボスチニブは、前治療薬に抵抗性または不耐容のCMLに対して、1日1回500mg(最大600mgまで増量可)食後経口投与で用いられる。

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臍帯血移植1単位vs. 2単位/NEJM

 小児・青少年の造血器腫瘍患者に対する臍帯血移植について、1単位vs. 2単位移植後の生存率は同等であったことが、米国・ミネソタ大学のJohn E. Wagner氏らによる第III相の非盲検無作為化試験の結果、示された。また1単位移植群のほうが、血小板回復が良好で、移植片対宿主病(GVHD)のリスクも低かったという。本検討は、移植時の造血細胞数が1単位よりも2単位のほうが多くなることから転帰が改善するとの仮説に基づき行われたものであった。NEJM誌2014年10月30日号掲載の報告。1~21歳224例を1単位移植または2単位移植に無作為化 1993年以来、臍帯血を用いた造血幹細胞移植は約3万件が行われてきたという。臍帯血移植は、1単位の胎盤から得られる造血細胞数は限られていることから、移植の適用対象は小児や体重が軽い成人に制限されてきたが、1単位移植後の造血機能回復の遅れや死亡率が高いことが報告されていた。一方で移植後の転帰に冷凍保存下の有核細胞の数量などが関係していることが報告され、2単位移植を含む移植片での造血幹細胞増加のためのさまざまな戦略が探索されるに至ったという。 研究グループは今回、2006年12月1日~2012年2月24日の間、1~21歳の小児・青少年の造血器腫瘍患者224例を、1単位(113例)vs. 2単位(111例)移植について検討を行った。被験者は、全身状態がLansky/Karnofskyスケール70以上、臓器機能が十分に保たれており、HLA型一致臍帯血が2単位分入手可能な、急性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群の診断を受けていた患者であった。無作為化の前に、同一の骨髄破壊的前処置レジメン、GVHD予防の免疫抑制治療が行われた。 主要エンドポイントは、1年全生存率であった。1年全生存率は同等、1単位群のほうが血小板回復良好、GVHD発生も低率 両群の年齢、性別、自己申告の人種(白人か否か)、全身状態、HLA型一致スコア、疾患名、移植時の状態などはマッチしていた。年齢中央値は、2単位群9.9歳、1単位群10.4歳、体重中央値は37.0kg、35.7kgだった。 結果、1年全生存率は、2単位群65%(95%信頼区間[CI]:56~74%)、1単位群73%(同:63~80%)であった(p=0.17)。 同様に、無病生存率(2単位群64%vs. 1単位群70%、p=0.11)、好中球回復率(88%vs. 89%、p=0.29)、移植関連死亡率(22%vs. 19%、p=0.43)、再発率(14%vs. 12%、p=0.12)、また感染症や免疫再構築症候群の発生、およびグレードII~IVの急性GVHD発生率(p=0.78)といったアウトカムも同等だった。 一方で1単位群のほうが、血小板回復が有意に高率(1単位群76%vs. 2単位群65%、p=0.04)で期間も短く(58日vs. 84日)、グレードIIIまたはIVの急性GVHDの発生率(13%vs. 23%、p=0.02)、全身型慢性GVHDの発生率(9%vs. 15%、p=0.05)が有意に低かった。

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