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ペムブロリズマブ、難治性の古典的ホジキンリンパ腫に承認:FDA

 Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は2017年3月14日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)について、難治性またはこれまでに3回以上治療を受け再発した成人および小児古典的ホジキンリンパ腫(cHL)患者に対する治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表した。 この迅速承認は、KEYNOTE-087試験の210例の患者のデータに基づいている。KEYNOTE-087試験は再発性または難治性のcHL患者を対象にした、多施設非無作為化オープンラベル試験で、210例が登録された。被験者にはペムブロリズマブ200mgを3週間ごとに、忍容できない毒性または病勢進行が確認されるまで(進行のない患者では最大24ヵ月まで)投与した。主要有効性評価項は、全奏効率(ORR)、完全寛解率(CRR)、および奏効期間。ORRは69%(95%CI:62〜75)に、CRRは22%(部分寛解率は47%)、効期間の中央値は11.1ヵ月(0.0〜11.1ヵ月)であった。有害事象による治療中断は26%にみられ、全身性ステロイド療法を必要とするものは15%であった。 国内でキイトルーダの効能・効果で承認は、根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん。(ケアネット 細田 雅之)参考MERCK(米国本社):ニュースリリースKEYNOTE-087試験(ClinicalTrials.gov)

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日本人乳がん患者の特徴と予後 最新の知見を紹介!

 乳がんは日本人女性にとって最も典型的ながんの1つである。ほかの典型的ながんとは異なり、高齢より中年女性での発症頻度が高い点が特徴といえる。このように、乳がん患者の臨床的な特徴を知ることは、個別化医療を行っていくうえで重要である。そこで、The BioBank Japan(以下、BBJ)Projectと呼ばれる日本人乳がん患者を対象とした研究概要を紹介する。北海道大学大学院 中村 幸志氏らによる調査。Journal of Epidemiology誌3月号(オンライン版2017年2月20日号)掲載の報告。 BBJとは、がんや心臓病といった一般的な病気を個別化治療を行うために、大規模なバイオバンクに基づいて計画されたプロジェクトである。本調査は、20歳以上の乳がん患者で、BBJに2003年~08年に登録されたうち、診断から90日以内の2,034人を対象に行われた。主な調査項目は患者の臨床的な特徴などであった。さらに、この臨床的な特徴が死亡率に与える影響も検討された。この研究によって、いくつかの臨床的兆候と乳がんにおける死亡率の相関が明らかになった。 主な結果は以下のとおり。・対象患者において、ステージ分類の割合はそれぞれ以下のとおりであった。ステージ0または未分類、ステージI、ステージII、ステージIII、ステージIV:11.4%、47.9%、37.0%、2.9%、0.8%・組織型分類の割合はそれぞれ以下のとおりであった。非浸潤がん、浸潤がん、ページェット病タイプ、その他:12.9%、81.0%、0.2%、5.8%・エストロゲン受容体が陽性の患者は75.8%、プロゲステロン受容体が陽性の患者は62.1%であった。・1,860人(登録患者2,034人より脱落した174人を排除)のうち、218人はフォローアップ期間に亡くなった。

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凝固因子の補充は止血効果がないのか?(解説:今中 和人氏)-653

 かねてより、出血多量例ではFFPによる凝固因子を含む血清タンパクのまんべんない補充ではなく、特定の凝固因子の補充によって止血を図るべきだ、との考えが提唱され、凝固カスケードの最終ステップに位置するフィブリノゲン濃縮製剤が、とくに期待されてきた。心臓血管外科領域では、5年ほど前からこれに関する論文が散見されるようになったが、実は有効性・安全性の結論は見事にばらばらである。本論文は、人工心肺を使用するシンプルではない開心術で、人工心肺離脱後にそこそこ(5分間で60~250mL)の出血がみられた症例に対するフィブリノゲン製剤の無作為化二重盲検試験で、対象設定は妥当でありプロトコルは現実の臨床シナリオとかけ離れておらず、出血量評価や薬剤投与量などは類似の先行研究に倣い、有意差に必要な症例数を事前に試算した堅実な試験のはずだったが、なんとプラセボ対照にもかかわらず、有意な出血量削減効果がなく、出血再開胸も減らず、他の有害事象がやや増える、という理論的にも意外な結果となった。仔細に検討すると、生死に直結しかねない「大量出血」という事象を扱う臨床試験の難しさと限界が見え隠れする。 まず、二重盲検であることもあり、止血状態に対する外科医側の判断で、術中にプロトロンビン複合体製剤(本邦未承認)も投与されたケースがフィブリノゲン群に8%(対照群3%)あり、術後ICUに至っては対照群で17%、さらに悪いことにstudy drugであるフィブリノゲン製剤も10%もの患者に投与(量は不詳)されてしまったため、とくに術後のドレーン出血量や翌日の血清フィブリノゲン値は、有意差以前にもはや何をみているのか不明になってしまっている。 また、出血がある程度収まるまでは臨床試験どころではなく、ヘパリン中和から出血量評価までのタイミングは外科医次第とならざるを得ない。本論文ではかなり止血してから出血量を評価したのか、フィブリノゲン投与から閉胸まで平均4分、プラセボ群でも8分台で閉胸に移っている。これでは出血量が50mL vs.70mLと差が出ないのも当然であろう。もしこの短時間が、血清フィブリノゲン値測定(当院では15分内外だが)や、それに基づく薬剤準備に時間を要したせいであるなら、その間に外科医は局所止血剤や電気メスなどで止血に尽力するので、やはり薬物治療以前の議論になってしまう。 なお、人工心肺中の血清フィブリノゲン値は、血液希釈のために30%は低く出るので、出血がかさんでの低値とは一線を画すべきだし、残血を戻すことである程度上昇する。さらに、著者らの実績から2,200mLの術中出血を想定し、実験や先行研究からフィブリノゲン製剤による40%の出血量削減を見込んで症例数を設定したのに、かなり止血ができて、以降の出血量の計測(評価を行うまでの出血量は不問)になったためであろう、わずか20mLと有意差など遠く及ばない結果になった。入念な試験デザインが無になってしまったのは、過失どころか担当医が誠実に患者の止血に取り組んだためと思われ、筆者にも克服の妙案はないが、優れた薬剤が正しい評価を得る臨床研究に期待したい。 なお、フィブリノゲン濃縮製剤の本邦の保険適応は、先天性フィブリノゲン欠乏症に限定されている。

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小児がんサバイバー、放射線治療減少で新生物リスク低下/JAMA

 1990年代に診断を受けた小児がんサバイバーの初回診断後15年時の悪性腫瘍のリスクは、上昇してはいるものの、1970年代に診断されたサバイバーに比べると低くなっており、その主な要因は放射線治療の照射線量の減少であることが、米国・ミネソタ大学のLucie M Turcotte氏らの調査で明らかとなった。同氏らは、「現在も続けられている長期の治療毒性の軽減に向けた取り組みが、サバイバーの新生物罹患リスクの低減をもたらしている」と指摘する。JAMA誌2017年2月28日号掲載の報告。2万3,603例を治療年代別に後ろ向きに検討 研究グループは、小児がんサバイバーにおいて、時代による治療量の変化と新生物のリスクの関連を定量的に評価するレトロスペクティブな多施設共同コホート研究を行った(米国国立先進トランスレーショナル科学センターなどの助成による)。 対象は、1970~99年に米国およびカナダの小児病院で診断を受けた21歳未満の小児がん患者で、5年以上生存し、2015年12月にフォローアップが可能であった者とした。治療年代別の新生物の15年累積罹患率、累積疾病負担、悪性腫瘍の標準化罹患比(SIR:実測罹患数/期待罹患数)、5年ごとの相対罹患率(RR)の評価を行った。 2万3,603例が解析の対象となった。治療時期は1970年代(1970~79年)が6,223例、1980年代(1980~89年)が9,430例、1990年代(1990~99年)は7,950例であった。悪性腫瘍累積罹患率:2.1%→1.7%→1.3% 初回診断時の平均年齢は7.7(SD 6.0)歳、女児が46.3%であった。初回診断名は、急性リンパ芽球性白血病(35.1%)が最も多く、次いでホジキンリンパ腫(11.1%)、星状細胞腫(9.6%)、ウィルムス腫瘍(8.0%)、非ホジキンリンパ腫(7.2%)、神経芽細胞腫(6.8%)の順であった。 治療年代別の平均フォローアップ期間は、70年代が27.6年、80年代が21.1年、90年代は15.7年であった。全体の平均フォローアップ期間20.5年(37万4,638人年)の間に、1,639例が3,115個の新生物を発症し、そのうち1,026個が悪性腫瘍、233個が良性髄膜腫、1,856個が非黒色腫皮膚がんであった。最も頻度の高い悪性腫瘍は、乳がんおよび甲状腺がんであった。 放射線治療の施行率は、70年代の77%から90年代には33%まで低下し、照射線量中央値は70年代の30Gy(IQR:24~44)から90年代には26Gy(IQR:18~52)まで減少した。また、アルキル化薬やアンスラサイクリン系薬の使用率は経時的に上昇したが、用量中央値は減少した。プラチナ製剤の使用率は増加したが、エピポドフィロキシンは80年代には累積用量中央値が増加したが、90年代には減少した。 新生物の累積罹患率は、70年代が2.9%、80年代が2.4%、90年代は1.5%と、経時的に有意に低下した(70 vs.80年代:p=0.02、70 vs.90年代:p<0.001、80 vs.90年代:p<0.001)。サバイバー100例当たりの累積疾病負担は、70年代が3.6、80年代が2.8、90年代は1.7であり、やはり経時的に有意に軽減した(同p=0.02、p<0.001、p=0.001)。 悪性腫瘍の累積罹患率は、90年代が1.3%と、80年代の1.7%(p<0.001)、70年代の2.1%(p<0.001)に比し有意に低かった。同様の傾向が、非黒色腫皮膚がんにもみられたが、髄膜腫には認めなかった。 基準となる背景因子(化学療法非施行、脾臓摘出術、放射線治療、男性、28歳)のサバイバーにおける1,000人年当たりの絶対罹患率は、悪性腫瘍が1.12、髄膜腫が0.16、非黒色腫皮膚がんは1.71であった。 悪性腫瘍のSIRは、到達年齢が上がるにしたがって3つの治療年代とも低下した。性、診断時年齢、到達年齢で補正した新生物のRRは、5年経過するごとに有意に低下し(RR:0.81、95%CI:0.76~0.86、p<0.001)、悪性腫瘍(0.87、0.82~0.93、p<0.001)、髄膜腫(0.85、0.75~0.97、p=0.03)、非黒色腫皮膚がん(0.75、0.67~0.84、p<0.001)のRRも有意に低くなった。 媒介分析では、放射線治療の照射線量の変化は、治療年代関連の新生物罹患率の低下の主要な寄与因子であり、経時的な新生物罹患率低下と有意な関連を示す治療変量の唯一の構成要素であった。

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血友病A治療は個別化治療の時代へ

 血液凝固因子欠乏の遺伝性疾患である血友病。今回は、近年相次いで新薬が発売され、改めて注目されている血友病Aにフォーカスし、2016年6月にバイエル薬品株式会社(以下、バイエル薬品)により発売された「コバールトリイ(一般名:オクトコグ ベータ)」について広報担当者より話を聞いた。血友病治療の概要とコバールトリイの特徴 血友病は、第VIII因子欠乏である血友病Aと第IX因子欠乏である血友病Bに分類されている。2015年度の全国調査の結果では、血友病A患者の割合は血友病患者全体の約8割を占め、患者数は約5,000人であった1)。 血友病に対する治療は、欠乏した血液凝固因子を補充する「補充療法」で、そのタイミングや目的によって、(1)定期補充療法 (2)予備的補充療法 (3)出血時補充療法の3種類に分類される。なかでも、出血の有無に関わらず血液凝固因子の活性トラフ値が維持できるため、定期的に血液凝固因子を補充する定期補充療法が治療の主流である。 コバールトリイは、バイエル薬品が販売する「コージネイトFS(一般名:オクトコグ アルファ)」の後継品であり、コージネイトFSと同じアミノ酸配列を有した第VIII因子を有効成分とした製剤である。ウイルスろ過膜処理の導入、そして培養工程以降で動物・ヒト由来の原料を使用していない、といった製造工程の改良により、感染症の潜在的なリスクが排除されることが期待される。国際共同臨床試験:LEOPOLDプログラム コバールトリイは、国内外で実施した複数の国際共同臨床試験(LEOPOLDプログラム)の結果から有効性・安全性を確認した。主な試験結果は以下のとおりである。●LEOPOLD II試験2) <対象> 12~65歳の治療歴のある重症型血友病A患者80例(日本人8例) <投与量>  ・定期補充療法群(低用量):20~30IU/kg・週2回  ・定期補充療法群(高用量):30~40IU/kg・週3回  ・出血時補充療法群:コージネイトFSの用法・用量に準じる <主要評価項目> 推定年間出血率(ABR)  ・定期補充療法群一人あたりのABR:1.98回/年(中央値)  ・出血時補充療法群一人あたりのABR:59.96回/年(中央値) <結果> 出血時補充療法群に対する定期補充療法群の優越性を確認●LEOPOLD Kids試験(パートA※)2) <対象> 12歳以下(小児)の治療歴のある重症型血友病A患者51例 <投与量> 25~50IU/kg・週2回以上 <主要評価項目> 定期補充療法の各投与後48時間以内の全出血のABR  ・0.00回/年(中央値) <結果> 週2回、週3回または隔日投与の定期補充療法レジメンの有効性を確認※パートB(未治療患者を対象とするLEOPOLD Kids試験)は現在継続中である。  LEOPOLDプログラムにおいて認められた副作用は193例中10例(5.2%)で、主な副作用はそう痒2例(1.0%)であった。個別化治療の時代へ 現在、治療の主流は定期補充療法であるが、今後はさらに、個々に応じた定期補充療法が提案される時代になるといわれている。これは、生活スタイルや出血傾向が患者ごとに異なり、薬剤の投与量・投与間隔の調整など、個々に応じた治療が求められるためである。 コバールトリイを定期補充療法に使用する場合、成人に対しては「週2回または週3回投与」、12歳以下の小児に対しては「週2回、週3回または隔日投与」することが可能である。バイエル薬品の広報担当者は「コバールトリイは週2回または週3回投与による定期補充療法のエビデンスがあるため、個々の患者さんに合わせた柔軟な治療が1剤で提案できると考えられます」と話す。 新薬登場によって治療法の選択肢が増え、患者によって異なる出血傾向や生活スタイルに応じた治療が必要とされている。個別化治療にも対応できるコバールトリイが、患者のQOL向上をもたらす選択肢の1つとなるかもしれない。(ケアネット 木津 朋也)参考1)血液凝固異常症全国調査平成27年度報告書;2016.p.3.(公益財団法人エイズ予防財団.血液凝固異常症全国調査運営委員会. )2)News Release 2016年3月28日(バイエル薬品)

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フィブリノゲン濃縮製剤、ハイリスク心臓手術中の出血を減少させず/JAMA

 ハイリスク心臓手術において、術中出血に対しフィブリノゲン濃縮製剤を投与しても、術中出血量は減少しなかった。オランダ・ユトレヒト大学メディカルセンターのSuleyman Bilecen氏らが、術中出血に対するフィブリノゲン濃縮製剤の効果を検証した無作為化臨床試験の結果を報告した。フィブリノゲン濃縮製剤は、凝固障害を回復させ術中出血を減らす可能性があり、心臓手術中の出血管理に使用されている。しかし、これまで行われた心臓外科における無作為化臨床試験は2件のみで、フィブリノゲン濃縮製剤の有効性に関するエビデンスは確立されていなかった。JAMA誌2017年2月21日号掲載の報告。術中出血を呈した患者で、投与後から手術終了までの出血量を評価 研究グループは2011年2月~2015年1月に、オランダ・Isala Zwolle病院にて無作為化比較二重盲検プラセボ対照試験を実施した。 対象は、18歳以上で、待機的ハイリスク心臓手術(冠動脈バイパス術[CABG]と弁修復術/置換術の併用、複数弁置換術、大動脈基部再建術、上行大動脈/大動脈弓再建術)を受け、術中出血(胸腔から吸引される血液量が5分間で60~250mL)を呈した患者120例である。フィブリノゲン群(60例)またはプラセボ群(60例)に無作為に割り付け、前者では投与後の血漿フィブリノゲン濃度2.5g/Lを目標に、フィブリノゲン濃縮製剤を無菌水50mLで希釈して静脈投与し、後者はアルブミン2gを生理食塩水50mLで希釈して静脈投与した。 主要評価項目は、介入(人工心肺離脱後の試験薬投与)から閉胸までの出血量(mL)。また、フィブリノゲン濃縮製剤の安全性および忍容性について評価するため、30日院内死亡、心筋梗塞、脳血管イベント/一過性脳虚血性発作、腎機能障害/腎不全、静脈血栓塞栓症、肺塞栓症、手術合併症などを解析した。出血量はフィブリノゲン濃縮製剤とプラセボで有意差なし 120例(平均[±SD]71±10歳、女性37例[31%])中、CABG+弁修復術/置換術施行例が72%を占め、人工心肺時間(平均±SD)は200±83分であった。 主要評価項目の出血量中央値は、フィブリノゲン群50mL(四分位範囲[IQR]:29~100mL)、プラセボ群70mL(IQR:33~145mL)で(p=0.19)、絶対差は20mL(95%CI:-13~35mL)であった。 有害事象は全体で脳卒中/一過性脳虚血発作6例、心筋梗塞4例、死亡2例、腎機能障害/腎不全5例、術後5日以内の再開胸術9例を認めた。このうちそれぞれ4例、3例、2例、3例および4例がフィブリノゲン群であり、有害事象はフィブリノゲン群のほうが多かった。

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骨髄異形成症候群の予後層別化、遺伝子変異解析で可能に/NEJM

 骨髄異形成症候群(MDS)患者に同種造血幹細胞移植を行う際は、遺伝子変異を解析することで、予後を層別化するとともに、骨髄破壊的または非破壊的前処置のどちらが有用かを特定することが可能なことを、米国・Dana-Farber Cancer InstituteのR Coleman Lindsley氏らが、遺伝子プロファイリングによる研究の結果、明らかにした。同種造血幹細胞移植はMDSに対する唯一の根治療法であるが、再発後の死亡や移植関連合併症による移植後死亡率が高く、どのような患者が最も移植の恩恵を受けるかを予測することは重要な課題である。遺伝子変異はMDS発症の一因であり臨床表現型と密接に関連していることから、遺伝子変異によって同種造血幹細胞移植後の臨床転帰を予測できる可能性が示唆されていた。NEJM誌2017年2月9日号掲載の報告。MDS患者約1,500例の血液検体から129の遺伝子を解析 研究グループは、2005~14年に国際造血細胞移植研究機構(CIBMTR)に登録されたMDS患者1,514例の移植前に採取された血液検体を用い、骨髄性がんや骨髄不全症候群の病因であることが既知または疑われる129の遺伝子について標的変異解析を実施し、全生存期間、再発および無再発死亡など移植後転帰と遺伝子変異との関連を検証した。TP53変異患者の移植後予後は不良 TP53変異が19%の患者で確認され、変異なしと比較して年齢などの重要な臨床変数を補正しても生存期間および再発までの期間が有意に短いことが示された(いずれもp<0.001)。TP53変異のない40歳以上の患者においては、RASシグナル伝達経路の遺伝子変異ありで変異なしと比較し、再発のために生存期間が短く(p=0.004)、JAK2変異ありは無再発死亡のため生存期間が短かった(p=0.001)。 TP53変異による予後への有害な影響は、骨髄非破壊的前処置を受けた患者と骨髄破壊的前処置を受けた患者で類似していた。一方、RAS経路変異による再発への有害な影響は、骨髄非破壊的前処置を受けた患者のみ、RAS経路変異なしと比較して顕著であった。また、若年成人においては、4%の患者がTP53変異とともにシュワッハマン・ダイアモンド症候群関連遺伝子SBDSの複合ヘテロ接合体変異を有しており、予後不良と関連していた。 P53調節因子PPM1D変異は、原発性MDS患者(3%)と比較して、治療関連MDS患者(15%)で高率に認められた(p<0.001)。

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侍オンコロジスト奮闘記~Dr.白井 in USA~ 第36回

第36回:肺がん免疫チェックポイント阻害薬 最近のまとめキーワードatezolizumabペムブロリズマブニボルマブイピリムマブN Engl J MedASCO-GIReck M, et al. N Engl J Med. 2016; 375: 1823-1833.2017 GI Cancers Symposium:Nivolumab Demonstrated Efficacy and Improved Survival in Patients With Previously Treated Advanced Gastric Cancer

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侍オンコロジスト奮闘記~Dr.白井 in USA~ 第34回

第34回:脳転移、せん妄…緩和ケアの話キーワード脳転移せん妄LancetJAMA Intern MedMulvenna P, et al. Dexamethasone and supportive care with or without whole brain radiotherapy in treating patients with non-small cell lung cancer with brain metastases unsuitable for resection or stereotactic radiotherapy (QUARTZ): results from a phase 3, non-inferiority, randomised trial. Lancet. 2016; 388: 2004-2014. Agar MR, et al. Efficacy of Oral Risperidone, Haloperidol, or Placebo for Symptoms of Delirium Among Patients in Palliative Care: A Randomized Clinical Trial. JAMA Intern Med. 2016 Dec 5. [Epub ahead of print]

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骨転移へのゾレドロン酸の投与間隔、4週 vs.12週/JAMA

 乳がん、前立腺がんの骨転移および多発性骨髄腫の骨病変の治療において、ゾレドロン酸の12週ごとの投与は、従来の4週ごと投与に比べて骨格イベントの2年リスクを増大させないことが、米国・Helen F Grahamがんセンター・研究所のAndrew L Himelstein氏らが行ったCALGB 70604(Alliance)試験で示された。研究の成果は、JAMA誌2017年1月3日号に掲載された。第3世代ビスホスホネート製剤であるゾレドロン酸は、多発性骨髄腫や固形がん骨転移の疼痛や骨格関連事象を抑制し、忍容性も全般に良好であるが、顎骨壊死、腎毒性、低カルシウム血症などのリスク上昇が知られている。標準的な投与間隔は4週とされるが、これは経験的に定められたもので、さまざまな投与法の検討が進められているものの、至適な投与間隔は確立されていないという。間隔の長い投与法を非劣性試験で評価 CALGB 70604(Alliance)は、がん患者の骨転移の治療において、ゾレドロン酸の投与間隔を12週に延長した治療アプローチの、従来の4週間隔の投与法に対する非劣性を検証する非盲検無作為化第III相試験(米国国立がん研究所[NCI]などの助成による)。 対象は、年齢18歳以上、1つ以上の骨転移を有する転移性乳がん、転移性前立腺がん、多発性骨髄腫で、全身状態(ECOG PS)0~2の患者であった。被験者は、ゾレドロン酸を12週ごとまたは4週ごとに静脈内投与する群に無作為化に割り付けられ、2年間の治療が行われた。主要評価項目は、2年時までの1つ以上の骨格関連事象の発生とし、群間の絶対差7%を非劣性マージンとした。 骨格関連事象は、臨床的骨折(有症状患者の評価時に同定された骨折、偶発的に見つかった骨折は除外)、脊髄圧迫(画像評価を要する神経学的障害、背部痛、これら双方)、骨への放射線照射(疼痛を伴う骨病変への緩和的照射、骨折や脊髄圧迫の治療または予防のための照射など)、骨関連手術(差し迫った骨折の予防や、病的骨折および脊髄圧迫の治療を目的とする外科的手技)と定義した。 2009年5月~2012年4月に、米国の269施設に1,822例が登録され、12週投与群に911例、4週投与群にも911例が割り付けられた。骨格関連事象の2年発生率:28.6 vs.29.5% ベースラインの全体の年齢中央値は65歳、女性が53.8%(980例)を占めた。乳がんが855例、前立腺がんが689例、多発性骨髄腫は278例で、795例が試験を完遂した。 2年時までに1つ以上の骨格関連事象を経験した患者の割合は、12週投与群が28.6%(253例)、4週投与群は29.5%(260例)であった。リスク差は-0.3%(95%信頼区間[CI]:-4~∞)であり、12週投与群の4週投与群に対する非劣性が確認された(非劣性検定p<0.001)。 3つの癌腫とも、両群間に骨格関連事象の発生率の差はみられなかった(乳がん 群間差:-0.02、99.9%CI:-0.13~0.09、p=0.50、前立腺がん:0.02、-0.10~0.14、p=0.59、多発性骨髄腫:0.06、-0.12~0.24、p=0.14)。 疼痛スコア(簡易疼痛調査票)、PS(ECOG)、顎骨壊死の発生(12週投与群:9件[1.0%]、4週投与群:18件[2.0%]、p=0.08)、腎機能障害についても、両群間に差を認めなかった。また、骨格罹患率(骨格関連事象の年間平均発生数)は両群とも同じであった(0.4、中央値:0、IQR:0~0.5)。  骨代謝回転のマーカーであるC末端テロペプチド値(553例、2,530サンプル)は、試験期間を通じて12週投与群のほうが高かった。 著者は、「ゾレドロン酸の投与間隔を12週に延長した治療アプローチは、がん患者の骨転移の治療選択肢として許容される可能性がある」と指摘している。

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多発性骨髄腫の1次治療、ボルテゾミブ追加で予後改善/Lancet

 新規診断多発性骨髄腫患者の治療において、プロテアソーム阻害薬(PI)と免疫調節薬(IM)を含む3剤併用療法は、従来の標準治療に比べ予後を改善し、リスクベネフィット・プロファイルも許容範囲内であることが、米国・Cedars-Sinai Samuel OschinがんセンターのBrian G M Durie氏らが実施したSWOG S0777試験で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2016年12月22日号に掲載された。米国の新規診断多発性骨髄腫の標準治療は、レナリドミド+デキサメタゾンである。PIであるボルテゾミブとIMであるレナリドミドは、異なる作用機序による相乗効果が確認され、デキサメタゾンとの3剤併用療法の第I/II相試験では、未治療の多発性骨髄腫患者において高い有効性と良好な耐用性が報告されている。ボルテゾミブの上乗せ効果を無作為化試験で評価 SWOG S0777は、自家造血幹細胞移植に同意していない未治療の多発性骨髄腫患者の治療において、標準治療へのボルテゾミブの上乗せ効果を評価する非盲検無作為化第III相試験(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成による)。 対象は、年齢18歳以上、測定可能病変(血清遊離軽鎖の評価で測定)を有し、臓器障害(CRAB基準:高カルシウム血症、腎機能障害、貧血、骨病変)がみられ、全身状態(ECOG PS)が0~3、ヘモグロビン濃度≧9g/dL、好中球絶対数(ANC)≧1×103/mm3、血小板数≧8万/mm3の患者であった。 被験者は、初回治療としてボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(VRd)を投与する群またはレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)を投与する群に無作為に割り付けられた。VRd群は8サイクル(1サイクル21日)、Rd群は6サイクル(1サイクル28日)の治療が行われた。 2008年4月~2012年2月に、139施設に525例が登録され、VRd群に264例、Rd群には261例が割り付けられた。VRd群では有効性は242例、毒性は241例、奏効は216例で、Rd群ではそれぞれ229例、226例、214例で解析が可能であった。PFS、OSが有意に改善 ベースラインの背景因子は、Rd群で女性が多く(37 vs.47%)、年齢が高かった(65歳以上の割合:38 vs.48%)が、これら以外は両群でバランスがとれていた。 主要評価項目である無増悪生存(PFS)期間中央値は、VRd群が43ヵ月であり、Rd群の30ヵ月に比べ有意に優れた(層別化ハザード比[HR]:0.712、96%信頼区間[CI]:0.56~0.906、片側検定p=0.0018)。 副次評価項目である全生存(OS)期間中央値も、VRd群が75ヵ月と、Rd群の64ヵ月に比し有意に良好であった(HR:0.709、95%CI:0.524~0.959、両側検定p=0.025)。 全奏効率(部分奏効[PR]以上)は、VRd群が81.5%(176/216例)、Rd群は71.5%(153/214例)であった(p=0.02)。このうち完全奏効(CR)以上は、それぞれ15.7%(34/216例)、8.4%(18/214例)であった。奏効期間中央値は、VRd群が52ヵ月、Rd群は38ヵ月であった(HR:0.695、両側検定p=0.0133)。 Grade 3以上の有害事象の発現率は、VRd群が82%(198/241例)、Rd群は75%(169/226例)であった。予想されたとおり、Grade 3以上の神経毒性はVRd群のほうが高頻度であった(33 vs.11%、p<0.0001)。有害事象による治療中止の割合は、VRd群が23%(55例)、Rd群は10%(22例)であった。2次原発がんは、20例に認められた(両群10例ずつ)。治療関連死は両群ともみられなかった。 著者は、「これらの知見は、3剤併用療法による1次治療の意思決定に、重要な情報をもたらす可能性がある」としている。

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武田薬品 肺がん、血液腫瘍のポートフォリオ拡充

 武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とARIAD Pharmaceuticals, Inc. (本社:マサチューセッツ州ケンブリッジ、以下「ARIAD社」)は、2017年1月9日(米国時間1月8日)、武田薬品がARIAD社の発行済株式のすべてを1株当たり24.00米ドル(企業価値では総額約52億米ドル)で、現金により取得し、ARIAD社を買収することについて合意したことを発表。本買収は両社の取締役会にて承認されており、競争法上のクリアランス等の手続きを経た後、2017年2月末までに完了する予定。 ARIAD社の買収により、武田薬品は、オンコロジーポートフォリオを拡充する、ターゲットを絞った2つの革新的な治療薬を獲得することになる。臨床試験段階の薬剤であるbrigatinibは、遺伝的要因を有する非小細胞肺がん患者に対してグローバルに使用される、画期的な治療薬になりうるものと期待がかかる。また、慢性骨髄性白血病および特定の急性リンパ性白血病を対象とする治療薬であるIclusigの獲得で、武田薬品の血液がん分野の強固なフランチャイズが拡大する。 Iclusigは上市済みであり、売上伸長の持続が見込まれていることから、ただちに武田薬品の売上収益に貢献する。臨床試験段階の薬剤であるbrigatinibは年間10億米ドルを超える売上を達成できるポテンシャルを有しており、売上収益に長期的に貢献する。brigatinib は2017年の前半に米国にて承認される見込み。また、Iclusigやbrigatinibのみならず、ARIAD社が有する標的キナーゼに関する専門技術は臨床応用に通じるトランスレーショナル・サイエンスと結びついており、さらなる長期的な貢献をもたらすパイプラインを生み出す可能性も期待できるという。武田薬品工業ニュースリリースはこちら

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循環器内科 米国臨床留学記 第16回

第16回 内科系フェローシップ選考の実際(前編)明けましておめでとうございます。今年も、臨床留学中の日本人医師として、日々のことや米国の循環器内科の最新事情などをお伝えしていきます。新年最初は、内科系のフェローシップ選考について書いてみたいと思います。米国では、内科のレジデンシー3年目の夏にフェローシップの選考が行われます。毎年7月頃から応募が始まり、12月にマッチングの発表があります。現在、内科のサブスペシャルティーのフェローシップには、循環器内科、内分泌内科、消化器内科、老年科、血液内科、血液/腫瘍複合プログラム、緩和医療、感染症内科、腎臓内科、腫瘍内科、呼吸器・集中治療、リューマチ膠原病内科があります。面白いことに、神経内科は内科のサブスペシャルティーではありません。神経内科医になるには、医学生の段階で3年間の内科のレジデンシーではなく、4年間の神経内科に応募しなければなりません。具体的には1年間のpreliminaryと呼ばれる内科インターンを行い、その後3年間の神経内科のトレーニングを行います。米国人に聞いても、なぜこういう区分になっているかはわからないと言っていました。このpreliminaryという1年間の内科のトレーニングは、麻酔科、眼科などに進むレジデントも経験しなければなりません。さて、このフェローシップの応募ですが、毎年の詳細な統計が発表されています。2015~16年のデータによると、応募者数がポジションを上回っている(倍率が1.0倍以上)のは消化器、循環器、血液腫瘍内科、呼吸器・集中治療、リューマチ膠原病などです。逆に、腎臓、感染症内科などは、ここ数年定員割れの状態が続いており、内科のレジデンシーを修了していない外国人を受け入れているプログラムもあるようです。一番人気は消化器内科で、466人に対して718人の応募があったようです。ちなみに循環器には、844人のポジションに対し1,108人の応募者がいたようです。選考する側は下記のような項目を使って、候補者の選別を行います。米国医学部卒業/外国医学部卒業出身大学レジデンシープログラム循環器フェローシップについては、米国の医学部の卒業者が93%の割合でポジションを得ている(マッチ)一方で、われわれのような外国の医学部卒業者のマッチ率は62%でした。つまり、外国の医学部を卒業しているというだけで、かなりのハンデがある一方、米国医学部卒業者が循環器のフェローシップに進むこと自体は、さほど難しいことではないと思われます。また、出身大学やレジデンシープログラムも重要で、Cleveland Clinic、 Stanford大学、Columbia大学などの医学部やレジデンシー出身だと、優秀と判断されて、面接に呼ばれる確率が上がります。USMLEの点数USMLEは医学生がレジデンシーとしての資格を得るために必要なテストです。USMLEは日本の国家試験と異なり、USMLEをすべてパスしてもレジデントを1~2年修了しない限り、米国医師免許を持てません(つまりUSMLEの合格=米国医師免許ではないということです)。この点数が良ければ優秀と判断され、レジデンシーの際はUSMLEの点数がとくに重要ですが、フェローの選考でもUSMLEは重要で、点数による足切りも行われます。ビザの有無米国に滞在するのにビザが必要なことは、それだけで不利になります。ビザ保有者をまったく取らないというプログラムもたくさんあります。USMLE、ビザ、米国医学部出身かどうか、卒業年度などの項目は、回答がありかなしか、または数字(点数)ですから、コンピューター上でプログラムが条件を絞れば、候補者を選別することが容易です。われわれのいるカリフォルニア大学アーバイン校(UCI)のプログラムでは、外部の候補者向けに3つのポジションがあり、そこに400人程度の応募があるので、すべての応募者に目を通すのは不可能です。そこで、「USMLEの点数が230点以上」、「米国人(ビザ不要)」、「卒業後○年以内」などの条件を付けて、候補者を100~200人に減らし、そのうえで書類を見ていく作業に入ります。ですから、外国医学部卒業、ビザありなどの条件があると、いくら研究歴などにアピールする材料があっても、書類すら見てもらえない可能性があるわけです。次回は、実際の面接からマッチングの発表までの過程を取り上げたいと思います。

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第3回 東京医科歯科大学「がんを考える」市民公開講座【ご案内】

 東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍センター、同院腫瘍化学療法外科、同大学院がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン、同大学院応用腫瘍学講座は、2017年1月15日(日)に、第3回「がんを考える」市民公開講座を開催する。本講座は、地域がん診療連携拠点病院である同院が活動の一環として行っている、がんに関するさまざまなテーマで開催する公開講座の3回目となる。今回は「一緒に考え、選び、支えるがん治療」をテーマに、さまざまな職種ががん患者と家族を支える窓口について、広く知ってもらうための内容になっており、各種ブース展示や体験コーナーなど、楽しく学べる企画が多数予定されている。 開催概要は以下のとおり。【日時】2017年1月15日(日)《セミナー》13:00~16:30《ブース展示》12:00~17:00【場所】東京医科歯科大学 M&D タワー2F 鈴木章夫記念講堂〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45現地キャンパスマップはこちら【参加費】無料(※参加申し込み不要)【テーマ】一緒に考え、選び、支えるがん治療【予定内容】《セミナー》13:00~16:30 鈴木章夫記念講堂司会:石川 敏昭氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍化学療法外科)13:00~13:10 開会挨拶 三宅 智氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍センター センター長)13:10~13:30 講演1 がん治療を「選ぶ」ためのヒント 石黒 めぐみ氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍化学療法外科)13:30~14:10 情報提供 あなたのがん治療に必要な「支える」は? 《座長》  本松 裕子氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍センター 緩和ケア認定看護師) 《パネリスト》  橋爪 顕子氏(同院 がん化学療法看護認定看護師)  安藤 禎子氏(同院 皮膚・排泄ケア認定看護師)  侭田 悦子氏(同院 皮膚・排泄ケア認定看護師)  高橋 美香氏(同院 医療連携支援センター医療福祉支援室 退院調整看護師)  山田 麻記子氏(同院 がん相談支援センター 医療ソーシャルワーカー)  坂下 千瑞子氏(同院 血液内科)14:10~14:30 医科歯科大のがん治療 update(1) 整形外科「骨転移専門外来」をご活用ください! 佐藤 信吾氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 整形外科)14:30~14:50 医科歯科大のがん治療 update(2) 咽頭・食道がんの低侵襲治療~大酒家のためのトータルケア 川田 研郎氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 食道外科)14:50~15:10 休憩15:10~15:50 講演2 がんを病んでも地域で暮らす~かかりつけ医と在宅医療のすすめ 川越 正平氏(あおぞら診療所 院長)15:50~16:25 講演3 正しく知ろう!「緩和ケア」 三宅 智氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍センター センター長)16:25~16:30 閉会挨拶 植竹 宏之氏(東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍化学療法外科 科長[教授])《ブース展示》 12:00~17:00 講堂前ホワイエ■がんと栄養・食事 (東京医科歯科大学医学部附属病院 臨床栄養部)■お口の楽しみ、支えます (東京医科歯科大学歯学部 口腔保健学科)■ウィッグ・メイクを楽しもう! (アプラン東京義髪整形/マーシュ・フィールド)■在宅治療の味方 皮下埋め込みポートって何? (株式会社メディコン)■がん患者さんの家計・お仕事に関するご相談 (特定非営利活動法人 がんと暮らしを考える会)■がん患者と家族へのピアサポートの紹介 (特定非営利活動法人 がん患者団体支援機構)■がん相談支援センター活用のすすめ (東京医科歯科大学医学部附属病院 がん相談支援センター)■「もっと知ってほしい」シリーズ冊子 (認定NPO法人 キャンサーネットジャパン)■「看護師」にご相談ください~一緒に解決の糸口を探しましょう~ (東京医科歯科大学医学部附属病院 専門・認定看護師チーム)【お問い合わせ先】東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍センター〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45TEL:03-5803-4886(平日 9:00~16:30)【共催】東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍センター東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍化学療法外科東京医科歯科大学大学院 がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン東京医科歯科大学大学院 応用腫瘍学講座【協力】認定NPO 法人キャンサーネットジャパン【後援】東京医科歯科大学医師会東京都医師会/文京区/東京都第3回 東京医科歯科大学「がんを考える」市民公開講座 詳細はこちら(PDF)

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早期診断が重症化を遅らせるゴーシェ病

 11月29日、サノフィ株式会社は、都内において「ゴーシェ病」に関するメディアセミナーを開催した。セミナーでは、疾患の概要ならびに成人ゴーシェ病患者の症例報告が行われた。ゴーシェ病とは、ライソゾーム病の1つで、先天性脂質代謝に異常を起こすまれな疾患である。小児から成人まで、あらゆる年齢で発症する可能性があり、肝脾腫、貧血、出血傾向、進行性の骨疾患など重篤な全身性の症状を引き起こす。脾腫が触れ、血小板減少がみられたら想起して欲しい はじめに井田 博幸氏(東京慈恵会医科大学 小児科学講座 主任教授)が、「ゴーシェ病の診断と治療」と題し、疾患概要について説明を行った。 ゴーシェ病は、ライソゾーム病の1種であり、疫学的にはユダヤ人で多く報告されている(450~4,000人に1人)。わが国では、50~100万人に1人と非常にまれな疾患であるが、進行性かつ重症化する例が多い疾患であるという。 病型は、慢性非神経型のI型、急性神経型のII型、亜急性神経型のIII型の3型に分類され、とくに乳児に発生するII型は予後不良となる。わが国では、この3形態がほぼ同等数で発症している(他国では90%以上がI型発症)。 主な症状としては、肝脾腫、腹部膨満、貧血、出血傾向などの全身症状、ゴーシェ細胞の骨髄浸潤、骨量減少、骨壊死などの骨症状、精神運動発達遅滞・退行、後弓反張、咽頭痙攣などの神経症状(II型、III型)がある。 そして、診断では、スクリーニング検査として血液検査(血小板減少やヘモグロビン値低下)、画像診断(MRI所見で骨髄のまだら様所見など)、骨髄穿刺(ゴーシェ細胞の確認)が行われ、GBA(グルコセレブロシダーゼ)活性測定検査で活性低下、遺伝子検査で変異が確認されれば確定診断となるが、遺伝子検査は施設数の都合でほとんど行われていない。乳幼児発症例では、重症例が多いために疾患に比較的気付きやすいが、成人発症例では血液検査での血小板減少などで気付く場合が多い。「もし外来で肝脾腫や血小板減少を診断したら、本症も想起して欲しい」と井田氏はいう。 本症の治療としては、酵素補充療法と基質合成抑制療法が主に行われている。酵素補充療法では、イミグルセラーゼ(商品名:セレザイム)とベラグルセラーゼ(同:ビプリブ)の両剤が保険適用となっており、患者は2週間ごとに点滴を受ける。効果としては、肝脾腫の改善、貧血症状の改善、骨痛の改善などが認められる。たとえばイミグルセラーゼの効果をみてみると、肝脾腫では24週くらいから減少が認められ、96週時点で平均減少率は肝臓31%(n=15)、脾臓59%(n=16)となった。また、血液についてヘモグロビン値は、24週で平均値が12.2g/dLまで改善し、以降、400週以上にわたり良好な状態を維持しているほか、血小板数も16週で平均値が正常範囲16.1×104/mm3に達し、同じく400週以上にわたり良好な状態を維持している1)。 基質合成抑制療法は、エリグルスタット(同:サテルガ)が保険適用となっており、こちらは経口薬として同じく肝脾腫の改善、貧血症状などを改善する。その他、中枢神経症状の治療に向けて、シャペロン療法の研究が進められている。 最後に井田氏は、「ゴーシェ病は、多彩な症状を示すために、診断が遅れ、その結果病態が進行することがある。本症には、治療法があるので、早期診断、早期治療の意義をくんでもらいたい」とレクチャーをまとめた。ゴーシェ病の早期診断のために 次に原田 浩史氏(昭和大学藤が丘病院 血液内科 准教授)が、「血液内科が経験した成人ゴーシェ病患者」と題し、症例と血液内科の視点から本症の診断ポイントなどを解説した。 症例は、3歳でゴーシェ病(III型)を発症し、18歳のときに脾腫で受診した女性。このときに脾臓を摘出し、経過観察では骨病変が進行傾向であり、イミグルセラーゼ投与前は肝臓触知、両側難聴、両眼の外転障害、股関節痛の歩行障害、高γグロブリン血症など多彩な症状を呈していた。 その後、イミグルセラーゼ投与後、肝腫大、臨床検査所見の改善がみられたが、脾臓摘出のために大腿骨骨折などの骨病変の進行は続いた。早期に治療介入がなされていれば、虚血性骨壊死のリスクを低下させる2)ことが示唆された。 次に血液内科における、本症診療の現状について説明した。全世界の血液内科医/腫瘍内科医(n=406)に肝脾腫や血小板減少などの一定の症例を示し、どのような疾患を想起するかアンケートをとったところ、本症想起はわずか20%しかなかったという。多くは、白血病、リンパ腫を想起し、血液内科でも見逃し例が多いのではないかと示唆を与えた。実際、脾腫と血小板減少で血液内科を受診した成人男性196例を対象とした本症有病数調査によれば、7例(3.6%)がゴーシェ病と診断されたという3)。 最後に原田氏は、「ゴーシェ病は血液疾患と症状が似ているために、まだ診断されずにいる患者も推測される。患者に脾腫と血小板減少の症状がみられたら本症を考慮し、早期診療につなげてもらいたい。血液内科医の役割は重要である」とレクチャーを終えた。(ケアネット 稲川 進)参考文献1)井田博幸ほか. 小児科診療. 2013;76:1325-1334.2)Mistry PK, et al. Br J Haematol. 2009;147:561-570.3)Motta I, et al. Eur J Haematol. 2016;96:352-359.関連サイトLysoLife (ライソライフ)  参考サイト希少疾病ライブラリ ゴーシェ病

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