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准教授 高橋 寛先生の答え

クリニックレベルでできる診察のポイントや紹介時の注意点など先生の記事大変勉強になりました。特に「主訴だけで判断すると危険です。他院で診断を受け、紹介状を持って来院する患者に関しては、その診断結果を鵜呑みにしないよう心掛けています。「単に腰痛 だから整形外科」と安易な診断を受けている方も多いのですが、よく診察してみると、婦人科、循環器系の病気であることが結構あります。」というくだりはハットしました。私の病院も腰痛患者を大きな病院へ紹介することが多々あります。精密な検査はできないまでも、クリニックレベルでできる診察のポイントや紹介時の注意点などがあれば是非教えて頂きたいと思います。宜しくお願いします。とにかく触診することです。60歳以上の方で、糖尿病、高血圧の方は多数おられます。下肢痛がひどい方の場合、血流障害があれば、下肢の皮膚温が低下しています。また必ず足背動脈の拍動はチェックすべきです。下肢の疼痛、しびれに関して、血流障害と腰椎病変が両方関与していることもままあります。手術をしたのち、残存した症状が血流障害の可能性もあります。私は何度も痛い目に遭っています。例えば76歳男性,糖尿病、高血圧の治療中の方でした。ABI正常値、足背動脈も蝕知可能、MRIではL5/Sの狭窄あり、S1神経根ブロックは有効でしたので内視鏡下手術を行いました。術後短期間は症状改善したようですが、下肢のしびれが再燃し、下肢の造影CTを行った所、立派なASOでした。術前に糖尿病科の医師に血流障害について質問したところ大丈夫と言われて鵜呑みにした結果です。最近では糖尿病、透析患者にはABIに加えTBIも検査しています。超音波骨折治療法について貴院は超音波骨折治療法の実施施設とのことですが、症例数と成績を教えていただけないでしょうか?また、この治療法は使える範囲が決まっていますが、仮にその範囲制限を考えなかった場合、範囲外の症例にも活用できそうなのでしょうか?症例数は把握しておりませんが多数行っております。成績は明らかに有効だと思います。制限が無ければ、新鮮骨折、骨切り手術、骨移植術などに対しての適応があれば良いと思います。(ヤンキース時代、松井選手が橈骨遠位端骨折に対してやってましたよね?)東邦での研修の改善ポイントについて東邦大学での研修についてお聞きします。当然良いところばかりではなく、改善する必要があることも多いと思います。高橋先生が感じる、ここは改善しなければ、と思っていらっしゃることがありましたら教えてもらいたいです。あくまで整形外科の事ですが、もっとじっくりと研修医相手に系統立てた講義をする時間を作るべきだと思います。これは研修医の先生へのお願いです。我々も人間です。興味を持ってぶつかってきてくれる人には、何でも見せるし、頑張ってお付き合いします。後期研修について現在、市中病院で研修している卒後1年目の者です。後期研修は大学でと思っております。東邦大学さんの雰囲気のよさが大変分かり参考になりました。ただ、よその大学出身でも、東邦大出身の先生と同じように扱っていただけるのでしょうか?また、現在東邦さんにいる後期研修医の中に他大学出身の先生は何割くらいいらっしゃるのでしょうか?差し支えなければ教えていただけると幸いです。正確な数は把握していないのでお答えできません。しかしながら東邦大学は、他大学の出身だからといって差別はしておりません。同等に扱っているはずです。私の部下にも他大学出身の医師がおりますが、脊椎外科の研修中であり、近日中に指導医を取得する予定です。他科にも他大学から入局し、講師以上になられている先生も多々おります。ストレスが腰痛につながるケースについて研修医なので質問が拙いかも知れませんが許して下さい。先生の記事の中にストレスが腰痛につながるケースがあるとありましたが、その症例を見分けるポイントはあるのでしょうか?ご教示宜しくお願いします。例えば、腰椎椎間板ヘルニア疑いの患者の場合です。通常はSLRテストをベッド上で行うはずです。これを疑わしい場合には、患者が座った状態で、膝関節を徐々に何気なく持ち上げます。すると本当にヘルニアの患者であれば体をのけぞらせます。これをflip testと言います。心理テストを行う事もあります。診察所見をとり、患者と話をし、画像所見と一致すれば問題ありませんが、違和感を感じた場合には医者同士で相談するのも1つの手でしょう。奇形性脱臼について出生時にすでに完全に脱臼している、奇形性脱臼についてうかがいます。治療が困難な症例だと思いますが、先端の臨床研究では何かしら研究は進んでいるのでしょうか?またこのような患者の場合、人工関節を入れることが可能なのでしょうか?身近に聞ける医師がいないため、お聞きしたいと考えました。宜しくお願いします。ごめんなさい、先天性脱臼の研究については門外漢です。しかしながら、股関節脱臼、膝蓋骨脱臼、膝関節脱臼例の経験は当科でありますが、人工関節を入れていますよ。カイロプラクティックについて腰痛は専門外なので、素人質問になって恐縮です。小さな医院で内科をやっている町医者です。腰痛持ちの患者さんから、病院で診てもらうのが良いのか?カイロプラクティックに通うのが良いのか?と質問を受けることが多々あります。もちろん病院で診察してもらうことを進めるのですが、近所に、米政府の公認の「Doctor of Chiropractic」という資格を持っているカイロプラクティック師がいるらしく、整形外科医よりもそちらの方が専門的なのでは?と聞かれ、答えに困っています。何か明確に説得する方法はないものでしょうか?ご教示お願いします。私が留学した12年前にも、アメリカでも民間療法については問題視されておりました。単なる腰痛であれば、マッサージによって局所の血流が改善したり、筋緊張が緩和されて良いこともあります。しかしながら高齢者で骨粗鬆症がある場合、外傷が無くても脊椎圧迫骨折を来すことはままあります。脊柱の変形を力任せに引っ張っても矯正できるものではありません。よく骨盤牽引をすると、椎間板腔が拡がったり、脊柱の側弯が矯正されると勘違いされている患者さんもおられます。あくまで牽引は、筋緊張を和らげるために行っているものです。整形外科をやっておりますと、民間療法に行った後、症状がかえって悪くなり、受診される方を見受けます。私たち、整形外科で完全に痛みが取れないため民間療法に行く方もおられるでしょうが、少なくとも一度は整形外科を受診し、病態、骨質等を診察、評価されることをすすめます。やさしい手術について記事拝見しました。常に新しいものを取り入れようとしているお姿感服いたします。先生が駆け出しのころと、今とで一番変わった手術、術式を挙げるとしたら何があるでしょうか?できれば患者にとって最もやさしくなった手術を知りたいです。小生、とある田舎で老人相手にクリニックやっております。腰痛患者は総合病院におくりますが、高齢の方は大きい病院に行きなさいと言うと、怖がってなかなか行きません。「●●手術は、昔はこんなに大変だったけど、今は●●することで簡単になったんだよ。だからあなたの場合もよくなるよ、安心して大きい病院で診てもらいなさい。」と言って元気付けて不安を取り除きたいと考えております。宜しくお願いします。腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症に対する手術だと思います。内視鏡を用いた方法ですと通常、翌日には離床できます。また最近、全国的に普及している棘突起縦割式の除圧術も術後疼痛が少なく、術後2,3日で離床が可能です。とにかく私が医師になった20年以上前には術後2週間の安静は普通でした。高齢の方は臥床期間が長いと、誤嚥性肺炎、褥瘡、認知症、筋力低下など様々な合併症を生じます。なるべく痛みの少ない手術を高齢者にはする事が肝心です。また最近固定術もMIS(Minimally invasive surgery)といってなるべく侵襲の少ない方法を様々検討しております。早ければこれも翌日離床可能です。私どもも、どの方法が優れているか、現在検証中です。先天的?な脊柱管の形態画像診断をしている放射線科医です。「腰痛精査」といった依頼で、腰椎 MRI を読影することが多いです。画像所見そのものにはあまり意味はないと考え、依頼内容に関連する所見を中心にレポートに列挙し、「症状に合うものを選んでください」とという気持ちでいます。ところで質問なのですが、脊柱管の狭さ、という観点から見ると、椎間板や黄色靭帯などと並んで、 先天的?な脊柱管の形態も重要に思えます。椎弓根が短いというだけでなく、左右椎弓板のなす角度が狭いこともよく経験されます。自分なりに調べたのですが、あまり系統立てて検討した報告やコンセンサスのようなものを見つけることができませんでした。何か良い資料などがありましたら教えていただけないでしょうか。よろしくお願い申し上げます。(あまり重要なことでない、普通の教科書に載っている常識である、かもしれません。そうでしたらすいません。)先生のおっしゃる通りです。脊柱管が狭くても症状がない場合は治療の対象外であり、あくまで画像所見に見合った症状、症状に見合った画像所見があるかどうか整形外科医は判断すべきです。脊柱管狭窄症の分類には先天性(発育性脊柱管狭窄症)があります。古くはVerbiestの文献が有名です。J Bone Joint Surg36B 230-2371954,Orthop 、Clin North Am 6 : 177-196 1975などでしょうか?欧米人と、東洋人の我々ではかなり脊柱のアライメント、形態は異なります。そもそも脊柱管狭窄症自体が少ないと思います。日本人の正常例を報告した文献はあると思います。アメリカでは日本と異なりなかなか画像検査にも制限があります。今後先生が多数の症例から日本人の年代毎の形態評価など行い、発表されれば高く評価されるはずです。腰椎の形成術についてお世話になります。腰椎が潰れて歩行障害を生じている人に、椎体部分にプラスチックのようなものを入れ椎体を形成し、腰痛を緩和する手術があると聞きました。聖路加病院でやっているようですが、私は熊本ですが、地方でも一般的に普及してきている手術でしょうか?治療を希望している患者がいますのでお教えいただければ幸いです。経皮的椎体形成術は1984年にフランスで血管腫に対して初めて行われた術式ですが、近年、脊椎圧迫骨折に対しても行われています。椎体形成術には、骨セメント(PMMA),リン酸カルシウム骨セメント(CPC),自家骨、ハイドロキシアパタイトを用いた方法があります。骨セメントを用いた方法は、短時間で固まり、即効性があるため普及していますが、その一方、骨セメントの脊柱管内への漏出、固まる際に発生する熱、静脈塞栓等様々な問題点も抱えております。したがってもし放射線科医が行うのであれば、脊椎外科医と緊密な連携をとっている施設で行うべきでしょう。私どもの施設に、骨セメントを用いた椎体形成術後に馬尾障害を生じた患者が緊急搬送されてきた事もあります。どんな方法も、利点、欠点はあります。患者が納得できるように説明できる医師がぃる施設をお探しになるのが良いと思います。総括若い人には未来があります。是非、高い所を目指して頑張って下さい。頑張れば必ず周りが評価します。評価されれば余計に頑張りたくなります。また整形外科に興味のある方、是非、当科も選択肢の1つとして下さい。准教授 高橋 寛先生「人と交わり、先端を目指せ!-ある整形外科医の挑戦-」

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国内患者数は推定240万人 腰部脊柱管狭窄症患者の行動実態調査より

大日本住友製薬株式会社は10日、腰部脊柱管狭窄症の患者およびその疑いのある人の意識や行動実態を把握するための調査を実施し、その結果を発表した。調査は、40歳代以上の男女8万人を対象に行われた。その結果、人口構成比などを考慮して算出したところ、国内における腰部脊柱管狭窄症の推定患者数は約240万人(40歳以上人口の3.3%)いることがわかった。そのうち、腰部脊柱管狭窄症と診断されている患者は推定65万人(31.5%)とされる。最も特徴的な症状は、「しびれや痛みはしばらく歩くと強くなり、休むと楽になる」(64.5%)と「太ももからふくらはぎやすねにかけて、しびれや痛みがある」(63.2%)という回答からわかるように、「間欠跛行」である。しびれや痛みは、悩みとしても挙げられているように「歩くのが辛い」(16.9%)や、「長時間歩けない」(10.2%)といった回答があり、「外出しなくなった」(14.0%)「旅行やレジャーをしなくなった」(6.2%)など、患者自身の楽しみが奪われている傾向もうかがえた。また、生活面の困難だけでなく、精神的な苦痛を訴える声も少なからずあった。「消極的になった、非活動的になった、意気消沈」(2.8%)、「憂鬱になった、気分が重くなった、暗くなった」(2.3%)など精神面への影響もあらわれており、精神的な苦痛と捉えられる回答を合算すると15.3%に上った。症状に対する治療の意識は、「とても改善したい」が70.5%、「やや改善したい」が19.6%と、合わせて90%以上と極めて高かった。また、しびれや痛みの程度が強いほど、治療に対する意識が高いことも明らかになった。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.ds-pharma.co.jp/news/pdf/ne100910.pdf

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腰部脊柱管狭窄症、複雑な固定術実施率が5年間で約15倍に

米国で高齢者の腰部脊柱管狭窄症に対し、より複雑な固定術の実施率が、2002~2007年にかけて15倍に激増していることが明らかになった。米国オレゴン健康科学大学家庭医学部門のRichard A. Deyo氏らが、腰部脊柱管狭窄症で手術を受けた3万人超の高齢者について調べた結果、報告された。併せて、複雑な固定術は除圧術に比べ、術後重度合併症リスクが2~3倍に上ることも報告されている。JAMA誌2010年4月7日号発表より。米国高齢者3万2,000人の術式、術後合併症、コストを分析同氏らは、2002~2007年の米国高齢者向け公的医療保険「メディケア」の受給者データを、後ろ向きに分析した。そのうち2007年(1~11月)に腰部脊柱管狭窄症で手術を受けた3万2,152人について、術後合併症や病院へ支払った費用について調べた。手術については、(1)除圧術のみ、(2)単純固定術(椎間板1~2ヵ所、単一手術アプローチ)、(3)複雑固定術(椎間板3ヵ所以上、または複合前方・後方アプローチ)、の3段階に分類した。分析の結果、複雑固定術の実施率は、2002年の受給者10万人当たり1.3件から、2007年には同19.9件へと、約15倍に大幅増加したことがわかった。生命に関わる術後合併症リスク、複雑固定術は除圧術の約3倍術後合併症発症率は、生命に関わるものが、除圧術群が2.3%だったのに対し、複雑固定術群は5.6%だった。年齢や共存症、手術歴などについて補正を行った後、同合併症発症に関する、複雑固定術群の除圧術群に対するオッズ比は、2.95(95%信頼区間:2.50~3.49)だった。術後30日以内の再入院率についても、除圧術群7.8%に対し、複雑固定術群は13.0%で、補正後オッズ比は1.94(同:1.74~2.17)だった。補正後の病院へ支払った費用は平均で、除圧術が2万3,724ドルに対し、複雑固定術は8万888ドルに上っていた。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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脊椎管狭窄症をめぐる手術 vs 非手術の比較研究

Spine Patient Outcomes Research Trial(SPORT)は、全米11州13医療施設(脊椎専門クリニック)から集まった研修者によって立ち上げられたスタディで、脊椎診療に関する多方面からの研究を行っている。本論は同研究チームからの、脊柱管狭窄症をめぐる外科的治療 vs 非外科的治療の比較研究の報告。脊椎管狭窄症手術は広く行われているが、非外科的治療との効果の検証結果はこれまで示されていなかった。NEJM誌2008年2月21日号に掲載。外科的治療対象者を無作為コホートあるいは観察コホートに割り付け2年追跡比較研究は無作為化試験にて、13の脊椎専門クリニックの患者を対象に行われた。最低でも12週にわたる症状を訴え、脊椎管狭窄症の既往歴があり、画像診断で脊椎すべり症ではないと確認され外科的治療の候補となった患者を、無作為コホートもしくは観察コホートのいずれかに登録。治療は減圧術か一般的な非外科的治療が施された。主要評価項目は、36項目からなるQOL評価票SF-36(Medical Outcomes Study 36-item Short-Form General Health Survey6)を用いて身体的疼痛スコアと身体機能スコアを、および腰痛評価法で用いられるOswestry Disability Index(ODI)にて評価。6週、3ヵ月、6ヵ月、1年、2年の時点におけるスコアおよび指標が測定された。手術の治療効果が有意に高い各群の登録患者は、無作為コホート289例、観察コホート365例。2年時点において、手術群に無作為割り付けされた患者のうち、実際に手術を受けたのは67%。非外科的治療に割り付けられた患者も43%が手術を受けていた。無作為コホートの全例解析からは、対象者が割り付けられた治療を完結していない、あるいははじめから受けていないといった割合が高かったにもかかわらず、手術の治療効果が有意に高いことが示された。SF-36の身体疼痛スコアのベースラインからの変化の平均差は7.8(95%信頼区間:1.5~14.1)に上る。ただし身体機能スコアやODIに有意差はなかった。また両コホートを統合し因子を補正した上で行われたas-treated解析からは、3ヵ月時点まで、すべての主要評価項目について手術のほうが有意に優れていることが示され、その有意性は2年の時点まで保たれていた。研究チームは、「手術を受けた患者のほうが、非外科的治療患者よりすべての主要評価項目について有意な改善を示した」と結論づけている。(武藤まき:医療ライター)

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