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分子標的薬による術後アジュバントの意味【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第14回

第14回 ADAURA試験はpractice changingなのか:分子標的薬による術後アジュバントの意味1)Herbst RS, Tsuboi M, John T, et al. Osimertinib as adjuvant therapy in patients (pts) with stage IB-IIIA EGFR mutation positive (EGFRm) NSCLC after complete tumor resection: ADAURA. ASCO 2020, LBA 5.2)Hauschild A, et al. Long-term benefit of adjuvant dabrafenib + trametinib (D+T) in patients (pts) with resected stage III BRAF V600-mutant melanoma: Five-year analysis of COMBI-AD. ASCO 2020, abstract 10001.3)Joensuu H, Eriksson M, et al. Survival Outcomes Associated With 3 Years vs 1 Year of Adjuvant Imatinib for Patients With High-Risk Gastrointestinal Stromal Tumors; An Analysis of a Randomized Clinical Trial After 10-Year Follow-up. JAMA Oncol. 2020 May 29. [Epub ahead of print] 今年のASCOの目玉の1つ、完全切除NSCLC(病理病期Ib-IIIA)に対してオシメルチニブの術後補助化学療法を行ったADAURA試験。プラセボに対してプライマリエンドポイントである無存再発期間(RFS)をHR 0.17という見たことのない差でmetしたが、多くの議論が沸き上がっている。他がん腫の状況なども含め、論点を概説する。日常臨床を変えるには何が足りないか「OSを待つ必要がある」という意見も見掛けるが、完全切除のNSCLCに術後補助療法を行う目的は根治である。古くから5年生存が根治と見なされてきた経緯があるものの、近年術後再発した後の化学療法が非常に発達しているため、OSのみでは必ずしも根治の指標でない可能性がある。より厳密に根治率の改善を検証するためには長期DFS率が妥当と思われる。分子標的薬は根治をもたらすか:他がん腫での知見から今回用いられたのがオシメルチニブという分子標的薬であることには注意が必要である。他がん腫で術後補助療法に対して承認されている分子標的薬は、消化管間質腫瘍(GIST)に対するイマチニブ、悪性黒色腫に対するダブラフェニブ+トラメチニブの2レジメン。GIST:イマチニブの1年投与がプラセボに比して有意な無再発生存期間(RFS)を延長したが(HR 0.35)、OSは有意差を認めず(Dematteo RP, et al. Lancet. 2009;373:1097-1104.)。その後、high risk群を対象に3年間vs.1年間投与で前者が有意にRFSを延長した(Joensuu H, et al. JAMA. 2012;307:1265-1272.)。この発表はASCOでプレナリーとして報告されたものの、ディスカッサントからは内服中止後に再発が急増していることへの懸念が指摘された。ちょうど先頃、10年フォローアップの結果が報告された。RFSは統計学的には有意ではあるが最終的に両群の曲線が近づいている。またOSも現時点では有意に上回っているが、再発例のみの解析では再発後生存期間は同等とも報告されている。悪性黒色腫:StageIIIの悪性黒色腫を対象にダブラフェニブ・トラメチニブ併用とプラセボを比較したCOMBI-AD試験は、今回ASCOで長期成績が報告されたが(Hauschild A, #10001)、1年の投与終了後もRFSはほぼプラトーとなっていた(3/4/5年のRFS率はそれぞれ59/55/52%)。一見同じような印象を受けるドライバー変異を有するがん腫でも、それぞれの阻害剤に対する効果が異なるのだろうし、ダブラフェニブ・トラメチニブについては腫瘍免疫に対する影響も示唆されているようなので、こういった影響を考慮すべきなのかもしれない。つまり「分子標的薬で根治が得られるか」という疑問に対しては、まだ十分な答えがない状況である。EGFR陽性例でほかに参考になる知見同じ対象についてゲフィチニブがすでにDFS延長にもかかわらずOSで延長を示せなかったことから(CTONG1104試験、Wu YL, #9005)、GISTにおけるイマチニブのパターンをたどる可能性は否定できない。また、今回の解析では多くの患者がオシメルチニブ3年間投与の途中であり、イマチニブで見られた内服終了後の再発増加が認められるかは今後見ていく必要がある(ADAURAでも、よりハイリスクなStageIIIAのサブセットでは36ヵ月で再発が増えている“ようにも見える”)。なおCTONG1104試験で再発ハザード比の経時的変化を見た研究において、内服終了に近い15ヵ月前後から再発リスクが増加することも報告されている(Xu ST, IASLC 2017)。われわれのpracticeを変えるべきか現時点でpracticeを変えるにはまだ情報が不足しているという印象。一方で、HR 0.17というとんでもない数字がOSに反映される可能性は十分あるだろう。つまりGISTの試験のように「根治には十分寄与しないが、OSを延長する」ケースである。ただしこの結果が受け入れられるためには、「最終的にほとんどの症例が再発するのなら、OS延長も臨床的には意味があるのでは」という考え方の転換が必要になる。個人的には、こういった考えがコンセンサスとなるには時期尚早に感じられる。

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高悪性度神経内分泌肺がん術後補助療法、イリノテカン+シスプラチン vs.エトポシド+シスプラチン(JCOG1205/1206)/ASCO2020

 静岡県立静岡がんセンター呼吸器内科の釼持 広知氏は、高悪性度神経内分泌肺がん(HGNEC)の完全切除例に対するイリノテカン+シスプラチン(IP)療法とエトポシド+シスプラチン(EP)療法の無作為化非盲検第III試験(JCOG1205/1206)の結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で発表。IP療法は従来標準治療とされてきたEP療法に対して無再発生存期間(RFS)で優越性を示せなかった。 世界保健機関(WHO)は、小細胞肺がん(SCLC)または大細胞神経内分泌肺がん(LCNEC)をHGNECと分類している。SCLCのStage1では手術と術後の補助化学療法が標準治療とされ、無作為化比較試験で評価された術後補助化学療法レジメンはないものの、EP療法が標準治療と考えられている。一方で進展型SCLCに対する日本国内での第III相試験ではEP療法に対するIP療法の優越性が示されている。・対象:完全切除された病理StageI〜IIIAのHGNEC221例・試験群:エトポシド+シスプラチン 3週ごと最大4サイクル(EP群、111例)・対照群:イリノテカン+シスプラチン 4週ごと最大4サイクル(IP群、110例)・評価項目:[主要評価項目]RFS[副次評価項目]全生存期間(OS)、治療完遂率、有害事象(AE)発現率、重篤AE発現率、二次がん発生率 主な結果は以下のとおり。・RFS中央値は両群とも評価不能。3年RFS率はIP群が69.0%、EP群が65.4%であった(ハザード比[HR]:1.076、95%CI:0.666~1.738、片側検定p=0.6185)。・組織学別の3年RFS率は、SCLCではIP群66.5%、EP群65.2%で(HR:1.029、95%CI:0.544~1.944)、LCNECではIP群72.0%、EP群66.5%であった(HR:1.072、95%CI:0.517~2.222)。・病期別の3年RFS率は、StageIではIP群83.0%、EP群68.9%で(HR:0.641、95%CI:0.288~1.426)、StageII~IIIAではIP群53.1%、EP群61.6%であった(HR:1.487、95%CI:0.806~2.740)。・3年OS率はIP群が79.0%、EP群が84.1%であった(HR:1.539、95%CI:0.760~3.117、両側検定p=0.2275)。・4サイクル治療完遂率はIP群が72.7%、EP群が87.4%であった(p=0.0071)。・Grade2以上のAE発現率はIP群が81.7%、EP群が84.4%。重篤なAE発現率はIP群が1.8%、EP群が2.8%であった。 今回の結果を受けて剱持氏は「HGNEC完全切除例ではいまだEP療法が標準治療である」との見解を示した。

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小細胞肺がんに対するデュルバルマブ+tremelimumab+化学療法の成績(CASPIAN)/ASCO2020

 スペイン・Hospital Universitario 12 de OctubreのLuis G. Paz-Ares氏は、進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)の1次治療で免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-L1抗体デュルバルマブ、抗CTLA-4抗体tremelimumabと化学療法の併用と、デュルバルマブ+化学療法、化学療法の3群を比較した第III相試験「CASPIAN」の結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で報告した。同学会では、2つ目の実験群であるデュルバルマブ+tremelimumab+化学療法群の初回解析では全生存期間(OS)の有意な改善は認められなかったが、デュルバルマブ+化学療法では、11ヵ月追加した中央値25.1ヵ月の追跡結果においても、有意なOSの延長を示した。・対象:未治療のES-SCLC患者(WHO PS 0/1)、無症候性あるいは治療済みで安定している脳転移症例は許容・試験群: デュルバルマブ+エトポシド+シスプラチン/カルボプラチン(D+EP群) デュルバルマブ+tremelimumab+エトポシド+シスプラチン/カルボプラチン(D+T+EP群)・対照群:エトポシド+シスプラチン/カルボプラチン(EP群)・評価項目:[主要評価項目]OS[副次評価項目]無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、患者報告アウトカム(PRO)、安全性、忍容性 PFSの検定は、上記2つの試験群のOSの有意差が確認された場合に解析される。 主な結果は以下のとおり。D+T+EP vs.EP・OS中央値はD+T+EP群10.4ヵ月、EP群10.5ヵ月、2年OS率はEP群14.4%、D+T+EP群23.4%であったが、事前のp値設定≦0.0418を達成せず、統計学的有意差は認められなかった。・PFS中央値はD+T+EP群4.9ヵ月、EP群が5.4ヵ月であった。・奏効期間(DoR)はD+T+EP群5.2ヵ月、EP群が5.1ヵ月であった。・ORRはD+T+EP群が58.4%、EP群が58.0%であった。D+EP vs.EP・OS中央値はD+EP群が12.9ヵ月(95%CI:11.3~14.7)、EP群が10.5ヵ月(95%CI:9.3~11.2)でD+EP群で有意な延長が認められた(HR:0.75、95%CI:0.62~0.91、p=0.0032)。2年後OS率は、EP群14.4%に対してD+EP群22.2%であった。・PFS中央値はD+EP群が5.1ヵ月(95%CI:4.7~6.2)、EP群が5.4ヵ月(95%CI:4.8~6.2)であった(HR:0.80、95%CI:0.66~0.96)。・DoRはD+EP群共に5.1ヵ月であった。・ORRはD+EP群が67.9%、EP群が58.0%であった。・有害事象(AE)発現率はD+T+EP群が99.2%、D+EP群が98.1%、EP群が97%で、Grade3~4のAE発現率はD+T+EP群が70.3%、D+EP群が62.3%、EP群が62.8%であった。・免疫関連AEは、D+T+EP群が36.1%、D+EP群が20.0%、EP群が2.6%であった。 今回の結果についてPaz-Ares氏は「D+EP群が進展型小細胞肺がんの1次治療で新たな標準治療となることをよ支持している」との見解を示した。

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NSCLC1次治療、ニボルマブ・イピリムマブ併用の3年観察結果(Checkmate-227)/ASCO2020

 米国・エモリー大学のSuresh S. Ramalingam氏はNSCLCに対する1次治療としての抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法と化学療法(プラチナダブレット)との比較第III相試験・Checkmate-227 Part1の3年観察結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で発表。ニボルマブ・イピリムマブ併用療法は化学療法と比較してPD-L1発現の有無にかかわらず長期の効果を示したと報告した。・対象:未治療のPD-L1発現1%以上(Part1a)および1%未満(Part1b)のStageIVまたは再発NSCLCの初回治療患者(PS 0~1、組織型問わず)・試験群:ニボルマブ+イピリムマブ群(NIVO+IPI群)     ニボルマブ単剤群(TPS1%以上)(NIVO群)     ニボルマブ+化学療法群(TPS1%未満)(NIVO+Chemo群)・対照群:化学療法(組織型により選択)単独(Chemo群)・評価項目:[複合主要評価項目]高TMB(≧10/メガベース)患者におけるNIVO+IPI群対Chemo群の無増悪生存期間(PFS)、PD-L1発現(≧1%)患者におけるNIVO+IPI群対Chemo群の全生存期間(OS)[副次評価項目]高TMB(≧13/メガベース)かつPD-L1発現(TPS1%以上)患者におけるNIVO群対Chemo群のPFS、高TMB(≧10/メガベース)患者におけるNIVO+Chemo群対Chemo群のOS、PD-L1なしまたは低発現(TPS1%未満)患者におけるNIVO+Chemo群対Chemo群のPFS、そのほか奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、安全性など 主な結果は以下のとおり。・PD-L1発現1%以上の患者での3年OS率は、NIVO+IPI群が33%、NIVO群が29%、Chemo群が22%であった(NIVO+IPI群のChemo群に対するハザード比[HR]:0.79、95%信頼区間[CI]:0.67~0.93、NIVO群のChemo群に対するHR:0.90、95%CI:0.77~1.06)。・PD-L1発現1%未満の患者での3年OS率は、NIVO+IPI群が34%、NIVO+Chemo群が20%、Chemo群が15%であった(NIVO+IPI群のChemo群に対するHR:0.64、95%CI:0.51~0.81、NIVO+Chemo群のChemo群に対するHR:0.82、95%CI:0.66~1.03)。・PD-L1発現1%以上の患者での3年PFS率は、NIVO+IPI群が18%、NIVO群が12%、Chemo群が4%であった(NIVO+IPI群のChemo群に対するHR:0.81、95%CI:0.69~0.96、NIVO群のChemo群に対するHR:0.97、95%CI:0.83~1.15)。・PD-L1発現1%未満の患者での3年PFS率は、NIVO+IPI群が13%、NIVO+Chemo群が8%、Chemo群が2%であった(NIVO+IPI群のChemo群に対するHR:0.75、95%CI:0.59~0.95、NIVO+Chemo群のChemo群に対するHR:0.73、95%CI:0.58~0.92)。・PD-L1発現1%以上の患者での3年奏効率(ORR)は、NIVO+IPI群が38%、NIVO群が32%、Chemo群が4%であった。・PD-L1発現が1%未満の患者での3年ORR率は、NIVO+IPI群が34%、NIVO+Chemo群が15%、Chemo群が0%であった。・PD-L1発現1%以上の患者でのDoR中央値は、NIVO+IPI群が23.2ヵ月(95%CI:15.2~32.2)、NIVO群が15.5ヵ月(95%CI:12.7~23.5)、Chemo群が6.7ヵ月(95%CI:5.6~7.6)であった。・PD-L1発現1%未満の患者でのDoR中央値は、NIVO+IPI群が18.0ヵ月(95%CI:12.4~33.0)、NIVO+Chemo群が8.3ヵ月(95%CI:5.9~9.4)、Chemo群が4.8ヵ月(95%CI:3.7~5.8)であった。・Part 1aとPart 1bを統合した有害事象発現率はNIVO+IPI群が77%、Chemo群が82%、うちGrade3以上はそれぞれ33%、36%であった。 Ramalingam氏は、「免疫チェックポイント阻害薬の併用療法は、進行性NSCLCの1次治療での化学療法の頻度を減らしうる新規のオプションになる」との見通しを示した。

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PD-L1陽性肺がん1次治療、抗TIGIT抗体tiragolumabとアテゾリズマブの併用(CITYSCAPE)/ASCO2020

 スペイン・Hospital Universitario Insular de Gran CanariaのDelvys Rodriguez-Abreu氏は、PD-L1陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療に対する抗TIGIT抗体tiragolumabとアテゾリズマブ併用とアテゾリズマブ単剤を比較する無作為化二重盲検第II相試験CITYSCAPEの結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で発表。tiragolumabとアテゾリズマブの併用はアテゾリズマブ単独と比較してITT集団での奏効率(ORR)の向上と無増悪生存期間(PFS)の延長が認められたと報告した。 TIGIT(T-cell immunoreceptor with immunoglobulin and ITIM domains)は細胞傷害性T細胞やナチュラル・キラー細胞上に存在する免疫チェックポイント受容体。がん細胞はTIGITと結合することで免疫の攻撃を回避していることがわかっている。TIGITの発現はPD-L1の発現に関連しているとされ、とくに肺の腫瘍浸潤T細胞で多く発現することがわかっている。tiragolumabは抗TIGITモノクローナル抗体で、アテゾリズマブを併用することで高い抗腫瘍効果を示す可能性があると考えられている。・対象:TPS1%以上のPD-L1陽性StageIV NSCLC初回治療患者 135例・試験群:tiragolumab+アテゾリズマブ3週ごと(tiragolumab群、67例)・対照群:プラセボ+アテゾリズマブ3週ごと(プラセボ群、68例) 両群とも投与期間は病勢進行(PD)あるいは臨床的メリットが失われるまで投与・評価項目:[主要評価項目]ORR、PFS[副次評価項目]奏効持続期間(DoR)、全生存期間(OS)、患者報告アウトカム(PRO) 主な結果は以下の通り。・ITT集団でのORR はtiragolumab群37%、プラセボ群21%であった。・TPS≧50%のORRはtiragolumab群66%、プラセボ群24%であった。・TPS1〜49%のORRはtiragolumab群16%、プラセボ群18%であった。・ITT集団でのPFS中央値はtiragolumab群5.55ヵ月、プラセボ群が3.88ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.58、95%信頼区間[CI]:0.38~0.89)。・TPS≧50%のPFS中央値はtiragolumab群評価不能、プラセボ群が4.11ヵ月であった(HR:0.30、95%CI:0.15~0.61)。・TPS1〜49%のPFS中央値はtiragolumab群4.04ヵ月、プラセボ群が3.58ヵ月であった(HR:0.89、95%CI:0.53~1.49)。・全有害事象発現率はtiragolumab群99%、プラセボ群96%、重篤な有害事象発現率はtiragolumab群37%、プラセボ群35%であった。 Abreu氏は、「ORR、PFSの改善効果はTPS発現が50%以上のPD-L1陽性でより大きなものとなった。tiragolumab群の忍容性は良好で、安全性プロファイルはプラセボ群と同様。免疫関連の副作用はtiragolumab群のほうで多かったが、そのほどんとがGrade1~2で管理可能だった」と評した。

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扁平上皮肺がん、カルボプラチン+S-1導入療法後のS-1維持療法の有用性(WJOG7512L)/Cancer

 扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の導入療法後の維持療法について、S-1療法が有用である知見が報告された。近畿大学の田中 薫氏らによる第III相臨床試験「WJOG7512L試験」の結果、化学療法未施行の進行・再発扁平上皮NSCLC患者において、カルボプラチン+S-1導入療法後のS-1による維持療法は、支持療法(BSC)のみの維持療法と比較して有効であり忍容性も良好であることが認められたという。Cancer誌オンライン版2020年6月2日号の掲載報告。 研究グループは、化学療法未施行の進行・再発扁平上皮NSCLC患者を対象に、導入療法としてカルボプラチン(AUC5、1日目、3週ごと)+S-1(1回40mg/m2×2/日、3週ごと)併用療法を施行し、4サイクル後に進行しなかった患者をS-1+BSC群またはBSC群に無作為に割り付けた。 本試験の主な目的は、無増悪生存期間(PFS)に関してBSCに対するS-1+BSCの優越性を確認することであった。 主な結果は以下のとおり。・365例が登録され、347例が導入療法を受け、このうち131例が無作為化された(S-1+BSC群67例、BSC単独群64例)。・S-1+BSC群ではBSC単独群より進行のリスクが有意に低かった(ハザード比:0.548、95%信頼区間:0.374~0.802、p=0.0019)。・維持療法中のS-1による主な有害事象は、食欲不振、貧血、疲労などで、ほとんどは重症ではなかった。

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FDA、小細胞肺がんにlurbinectedinを承認

 FDAは、2020年6月15日、プラチナベース化学療法中/後に進行した転移のある小細胞肺がん(SCLC)の成人の治療について、lurbinectedin(Jazz PharmaceuticalsおよびPharmaMar)を迅速承認した。 この承認は、プラチナベース化学療法後に進行したSCLCの成人105例を対象とした、非盲検多施設単一群試験の単剤治療データに基づいている。この研究では、lurbinectedinの研究者評価の全奏効率は35%、奏効期間中央値は5.3ヵ月であった。lurbinectedinの頻度の高い(≧20%)治療関連有害事象は、白血球減少症、リンパ球減少症、疲労、貧血、好中球減少症、クレアチニン増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グルコース増加、血小板減少症、悪心、食欲低下、筋骨格痛、アルブミン減少、便秘 、呼吸困難、ナトリウムの減少、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの増加、嘔吐、咳、マグネシウムの減少、下痢であった。

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ペムブロリズマブ+化学療法による小細胞肺がん1次治療の結果は?(KEYNOTE-604)/ASCO2020

 米国・メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのCharles M. Rudin氏は、進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)に対する1次治療における化学療法へのペムブロリズマブ併用効果を比較するプラセボ対照無作為化二重盲検第III相試験KEYNOTE-604の結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で発表。化学療法単独に比べ、無増悪生存期間(PFS)は有意に改善するものの、全生存期間(OS)は有意差が示されなかったと報告した。・対象:期待余命3ヵ月以上で臓器機能が保持され、脳転移のない未治療のStage IVのES-SCLC患者、PS 0~1(453例)・試験群:ペムブロリズマブ200mg+化学療法(カルボプラチン/シスプラチン+エトポシド)、21日ごと4サイクル(ペムブロリズマブ群、228例)・対照群:プラセボ+化学療法(同上)(プラセボ群、225例)・評価項目:[主要評価項目]盲検下独立中央画像判定機関(BICR)評価によるPFS、OS[副次評価項目]奏効率(ORR)、奏効持続期間(DoR)、安全性 PFS優越性の閾値は、one-sided p=0.0048、OS優越性の閾値は、one-sided p=0.0128であった。 主な結果は以下のとおり。・ITT集団での中間解析のPFS中央値はペムブロリズマブ群4.5ヵ月、プラセボ群4.3ヵ月(ハザード比[HR]:0.75、95%信頼区間[CI]:0.61~0.91、p=0.0023)であった。・ITT集団での最終解析のPFS中央値はペムブロリズマブ群4.8ヵ月、プラセボ群4.3ヵ月(HR:0.73、95%CI:0.60~0.88)であった。・ITT集団での最終解析のOS中央値はペムブロリズマブ群10.8ヵ月、プラセボ群9.7ヵ月(HR:0.80、95%CI:0.64~0.98、p=0.0164)であった。・最終解析でのORRはペムブロリズマブ群70.6%、プラセボ群61.8%であった。・DoR中央値はペムブロリズマブ群が4.2ヵ月、プラセボ群が3.7ヵ月であった。・As treated集団での有害事象は、Grade 3/4はペムブロリズマブ群が76.7%であった。

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切除不能StageIII NSCLC、デュルバルマブ地固め療法のPD-L1発現別転帰(PACIFIC)/Ann Oncol

 PACIFIC試験では、化学放射線療法(CRT)後に進行しない切除不能なStageIII非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、デュルバルマブはプラセボと比較して生存(PFSおよびOS)を大幅に改善した。探索的分析である腫瘍細胞(TC)PD-L1発現別の結果を含む、調査期間中央値3.3ヵ月の追跡結果が発表された。・対象:CRT後に進行していない切除不能StageIII NSCLC患者・試験群:デュルバルマブ10mg/kg、2週ごと12ヵ月(473例)・対照群:プラセボ、2週ごと12ヵ月(236例)・評価項目:[主要評価項目]盲検独立中央評価委員会(BICR)判定によるPFS、OS[副次評価項目]死亡または遠隔転移までの時間、2回目の進行までの時間、安全性などCRTの1~42日後に、被験者はデュルバルマブとプラセボに2対1に無作為に割り付けられた。 主な結果は以下のとおり。・合計713例の患者が2:1に無作為に割り当てられ、709例が各群の治療を受けた(デュルバルマブ473例、 プラセボ236例)。・PD-L1評価可能症例は451例(63%)あった。その内訳は、TC≧25%以上35%、<25%は65%(<1% 33%、1〜24% 32%)であった。・PFSは(一次分析データカットオフ2017年2月13日)、すべてのサブグループで、プラセボと比較べ、デュルバルマブで改善した([TC≧25%]HR:0.41、95%CI:0.26〜0.65、17.8対3.7ヶ月、[TC<25%]0.59、0.43〜0.82、16.9対6.9ヵ月、[≧1%]0.46、0.33〜0.64、17.8対5.6ヵ月、[1%〜24%]0.49、0.30〜0.80、NR対9.0ヵ月、[

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EGFR陽性NSCLC脳転移例に対するオシメルチニブの有用性(OCEAN)/ASCO2020

 脳転移を有するEGFR変異陽性(T790M変異を含む)の非小細胞肺がん(NSCLC)に対するオシメルチニブの治療が、有用性を示したという報告が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で静岡県立静岡がんセンターの和久田 一茂氏より発表された。 本試験はWJOG臨床試験グループが実施した、2コホートの第II相シングルアーム試験(OCEAN試験/LOGIK1603-WJOG9116L)である。今回の発表はそのうち、T790M変異を有するコホートの解析結果である。・対象:第1/2世代のEGFR-TKIによる治療後に病勢進行を来たし、T790M変異が確認されたNSCLC症例。かつ、放射線による治療を受けていない、腫瘍径5mm以上の脳転移巣を有する症例・介入:オシメルチニブ80mg/日の投与・評価項目:[主要評価項目]PAREXEL評価を用いた脳転移巣の奏効率[副次評価項目]RECIST評価を用いた脳転移巣の奏効率。無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、無脳転移生存期間(BPFS)、安全性など※一般的なRECIST評価が10mm以上の腫瘍径の評価に用いられるのに対し、PAREXEL評価はより小径(5mm以上)の脳転移巣の評価に有用 主な結果は以下のとおり。・2016年10月~2019年7月に40例が登録された。年齢中央値は69歳、男性が30%、症候性の脳転移が20%、多発脳転移が77.5%であった。・PAREXEL評価による脳転移巣の奏効率は、66.7%(90%CI:54.3~79.1)であり、これは予め設定されていた奏効率の閾値を上回っていた。・RECIST評価による脳転巣の奏効率は、70.0%(95%CI:49.9~90.1)で、RECIST評価を用いた全奏効率は40.5%(95%CI:24.7~57.9)であった。・PFS中央値は7.1ヵ月(95%CI:3.4~13.6)であり、BPFS中央値は19.8ヵ月(95%CI:7.0~未到達)であった。・OSはまだ追跡期間が短く、その中央値は26.1ヵ月(95%CI:16.7~未到達)であった。・治療に関連する肺臓炎は、全Gradeで10.0%に、Grade3以上で2.5%に発現した。その他のGrade3以上の有害事象は10%未満だった。 最後に和久田氏は「本試験は放射線未治療の脳転移を有するEGFR T70M陽性NSCLCを対象にしたオシメルチニブの初めての試験であり、こういった背景を持つ症例へのオシメルチニブの有用性を示唆するものである」と述べた。

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アジアの肺がんのためのガイドライン、局所進行肺がんPan-Asian ESMOガイドライン【肺がんインタビュー】 第47回

第47回 アジアの肺がんのためのガイドライン、局所進行肺がんPan-Asian ESMOガイドライン出演:九州がんセンター 呼吸器腫瘍科 瀬戸 貴司氏アジアの肺がん治療の特性や現状に適合した初めてのガイドラインである、局所進行肺がんPan-Asian ESMOガイドラインが本年(2020年)1月、Annals of Oncology誌に発表された。このガイドラインはどう作られ、どう読み、どう活用するべきか、作成委員の一人である九州がんセンター瀬戸 貴司氏に聞いた。参考K Park, et al. Pan-Asian Adapted ESMO Clinical Practice Guidelines for the Management of Patients With Locally-Advanced Unresectable Non-Small-Cell Lung Cancer: A KSMO-ESMO Initiative Endorsed by CSCO, ISMPO, JSMO, MOS, SSO and TOS.An Oncol.2020;31:191-201P E Postmus, et al. Early and Locally Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer (NSCLC): ESMO Clinical Practice Guidelines for Diagnosis, Treatment and Follow-Up.Ann Oncol. 2017 Jul 1;28(suppl_4):iv1-iv21.

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FDA、EGFR変異陽性肺がんに対するラムシルマブとエルロチニブの併用の1次治療を承認/イーライリリー

 イーライリリーは、2020年5月29日、米国食品医薬品局(FDA)がEGFR遺伝子変異を有する進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者への1次治療に対して、ラムシルマブとエルロチニブの併用療法を承認したと発表。ラムシルマブとエルロチニブ併用療法はEGFR遺伝子変異陽性の進行NSCLCにおいて、FDAが承認した初めてで唯一の抗VEGFR/EGFR-TKI併用療法。今回の承認は、無作為化二重盲検プラセボ対照国際共同第III相試験であるRELAY試験から得られた有効性および安全性に基づいている。 本試験は2015年に開始され、北米、欧州、アジアで449例を組み入れた。RELAY試験の主要評価項目はPFS、主な副次評価項目には安全性、奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、全生存期間(OS)が含まれている。主要評価項目である治験責任医師の評価によるPFSでは、ラムシルマブ+エルロチニブ併用療法(n=224)において、PFS 中央値が統計的に有意かつ臨床的意義のある改善を示し、ラムシルマブ+エルロチニブ併用療法の19.4ヵ月に対しプラセボ+エルロチニブ療法は12.4ヵ月だった(HR:0.59、95%CI:0.46~0.76、p<0.0001) 。PFSは、エクソン19とエクソン21のサブグループでも一貫していた。今回のPFSの最終解析時においては、OSデータ解析に必要なイベントが26%のみの発現であったため、OSは十分なイベントが観察されていなかった(HR:0.83、95%CI:0.53〜1.30)。OSの最終解析は300イベントに到達した後に実施する計画。

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EGFR陽性肺がん、ベバシズマブとエルロチニブの併用療法はOSを改善したか(NEJ026試験)/ASCO2020

 EGFR変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)に対する1次治療としてのベバシズマブ(商品名:アバスチン)とエルロチニブ(同:タルセバ)の併用療法と、エルロチニブ単独療法との比較試験(NEJ026試験)の全生存期間(OS)に関する最終解析の結果報告が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で岩手医科大学の前門戸 任氏より発表された。NEJ026試験のOS最終解析で両群間に差見られず NEJ026試験は、日本の臨床試験グループ(North East Japan Study Group)により実施されたオープンラベルの多施設共同の第III相比較試験である。無増悪生存期間(PFS)に関してはASCO2018で良好な結果が報告されており、今回はそのOSに関する最終解析結果である。・対象:非扁平上皮EGFR変異陽性のNSCLC。化学療法による治療歴のないStage IIIB/IV症例、または術後再発例。無症候性の脳転移有り症例も登録可能とした。・試験群:ベバシズマブとエルロチニブの併用投与群(BE群)・対照群:エルロチニブ単剤群(E群)・主要評価項目:独立評価委員会によるPFS・副次評価項目:OS、奏効率、奏効期間、安全性など・探索的評価項目:2次治療後までを含めたPFS(PFS2)、バイオマーカー検索など NEJ026試験のOSに関する最終解析の主な結果は以下のとおり。・2015年6月~2016年8月の期間にBE群114例、E群114例が登録され、そのうちBE群112例、E群112例が有効性の解析に用いられた。今回のOS解析のためのデータカットオフは2019年11月で、観察期間中央値は39.2ヵ月であった。・OS最終解析の結果は、中央値がBE群50.7ヵ月、E群46.2ヵ月、ハザード比(HR)は1.007(95%CI:0.681~1.490)で、p=0.973であった。EGFR変異のサブタイプ(Exon19 delとExon21 L858R)や性別、喫煙歴、脳転移の有無などのサブグループにおいても、両群間に差は見られなかった。 ただし、NEJ026試験のサンプルサイズは、OSの差を検証するには十分ではなかった。・2次治療は、BE群で76%、E群で83%に施行され、その内訳はプラチナ+ペメトレキセド(PP)がBE群29.5%、E群16.1%、PP+ベバシズマブがBE群4.5%、E群28.6%、オシメルチニブがBE群25.9%、E群25.0%であった。・2次治療としてのオシメルチニブの投与の有無で、両群のOSを検討したところ、両群ともに2次治療でオシメルチニブを投与された症例のほうがOSの延長がみられた。BE群ではオシメルチニブ投与有り50.7ヵ月、投与無し37.6ヵ月で、HRは0.63(95%CI:0.33~1.20)、E群ではオシメルチニブ投与有りが未到達、投与無しで40.1ヵ月で、HRは0.65(95%CI:0.33~1.28)であった。

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EGFR陽性肺がん1次治療のオシメルチニブ・ゲフィチニブ併用は有望な可能性/ASCO2020

 EGFR変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)に対するオシメルチニブとゲフィチニブの併用療法は忍容性があり、奏効率も高く1次治療として有望な可能性があるという報告が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で米国・Dana-Farber Cancer InstituteのJulia K. Rotow氏から発表された。本試験は、用量漸増相と拡大相からなる第I/II相試験である。・対象:未治療のEGFR変異(L858Rまたはdel19)を有するStage IVのNSCLC症例(T790M変異症例とコントロールのできない脳転移症例は不適格)・介入:用量漸増相では、オシメルチニブ40mgまたは80mg/日とゲフィチニブ250mg/日を連日投与。拡大相では、オシメルチニブ80mg/日とゲフィチニブ250mg/日を連日投与・評価項目:[主要評価項目]忍容性(28日間を1サイクルとして6サイクル以上実施できること)[副次的評価項目]Grade 3~5の治療関連有害事象、奏効率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、血漿中EGFR変異(cfDNAによる)の消失、病勢進行時における遺伝子変異 主な結果は以下の通り。・2017年3月~2019年7月までに36例が登録され、27例が主要評価項目の解析対象となった。また、cfDNAの解析対象は26例であった。・27例の患者背景は、年齢中央値60歳、白色人種81%、アジア人種15%、脳転移あり59%であった。・主要評価項目である6サイクル以上の併用投与が実施できた症例は22例/81.5% (95%CI:63.3~91.8)であった。有害事象のため投与が中止された症例はゲフィチニブで8例/29.6%、オシメルチニブで1例/3.7%であった。・Grade 3以上の有害事象は、下痢11.1%、ALT上昇7.4%、皮疹3.7%、LVEF値低下3.7%などであった。Grade 4以上の有害事象報告はなかった。・奏効率は88.9%で、CR例はなかった。病勢安定(SD)11.1%を含む病勢コントロール率は100%であった。・血漿中(cfDNA)のEGFR変異の変化をデジタルPCRで解析したところ、ベースラインで65%のEGFR変異が検出されたが、治療開始2週間後時点では12%の検出と低下した。・観察期間中央値15.3ヵ月時点でのPFS中央値(十分な追跡ではない推定P値)は22.5ヵ月(95%CI:16.5~NE)であった。 演者は最後に「今後出てくるであろうPFSとOSのデータが、1次治療としてのEGFR-TKIの併用投与の意義を明らかにするだろう」と述べている。

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ALK陽性肺がん1次治療におけるアレクチニブの5年OS(ALEX)/ASCO2020

 未治療の進行ALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)におけるアレクチニブ(ALC)とクリゾチニブ(CRZ)の無作為化第III相ALEX研究から、5年間の全生存期間(OS)データが、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で、Solange Peters氏より報告された。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値はALC群48.2ヵ月、CRZ群23.3ヵ月であった。 ・データカットオフ(2019年11月29日)時点で、ALC群のOS中央値は依然として未達、CRZ群では57.4ヵ月であった(HR:0.67、95%CI:0.46〜0.98、p=0.0376)。 ・5年生存率は、ALC群62.5%に対し、CRZ群では45.5%であった。・他のALK-TKIへの後治療は、ALC群では38.1%、CRZ群では53.5%で発生した。ALC群では、主にロルラチニブとクリゾチニブ、CRZ群では主にセリチニブ、アレクチニブであった。 ・更新データでも新たな安全性シグナルは観察されなかった。 発表者らは、第2世代ALK-TKIが、ALK陽性NSCLCの国際的研究で臨床的に意味のあるOSの改善を初めて示したが、OSデータは未達であり、より長い追跡が必要だと述べた。

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トラスツズマブ デルクステカン、HER2変異陽性肺がんに有望な結果示す(DESTINY-Lung01)/ASCO2020

 トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)は、抗HER2抗体およびトポイソメラーゼI阻害薬の抗体薬物複合体である。 DESTINY-Lung01(NCT03505710)は、HER2過剰発現またはHER2遺伝子変異陽性の非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)におけるT-DXdの多施設共同マルチコホートの第II相試験で現在進行中である。 米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)では、HER2変異患者に対する、追跡期間中央値8.0ヵ月の中間解析の結果が報告された。・対象:難治・再発で転移のある非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)。HER2発現またはHER2変異陽性で、pan-HER阻害薬を除くHER2標的療法未治療 42例(女性64.3%)[コホート1]HER2過剰発現患者[コホート2]HER2遺伝子変異陽性患者・介入:T-DXd 6.4mg/kg 3週間ごと投与・評価項目:[主要評価項目]独立中央委員会(ICR)評価による全奏効率(ORR) 主な結果は以下のとおり。・患者の年齢中央値は63.0歳。ECOG PSは0〜1。45.2%は中枢神経系転移があった。・HER2変異の90.5%はキナーゼドメインであった。・前治療ラインの中央値は2で、90.5%がプラチナベース化学療法を、54.8%がPD-(L)1阻害薬の治療を受けていた。・ ICR評価のORRは61.9%、疾患制御率は90.5%(CR:1例2.4%、PR:25例59.5%、SD:12例28.6%)であった。・追跡期間中央値8.0ヵ月の推定PFS中央値は14.0ヵ月、全生存期間(OS)は未到達であった。・治療関連有害事象(TEAE)の発現は100%(42例中42例)であったが、多くはGrade1/2であった。Grade3以上のTEAE発現は 64.3%(薬物関連は52.4%)で、頻度の高いものは好中球数減少、貧血などであった。間質性肺疾患(ILD)の発現は5例(11.9%)で、すべてGrade2であった。  この中間解析において、T-DXdは、重度の治療歴のあるHER2変異NSCLC患者に対して、高いORRと持続的効果を示す有望な臨床効果を示した。安全性プロファイルは、既報のものとおおむね一致していたが、発表者は、ILDについては重要なリスクであり、注意深い観察と管理が必要だとしている。

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EGFR変異陽性NSCLCに対するオシメルチニブのアジュバント(ADAURA)/ASCO2020

 第3世代EGFR-TKIオシメルチニブによる、Stage IB〜IIIA EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法の有効性と安全性を評価する第III相無作為化二重盲検比較試験ADAURAが行われた。この試験は、独立データ監視委員会の勧告に従い、有効性により早期に盲検解除されている。中間解析の結果を、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)において、米国・Roy Herbst氏が報告した。・対象:EGFR変異陽性(ex19del/L858R)のStage IB/II/IIIAの完全切除された非扁平上皮NSCLC患者(術後化学療法は許容)、PS 0〜1・試験群:オシメルチニブ80mg/日 最大3年間治療・対照群:プラセボ・評価項目:[主要評価項目]治験担当医師評価によるStage II/IIIA患者の無病生存期間(DFS)、推定HR=0.70[副次評価項目]全集団のDFS、全生存期間(OS)、安全性、健康関連QOL 主な結果は以下のとおり。・682例が、オシメルチニブ群(n=339)とプラセボ群(n=343)に無作為に割り付けられた。・両群の患者背景はバランスが取れていた。両群とも女性が7割、アジア人が6割、非喫煙者が7割を占めた。病期はStage IB/II/IIIAが均等に分かれていた。・主要評価項目であるStage II/IIIAのDFSはオシメルチニブ群未達に対し、プラセボ群では20.4ヵ月と、オシメルチニブ群で有意に改善した(HR:0.17、95%CI:0.12〜0.23、p<0.0001)。2年DFS率は、オシメルチニブ群90%に対し、プラセボ群は44%であった。・全体集団のDFS中央値は、オシメルチニブ群未達に対し、プラセボ群では28.1ヵ月と、オシメルチニブ群で有意に改善した(HR:0.21、95%CI:0.16〜0.28、p<0.0001)。 2年DFS率は、オシメルチニブ群89%に対し、プラセボ群は53%であった。・病期別のDFSのHRは、Stage IBでは0.50、Stage IIでは0.17、Stage IIIAでは0.12で、病期にかかわらずオシメルチニブ群で良好であった。・(試験前)術後化学療法有無別のDFSのHRは、術後化学療法ありでは0.18、なしでは0.23で、術後化学療法の有無にかかわらずオシメルチニブ群で良好であった。・OS中央値は両群とも未達であった。・オシメルチニブ群のGrade3以上の有害事象発現はオシメルチニブ群で20%、プラセボ群では14%であった。オシメルチニブ群のGrade1/2の間質性肺疾患発現は10例(3%)であった。 Herbst氏は、完全切除後のEGFR変異陽性NSCLC患者に対するオシメルチニブの術後補助療法は、非常に有効性が高く、これらの患者の臨床を変える新たな治療であるとの見解を示した。

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