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軽度妊娠糖尿病への治療介入

米国オハイオ州立大学産婦人科のMark B. Landon氏らは、軽度の妊娠糖尿病と診断された妊婦への治療介入を行い、妊娠転帰が改善するかを無作為化試験で検証した。米国では全妊娠の1~14%の頻度で生じており、妊娠糖尿病になるとその後糖尿病になるリスクが増すことは認識されている。しかしこれまで妊娠糖尿病の妊娠転帰への臨床上の影響および、治療介入による改善などについては明らかになっていない。NEJM誌2009年10月1日号掲載より。妊婦958例を通常ケア群と治療介入群に無作為割り付けLandon氏らは、妊娠第24~31週に軽度の妊娠糖尿病(経口ブドウ糖負荷試験の結果で異常があっても、空腹時血糖値レベルが95mg/dl[5.3mmol/l]以下)と診断された妊婦958例を、通常の妊婦管理を行う対照群473例と、食事指導、血糖自己測定、さらに必要に応じたインスリン療法を行う治療群485例に無作為に割り付け追跡した。主要評価項目は、死産または周産期死亡と、新生児合併症(高ビリルビン血症、低血糖症、高インスリン血症、出産時外傷を含む)の複合とした。副次転帰項目は、平均出生体重、新生児体脂肪量、巨大児頻度などとした。副次評価項目で有意なリスク低下を確認複合転帰の発生については、両群に有意差は見られなかった(治療群32.4%、対照群37.0%、P = 0.14)。周産期死亡はなかった。しかし副次転帰について、対照群と比較して治療群では、平均出生体重(3,302g対3,408g)、新生児体脂肪量(427g対464g)、妊娠期間に比べて新生児の体重が重くなる割合(7.1%対14.5%)、出生時体重4,000g以上の巨大児の割合(5.9%対14.3%)、肩甲難産(1.5%対4.0%)、帝王切開(26.9%対33.8%)で、有意な減少が認められた。また、治療介入は通常ケアと比較して、子癇前症および妊娠高血圧の発生率低下とも関連していた(2症状の複合発生率、8.6%対13.6%、P = 0.01)。これらの結果から研究グループは、軽度の妊娠糖尿病の治療は、死産または周産期死亡と、新生児合併症を含む複合転帰の頻度を、有意に低下させることはなかったものの、胎児の過成長、肩甲難産、帝王切開出産、高血圧性疾患のリスクを低下させたとまとめている。(医療ライター:朝田哲明)

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エキセナチドからリラグルチドへの切り替えにより、2型糖尿病患者の血糖コントロールが向上

ノボ ノルディスク社は、第45回欧州糖尿病学会(略称:EASD、オーストリア・ウィーン)において9月30日、2型糖尿病患者が、エキセナチド1日2回投与(10μg)から新規糖尿病薬のリラグルチド1日1回投与(1.8mg)に切り替えることで治療結果がさらに向上したというLEADTM 6延長試験の結果を発表した。この14週間の延長試験で、エキセナチドによる治療からヒトGLP-1アナログ製剤のリラグルチドによる治療に切り替えたことにより、統計的に有意な血糖改善効果が示されたという(HbA1C値の平均変化量:-0.3%、空腹時血糖値の平均変化量:-16.2mg/dL)。エキセナチドからリラグルチドへ切り替えることにより、体重がさらに減少し(-0.9kg)、収縮期血圧も低下した(-3.8mmHg)。また、リラグルチド投与群において悪心を発現した被験者の割合は、治療開始後数週間は12~17%だったが、LEADTM 6試験及び延長試験を通して減少し、14週間の延長試験期間の終わりには2%以下に減少したとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_09_30.asp

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NPHインスリンと比較して、ランタス1日1回投与の有効性と低血糖リスクの低減効果を確認

サノフィ・アベンティス社(フランス、パリ)は9月30日(現地時間)、ランタス(一般名:インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕)を使用すると、NPH インスリンと比較して夜間低血糖のリスクが有意に低下することを示す新たな解析結果を発表した。別の事後サブ解析の結果では、ランタスを使用している65歳以上の患者において、HbA1c および空腹時血糖値(FBG)がNPH インスリンと比較して大幅に低下することも明らかになったという。これらの解析結果は、ウィーンで開催された第45 回欧州糖尿病学会(EASD:European Association for the Study ofDiabetes)で発表された。第1の解析では、ランタスによる治療を受けた場合、NPHインスリン(以下、NPH)による治療を受けた患者と比較して、約6カ月後に8人に1人のランタス使用患者が、確認可能な症候性イベントを回避できることが明らかになった。また、ランタスによる治療を受けた場合、夜間低血糖のリスクが有意に低下。日中の症候性低血糖の発生率もNPHと比較して低くなる傾向が見られたが、統計的有意な差は認められなかったとのこと。第2のメタアナリシスでは、ランタスを1日1回投与した患者は、NPHと比較して夜間低血糖のリスクが減少することが明らかになったという。事後解析の結果では、特に、65歳以上の高齢者の場合、ランタスの使用によりNPHと比較して夜間低血糖のリスクが減少する(1患者・年当たり1.99件 対 3.45件、p

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ランタス、デテミルと比較して投与量当たりの有効性において優位性を示す

サノフィ・アベンティス社(フランス、パリ)は9月30日(現地時間)、1 日1回投与で24 時間作用が持続する基礎インスリンであるランタス(一般名:インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕)とインスリン デテミルとの直接比較試験の結果を発表した。同試験結果は、ウィーンで開催された第45 回欧州糖尿病学会(EASD:European Association for theStudy of Diabetes)で発表された。964 人の患者が参加したこの直接比較無作為化非劣性対照臨床試験によると、症候性低血糖を引き起こすことなくHbA1c 7%未満という主要評価項目を達成するために必要な1 日の平均用量は、ランタスを使用している患者では43.5 単位であったのに対し、インスリン デテミルを使用している患者では76.5 単位であり、インスリン デテミルの方が76%多く必要であることがわかったという(p

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妊娠中の胎盤に影響大の小胞体ストレス応答機能を発見

 独立行政法人理化学研究所と独立行政法人科学技術振興機構、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学は15日、難病との関連性が指摘されている、小胞体ストレスの軽減にかかわる分子の1つである「IRE1α」が、妊娠中の胎盤で胎児の生死を左右する重要な機能を持つことを世界で初めて発見したと発表した。 これまでにアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患や糖尿病といった難病と、小胞体ストレスとの関連性は報告されてきた。しかしその一方、健康な生物で小胞体ストレスがどのような生命現象に関与するのかはよくわかっていなかった。今回の研究では、小胞体ストレスをマウス生体レベルで可視化する技術と、遺伝子欠損技術を利用して、妊娠中の胎盤が軽度な小胞体ストレス状態にあること、そして小胞体ストレスを軽減するために働くとされているIRE1αが、胎盤の発達や機能に必須であることを明らかにした。 詳細はプレスリリースへhttp://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2009/090915/detail.html

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ピオグリタゾン vs. rosiglitazoneの心血管イベント:住民ベース調査

チアゾリジン系経口血糖降下薬rosiglitazoneとピオグリタゾン(商品名:アクトス)については、いずれも鬱血性心不全との関連が指摘され、またrosiglitazoneには急性心筋梗塞との関連も指摘されているが、2剤間に心血管系に関する安全性のプロファイルに臨床的に重大な差があるかどうかは明らかになっていない。カナダ・トロント大学のDavid N Juurlink氏らのグループは、rosiglitazone、ピオグリタゾンの投与を受けた2型糖尿病患者における、急性心筋梗塞、心不全、死亡リスクを比較する、住民ベースの後向きコホート研究を行った。BMJ誌2009年9月5日号(オンライン版2009年8月18日号)掲載より。高齢糖尿病患者4万例のデータを比較解析参加者は、2002年4月1日から2008年3月31日の間に、rosiglitazoneまたはピオグリタゾン治療を開始した66歳以上の外来患者39,736例。主要評価項目は急性心筋梗塞または心不全による死亡または入院の複合とした。2次解析では、各々のアウトカムが個々に検討された。6年間の試験期間中、ピオグリタゾン群895例(5.3%)、rosiglitazone群1,563例(6.9%)で複合アウトカムに至った。人口統計上および臨床上の因子と薬剤投与量など補正後では、ピオグリタゾン群はrosiglitazone群より、主要評価項目が発現するリスクは低かった(補正後ハザード比:0.83、95%信頼区間:0.76~0.90)。2次解析の結果は、死亡(同:0.86、0.75~0.98)、心不全(同:0.77、0.69~0.87)についてはピオグリタゾン群のリスクがより低かったが、急性心筋梗塞(同:0.95、0.81~1.11)ではリスクに有意差がみられなかった。リスク換算すると、ピオグリタゾン群よりrosiglitazone群で年間93例につき1例多く複合アウトカムが起こることが予測された。高齢の糖尿病患者では、心不全と死亡のリスクはrosiglitazoneよりピオグリタゾンが有意に低かった。また、rosiglitazoneはピオグリタゾンに対して、明確な臨床上の優位性が欠如しているため、rosiglitazoneの継続投与が正当化される可能性はないとJuurlink氏は結論づけている。

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2型糖尿病治療薬(SYR-322とアクトスの合剤)のFDA審査結果を受領

武田薬品工業株式会社は4日、子会社である武田グローバル研究開発センター株式会社(米国イリノイ州)が、米国時間9月2日、米国食品医薬品局(以下、「FDA」)より、2型糖尿病治療薬SYR-322(一般名:alogliptin)と同治療剤アクトスの合剤に関する審査結果通知を受領したと発表した。武田薬品は、6月26日(米国時間)にFDAより、SYR-322単剤の販売許可申請について、2008年12月に公示・施行された「新糖尿病治療薬の心血管系リスク評価についてのガイダンス」の統計的要件を満たすための心血管系リスク評価に関する追加試験実施が必要であるとの通知を受けた。今回の通知は、SYR-322単剤と同様に、SYR-322とアクトスの合剤に関しても当該追加試験結果の提出を要請するもの。詳細はプレスリリースへ

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前立腺がんへのホルモン療法、うっ血性心不全や心筋梗塞歴患者で総死亡率が約2倍に

 リスクの高い前立腺がんに対し、ホルモン療法と放射線療法を併用すると、中程度から重度の共存症がある場合を除き、生存率が増加すると考えられているが、前立腺がんへのネオアジュバントホルモン療法は、冠動脈疾患によるうっ血性心不全や心筋梗塞歴がある場合、同療法を行わない場合に比べ、総死亡率が約2倍に増大することが報告された。共存症が全くないか、冠動脈疾患リスクが1つだけの場合には、同療法による総死亡率の増加は見られなかったという。米国ハーバード大学のAkash Nanda氏が、5,000人超の患者について調べ明らかにしたもので、JAMA誌2009年8月26日号で発表した。局所がん・局所進行がんの5,077人を中央値4~5年で追跡 Nanda氏らは、1997~2006年にかけて、局所がんまたは局所進行がんの前立腺がんの患者5,077人を2群に分け、一方にはネオアジュバントホルモン療法を中央値4ヵ月で行い、続いて放射線療法を行った。もう一方の群には、放射線療法のみを行った。その後、2008年まで追跡し、総死亡率について比較した。被験者の年齢中央値は69.5歳だった。うっ血性心不全・心筋梗塞歴のある人は、ホルモン療法により死亡率は1.96倍に ネオアジュバントホルモン療法は、共存症のない人では、中央値5.0年で追跡後、総死亡率に増加は見られなかった(補正後ハザード比:0.97、95%信頼区間:0.72~1.32、p=0.86)。また、糖尿病や高血圧症などの冠動脈疾患リスクが一つある人でも、中央値4.4年追跡後、同療法による総死亡率増加はなかった(補正後ハザード比:1.04、同:0.75~1.43、p=0.82)。 一方、冠動脈疾患によるうっ血性心不全や心筋梗塞歴のある人では、中央値5.1年で追跡後、ネオアジュバントホルモン療法は総死亡率が約1.96倍に増大していた(補正後ハザード比:1.96、同:1.04~3.71、p=0.04)。■「前立腺がんホルモン療法」関連記事ホルモン療法未治療の前立腺がん、ADTにアビラテロンの併用は?/NEJM

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2型糖尿病治療薬「SYR-322」の心血管系リスク評価追加試験にFDAが合意

武田薬品工業株式会社は28日、米国の武田グローバル研究開発センター株式会社が、2型糖尿病治療薬として米国にて販売許可申請中のDPP-4阻害薬SYR-322(一般名:alogliptin)について、米国食品医薬品局(以下、FDA)より、心血管系リスク評価の追加試験(EXAMINE試験)デザインに関し合意を得たと発表した。同社では、2007年12月にFDAへSYR-322の販売許可申請を実施していたが、本年6月26日付の審査結果通知で、2008年12月の「新規糖尿病治療薬の心血管系リスク評価についてのガイダンス」の統計的要件を満たすための追加試験実施が必要であるとの要請を受けていた。EXAMINE試験は、このガイダンスの要件に準拠したデザインとしているという。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_35030.html

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21の臨床試験のメタアナリシスから「レベミル」の安全性プロファイルを確認

ノボ ノルディスク社は、持効型溶解インスリンアナログ製剤であるレベミルとNPHインスリンの投与に伴う悪性腫瘍の発生率を比較するため、同薬剤の無作為化比較試験の結果から21の試験を用いたメタアナリシスについて発表した。これは、最近、インスリンアナログ製剤、ヒトインスリン製剤、経口糖尿病薬と悪性腫瘍の増殖の関連性について、レトロスペクティブに観察した疫学研究の結果が、欧州糖尿病学会(EASD)の学会誌である『Diabetologia』オンラインで発表されたことを受けて行ったもの。それに伴って発表された論説には、これらの最終的な結論は出ていないため、欧州医薬品審査庁(EMEA)、米国食品医薬品局(FDA)、欧州糖尿病学会(EASD)、米国臨床内分泌学会(AACE)は、研究で得られた結果について、さらなる評価が必要であると述べている。同薬剤は、インスリン受容体に比べたIGF-1受容体への相対的な親和性がヒトインスリンと同程度またはそれ以下であるという要件を満たしたうえで開発された。IGF-1は、細胞増殖に重要な役割を果たす因子で、種々の悪性細胞に発現している IGF-1受容体を介して、悪性腫瘍を増殖させる可能性があるとされている。同薬剤は、承認を取得以降、厳格な安全性監視のモニタリングを行い、現在までに悪性腫瘍の発生率が増大する兆候は認められていないという。今回行ったメタアナリシスでは、同薬剤投与群とNPHインスリン投与群における悪性腫瘍の発生率を比較したところ、両者の間で有意差は認められなかった(同薬剤投与群:100患者年あたり、0.44イベント、NPHインスリン投与群:100患者年あたり0.56イベント、p=0.37、片側検定、正確な2項検定)。また、この発生率を評価するため、悪性腫瘍とインスリン製剤による投与期間を解析したところ、同薬剤投与群とNPHインスリン投与群の間に有意差は認められなかったとのこと(p=0.18、片側検定、正確な2項検定)。同社は、今回発表したデータに基づきインスリンアナログ製剤が悪性腫瘍を増殖させるリスクについて最終的な結論を出すことはできないが、このメタアナリシスから得られた結果は、インスリンアナログ製剤の安全性に関する議論に、新しい情報を提供することになるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_09_25.asp

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糖尿病高血圧患者の血圧コントロールも、より厳しく130mmHg未満を目標に:Cardio-Sis

糖尿病高血圧患者の理想的な降圧目標レベルはまだわかっていない。イタリアHospital S Maria della MisericordiaのPaolo Verdecchia氏らの研究グループは、目標とすべき収縮期血圧値が、一般的な目標値と比較してより厳しいほうが、それら患者にとって有益であるとの仮説を検証する非盲検無作為化試験Cardio-Sisを行った。Lancet誌2009年8月15日号より。目標血圧を140mmHg未満群と130mmHg未満群に無作為化し検討Cardio-Sis(Studio Italiano Sugli Eff etti CARDIOvascolari del Controllo della Pressione Arteriosa SIStolica)試験は、イタリア国内にある44の施設で行われた。収縮期血圧が150mmHg以上の1,111例の非糖尿病高血圧患者を、目標収縮期血圧140mmHg未満の通常コントロール群(n=553)または130mmHg未満のタイトコントロール群(n=558)に無作為に、コンピュータのランダム化機能を利用し割り付けた。評価者は無作為化について知らされないまま心電図を読み、イベントを判定した。降圧薬はオープンラベルとし、無作為化されたそれぞれの目標値を達成するために投与された。主要エンドポイントは、無作為化2年後に心電図に現れた左心室肥大の割合とした。心血管複合イベント発生率に有意差追跡期間中央値2.0年(IQR:1.93~2.03)では、収縮期/拡張期血圧の平均値は、140mmHg群は23.5/8.9mmHg(SD:10.6/7.0)、130mmHg群は27.3/10.4mmHg(11.0/7.5)低下した。群間差は、収縮期血圧3.8mmHg(95%信頼区間:2.4~5.2、p

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心房細動患者の脳卒中予防のための経皮的左心耳閉鎖術 vs. ワルファリン療法

非弁膜症性心房細動患者では、塞栓性発作は左心耳(LAA)血栓によると考えられている。米国メイヨー医科大学のDavid R Holmes氏らは、心房細動患者の脳卒中予防のために、LAAの経皮的閉鎖術の有効性と安全性を評価するため、ワルファリン療法との比較で無作為化非劣性試験を行った。Lancet誌2009年8月15日号より。心房細動患者をLAA経皮的閉鎖術とワルファリン療法に無作為化この多施設共同無作為化非劣性試験に参加する成人の非弁膜症性心房細動患者は、脳卒中または一過性脳虚血発作、うっ血性心不全、糖尿病、高血圧の既往、または75歳以上の後期高齢者――の少なくとも1つの条件を満たした場合に限られた。707例の適格患者はコンピュータで作成した無作為化配列に従い、LAA経皮的閉鎖術・ワルファリン45日間投与後中段群(介入群、n=463)と、INR2.0~3.0を維持したワルファリン継続投与群(コントロール群、n=244)にランダムに2:1の比率で割りつけられた。治療の有効性は、脳卒中、心血管死、全身性塞栓症の主要複合エンドポイントによって評価された。少なくとも97.5%の介入に関して、二倍非劣性マージンを用いた非劣性片側検定を選択した。安全性の主要エンドポイントを構成する深刻な有害事象として、大出血、心膜液浸出、デバイス塞栓形成を含めた。有害事象は高率も、非劣性が証明された1,065患者年の追跡調査の結果、主要な有効性イベント発生率は、介入群の100患者年につき3.0(95%信頼区間:1.9~4.5)に対し、対照群は同4.9(同:2.8~7.1)だった(リスク比:0.62、95%信頼区間:0.35~1.25)。介入群の非劣性確率は99.9%以上だった。著者はこれらから、このデバイスを用いたLAA経皮的閉鎖術の有効性はワルファリン療法と比べて劣らないと解釈できるとしている。また、主要安全性イベントは介入群で対照群より頻度が高く、100患者年につき7.4(同:5.5~9.7)対4.4(同:2.5~6.7)だった(リスク比:1.69、同:1.01~3.19)。有害事象が対照群より介入群で高率でみられたが、それはおもに周術期の合併症によるものだとした。これらから研究グループは、LAA経皮的閉鎖術が非弁膜症性心房細動患者の脳卒中予防に、長期間のワルファリン療法に代わる治療戦略を提供する可能性があると述べている。

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「ピタバスタチンカルシウム」の台湾・インドネシアにおけるライセンス契約締結

興和株式会社(以下「興和」)と田辺三菱製薬株式会社(以下「田辺三菱」)は18日、両社連結子会社である台田薬品股フェン有限公司(本社:台湾台北市、以下「台田薬品」)およびタナベインドネシア(本社:インドネシアジャカルタ首都特別州)が、高コレステロール血症治療剤「ピタバスタチンカルシウム(一般名、以下「ピタバスタチン」)」(日本国内での販売名:リバロ錠)について、各々、台湾およびインドネシアを対象とした独占的開発・販売実施権の許諾に係るライセンス契約を締結したと発表した。ピタバスタチンは、低用量で強力なLDL コレステロール低下作用を示す新規HMG-CoA還元酵素阻害剤としてストロングスタチンに位置づけられ、脂質異常改善効果以外に、長期使用での安全性、薬物相互作用発現の低減、糖尿病合併時の有用性等が確認されている。国内では2003年7月に製造承認を取得し、同年9月より販売が開始されている。興和は同剤を韓国およびタイで他社提携先を通じ販売を開始し、中国では今年7月より他社提携先を通じ販売開始。なお、米国では8月3日付で米国食品医薬品局(FDA)より販売許可を取得し、欧州16カ国では販売承認申請中とのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.kowa.co.jp/g/pdf/press090818.pdf(興和株式会社/PDF)http://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=../release/nr/2009/MTPC_K090818.html(田辺三菱製薬株式会社)

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2型糖尿病治療薬エキセナチドを日本で承認申請

日本イーライリリー株式会社は17日、8月12日付で2型糖尿病治療薬として、エキセナチド(一般名、米国製品名:Byetta)の承認申請を行ったことを発表した。エキセナチドは、世界初のグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体アゴニストの2型糖尿病治療薬として2005年に米国で発売されて以来、現在までに世界60ヵ国以上で、100万人以上の患者の治療に用いられている。エキセナチドは体内の血糖値に応じて作用し、高血糖の時にのみ膵臓からのインスリン分泌を促進するため、インスリン治療に比べて低血糖発現率が低くなる。エキセナチドは、1日2回投与で、経口糖尿病治療薬との併用で使用され、持続的な血糖コントロールと低い低血糖症発現率を達成し、体重減少をもたらすことが確認されているという。GLP-1は、ヒトの体内に存在する消化管ホルモンで、膵臓の他に胃、肝臓、脳に対しても作用して食後の血糖値を調整する。エキセナチドは、体内に存在するGLP-1と同様に、GLP-1受容体に結合することでGLP-1作用を発揮するため、「GLP-1受容体アゴニスト」と称されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_22.cfm

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若い年代・貧困層では、虚血性心疾患死亡率の低下がフラットに

英国リバプール大学公衆衛生部門のMartin O’Flaherty氏らは、スコットランドにおける年齢特異的な虚血性心疾患死亡率の、最近の傾向および社会格差との関連を調査した。スコットランドではここ20年で、虚血性心疾患死亡率が半減したが、近年は肥満および若年成人の糖尿病が増大しており、今後の虚血性心疾患死亡率の増加が危惧される。O’Flaherty氏らは、心血管リスク因子は社会経済的に虐げられていることと密接な関連が見られることから、仮に若い年代の死亡率が悪化している場合は、貧困層にその傾向が認められるだろうと仮定し本研究を行った。BMJ誌2009年7月25日号(オンライン版2009年7月14日号)より。35~44歳、最も裕福な群と貧困群とで死亡率の差が大きい1986~2006年の間の、35歳以上のスコットランド人男女を対象に、時間傾向的解析を行った。主要評価項目は、補正年齢、年代、性および社会的に虐げられている人々の特異的な虚血性心疾患死亡率とした。一般に裕福な群ほど虚血性心疾患死亡率は低く、貧困であるほど死亡率は高かったが、35~44歳で、最も裕福な群と最も貧困な群との差が大きかった。そうした差は年齢とともに縮小し、85歳超でほぼ同等となった。調査対象の1986~2006年の間、全体で年齢補正後虚血性心疾患死亡率は、男性で61%低下、女性で56%低下した。好ましくない生活習慣がリスク差の要因か?中年以上成人では、対象期間中、虚血性心疾患死亡率はかなり、着実に減少し続けていた。しかし、35~44歳の男女については、1994年以降はフラットに推移していた。45~54歳の男女の場合は、おおよそ2003年以降はフラットになった。55~64歳の女性も、現在はフラットになっている可能性が認められた。若い年代の男女で死亡率がフラットになるのは、3群に設定した生活指標分類(裕福・中流・貧困)のうち、貧困の階層に限られていた。O’Flaherty氏は「虚血性心疾患による早死は、やはり社会格差が主要な要因だった。さらに、より若い年代の、虚血性心疾患死亡率の低下がフラットになることは、初期警告の象徴的な徴候だろう。この傾向は、最も貧困な群に限定して観察された。虚血性心疾患の医学処置の顕著な悪化は考えにくい。この差を最もうまく説明するのは、虚血性心疾患の主要なリスク因子の好ましくない生活習慣(たばこと貧しい食事)にあるといえるだろう」と結論している。

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米国で心房細動または心房粗動の患者向けにMultaqが提供可能に

 サノフィ・アベンティス株式会社は7月31日、米国の薬局でMultaq(一般名:dronedarone)400mg錠の提供が開始されたことを発表した。 Multaqは、心房細動または心房粗動を最近発症し、関連する心血管リスク因子(70歳以上、高血圧、糖尿病、脳血管障害の既往歴、左房径50mm以上、または左室駆出率(LVEF)40%未満)を持ち、洞調律を維持しているか、または電気的除細動を受ける予定の発作性または持続性の心房細動または心房粗動の患者において、心血管系の理由による入院のリスクを減少することを適応症とする抗不整脈薬。2009年7月2日に米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)から承認されている。 ATHENAスタディでは、心房細動・心房粗動の患者、またはこれらの病気を最近発症した患者(71%の患者は心不全がまったくなく、29%はNYHAクラスI~IIIの安定した心不全であった)において、Multaqの有効性と安全性が評価された。この試験では、Multaq400mg 1日2回投与を標準治療と併用すると、複合評価項目である心血管系の理由による入院もしくは全死亡がプラセボと比較して24%減少する(p

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ピタバスタチンカルシウム、米国においてFDAより販売許可取得

興和株式会社は4日、2008年10月に100%子会社である米国Kowa Research Institute, Inc.を通じて米国食品医薬品局(FDA)に申請していた、原発性高コレステロール血症および混合型脂質異常症治療剤として「ピタバスタチンカルシウム(米国登録商標名:LIVALO)の新薬販売許可を、2009年8月3日(現地時間)付で取得したと発表した。ピタバスタチンは、強力なLDLコレステロール低下作用を示すことによりストロングスタチンに位置づけられ、その優れた脂質異常改善効果以外にも数多くの知見により、長期使用での安全性、薬物相互作用発現の低減、糖尿病合併時の有用性等が確認されている。今回の米国における販売許可の取得は、欧米での脂質異常症の総数約4,500症例による臨床試験にて確認されたピタバスタチンの有効性並びに安全性に基づいたもの。米国におけるピタバスタチンの販売については、同社の子会社である米国Kowa Pharmaceuticals America, Inc.(以下、KPA)が早急に販売活動を開始する予定とのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.kowa.co.jp/g/pdf/press090804.pdf

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高血圧予防には、リスクを低下する6つの生活習慣を:女性

米国ハーバード医科大学/ブリガム&ウィメンズ病院腎臓病部門のJohn P. Forman氏らは、女性における、高血圧症発症と食事・生活習慣との関連を評価した。高血圧は、女性において重要な、死が予防可能なリスク因子である。しかし高血圧症発症のための改善可能なリスク因子が特定される一方で、それらリスク因子の組み合わせや配分に関しては評価が行われていなかった。JAMA誌2009年7月22・29日合併号より。27~44歳女性83,882例の6つの生活習慣と高血圧発症との関連を評価Forman氏らは、第2次「Nurses’Health Study」の参加者で、1991年時点で高血圧、心血管疾患、糖尿病、がんの病歴がなく、正常血圧(収縮期血圧120mmHg、拡張期血圧80mmHgと定義)だった27~44歳83,882例を対象に前向きコホート研究を行った。追跡期間は2005年までの14年間。高血圧に関する6つの改善可能な(高血圧リスクを低下する)生活習慣を定め、それら生活習慣の組み合わせと高血圧発症との関連を調べた。リスクを低下する生活習慣とは、(1)BMI:25未満、(2)毎日平均30分の運動、(3)ダイエット食(DASH:Dietary Approaches to Stop Hypertension)の高摂取、(4)適度(10g/日)な飲酒、(5)週1回未満の非麻薬性鎮痛薬の服用、(6)葉酸サプリ(400μg/日以上)の服用で、3つ〔(1)~(3)〕、4つ〔(1)~(4)〕、5つ〔(1)~(5)〕、6つ〔(1)~(6)〕の各組み合わせと高血圧発症との関連が検討された。主要評価項目は、自己申告に基づく高血圧発症の補正ハザード比、および母集団寄与率(PARs)。高血圧症の報告は、合計12,319例だった。追跡期間における、全6つの改善可能なリスク低下因子(生活習慣)は、高血圧症発症のリスクと独立して相関していた。年齢、人種、高血圧症の既往歴、喫煙状態、経口避妊薬服用で補正後も変わらなかった。最も強力な予測因子はBMI全6つのリスク低下因子を有していた女性(母集団の0.3%)の、高血圧症発症のハザード比は、0.22(95%信頼区間:0.10~0.51)だった。推定PARは、78%(同:49%~90%)。これは、もし全女性が6つのリスク低下因子を実行していていた場合、高血圧症の新規発症が回避される人は、推定78%に上ることを示す。発症率の絶対差(ARD)は、1,000人・年当たり8.37例であった。5つのリスク低下因子を有している女性(母集団の0.8%)のPARは、72%(95%信頼区間:57%~82%)、ARDは1,000人・年当たり7.76例だった。4つのリスク低下因子を有している女性(母集団の1.6%)のPARは、58%(同:46%~67%)、ARDは1,000人・年当たり6.28例だった。3つのリスク低下因子を有している女性(母集団の3.1%)のPARは、53%(同:45%~60%)、ARDは1,000人・年当たり6.02例だった。高血圧症の最も強力な予測因子はBMIで、BMIが25以上だった人の補正後PARは25未満の人との比較で40%(同:38%~41%)だった。Forman氏は「リスクを低下する生活習慣は、高血圧症の低下と有意に関連していた。これら習慣を取り入れることは、若い女性の高血圧の新規発症を、相当数予防できることにつながるだろう」と結論している。(朝田哲明:医療ライター)

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アクトスとスルホニルウレア系薬剤(SU剤)の合剤、製造販売承認申請へ

武田薬品工業株式会社は27日付けで、2型糖尿病治療剤「アクトス」(一般名:ピオグリタゾン塩酸塩)と同治療剤であるスルホニルウレア系薬剤(SU剤)との合剤について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。アクトスは、同社が発見したチアゾリジンジオン骨格を有する糖尿病治療剤で、2型糖尿病に特徴的な病態であるインスリン抵抗性を改善することによって効果を発揮する薬剤。一方、SU剤は主に膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促進する薬剤。作用機序の異なる両剤の合剤は、2型糖尿病患者の服薬利便性を高め、飲み忘れを防ぐことにより、より良好な血糖コントロールが得られるものと考えられるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_34926.html

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2型糖尿病治療薬SYR-322 FDAの審査終了目標日延期

武田薬品工業株式会社の100%出資子会社である武田グローバル研究開発センター株式会社(米国イリノイ州)は、米国食品医薬品局(FDA)へ販売許可申請中の2型糖尿病治療薬SYR-322(一般名:alogliptin)と同治療剤アクトスの合剤について、FDAより、審査終了目標日である7月22日(米国時間)までに審査が完了しないため、新たな審査終了目標日を9月4日とする連絡を受けたと発表した。同社は、2007年12月にSYR-322単剤、2008年9月に本合剤の販売許可申請を行っている。3月6日の公表の通り、SYR-322単剤の販売許可申請は、2008年12月の「新糖尿病治療薬の心血管系リスク評価についてのガイダンス」の公示・施行前に完了していたが、FDAに提出したSYR-322の臨床試験データは、同ガイダンスの統計的要件を十分に満たしているとは考えていない旨の通知を受けていた。このような状況で、6月26日にはSYR-322単剤について当該要件を満たすための追加試験実施が必要であるとの審査結果通知をFDAより受けているとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_34913.html

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