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できることから運動を指導

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話医師 普段、どんな運動をされていますか?患者 最近、時間がなくて、運動できていないんです。通勤で歩くくらいです。医師 そうですか。お忙しそうですね。通勤では片道、どのくらい歩いておられますか?患者 10分くらいです。画 いわみせいじ医師 なるほど。1駅前で降りると、どのくらいになりますか?患者 20分ちょっとですかね。医師 なるほど。片道が10分以下の人に比べると、20分を超える人は糖尿病に27%なりにくいそうですよ。患者 そんなに違うんですね。それなら、1駅まで降りて歩いてみようかな。医師 それはいいですね。(歩行時間と糖尿病発症の関連: 0~10分=1.00、11~20分=0.86、21分以上=0.73)ポイント大きな目標ではなく小さな目標を一緒に考えると自己効力感が高まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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夏場に陥る体重増加の罠

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話医師 毎日、暑いですね。体重の方はいかがですか?患者 少し増えています。医師 そうですか。昔は冬場に体重が増える人が多かったんですが、最近は夏場に太る人もいますね。患者 そうなんです。私も夏場に体重が増えるんです。医師 夏場に体重が増える人には特徴が3つほどありますよ。患者 どんなことですか?医師 まずは暑くなるので、ビールを飲む回数が増えたり量が増えたりします。患者 それ私ですね。画 いわみせいじ医師 次に、風呂あがりや寝る前などにアイスを食べるようになります。その結果、悪玉コレステロールが増えたりします。患者 それもやっています。医師 3つ目は、あっさりしているがカロリーの比較的高いものをよく食べるようになります。患者 それは何ですか?医師 ソーメンなどの麺類です。つい食べすぎちゃいますね。患者 夏場に何で太るのかと思っていましたが、原因がよくわかりました。気をつけます。ポイント患者がよくやる行動を順に追って説明することで、理解が深まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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運動習慣を取り戻す指導法

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話医師 普段、どんな運動をされていますか?患者 今は何も運動していません。医師 そうですか。昔はどんな運動をされていたんですか?患者 学生時代は、ラグビーをしていました。医師 やはり、いい身体をしていると思っていました。患者 へへへ。(苦笑い)医師 それでは、身体の鍛え方や筋トレの仕方などはよくご存じですね。患者 学生時代は毎日のようにやったんですが・・・画 いわみせいじ医師 いい筋肉を持っておられると思いますので、歩くことなど有酸素運動系でもいいですし、腕立て伏せ、腹筋、スクワットなど筋トレなどでも血糖コントロールは驚くほど改善すると思いますよ。患者 そうなんですか!医師 有酸素運動か、筋トレ、どちらがやりやすいですか?(選択肢を示す)患者 歩くことから始めてみます。医師 それはよかったです。頑張ってやってみてください。ポイント過去の運動歴を尋ね、選択肢を示すことで、患者さんのやる気が高まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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美味しく、痩せるよい方法

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話医師 パンには何をつけておられますか?患者 ジャムやバターをつけています。医師 なるほど。太りやすい人はジャムをまず縦に、その後ジャムを横に塗っておられます。患者 それ私です。その食べ方が大好きなんです。医師 そうなんですか。実はおいしく、やせる塗り方があるんですよ。患者 それはどんな方法なんですか?画 いわみせいじ医師 味は舌で感じますので、パクッとくわえた所でおいしさを感じます。患者 確かに。医師 ですから、四隅のパクッとくわえる所に塗ればいいんですよ。そうすれば、カロリーは4分の1以下になります。塵も積もれば山となるじゃないですが、小さな積み重ねが大切です。患者 面白いですね。一度、やってみます。ポイント小さな習慣が成功に結びつくことを、ユーモアを交えて説明しますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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スタチンと糖尿病リスク増大の関連判明/Lancet

 スタチンによる2型糖尿病リスクの増大について、同薬による3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA還元酵素(HMGCR)阻害の関与が明らかにされた。英国・ロンドン大学のDaniel I Swerdlow氏らが、遺伝子解析と無作為化試験のデータを分析した結果、無作為化試験のスタチン治療とHMGCR遺伝子におけるSNPについていずれも、体重増加および2型糖尿病の高リスクとの関連が確認された。著者は、「体重増加は、2型糖尿病の最も強いリスク因子であるインスリン抵抗性と関連する。そのことがスタチン治療患者における2型糖尿病の高リスクを、部分的であるが説明するものとなるかもしれない」とまとめている。Lancet誌オンライン版2014年9月24日号掲載の報告より。遺伝子解析試験と無作為化試験のデータを分析 検討は、スタチンによるHMGCR阻害の指標として、HMGCR遺伝子のSNPである、rs17238484(主要解析の対象)とrs12916(サブ解析対象)を調べて行われた。これらの変異型と脂質値、血糖値、インスリン濃度との関連、また体重、腹囲、さらに2型糖尿病の有病率と発生率を調べた。 試験特異的な影響については、それぞれのLDL低下アレルのコピー値を算出し、メタ解析によってプールして検討した。同所見について、2型糖尿病新規発症のメタ解析結果と、スタチン薬の無作為化試験からの体重変化データの結果とを比較した。各無作為化試験のスタチンの影響は、メタ解析で評価した。スタチンの作用と、体重増、2型糖尿病リスク増を示す関連が明らかに 遺伝子解析試験からは、43試験22万3,464例分のデータを入手した。 rs17238484-Gアレルの存在は、LDLコレステロール値の低下(平均0.06mmol/L)、より高値の体重(同:0.30kg)、腹囲(同:0.32cm)、インスリン濃度(1.62%)、血糖値(0.23%)と関連していた。 同様に、rs12916 SNPも、LDLコレステロール値、体重、腹囲への影響が認められた。 また、rs17238484-Gアレルは、2型糖尿病の高リスクとの関連も認められた(オッズ比[OR]/アレル:1.02、95%信頼区間[CI]:1.00~1.05)。rs12916-Tアレルでも同関連が認められた(同:1.06、1.03~1.09)。 無作為化試験試験からは12万9,170例分のデータを入手した。 結果、スタチン治療と、追跡期間1年時点でのLDLコレステロール値0.92mmol/Lの低下、および追跡期間平均4.2年時点で体重0.24kgの増加との関連(全試験対象の分析において)が認められた(体重増は、プラセボvs. 標準ケア対照試験では0.33kg、強化療法vs. 通常用量試験では-0.15kg)。また、2型糖尿病新規発症のオッズ比増大も認められた(全試験OR:1.12、プラセボvs. 標準ケア対照試験では同:1.11、強化療法vs. 通常用量試験では同:1.12)。

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糖尿病患者への降圧治療、長期死亡リスク減/NEJM

 オーストラリア・ジョージ国際保健研究所のSophia Zoungas氏らは、ADVANCE試験被験者について試験後フォローアップしたADVANCE-ON試験6年時点の結果を発表した。2型糖尿病患者への降圧治療および強化血糖コントロール介入の、長期的なベネフィットについて評価した本検討において、降圧治療の死亡に対する有益性は介入終了後も減弱はするものの明白に認められた。その一方で、強化血糖コントロールの影響については、長期的な死亡および大血管イベントに対する有益性のエビデンスが認められなかったという。NEJM誌オンライン版2014年9月19日号掲載の報告より。ADVANCE被験者を試験後フォローアップ ADVANCE試験は、心血管疾患リスク因子を有する55歳以上の2型糖尿病患者1万1,140例を対象に行われた試験。ACE阻害薬ペリンドプリル(商品名:コバシルほか)+利尿薬インダパミド(同:テナキシル、ナトリックス)の併用療法による降圧治療による死亡の抑制効果が認められた一方、目標HbA1c値6.5%以下とした強化血糖コントロールの死亡に対する抑制効果は示されなかった。 研究グループは、同試験参加者を試験終了後にフォローアップ(ADVANCE-ON試験)。主要エンドポイントは、全死因死亡、主要大血管イベントであった。 ADVANCE試験において被験者は、ペリンドプリル+インダパミド併用またはプラセボ、厳格または標準血糖コントロールを受ける群に無作為に割り付けられていた。降圧群のリスク低下は維持、強化血糖コントロール群はやはりリスク低下みられず ADVANCE試験の被験者1万1,140例のベースライン時特性は同等であった。ADVANCE-ON試験には、そのうち8,494例が参加。追跡期間中央値は、降圧群5.9年、強化血糖コントロール群5.4年であった。試験後初回受診時までに、ADVANCE試験中にみられた両群間の血圧値および血糖値の差は認められなくなっていた。 結果、試験中に降圧群で認められた全死因死亡および心血管死リスクの有意な低下は、試験終了後も減弱はしていたものの維持されたことが認められた。リスク低下のハザード比は、全死因死亡は0.91(95%信頼区間[CI]:0.84~0.99、p=0.03)、主要大血管イベントは0.88(同:0.77~0.99、p=0.04)であった。 一方、強化血糖コントロール群と標準血糖コントロール群間の全死因死亡または主要大血管イベントリスクの差は、フォローアップ期間中において観察されなかった。ハザード比は、全死因死亡1.00(95%CI:0.92~1.08)、主要大血管イベント1.00(同:0.92~1.08)であった。

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58)ストップ!泳いでいるのに体重増加【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者膝が悪くて、運動したいと思っているんですが、プールで運動すると、余計にお腹が空いて、食べ過ぎて・・・ 医師どんなパターンか、教えて頂けますか? 患者朝食を食べて、午前中にプールにいきます。お昼を少し回って、お腹ペコペコで家に帰るので、どうしても食べ過ぎてしまって・・・ 医師なるほど。 患者そして、今日は運動したからっておやつも食べて・・・ 医師確かに、運動するとお腹が空きますからね。それなら良い方法がありますよ。 患者それは何ですか?(興味津々) 医師食べるタイミングです。運動した直後は、それほどお腹が空いていませんから、そこで軽く食べるんです。そうすると、その後の食べ過ぎにつながりません。 患者なるほど! タイミングですね。一度、試してみます。●ポイント運動後に食べ過ぎるパターンを聴取し、食事を摂るタイミングについてアドバイスをします 1) King JA, et al. J Obes. 2011;2011.

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米国糖尿病、直近5年は横ばい/JAMA

 米国1980~2012年の糖尿病の有病率(糖尿病と診断された人の割合)と発生率(年間新規診断者の割合)を調べた結果、1990~2008年では倍増していたが、直近の2008~2012年は横ばいに推移していることが判明した。米国疾病予防管理センター(CDC)のLinda S. Geiss氏らが報告した。糖尿病の有病率と発生率については、直近10年の動向については調査が行われ、増大傾向であることが報告されていた。しかし、長期にわたる全米レベルでの統計的な調査は行われていなかった。JAMA誌2014年9月24日号掲載の報告より。1980~2012年の全米健康調査のデータを分析 調査は、1980~2012年の米国民健康聞き取り調査(NHIS)から、20~79歳66万4,969例分のデータを分析して行われた。全米国民レベルと、人口動態的なサブグループ(年齢、性別、人種/民族、教育レベル)の有病率と発生率を算出し評価した。 主要評価項目は、糖尿病(1型および2型)の有病率と発生率の、年間発生率の変化(APC)であった。80年代は有意な変化みられず、90年代以降に倍増、しかし2008年以降は横ばい 補正後の有病率と発生率のAPCは、1980年代は有意な変化がみられなかった(有病率:0.2%[p=0.69]、発生率:-0.1%[p=0.93])。しかし、1990~2008年の間はいずれも有意な急増が認められた(有病率:4.5%[p<0.001]、発生率:4.7%[p<0.001])。その後、2008~2012年は有意な変化はみられなくなり横ばいに推移していた(有病率:0.6%[p=0.64]、発生率:-5.4%[p=0.09])。 有病率は100人当たり、1990年は3.5(95%信頼区間[CI]:3.2~3.9)、2008年は7.9(同:7.4~8.3)、2012年は8.3(同:7.9~8.7)であった。 発生率は1,000人当たり、1990年は3.2(同:2.2~4.1)、2008年は8.8(同:7.4~10.3)、2012年は7.1(同:6.1~8.2)であった。 サブグループの動向も大半は同様のものであったが、非ヒスパニック系白人との比較で、非ヒスパニック系黒人(p=0.03)、ヒスパニック系(p=0.01)では増大が続いていることが示された。また、有病率の増大が、高卒超の教育レベルの人と比べて高卒以下の人で有意に高かった(中卒までp=0.006、高卒p<0.001)。

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57)インスリン分泌の今を教える方法【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者先生、インスリン注射になるのが心配で・・・私の身体の中には、どのくらいインスリンが残っていますか? 医師この間の検査結果から、計算してみましょう。 患者よろしくお願いします。 医師インスリンを分泌する膵臓のβ細胞の機能を100%とすると、50%前後で糖尿病と診断されます。 患者半分くらいになると、糖尿病になるということですね。 医師そうですね。そして、だんだんβ細胞機能が低下してきて・・・ 患者低下してきて・・・ 医師15%くらいになると、飲み薬の効きが悪くなり、インスリンの治療が必要になるとのデータがあります。 患者私はどのくらいですか? 医師この間の検査結果から計算すると、だいたい30%くらいですね。 患者そうですか。膵臓に負担をかけないようにしないといけませんね。●ポイントインスリン分泌能とインスリン注射の必要性について、分かり易く説明します●資料HOMA-β=360×空腹時インスリン値 [μU/mL] ÷ (空腹時血糖値 - 63)。空腹時血糖値130mg/dLで信頼性が高いとされる。英国のUKPDSから、50%前後で2型糖尿病と診断され、15%前後で経口薬の効果が薄れ、インスリン治療に変更された。 1) Kendall DM, et al. Am J Med. 2009; 122: s37-50. 2) Reaven GM. Diab Vasc Dis Res. 2009; 6:133-138.

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コレステロール摂取は糖尿病発症と関連するか

 コレステロールや卵の摂取量と2型糖尿病リスクとの関連について、欧米諸国での報告は限定的で一貫性がない。国立国際医療研究センターの黒谷 佳代氏らは、日本人の多目的コホート研究(JPHC study)において、食事性コレステロールと卵摂取と2型糖尿病のリスクの関連をプロスペクティブに検討した。その結果、コレステロールや卵の摂取量と2型糖尿病のリスク増加との関連はみられなかった。ただし閉経後の女性では、コレステロールの摂取量が多いと2型糖尿病のリスクが低かった。The British journal of nutrition誌オンライン版2014年9月18日号に掲載。 対象は、JPHC studyの2回目の調査に参加し、2型糖尿病やその他重篤な疾患の履歴がなかった45~75歳の男性2万7,248人と女性3万6,218人。食事性コレステロールと卵の摂取量は147項目の食物摂取頻度調査票(FFQ)を用いて推定した。5年間に診断されたことを自主報告した2型糖尿病のオッズ比を多重ロジスティック回帰で推定した。 主な結果は以下のとおり。・全部で1,165例が新たに2型糖尿病と診断されたことを報告した。・男性では食事性コレステロールの摂取量は2型糖尿病リスクと関連していなかったが、女性では、統計的に有意ではないが、摂取量の最低四分位に比べて最高四分位で2型糖尿病リスクのオッズが23%低かった(傾向のp=0.08)。・このリスク減少は閉経後の女性でやや多く、コレステロール摂取量の最低四分位と比べた最高四分位の多変量補正後のオッズ比は0.68(95%CI:0.49~0.94、傾向のp=0.04)であった。・卵の摂取量と2型糖尿病リスクとの関連は、男女とも認められなかった。

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新たな生体吸収性ステントは金属ステントと同等/Lancet

 エベロリムス溶出ステントの新たなデバイスである生体吸収性スキャフォールドステントについて、エベロリムス溶出金属製ステントと比較検討した試験ABSORB IIの結果が報告された。英国・インペリアルカレッジのPatrick W Serruys氏らが虚血性心疾患患者501例を対象に行った単盲検多施設無作為化試験の1年時点の評価において、安全性、有効性は同等であった。また事後解析の有害事象報告において狭心症発生の低下が報告され、著者は、さらなる臨床的・生理学的調査の根拠を示す所見が得られたと述べている。エベロリムス溶出生体吸収性スキャフォールドステントは、冠動脈疾患治療において急速に使用が広がっているが、従来の金属製ステントと比較検討したデータはこれまで報告されていなかった。Lancet誌オンライン版2014年9月14日号掲載の報告。スキャフォールドステントvs. 金属製ステントを検討 試験は、ヨーロッパとニュージーランドの46施設で、異なる心外膜に心筋虚血と1または2個の新規病変が確認された18~85歳の患者を登録し、エベロリムス溶出生体吸収性スキャフォールドステント(Absorb)またはエベロリムス溶出金属製ステント(Xience)で治療を受ける群に2対1の割合で無作為に割り付けて行われた。無作為化では、糖尿病の病状、事前に計画した標的病変数による層別化も行われた。 主要エンドポイントは2つで、血管運動(3年時の狭心症薬投与前後の平均内腔径の変化で評価)と、最小内腔径(狭心症薬投与後)の術後と3年時の差であった。副次エンドポイントは、定量的血管造影と血管エコーで評価した手術成績、複合臨床エンドポイント(死亡・心筋梗塞・冠血行再建術)、デバイスおよび手術の成功、6ヵ月、12ヵ月時点で評価したシアトル狭心症質問票(SAQ)による狭心症評価および運動負荷試験の結果などであった。また事後解析で、有害事象報告に基づく狭心症の累積発生率を評価した。1年時点の累積狭心症発生率、スキャフォールドステント群が有意に低率 2011年11月28日~2013年6月4日に501例が登録・無作為化を受けた(スキャフォールドステント群335例・364病変、金属製ステント群166例・182病変)。手術に関して、デバイス留置後のバルーン拡張の実施は両群で同程度に行われたが、拡張圧、最高圧時のバルーン径は、金属製ステントのほうが有意に大きかった。一方で、留置直後のリコイルは同等であった(両群とも0.19mm、p=0.85)。定量的冠動脈造影で評価した内腔径の増大(1.15mm vs. 1.46mm、p<0.0001)、血管エコーの評価(2.85 mm2vs 3.60mm2、p<0.0001)は、スキャフォールドステント群のほうが有意に低く、結果として内腔径または術後領域が同程度となった。 しかしながら、1年時点の累積狭心症発生率(有害事象報告からの新規または再発例)は、スキャフォールドステント群が有意に低率だった(72例[22%]vs. 50例[30%]、p=0.04)。しかし、最大運動負荷時および狭心症SAQ評価の結果は同等だった。 1年時の複合デバイス関連エンドポイント(心臓死、標的血管の心筋梗塞、臨床的に認められた標的病変の血行再建術)でみた標的病変の治療失敗は、同等だった(16例[5%]vs.5例[3%]、p=0.35)。 発生が確認または疑われたステント血栓症は、スキャフォールドステント群3例(急性1例、亜急性1例、遅発1例)、金属製ステント群では認められなかった。 主要心臓有害事象の発生は、スキャフォールドステント群17例(5%)、金属製ステント群5例(3%)で認められ、心筋梗塞(15例[4%]vs. 2例[1%])が最も多かった。標的病変の血行再建術は4例(1%)vs. 3例(2%)であった。

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GLP-1受容体作動薬+基礎インスリンは有用/Lancet

 2型糖尿病患者の管理において、GLP-1受容体作動薬と基礎インスリンの併用療法は、他の抗糖尿病治療に比べ、低血糖を増加させず、体重減少と良好な血糖コントロールの達成をもたらすことが、カナダ・マウントサイナイ病院のConrad Eng氏らの検討で示された。GLP-1受容体作動薬は、経口抗糖尿病薬が無効となった後の2~3次治療として使用されており、至適な役割は確立されていない。また、基礎インスリンとの併用の理論的根拠として、血糖降下作用の増強のほか、基礎・追加インスリン療法に比べ低血糖のリスクが低く、インスリンによる体重増加の回避が可能な点が指摘されている。Lancet誌オンライン版2014年9月12日号掲載の報告。血糖コントロール、低血糖リスク、体重減少をメタ解析で評価 研究グループは、2型糖尿病患者に対するGLP-1受容体作動薬と基礎インスリンの併用療法が血糖コントロール、低血糖、体重減少に及ぼす影響を評価するために、無作為化対照比較試験の論文を系統的にレビューし、メタ解析を行った。 対象は、GLP-1受容体作動薬+基礎インスリン併用療法と他の抗糖尿病治療を比較した無作為化対照比較試験とした。6つの医学関連データベースを系統的に検索して1950年1月1日~2014年7月29日までに発表された文献から適格基準を満たす論文を選出し、2名の研究者が別個にデータを抽出した。 主要評価項目は血糖コントロール、低血糖、体重の変化とし、ランダム効果モデルを用いて統合データの解析を行った。HbA1c値と体重が改善、低血糖に差なし 2011~2014年に発表された15試験[GetGoal-L-Asia試験(2012年)、LIRA-ADD2INSULIN JAPAN試験(2014年)を含む。9試験が2014年の発表]に登録された4,348例が解析の対象となった。全体のベースライン時の平均HbA1c値は8.13%、平均BMIは32.9、平均糖尿病罹病期間は12.2年だった。 GLP-1受容体作動薬+基礎インスリン併用療法群は他の抗糖尿病治療群に比べ、HbA1c値が平均0.44%(95%信頼区間[CI]:-0.60~-0.29%)有意に低下し、HbA1c値≦7.0%の達成率が有意に改善した(相対リスク[RR]:1.92、95%CI:1.43~2.56)。また、低血糖の増加については両群間に差はなく(RR:0.99、95%CI:0.76~1.29)、平均体重は併用療法群が有意に3.22kg(95%CI:-4.90~-1.54kg)減少した。 基礎・追加インスリン療法との比較では、併用療法群はHbA1c値が平均0.1%(95%CI:-0.17~-0.02)低下し、低血糖のRRが低く(0.67、95%CI:0.56~0.80)、平均体重が有意に減少した(-5.66kg、95%CI:-9.8~-1.51kg)。 著者は、「実臨床におけるGLP-1受容体作動薬+基礎インスリン併用療法の至適なアプローチを確立するにはさらなる検討を要するが、これらの知見は2型糖尿病患者の管理における本併用療法の使用を明確に支持するもの」と結論している。

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生物学的年齢であるテロメア長は冠動脈疾患リスクと関係する(解説:原田 和昌 氏)-250

暦年齢は心血管疾患のリスクとなるが、内皮障害など生物学的年齢と関係するバイオマーカーが探索されてきた。その候補のひとつ、テロメア長が組織の種類により異なり加齢で短縮すること、組織により短縮速度が異なること、テロメア長に個人差が大きいことを2002年に田久保らは報告した。 一方、WOSCOPS試験が、白血球のテロメア長が冠動脈疾患の予測因子になることを2007年のLancetに報告したことから、白血球のテロメア長が注目を集めるようになった。 テロメア長は有力な老化のマーカーのひとつではあるが、論文により試験デザインの差、測定方法、交絡因子の処理、統計手法、有疾患患者のコホートか一般人のコホートかなどの違いがあり、さらに、個人差が大きいこともあって、これまで心血管疾患との関連におけるエビデンスには相反する結果が報告されていた。 本論文は、白血球テロメア長が従来血管リスク因子とは独立した冠動脈疾患のリスク因子であり、テロメア長が短いと冠動脈疾患との関連が強いことをシステマティックレビューとメタ解析により示した。しかし、脳血管疾患と確実な関連性は得られなかった。 そもそもテロメアは、染色体の末端に単純な塩基配列の繰り返しとして存在し、一定の長さを維持することで、染色体内の遺伝子の恒常性の維持に関与する。体細胞においてテロメアは増殖のたびに長さを短縮し、生存するための限界の長さにまで短縮すると分裂限界に至り細胞死を迎える。または、老化細胞となり細胞増殖が停止する。 一方、無限の細胞分裂を必要とする生殖細胞や血液幹細胞にはテロメアを伸長させる逆転写酵素の1種であるテロメレースが存在し、テロメアの進展、維持が図られている。 冠動脈疾患と白血球テロメア長との関係については、老化細胞がプラークにたまり、炎症や内皮障害を惹起するとか、平滑筋の分裂ができなくなってfibrous capが薄くなるといった仮説が出されている。これらが事実ならば、将来テロメレースを局所導入することで治療が可能になるかもしれない。 すでに2010年には、テロメア長を測る企業が設立されている。がんにおけるテロメア長測定の意義は確立していない。しかし、加齢に加え、糖尿病合併や酸化ストレスを増強するリスク因子の集積によりテロメア長はより短縮すること、冠動脈疾患患者の子孫の生来のテロメア長はすでに短縮していることが報告されている。生まれた時のテロメア長を測って生物学的年齢が高ければ、生活習慣に介入して冠動脈疾患を予防するといった使い方が今後できるかもしれない。

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アリスミアのツボ 第2回

Q4循環器内科に紹介すべき不整脈を教えてほしいのですが…。消化器内科、呼吸器内科、神経内科など他の専門科に紹介する感覚で臨みましょう。自分も迷う非専門医から専門医への紹介、私も迷うことが多いのが実際です。「軽症そうだけど、紹介して大丈夫だろうか」、「的外れではないだろうか」、「これまで見逃してしまっていたようだが、いまさら大丈夫だろうか」、そんなことを考えながら紹介すべきかどうか迷っています。で、結局のところ、「専門でもない自分が、どれだけ迷っても仕方がない」と開き直って紹介している有様です。見当はずれのことも多いのですが、紹介先から「迷惑だ」とは聞きません。3つの選択枝循環器内科への紹介もそれと同じでいいのではないでしょうか。医療の基本は、1)放置する2)自分で様子観察する3)人(専門家)に任せるという3つの選択肢のうち、どれか1つを選ぶことです。この選択に迷うようであったら、とりあえず専門家に判断だけでもしてもらったほうが楽でしょう。患者さんサイドに立ってもメリットはたくさんあるはずです。重篤な病気であればもちろんのこと、そうでなくても、担当医がわざわざ診療情報書を書いてくれた(あるいは自分のために専門病院にまで電話してくれた)という感謝、そして専門医からの説明で得られる安心感等々です。自信があるかないかがすべてなので、不整脈別に紹介すべきかどうかを語るのは難しく、その不整脈に自信がなければ紹介してしまうというのが回答になりそうです。あえていえば、症状のない心房期外収縮、心室期外収縮、II度Wenckebach型房室ブロック、洞性不整脈は、自信をもって放置してよい不整脈にあたり、それ以外は紹介しておくというのが非専門家として合理的な医療かもしれません。Q5発作性心房細動はすべてのケースで抗不整脈薬を投与するのでしょうか?いいえ、発作性心房細動患者のすべてに抗不整脈投与は行いません。患者はさまざま一口に発作性心房細動といっても、患者はさまざまです。まったく症状のない患者や症状はあるけれども軽度で気にならないという患者もいれば、発作になると日常生活や仕事がまったく何もできなくなるという症状のひどい患者もいます。症状がある患者でも、その発作の頻度はさまざまです。年に1回という患者から、毎週生じるという患者まで、その多様性は先生方も経験済みのことでしょう。多様な患者すべてに対して、1つの医療を当てはめてしまうことには無理があります。そもそも効果判定はどうする?そして、抗不整脈薬をもし投与するなら、あらかじめその薬が効いたかどうかをどのようにして判断するのか決めておかねばなりません。効いていない薬を一生飲み続けるほど無駄なことはないからです。このあたりは、高血圧や糖尿病に対する薬とは大きく異なります。これらの薬は血圧や血糖で効いているかどうかを判断できるからです。では、抗不整脈薬はどうでしょう。たまたま記録する心電図だけで判断するのは難しく、これは24時間心電図にも当てはまります。では残るものといえば……それは症状にほかなりません。抗不整脈薬は症状を軽減するのが目的つまり、症状の乏しい患者に抗不整脈薬を投与したとしても、効いているのかいないのかさえわからない……これが出発点です。だから、症状があり、薬が効いているかどうかがわかる患者に投与するしかありません。さらに、発作頻度がきわめて低い(たとえば半年に1回)患者に薬を毎日服薬させることにも無駄が多いということもわかるでしょう。このような場合は、投薬するにしてもpill-in-the-pocket、つまり頓服で対処するのが合理的です。では、症状のあまりない患者の心房細動はただただ慢性化してしまうのを放置することになるのではないか…と不安に思うかもしれません。それは、また別の機会に述べたいと思いますが、抗不整脈薬にはその役割は与えられていないと思うのです。Q6心房細動の心拍数調節の目標とは?この目的、わかっているようで、私には正直なところ悩むことも多いのです。心房細動の心拍数に関する原則そもそも心房細動の心拍数が高いと何が悪いのでしょう。頻脈性心房細動といえば「心不全」ですね。では、低ければよいのでしょうか。いやいや、たとえば心拍数40/分のように低すぎてもいけないでしょう。この場合も、徐脈性「心不全」を起こしてしまいます。心拍数と心不全発症率の関係はU字状の関係にあり、このことから心房細動心拍数の原則は「高すぎず、低すぎず」になりそうです。心不全以外に知っておくべき原則はあるでしょうか。症状がこれにあたるでしょう。心不全発症率…患者によってさまざまさて、症状は患者個別に対応するとして、心不全予防にはどれくらいの心拍数が望ましいのでしょうか。困ったことに、U字の関係にあるのはよしとしても、U字の底にあたる心拍数がまったくわからないのです。昔は洞調律と同じぐらい(60~80/分)だろうと考えていたのですが、RACE II試験ではそれほど厳格でなくてよいということが判明してしまいました。私自身は現在、90/分台前半までは、心不全予防になっていると考えることにしていますが、その根拠は残念ながらありません。もちろん、心不全は心房細動心拍数だけで決まるものでないので、患者それぞれの心機能によっても、あるべき心拍数はきっと異なるのでしょう。心拍数をどうやって測る?現場では、それ以前に迷うことがあります。12誘導心電図で心房細動を見るとRR時間が揺れているという当たり前のことなのですが……。どこを測るのが心拍数を把握するには適切なのでしょう。今では、自分で測るのがもっともあてにならないと考えて、コンピューター計測値をみていますが、ときどきその心拍数と心電図の見た目がそぐわないときもあるのです(なぜだかわかりませんが)。そう、「心房細動の心拍数」という出発点が、私にはまだ疑問です。回答になっていなくてすみません。

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第12回

第12回:胆石のマネージメント~無症状の対応から、胆石発作や急性胆嚢炎を起こした場合の対処まで~監修:吉本 尚(よしもと ひさし)氏 筑波大学附属病院 総合診療科 胆石は、腹部エコーを行ったら偶然見つかった、ということが日常診療では多いと思います。日本でも剖検による胆石保有率が2.4%1) と決して少なくありません。ここで、無症状の胆石への対応、胆石発作や急性胆嚢炎を起こした場合の対処を復習したいと思います。 以下、American Family Physician 2014年5月15日号2) より1.はじめに胆石は、消化器疾患の中でも最も多い疾患の1つである。胆石のリスクとして、糖尿病、肥満、女性、ホルモン製剤、避妊薬の内服がある。ほとんどの患者では無症状に経過し、超音波検査などで偶然見つかることが多い。偶然見つかった胆石患者のほとんどは、今後症状が出現する可能性は少ないが、一度症状が起きると胆石発作が繰り返される。2.症状、徴候胆石発作は、右上腹部の急性の疼痛として表現される。変動なく突然発症し、1時間でピークを迎える。90%が10年以内に再発をする。急性胆嚢炎の身体所見は何と言ってもMurphy sign(右季肋部を押さえると吸気時に痛くて呼吸が止まる)が重要である。3.診断腹部エコーがまず勧められる。胆石の診断において 感度が98%、特異度が95%である。MRCPは、エコーで描出できなかった場合に次に推奨される。胆石がある患者の6~12%に胆管結石があり、それらは膵炎や胆管炎のリスクになるので注意が必要である。MRCPとERCPは同等の診断精度を持つ。ただし、ERCPのほうが侵襲的で出血、膵炎、胆管炎が4~10%で生じる。4.治療胆石溶解剤の内服は、無症状の胆石に対する疼痛予防としては効果がない。手術の有無については、通常の無症状の胆石は経過観察をするが、例外として磁器様胆嚢(胆嚢がんのリスクあり)、溶血性貧血、3cm以上の胆石では手術を考慮する。胆石発作および胆嚢炎で手術を選択した場合は、ほとんどの症例で腹腔鏡下胆嚢摘出術が薦められる。ただし、経過観察も1つの選択肢となりうる。ある研究によると症状のある胆石に対しては35%に手術が必要で、平均5.6年手術を延長することができたとする報告がある。腹腔鏡下から開腹術に移行する可能性は、非炎症性であれば2~15%、胆嚢炎であると6~35%である3) 。待機的に行われた胆嚢摘出術であれば、予防的な抗菌薬の投与は不要である。ただし、ハイリスク(60歳以上、糖尿病を抱えるなど)であれば、予防投与により感染のリスクを軽減できるかもしれない。※本内容は、プライマリ・ケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) 山口和哉ほか. 日臨外医会誌 1997; 58): 1986-1992. 2) Abraham S, et al. Am Fam Physician. 2014;89:795-802. 3) Sherwinter DA, et al. Laparoscopic cholecystectomy. Medscape.

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厳格な血糖コントロールのご利益と選択の是非(解説:景山 茂 氏)-246

ACCORD研究は、強化療法群における死亡が有意に多かったために早期終了し、平均追跡期間は3.7年であった。本論文は、この試験期間に加え、試験終了後は両群共に緩やかな血糖コントロールに変更して追跡した1.2年のデータを加えて報告している。平均年齢62歳、2型糖尿病の罹病期間10年の心血管疾患のハイリスクの患者においても、心筋梗塞は強化療法群において少ないことが示された。 強化療法群の死亡はHbA1cが低下しなかった人に多かったこと、および死亡の80%以上は心筋梗塞によるものでなかったとする過去の報告に加えて、本解析ではHbA1cを時間依存共変量として調整するとハザードは有意でなくなることなどを挙げ、心筋梗塞予防に対する血糖コントロールの重要性を述べている。 DCCTおよびUKPDSでは試験終了後、約10年間のフォローアップを行った。試験終了後の期間は、強化療法群と従来療法群との間に血糖コントロールレベルに差がなかったにもかかわらず、強化療法群では細小血管障害のみならず大血管障害も有意に減少した。細小血管障害のみならず大血管障害にも認められた強化療法の効果をDCCTではmetabolic memory、UKPDSではlegacy effectと呼び、注目されている。 厳格な血糖コントロールには心筋梗塞の予防効果はあるにしても、罹病期間の長い比較的高齢の2型糖尿病患者にHbA1c<6%を目指す治療は危険であるという解釈には変わりはない。強化療法による厳格な血糖コントロールは、心筋梗塞は予防したが患者は亡くなったというのでは本末転倒であり、この治療法は選択すべきではないというのが現時点での判断といえよう。 HbA1c6%未満を目指すべき強化療法の適応は、どのような集団であるのかを明らかにすることが今後の課題である。

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56)禁煙しても体重を増やさない方法【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 医師禁煙の準備の方は、いかがですか? 患者禁煙すると、体重が増えるのが心配で・・・ 医師確かに、そうですね。一般的に禁煙すると2~3㎏、体重が増えますからね。 患者やっぱりそうですか? 体重が増えると、糖尿病になるんじゃないかと思って・・・ 医師禁煙してから5年間くらいは、糖尿病リスクが高まります。10年くらい経つと、そのリスクはなくなります。 患者5年間ですか。体重が増えない方法や糖尿病にならないための注意点を教えてください。 医師わかりました。禁煙と食事制限を同時に行うと、禁煙に失敗する人が多いですから、運動療法を併用しましょう。 患者はい。わかりました。●ポイント禁煙指導とともに、体重増加予防のための運動療法を推奨します●資料喫煙自体は糖尿病発症リスクを高める(1.44倍)。禁煙後、男性では1.42倍、女性では 2.84倍と高まる(5年間、日本の報告)。英国での報告では10年ほど経つと、その差がなくなる。25本以上の喫煙(OR = 2.15)、糖尿病の家族歴(OR=1.51)がある人が禁煙後に糖尿病になりやすい。 1) 坂根直樹. Q&Aでわかる肥満と糖尿病. 2010; 9: 711-712. 2) Oba S, et al. PLoS One. 2012; 7: e17061.

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糖尿病高齢者に多い皮膚病変とは

 65歳以上高齢者における糖尿病と関連した皮膚疾患の有病率を調べた結果、慢性の皮膚潰瘍、脚部の褐色斑、かゆみが多いことが示された。台湾・高雄退役軍人総合病院のH-W. Tseng氏らが、退役軍人施設に入所する313例について調査し報告した。著者は、「糖尿病にみられる皮膚の特徴を観察することで、糖尿病患者の状態をより完全に評価することが可能である。糖尿病に関連した皮膚の情報は、適切な治療と看護を提供するための基本である」とまとめている。Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology誌オンライン版2014年9月1日号の掲載報告。 研究グループは、高齢の男性における皮膚疾患と糖尿病および糖尿病に関連した皮膚疾患の統計的な関連性を調べた。 台湾の退役軍人施設で断面調査を行い、入所者の皮膚の症状、主な全身性疾患を記録。年齢、BMI、顕著であった全身性疾患で補正後、単変量および多変量ロジスティック回帰分析を行い、オッズ比(OR)とp値を求めて統計的関連性を評価した。 主な結果は以下のとおり。・対象は、65歳以上男性313例で、そのうち70例(22.4%)が糖尿病を有していた。・糖尿病被験者に最もよくみられた皮膚の症状は、真菌感染症(77%)、脚部の褐色斑(38.3%)であった。・補正後ORの評価により、糖尿病との有意な関連が認められたのは、慢性の皮膚潰瘍(AOR:4.90、95%CI:1.82~13.19、p=0.002)、脚部の褐色斑(同:6.82、3.60~12.89、p<0.001)、かゆみ(同:12.86、4.40~37.59、p<0.001)であった。・糖尿病被験者では、細菌感染症、疥癬、スキンタッグのリスクがわずかだが高かった。

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デング熱での解熱剤に注意~厚労省がガイドライン配布

 9月16日、厚生労働省より全国の地方公共団体の衛生主管部局宛てに「デング熱診療ガイドライン(第1版)」が配布された。本ガイドラインは、全国で131名(9月17日現在)の患者が確認されている中で、一般医療機関への問い合わせも多いことから、9月3日に公開された診療マニュアルの内容を刷新し、あらためて作成されたものである。■妊婦、乳幼児、高齢者は重症化のリスク因子 ガイドラインは、デング熱の概要、症状・所見、診断、治療、予防、参考文献、図表の順で記載されている。 すでに多くのメディアで報道されているように、デング熱の臨床経過について通常は1週間前後の経過で回復すること、典型症状は急激な発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などであることなどの説明が記されている。 注意すべきは、一部の患者が経過中に重症型デングを呈することである。とくにリスク因子としては、妊婦、乳幼児、高齢者、糖尿病、腎不全などがあり、これらの患者では、経過観察でショック、呼吸不全、出血症状、臓器障害がないかどうかの注意が必要となる(なお1999年以降、日本国内で発症した同疾患での死亡者は記録されていない)。■解熱剤はアセトアミノフェンを推奨 デング熱では上記の症状のほか、血液検査で血小板減少、白血球減少が認められる。確定診断では、ウイルス分離やPCR法によるウイルス遺伝子の検出などが用いられるのは、既知のとおりである。症状を認めた時点で、必要に応じ、適切な治療が可能な医療機関への紹介が必要となる。 また、治療では、有効なウイルス薬はなく、輸液などによる対症療法が行われる。その際に投与する解熱剤について、アスピリンは出血傾向やアシドーシスを助長するため使用するべきでなく、同じくイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)も胃炎、出血を助長するために使用すべきではないとされている。投与する解熱剤としては、アセトアミノフェンなどが推奨されている。■医療者は診療時にも注意 デング熱には現時点で有効なワクチンがないため、有効な予防対策は蚊に刺されないことである。外出の際は、露出の少ない服装で虫よけスプレーなどによる対策を講じることになる。 1つ注意が必要なことは、患者診療時の医療者への感染である。疑わしい患者の診療時に針刺し事故などの血液曝露で感染する危険があるため、十分に注意するよう促している。 また、患者が出血を伴う場合には、医療従事者は不透過性のガウンおよび手袋を着用し、体液や血液による眼の汚染のリスクがある場合にはアイゴーグルなどで眼を保護する、としている。詳しくは厚生労働省 報道発表資料デング熱、患者さんに聞かれたら・・・

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