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不眠症がもたらすリスク

不眠症は放っておいていい?睡眠が不足すると、糖尿病、高血圧、心筋梗塞などの生活習慣病の発症リスクが高くなるといわれています。Vgontzas AN, et al. Diabetes Care. 2009; 32: 1980-1985.Fernandez-Mendoza J, et al. Hypertension. 2012; 60: 929-935.Laugsand LE, et al. Circulation. 2011; 124: 2073-2081.Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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ピロリ除菌、糖尿病だと失敗リスク2倍超

 Helicobacter pylori(HP)の除菌において、糖尿病の存在が抗菌薬の有効性を低下させることが懸念されている。新潟大学の堀川 千嘉氏らは、糖尿病患者の除菌失敗リスクに及ぼす糖尿病の影響を調べるためにメタ解析を行った。その結果、糖尿病患者のHP除菌失敗リスクが非糖尿病者に比べて高いことが確認され、糖尿病患者のHP除菌での治療延長や新たな除菌レジメン開発の必要性が示唆された。Diabetes research and clinical practice誌オンライン版2014年7月23日号に掲載。 著者らは、2012年11月30日まで、Biosis、MEDLINE、Embase、PASCAL、SciSearchを用いて文献検索した。選定した研究から、2人の著者がそれぞれ別に、HP感染の除菌治療を受けた人数と糖尿病の有無別のHP除菌失敗データを抽出した。 主な結果は以下のとおり。・適格な8研究を選択し、データを取得した(計693人、うち糖尿病患者273人)。・全体では、非糖尿病者と比べた糖尿病患者のHP除菌失敗の統合リスク比(RR)は2.19(95%CI:1.65~2.90、p<0.001)であった。・標準プロトコル以外でHP除菌を行った2つの研究を除いた場合、非糖尿病者と比べた糖尿病患者のHP除菌失敗リスクはより高かった(RR:2.31、95%CI:1.72~3.11)。

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血糖降下強化療法の評価―ACCORD試験続報/Lancet

 カナダ・マックマスター大学のHertzel C Gerstein氏らは、ACCORD試験データからの分析の結果、2型糖尿病やその他リスク因子を有する中高年において、血糖値上昇は、虚血性心疾患の修正可能なリスク因子であることが明らかにされたことを報告した。血糖降下強化療法vs. 標準療法を検討したACCORD試験は、死亡増により早期中止となったが、介入期間中の血糖降下療法の全ベネフィットは死亡リスクを上回ることが観察されていた。今回の検討は、試験中止後の追跡期間を含めた評価で、結果、同様の所見が得られたという。著者は、「血糖コントロール不良と虚血性心疾患の関連についてさらなる研究を行う必要性が強力に示された」とまとめている。Lancet誌オンライン版2014年8月1日号掲載の報告より。中断後を含めた4.8年のACCORD試験結果を分析 検討は、ACCORD試験に参加した40~79歳の1万251例(米国とカナダ77施設から登録)のデータを分析して行われた。被験者は、2型糖尿病で(平均罹病期間10年)、平均HbA1c値は8.3%、虚血性心疾患についてリスク因子を有しており、目標HbA1c値6.0%未満の血糖降下強化療法群(5,128例)、または同値7.0~7.9%の標準療法群(5,123例)に無作為化を受けていた。 試験は、全死因および心血管死亡の報告が増大したため早期中断となり、2008年2月5日に被験者は全員標準療法に切り替えられた。研究グループは、試験中止までの介入期間(平均3.7年)とその後のフォローアップ期間(血圧値と脂質値を追跡、平均1.2年)を加えた全期間(平均4.8年)における両群の致死的・非致死的心筋梗塞、冠動脈再建術、不安定狭心症、新たな狭心症の発生を評価した。心筋梗塞の発生頻度は、介入期間、全期間ともに有意に低下 両群のベースライン特性(平均年齢62歳、女性38%など)、およびフォローアップ期間中の血圧値、脂質値、クレアチニン値、心血管系薬の服用状況に有意な違いはなかった。 分析の結果、心筋梗塞の発生頻度は標準的治療群よりも強化療法群のほうが、介入期間中(ハザード比[HR]:0.80、95%CI:0.67~0.96、p=0.015)、全期間(同:0.84、0.72~0.97、p=0.02)ともに低かった。 同様の所見は、心筋梗塞・冠動脈再建術・不安定狭心症の複合(介入期間HR:0.89、95%CI:0.79~0.99、p=0.031/全期間HR:0.87、95%CI:0.79~0.96、p=0.006)や、追跡期間中における冠動脈再建術単独(HR:0.84、95%CI:0.75~0.94、p=0.003)および不安定狭心症単独(同:0.81、0.67~0.97、p=0.023)でみられた。 すべてのリスクは、HbA1c最小値の達成を時間依存的な共変量として含んだことにより、有意ではなくなっていた。

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51)糖尿病予防でできること、5つ!【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者(肥満の患者から)親が糖尿病なので心配です・・・どんなことをしたら、糖尿病になるのを防げますか? 医師糖尿病を予防するには、5つのポイントがあります。 患者それは何ですか?(興味津々) 医師まずは、体重を減らすことですね。Aさんは80kgですので、5%減、つまり4kg減が第一目標になります。 患者なるほど。4kgですか、理想体重や20歳くらいの体重まで戻さなくても大丈夫なのですね。他にはどんなことに気をつけたらいいですか? 医師次は運動ですね。 患者やっぱり、運動ですか。今、なかなかできていないです。他には? 医師油ものや菓子パンなど脂肪分を減らす、たっぷり野菜をとる、そしてお酒を飲みすぎないことです。 患者なるほど。頑張ってやってみます。●ポイント糖尿病予防のための5つのポイントについて、わかりやすく説明します 1) Tuomilehto J, et al. N Engl J Med. 2001; 344: 1343-1350.

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本当にナッツが血糖改善するか?

ナッツ類が血糖値にもたらす影響を検討した試験はあるものの、ナッツ消費と糖尿病リスクの関連についてメタ解析は行われていなかった。そこで、2型糖尿病患者を対象にランダム化比較試験のメタ解析を行ったところ、ナッツ類は糖尿病患者のHbA1cを有意に低下させることが示された。方法:DM患者が対象の12のランダム化試験を抽出●対象試験:MEDLINE、EMBASE、CINAHL、コクランより抽出した12試験(n=450)(2014年4月6日時点まで)●データ抽出条件:・ナッツ類※を基調とした食事(含有中央値:56g/日)と等カロリーのナッツなしの食事の比較・糖尿病患者を対象に行われた3週間以上のランダム化比較試験 ・HbA1c、空腹時血糖値、空腹時インスリン値、HOMA-IRの評価あり※ナッツ類:アーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピーカン、松の実、ピスタチオ、クルミ結果:ナッツ食で血糖値低下● ナッツ類を基調とした食事で下記指標の有意な低下が認められた。・HbA1c: 平均差  -0.07%(95% CI:-0.10、-0.03%)、p = 0.0003・空腹時血糖値: 平均差 -0.15 mmol/L(95%CI:-0.27、-0.02 mmol/L)、p = 0.03※ナッツ食群 vs コントロール群●空腹時インスリン値、HOMA-IRはナッツ類での好影響が示されたが、有意差は認められなかった。考察:長期の検討が求められる地中海食やDASH食などナッツ類を含む食生活は、2型糖尿病にも好影響をもたらすことが明らかになっている。著者は今回のメタ解析の結果から、2型糖尿病患者の食事療法にナッツ類を取り入れることを支持している。ただし、過去実施された試験の多くは短期間かつ限定的であり、今後は、長期の、より質の高い検討が求められる。

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QOLに焦点をあてる糖尿病診療

 2014年8月6日(水)、アストラゼネカ株式会社は「Patient Centered Care-患者さんの生活の質(QOL)を中心とした治療アプローチについて」をテーマに都内でプレスセミナーを開催した。 糖尿病の診療では、診療を中断する患者が問題となっている。こうした背景の下、今回の講師である石井 均氏(奈良県立医科大学糖尿病学講座 教授)は、患者中心の治療アプローチに取り組み、治療継続について研究、成果を上げている。本セミナーでは、石井氏がその取り組みについて詳しく語った。■糖尿病の今 糖尿病を治療する意味は、病状進展による網膜症や腎症などの合併症を防ぐこと、そして健康な人と変わらない生活の質(QOL)を保つことである。そのためには、わが国の学会が定める、合併症予防のための血糖コントロール目標値HbA1c 7%未満に保つことが重要、と石井氏は説明した。 また、2型糖尿病患者のうち、早い人は診断後5年くらいで合併症を併発する。石井氏は、最近の研究を基に合併症の傾向について述べた。いわく、糖尿病特有の細小血管障害、肥満や脂質異常と関係する動脈硬化性疾患のほか、認知症、脂肪肝、がん、骨折などの疾患もみられること。とくに2型糖尿病の半数は脂肪肝が疑われるという。そのうえで、糖尿病の現実的な目標は、「cure(治療)」ではなく「care(管理)」であり、このケアが続くことが患者に中断をもたらす一因ともなっているのではないか、と指摘した。■なぜ患者は医師の話を聞かないか 石井氏が、日々の診療を通じて気付いたことは、「患者さんの耳には、正しいことは入っていかない」ということだ。主に2型糖尿病では、顕著な症状は病初期では現れない。患者は、血糖値測定や治療薬の服用を通じてでしか、糖尿病を実感することができない。そのため今まで通りの生活をしたり、治療の自己中断をしたりするという。医師が患者の将来のためを思い、糖尿病合併症予防のため食事制限やタバコ、飲酒など嗜好品の制限を説いても、患者がなかなか守ってくれないのは、このためである。 また、現在の医師と患者の関係が、「コンプライアンスモデル(医師からの伝達型で患者の自主性がない)」であることも関係している、と石井氏は指摘した。 欧米では、すでにこのモデルから脱却しつつあり、患者の自主性を引き出しながら治療につなげていこうという「アドヒアランスモデル」が志向されている。わが国でも、最近になって多くの医療者が取り入れるようになり、臨床現場で実践されている。 アドヒアランスモデルが上手くいくには、患者の自発性を促すために医療者が患者に深く関わることが必要である。たとえば、医師の診療前に看護師など別のスタッフが患者の具合や悩みなどを聞くといった対応が重要となる。これからは、患者が理解し、行動するように寄り添っていく医療にしなくてはいけないと説明を行った。■患者のQOLを重視し、一緒に治療戦略を立てる 一度、糖尿病と診断されると、患者は人生の多くの時間を、病と過ごすことになる。だからこそ医療者は、患者の価値観を尊重し、診療にあたらなければならない。患者の長寿だけが最大目標ではなく、「いかにQOLを保ちつつ、健常人と同じように過ごすことができるかが重要」と石井氏は指摘する。そのため、多彩な血糖降下治療薬がある中で、その選択基準に患者のQOLも考慮に入れることが大切であるという。 たとえば、GLP-1受容体作動薬は、アナログ製剤であるために経口薬と比べ処方が進んでいない。しかし、持続性エキセナチドは、週1回の注射で済むために、働き盛りや高齢者の患者には、QOLを落とすことなく継続使用できる。また、血糖値を-1.1%(26週投与データ)程度降下させるとともに、体重増加を来さないという特徴を持つ。 こうした患者の生活サイクルや事情に合った治療薬を用いることで、治療継続できるように医療者がアプローチすることが大切だと講演をまとめた。

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50)付き合いで太るメカニズムについて、わかりやすく説明【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者付き合いが多くて、なかなかやせられなくて・・・ 医師たしかに、付き合いが多い人は、やせるのに苦労しますよね。 患者そうなんです。 医師先日、減量に成功された方で、面白い人がいましたよ。 患者えっ、どんな人ですか?(興味津々) 医師やせたきっかけが、友だちを変えたことだったそうです。 患者友だちを変えた!? 医師その人の言葉を借りると、「上品な友だちに変えたら、やせてきた」といっておられました。やせた友だちは、ランチの選択はヘルシーなお店、ご飯はかならず少し残すなどの発見があったといっておられました。 患者ハハハ。確かに、そうですね。太っている人と食べるときには気をつけます。●ポイント体重が増加しやすい人と付き合うと太りだし、体重を維持している人と付き合うと太りにくいことを理解してもらいましょう 1) Christakis NA, et al. N Engl J Med. 2007; 357: 370-379.

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第1回 糖尿病医療学研究会 開催のお知らせ

 本研究会は、糖尿病を持つ人、その人たちをケアする人、ケアする人をケアする人、取り巻く環境や社会、それらの人たちのこころと行動に焦点を当てて、糖尿病臨床‐医療を学ぼうとするものである。 いろいろな事例、症例を持ち寄って、通常の研究会より時間をかけて、じっくりと検討会を行うことで、その中から糖尿病治療に対する知恵と元気を得たいと考えている。 詳しい開催概要は次の通り。■開催概要・日時 2014年10月11日(土)15:00~20:00(午後のみ/定員300人):申込制        10月12日(日)09:00~17:30(午前・午後/定員600人)・会場 2014年10月11日(土)橿原市立かしはら万葉ホール        10月12日(日)奈良県立医科大学 大講堂・厳橿会館・参加対象 糖尿病診療に従事している医療者、糖尿病診療に関心のある関連領域の方々、医療系学生、研修医、各種大学院院生など。 また、守秘義務を守れる、他者を批判しないなどの方針に賛同いただける方で、ともに会を作りあげようという熱意をお持ちの方を歓迎。*なお土曜日は申込者のみとなります。・研究会内容 症例を中心とした日常臨床経験の発表とディスカッション、糖尿病医療に関連する教育講演・講義お問い合わせやお申込みは、研究会事務局(奈良県立医科大学糖尿病学講座)まで

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2型糖尿病コントロール困難例におけるインスリンポンプ療法の有用性(解説:七里 眞義 氏)-231

強化インスリン療法によっても血糖コントロールに難渋する2型糖尿病患者は数多い。OpT2mise試験は1日平均100単位以上のインスリンを使用してもコントロール不良な331例を、インスリンポンプ療法群と頻回注射療法群に割り付けて比較した「無作為化並行群間比較試験」であるが、より少ないインスリン量で低血糖も増やさず、より良好な血糖コントロールを達成でき、CGMで計測した高血糖持続時間も大きく減少させることができた。 当然ながら医師・患者ともにポンプ療法に割り付けられているかどうかを知らずに治療を継続できるはずはないため、完全な「二重盲検試験」にはなっていないものの、この領域でのエビデンスの不足を補う重要な報告と評価したい。 インスリンポンプ療法が2型糖尿病で有効であるかどうかについては、より少数例での報告があるにすぎない。コントロールが不良な症例を対象とした2つの無作為化クロスオーバー試験では、ポンプ療法が頻回注射療法よりも良好な血糖コントロールをもたらすことが示唆されているが、HbA1cが8%程度の症例を対象とした2つの並行群間比較試験では両群の治療効果に差は認められなかった。今回のOpT2mise試験には北米、欧州、イスラエル、南アフリカの36施設が参加し、対象症例の平均BMIは33を越え、試験開始時のHbA1cは9%と高値であったが、インスリン分泌能などに関する詳細な記載はない。 低血糖を避けながら高血糖持続時間や急峻な血糖変動を抑制するという意味で、より良質な血糖コントロールを目指すための方策の1つとして考慮すべき論文ではあるが、本試験で対象となった肥満・コントロール不良の2型糖尿病においてSGLT2阻害薬の併用が可能になった現在、インスリンポンプ療法の有用性がどの程度、維持できるかについては、気になるところでもある。

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空腹時血糖の上限はいくつ

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 血糖値はどこまでが、正常なんですか?医師 食事をとると血糖が上昇しますので、まず、空腹時、つまりお腹が空いた時の血糖値を覚えてください。患者 はい、わかりました。医師 空腹時の血糖値は110mg/dLを超えると、糖尿病の一歩手前の糖尿病予備軍ということになります。患者 「110」ですね。画 いわみせいじ医師 そうです。警察の電話番号と覚えておくといいですよ。患者 ああ、それなら私にも覚えられそうです。ポイント警察の電話番号に例えることで、空腹時血糖値の上限を覚えてもらえますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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スタチン時代にHDL上昇薬は必要か/BMJ

 スタチン治療中の患者に対し、HDL値の上昇効果があるナイアシン、フィブラート系薬、コレステリルエステル転送蛋白(CETP)阻害薬の併用はいずれも、全死因死亡、冠動脈疾患死、また心筋梗塞や脳卒中を減少しないことが示された。英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのDaniel Keene氏らが患者11万7,411例のデータを含む無作為化試験をメタ解析し報告した。「観察研究では、HDL上昇と心血管アウトカム改善の相関性が示されているが、スタチンが広く使用されるようになった現在では、HDL値を上昇するこれら3つの薬剤の有益性を裏付ける試験はなかった」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年7月18日号掲載の報告より。スタチン治療有無を問わず、HDL値上昇薬の心血管アウトカムへの効果をメタ解析 研究グループは、HDL値上昇のために用いられるナイアシン、フィブラート系薬、CETP阻害薬の3つの薬剤の心血管イベントへの有益性をメタ解析にて評価した。 2013年5月時点で、Medlineなどのデータベースを検索し、試験発表の有無、また対照群のスタチン治療の有無を問わず(すなわちスタチン発売前の試験も含む)、これら3つの薬剤について比較検討した無作為化試験を特定した。 主要アウトカムは、intention to treat解析ベースでの全死因死亡とし、副次アウトカムは、冠動脈疾患死、非致死的心筋梗塞・脳卒中、および重大有害事象報告とした。スタチンがなかった時代の試験結果と有意な差 検索により、39試験、11万7,411例の無作為化試験データを特定した。全介入でHDL値の上昇がみられた。 解析の結果、ナイアシン(オッズ比[OR]:1.03、95%信頼区間[CI]:0.92~1.15、p=0.59)、フィブラート系薬(同:0.98、0.89~1.08、p=0.66)、CETP阻害薬(同:1.16、0.93~1.44、p=0.19)ともに、全死因死亡への効果は認められなかった。 また、冠動脈疾患死についてもナイアシン(同:0.93、0.76~1.12、p=0.44)、フィブラート系薬(同:0.92、0.81~1.04、p=0.19)、CETP阻害薬(同:1.00、0.80~1.24、p=0.99)ともに効果は認められず、脳卒中アウトカムについても同様であった[ナイアシン(同:0.96、0.75~1.22、p=0.72)、フィブラート系薬(同:1.01、0.90~1.13、p=0.84)、CETP阻害薬(同:1.14、0.90~1.45、p=0.29)]。 非致死的心筋梗塞について、スタチン治療を受けていなかった患者の試験において、ナイアシンと有意な減少の関連がみられたが(同:0.69、0.56~0.85、p=0.0004)、スタチン治療を受けていた患者の試験では効果は有意ではなかった(同:0.96、0.85~1.09、p=0.52)。また、これらサブグループ間には有意差がみられた(p=0.007)。 非致死的心筋梗塞に関する同様の傾向は、フィブラート系薬でもみられた。スタチン非服用群のORは0.78(95%CI:0.71~0.86、p<0.001)、全員または一部服用群のORは0.83(同:0.69~1.01、p=0.07)であった。サブグループ間の差は有意ではなかった(p=0.58)。

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低炭水化物食 vs 低脂肪食

低炭水化物ダイエットの善しあしについては、よく議論されているが、BMI 30以上の肥満例では、よい選択肢かもしれない。ただし、本試験は24週の結果であり、より詳細な試験結果が待たれる。低炭水化物食と低脂肪食の効果を、肥満2型糖尿病患者を対象に24週間比較した。その結果、とくに低炭水化物食群で血糖変動の減少など有意な効果が認められた。なお、どちらも血糖指標やCVDリスクマーカーへの好影響が認められた。方法:24週にわたる食事療法●対象:肥満の2型糖尿病成人115例●平均BMI:34.4±4.2●平均年齢:58±7歳●期間:24週間(運動プログラムも同時に実施)●試験:無作為化試験 ・低炭水化物食群 : 炭水化物14%[<50g/日]、タンパク質28%、脂肪58%[飽和脂肪<10%] ・低脂肪食群 : 炭水化物53%、タンパク質17%、脂肪30%[飽和脂肪<10%]▼評価項目▼HbA1c、血糖変動(48時間の持続血糖モニタリングによる評価)、糖尿病治療薬の減薬(medication effect score[MES]により評価)、血清脂質、血圧結果:低炭水化物食群で血糖変動の減少に有意な効果●低炭水化物食群で血糖変動が有意に減少・TG:-0.5±0.5 mmol/L vs. -0.1±0.5 mmol/L、p≦0.03・MES:-0.5±0.5 vs. -0.2±0.5、p≦0.03・血糖変動は低炭水化物食群で少なかった(p≦0.03)※低炭水化物食群 vs. 低脂肪食群 ●サブグループ解析でHbA1c値に有意差あり(ベースライン値HbA1c>7.8%およびHDL-C<1.29mmol/Lの被験者で比較)・HbA1c:-2.6±1.0% vs. -1.9±1.2%、p=0.002・HDL-C:0.2±0.3 mmol/L vs. 0.05±0.2 mmol/L、p=0.007※低炭水化物食群 vs. 低脂肪食群 ●試験終了率は両群間で有意差なし(p≧0.50)・24週時点での試験終了者:93例・試験終了率(低炭水化物食:79%、低脂肪食: 82%)・体重減少(低炭水化物食: -12.0±6.3kg、低脂肪食: -11.5±5.5kg)・両群ともに下記指標が減少(p≧0.10) 血圧(-9.8/-7.3±11.6/6.8mmHg)、空腹時血糖値(-1.4±2.3mmol/L)、 およびLDL-C(-0.3±0.6mmol/L)考察:「低炭水化物食」は低脂肪食よりメリットをもたらすかもしれない本試験は、BMI平均34.4の高度肥満例に対する24週の検討であった。結果、低炭水化物食による介入は低脂肪食以上に、血糖変動などへの好影響が期待できることが明らかになった。低炭水化物ダイエットの善しあしについては議論が続いている。ただし、肥満例の2型糖尿病患者に半年程度の食事療法を行う場合に関していえば 「低炭水化物食」 は低脂肪食よりも効果的なアプローチかもしれない。

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49)肥満に関する健康情報を正しく説明【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者先生、少しくらい太っていた方が長生きするんじゃないですか? 医師確かにそうですね。やせすぎの人が最も短命で、次が太りすぎの人、その次が小太りの人ということになりますね。普通の体重の人と小太りの人では、平均余命はそれほど変わりません。 患者そうなんですか。 医師問題は医療費ですね。 患者それは気になりますね。(興味津々) 医師肥満男性では、40歳以降にかかる医療費は平均1,521万円、肥満女性は平均1,860万円で、どちらもやせた人の1.3倍くらいになります。 患者なるほど。 医師肥満の人がやせると、医療費は少なくてすみます。 患者やっぱり、体重管理は必要ですね。(動機づけの言葉)●ポイント寿命だけでなく、医療費について説明することで患者の納得度が向上します 1) Nagai M, et al. J Epidemiol. 2010; 20: 398-407. 2) Sasazuki S, et al. J Epidemiol. 2011; 21: 417-430. 3) Zheng W, et al. N Engl J Med. 2011; 364: 719-729. 4) Kuriyama S, et al. Int J Obes Relat Metab Disord. 2002; 26: 1069-1074.

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減量は治療薬だけでは無理

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 先生、このあいだテレビでやっていた糖尿病の新薬、トカゲの薬をください。医師 トカゲの薬、あああれね。アメリカの砂漠にすんでいる毒トカゲから発見された薬だね。患者 そうです。それを出してください。テレビでみると、血糖値も良くなるし、痩せるそうですね。医師 テレビの影響は大きいね。アメリカの大トカゲは砂漠にすんでいるので年に3~4回しかエサにありつけないみたい。普段は膵臓の働きを止めていて、いざという時にドカ食いして、膵臓を生き返らせるホルモンが出るので、血糖値も異常に増えないそうだよ。それに・・・患者 それに何ですか?医師 体重にもいい影響があるみたいですしね。しかし・・・画 いわみせいじ患者 しかし、何ですか?医師 その薬は注射する薬なんですよ。(お腹を指しながら)患者 えっ、注射なんですか? テレビではそんなことは一言もいってなかったです。医師 確かに。テレビでは、良いことばかりしか伝えないのかもしれませんね。患者 残念だなぁ。使いたいけど注射は怖いなぁ。他に飲む薬はないですか?患者 いいのがありますよ。(DPP-4阻害薬の話へ進む)ポイントテレビの情報を頭から否定するのではなく、テレビの健康情報の見方を説明するCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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患者さんへ快適な睡眠の指導

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 夜中に足がつることがあるんですけど、これは糖尿病の合併症ですか?医師 こむら返りですね。糖尿病や肝臓が悪い人、肝硬変の人ではよく起こることが知られています。患者 そうすると、糖尿病が悪くなっているということですか?医師 そうですね。・・・もちろん、運動不足もあるかもしれませんが、運動神経に障害が出ると起こりやすいことが知られています。患者 どうしたら、よくなりますか?画 いわみせいじ医師 まずは血糖コントロールをよくすること、次が運動ですね。患者 わかりました。明日から運動してみます。医師 とくに、寝る前にやるといいストレッチがありますから、ぜひ、試してみてください。患者 どんな方法ですか? 教えてください。(興味津々)ポイント自覚症状のある「こむら返り」から、運動療法に話が発展するといいですねCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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糖尿病治療の最終目的とは

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 糖尿病の人は長生きできないんでしょ。頑張って食事療法をしてもあまり意味がないんじゃないんですか?医師 そんなことはありませんよ。糖尿病治療の目的はただ単に長生き、つまり延命じゃないんですよ。患者 延命じゃない!?医師 Aさんは今、元気ですよね。でも、その元気がなくなる時、つまり誰かのお世話になる(介護)時、それまでの寿命のことを「健康寿命」といいます。これを覚えておいてくださいね。画 いわみせいじ患者 健康寿命ですか。医師 そう。Aさんは元気で最後はポックリと逝きたいと思われますか?それとも誰かのお世話になっても長生き、つまりジックリでも長生きしたいと思いますか?患者 そりゃもちろん、ポックリ逝けるのがいいです。医師 それでは、ポックリ逝けるようにするためにはどうしたらいいか、お話しましょう。患者 よろしくお願いします。ポイント患者さんの言葉に変えて、説明することで、理解が深まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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膵臓の働きを野球に例えて指導

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話医師 Aさんは、今までにインスリン注射を打ったことがありますか?患者 ありません。そんなに私の糖尿病は悪いのですか?医師 そうですね。今の血糖値のままでは合併症になるリスクが、かなり高まっていると思います。一度、インスリンで血糖を下げてみたらいいかと思います。患者 インスリンを始めたら、一生打たなければならないんじゃないですか?医師 そんなことはありませんよ。Aさんは野球がお好きでしたよね。患者 そうですね。阪神ファンです。画 いわみせいじ医師 先発して、外人選手(外食)なんかにバカスカ打たれたピッチャーでも、インスリンがリリーフに入って、休ませると次の試合ではいいピッチングをすることがありますよね。患者 なるほど。膵臓が先発、リリーフがインスリンということですか。医師 そうですね。少し、膵臓を休ませてあげると、また、いい働きができると思いますよ。患者 なるほど。膵臓を休ませるために、注射を打って暴飲暴食は止めるか。ポイント患者さんが興味を持っていることに例えることで、理解度が高まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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分子標的治療薬登場で甲状腺がん治療はどう変わる?

 今年6月、甲状腺がんで初めての分子標的治療薬として、ソラフェニブ(商品名:ネクサバール)が「根治切除不能な分化型甲状腺がん」に対して承認された。これまでは外科医でほぼ完結していた甲状腺がん治療が、分子標的治療薬の登場によってどのように変わっていくのだろうか。7月29日(火)、都内で開催されたプレスセミナー(主催:バイエル薬品株式会社)で、甲状腺がん治療の現状と今後のあり方、ソラフェニブの臨床成績と副作用のマネージメントについて、日本医科大学内分泌外科学分野 教授 杉谷 巌氏と国立がん研究センター東病院頭頸部内科 科長 田原 信氏がそれぞれ講演した。甲状腺がん治療の現状 甲状腺がんは、予後良好な乳頭がんが9割以上を占める。近年、2cm以下の乳頭がんが増加しているが、これは発見されるがんが増えたためと考えられている。一方、死亡率は変化していないことから、背景には少数ではあるが予後不良の高リスクがんがあると考えられることから、杉谷氏は「治療開始時点における適切な予後予測、および治療方針決定のための適切なリスク分類が必要」と言う。 治療については、欧米と日本では考え方が異なる。欧米では、ほぼすべての患者で甲状腺を全摘し放射性ヨウ素内用治療を行っているが、日本では、予後のよいがんであることからQOLを考慮し、部分切除により甲状腺機能を残すようにすることも多い。こうした現状を踏まえ「甲状腺腫瘍診療ガイドライン2010年版」(日本内分泌外科学会/日本甲状腺外科学会)でも、TNM分類にて、T>5cm、N1、Ex2、M1のいずれかを満たせば高リスク群とみなし、甲状腺全摘(+郭清)を推奨しているが、低リスク群との間に“グレーゾーン”を設け、患者さんの要望を踏まえて治療を決定する選択余地を残している。高リスク患者の治療に分子標的治療薬が登場 高リスクの場合、甲状腺全摘、隣接臓器合併切除、拡大リンパ節郭清といった局所治療を実施する。その後の全身治療として、放射性ヨウ素内用療法、甲状腺ホルモン療法(TSH抑制療法)があるが、杉谷氏はこれらの治療効果は見込めないと言う。というのは、これらの治療は、ヨウ素を取り込んだりTSHの影響を受けたりする甲状腺の性質を利用しているが、高リスクの甲状腺がんではこの甲状腺本来の性質が失われているためである。 このようななか、甲状腺がんの発生・進行の分子メカニズムが少しずつ判明してきており、分子標的治療薬として現在までにソラフェニブ、lenvatinib、vandetanibなどのチロシンキナーゼ阻害薬の国際的な臨床試験が実施され、今回ソラフェニブが承認された。杉谷氏は、今後の甲状腺治療において腫瘍内科とタッグを組んでいくことに期待している。 一方で、杉谷氏は分子標的治療薬の課題として、1)完全寛解例がほとんどない、2)個別の効果予測がまだできない、3)併用療法や2次治療についての検討はこれからである、4)治療が高額、5)特有の副作用の管理が難しい、といった点を挙げている。 さらに、今後の甲状腺がん治療については、外科医、腫瘍内科医、内分泌内科医、放射線科医、緩和ケア医による新たなチーム医療システムを築き上げることが必要な時期に来ているとし、そこで新たなエビデンスを構築することが必要と強調した。分子標的治療薬ソラフェニブの有効性 腫瘍内科の田原氏は、日本から国際共同第III相臨床試験(DECISION試験)に参加した経験をもとに、試験成績や副作用マネージメントについて紹介した。 DECISION試験は、予後不良で有効な標準治療がない、放射性ヨウ素治療抵抗性の局所進行または転移性分化型甲状腺がん患者を対象に実施したプラセボ対照比較試験である。 本試験で、分子標的治療薬であるソラフェニブは、主要評価項目である無増悪生存期間を有意に改善し、中央値を5ヵ月間延長した(ソラフェニブ群10.8ヵ月vsプラセボ群5.8ヵ月、ハザード比:0.59、95%CI:0.45~0.76)。 なお、副次的評価項目である全生存期間は、両群とも中央値に達しておらず、差は認められなかった(ハザード比:0.80、95%CI:0.54~1.19、p=0.14)。その考えられる理由として、田原氏は、本試験では病勢進行時の盲検解除およびソラフェニブへのクロスオーバーが可能であり、プラセボ群の71.4%がクロスオーバーされたことを挙げた。ソラフェニブの安全性と副作用マネージメント 安全性については、血清TSH増加、低カルシウム血症、二次性悪性腫瘍(皮膚扁平上皮がんなど)といった他のがんとは異なる副作用が認められたものの、主な副作用は手足の皮膚反応、下痢、脱毛、皮疹/落屑、疲労、高血圧などで、おおむね既知の安全性プロファイルとほぼ同様という。田原氏は「高血圧、手足症候群、下痢などの副作用に対する適切なマネージメントが治療継続に必要であり、腫瘍内科医が治療に携わることが重要である」と強調した。 また、日本人では5割の患者でグレード3以上の手足の皮膚反応が認められたという。これについて、田原氏は「甲状腺がんでは、腎細胞がんや肝細胞がんで同薬を投与されている患者さんよりも全身状態(PS)がよい人が多く、仕事やゴルフなどに出かけるなど、よく動くため皮膚障害が多かったのではないか」と考察し、使用開始1ヵ月間は活動を控えてもらうなど、患者指導の重要性について語った。

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糖尿病予防には歩くよりヨガ

ヨガは2型糖尿病の効果的な予防戦略となるかもしれない。糖尿病高リスク者に対するウォーキングとヨガの効果を比較したところ、ヨガ群で体重、腹囲の有意な低下がみられた。一方で、食後・空腹時血糖値などのリスク指標への影響に有意差は認められなかった。糖尿病リスク者のウエスト引き締め に「ヨガ」はウォーキングよりも有効 な可能性がある。方法:糖尿病高リスク者が対象● 被験者:インド在住、空腹時血糖高値(初診FBG≧5.6mmol/L)、41例● 期間:8週間● 試験:乱数を利用した無作為化試験 ・ヨガ群(21例):ヨガクラス(マインドレクチャー含め1クラス75分)週に3~6日 ・ウォーキング群(20例):ウォーキング(30分、休憩を含め1回75分)週に3~6日● 評価:intention-to-treat分析に基づいて評価。▼主要アウトカム▼BMI変化、腹囲、空腹時血糖値、食後血糖値、血清インスリン値、インスリン抵抗性、血圧、コレステロール値※その他、抑うつ、不安、自覚ストレスなどを含む心理的well-being尺度の変化結果:ヨガで腹囲が減少▼ヨガ群 vs. ウォーキング群▼● BMI: -0.2±0.8 vs. 0.6±1.6、p=0.05● 腹囲: -4.2±4.8 cm vs. 0.7±4.2 cm、p<0.01● 体重: -0.8±2.1 kg vs. 1.4±3.6 kg、p=0.02 2群間において、食後・空腹時血糖値、インスリン抵抗性などの糖尿病リスクに関する指標、および心理的well-beingの変化では有意な差は認められなかった。両群ともに、収縮期・拡張期血圧、総コレステロール値、不安や抑うつ、ネガティブな感情および自覚ストレスについて、有意な減少が認められた。考察:ヨガは有効な糖尿病の予防戦略となるかもしれない今回、空腹時血糖高値のインド人における8週間にわたる検討から、ヨガの介入が、体重や腹囲の減少をもたらすことが明らかになった。著者は今後、より長期かつサンプルサイズの大きい研究での検討の必要性を示している。未確定な部分は多いものの、ヨガは体重関連のリスク因子を減らし、心理的にも幸福感を高める、有効な糖尿病の予防戦略となるかもしれない。

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糖尿病は大腸がん治癒切除後の予後因子

 国立台湾大学医学院附設病院のKuo-Hsing Chen氏らは、治癒切除を受けた早期結腸がん患者において、糖尿病の有無と予後の関連性を調査した。その結果、早期結腸がん治癒切除後の患者では、糖尿病が全死亡率増加の予測因子であることが示唆された。Oncologist誌オンライン版2014年7月24日号に掲載。 著者らは、2004年1月1日~2008年12月31日にステージI/IIの結腸がんと新規に診断され、治癒切除を受けた結腸がん患者のコホートを、台湾における3つの患者データベースから選択した。また、2型糖尿病糖尿病治療薬の使用、他の合併症、生存転帰に関する情報を収集し、糖尿病合併患者とそれ以外の患者における結腸がん特異的生存率(CSS)および全生存率(OS)を比較した。 主な結果は以下のとおり。・結腸がん6,937例が選択され、そのうち1,371例(19.8%)が糖尿病に罹患していた。・糖尿病を合併する結腸がん患者は、合併していない結腸がん患者に比べ、高齢で、補助化学療法を受けていることが少なかった。一方、腫瘍ステージおよびグレードは同等であった。・糖尿病を合併していない結腸がん患者に比べ、合併している結腸がん患者は、OS(5年OS:71.0%対81.7%)、CSS(5年CSS:86.7%対89.2%)ともに有意に低かった。・多変量解析で年齢、性別、ステージ、補助化学療法、合併症を調整後も、全死亡率においては、糖尿病は独立した予後因子であったが(調整ハザード比:1.32、95%信頼区間:1.18~1.49)、がん特異的死亡率においてはそうではなかった。・糖尿病の薬物療法を受けた結腸がん患者において、インスリンを使用していた患者は使用していない患者よりもCSSとOSが有意に低かった。

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